アルゼンチンアリやジャンボタニシの大発生なんてニュースを見ていても寒冷地である長野はそういうのとは無縁だと思っていた。そしたらここでも似たようなことが起きた。主不在の新しいログハウスの壁などに物凄い数のその毛虫が付いていた。ゴミを捨てに行く途中で近所の人に話しかけたらこれを見ろってんで見たのが写真のログハウス。これ以上鮮明な写真はグロテスクなので載せられないが黒い部分がその毛虫。玄関の扉の枠にもびっしり。
コナラの木にあった何かの幼虫の巣に書いた小さな幼虫が25mmないし30mmになっていた。コナラはクワガタなんかが木の中に住んでたりする。そういう木は若葉が出るのが他の木よりも遅れる。だから丸坊主の木を見てもそういう木だと思っていた。しかし集落の他のコナラを見ると半数くらいが丸坊主。庭のコナラもやられたんだけど幸い大したことなかった。
ヨメはこういう虫は平気なんだけどこんな虫をそのままにしてたらロクなことはないと言って退治指令が出たのが冬の頃。俺の方はというと気持ちは悪いものの正体を知りたいのでまぁいいじゃないかと思っていた。結果は退治が功を奏した。でもうちの西側も含め被害が全く無さそうなところも何箇所かあるし、対岸の崖にある木を見ても葉が良く繁っている。何故こんなことになったのかは虫の正体が分らないので何とも言えないが、木を不用意に切ると残った木に虫が集中することもあるらしい。
ここ2年、この集落内でコナラは100本以上無くなったと想う。中には家が建つ予定がまだ無かったりまだ暫く先だったりするのに更地になってしまった区画もある。この騒ぎで元々林だったこの場所に何故か居を構えた木の嫌いな人達は大喜び(?)みたいだ。話を聞いてると雨樋に葉を詰まらせたりする屋根より高い木なんて今こそ切ってしまう機会だと思ってるようだ。
不明幼虫の問い合わせのための画像掲示板なんていうのがあって、そこに質問を投げかけたのだけどまだ何の幼虫かは正確に分ってない。ちなみに記事の番号は No.8000 と No.7298 で、そこには幼虫の写真を載せている。もし正体が分る人が居たら教えて下さい。
幼虫図鑑の掲示板で回答した者ですが、図書館で蛾の図鑑などをパラパラ見ていてようやく例の幼虫に該当するものが見つかりました。
恐らくサラサリンガ(古い分類ではサラサヒトリ)の幼虫です。
クヌギやナラ類に群棲して袋状の巣を作り、若齢幼虫で越冬、春に活動を再開し6月に羽化。巣は樹幹や枝にあって樹皮に似た灰白色とあり、幼虫の図版もそっくりでした。
成虫は結構きれいな蛾です。
http://www.jpmoth.org/Nolidae/Chloephorinae/Camptoloma_interioratum.html
幼虫図鑑や、みんなで作る~のほうにもレスしましたが、改めてこちらに書かせていただきました。
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2002/200205/20020524.txt
その後この幼虫は繭を作ったようです。この幼虫の繭だという確かな証拠が無いのですが羽化が楽しみです。繭の写真は掲示板の方に載せようと思います。