来年度こそNHK杯戦の司会は鈴木環那か？ - 鈴木環那のよい点について

4月から来期のNHK杯戦がスタートする。3年交代の慣例を破って異例に続投した矢内はもう降板するのだろうか？今度こそ司会は鈴木環那が務めるのだろうか？

昨年も記事を書いたが、読者に人気のある方法で記事を書くと批判的というか、辛辣な記事になるので、よさに目をむけ、それを肯定的にとらえる紹介をする。

鈴木はルックスや人気の点で女流棋士中抜群の評価だと思う。「将棋界のアイドル」と言われることもある。実力の点も向上してきた。以前私は彼女は女流棋士中でも弱いと書いてしまったが撤回する。少なくとも弱くはない。最近もマイナビ女子オープンで挑戦者決定戦に進出したし、タイトルに手が届くようなところまで達しつつある。将棋の普及活動の点で、おそらく多忙なのに、腕前もきちんと上げるのはたいしたものだ。

前も書いたが、鈴木の成長の点で特筆すべきはやはりルックスではないかと思う。16歳から現在までの成長をみると、彼女がルックスの関係でどれだけ努力したかはよく伝わるだろう[1][2][3][4][5]。そういう点は間違いなく鈴木のよさだ。

私は実際に鈴木に会ったことがある。私も将棋ファンなのでタイトル戦の観戦に行ったことがある。その時鈴木は大盤解説会の聞き手役だった。実際に会った鈴木の印象は私のものは別として、周りの友人の反応を見るとやはり「きれいな人」という印象だったと思う。解説中もよく愛想を振りまいており、本当にそれが上手だと感じた。あれなら多くの将棋ファンは好意的に受け取るし、将棋ファンは増えるだろう。

タイトル戦解説会等の恒例サービスに「次の一手[6]」というものがある。正解者の中に遠隔地からやってきた熱心な将棋ファンがいて、景品をもらったときに鈴木から「○○地方にいらっしゃった方ですね！」と言われていた。おそらくタイトル戦観戦の常連者で東京、大阪、広島など遠隔地でも熱心に訪れて観戦しているのだろう。聞き手役を務めることの多い鈴木は常連者の顔を覚えていた。

「○○地方にいらっしゃった方ですね！」と鈴木がいった様は自然に行ったのか、営業的に行ったものかはっきりとわからないが、私はどちらかというと営業的な様に受け取れた。やはり熱心な将棋ファンにとって人気の女流棋士に顔や名前を覚えてもらえるのは嬉しいことだろう。ちょうどアイドルのおっかけをやっている人がコンサート会場でアイドルに顔や名前を覚えてもらって嬉しく感じるのと同じことだ。自然にやったのか営業的気配りなのかはわからないが、鈴木はファンが喜ぶことをきちんとやる。それは鈴木のとてもよい点だ。

解説会終了後も記念撮影やサインなどのファンサービスが行われるが、鈴木は他の男性棋士より抜群の人気で多くのファンが彼女の周りに集まっていた。私の友人も鈴木と握手したが、彼女は私の友人の手をわざわざ両手でしっかり握り、満面に営業スマイルをたたえて私の友人をみつていめた。「たしかにこういうことをやっていけば、将棋ファンは増えていくだろうな。」と実感した。ファンがアイドルのサイン会や握手会に参加しても同じ光景が見られるだろう。

鈴木はこういう職務に完全に熟練している。それは鈴木のとてもよい点だ。

他の若手女流棋士の普及活動も同じ類の可能性は十分あると思うが、少なくとも鈴木の活動はアイドルの職務と重なる部分がたくさんあると感じた。職務的な意味で、鈴木は確かに「将棋界のアイドル」といっても間違いではない。

無論、これは悪くとらえているわけではない。上のことはすべて仕事だし、上のような行為をとるのは当たり前だ。鈴木の活動は営業スマイルもファンサービスも多くの将棋ファンに好意的に受け取られており、将棋ファンの獲得や連盟の経営に大きく貢献している。こういう点は鈴木のような人にしかできないことで立派である。例えば将棋界の代表である羽生や渡辺を含めて男性棋士には、鈴木のような貢献はできない。

鈴木はおそらく囲碁の吉原由香里ほど多忙ではないと思うが、将棋の対局以外の仕事で忙しいと思う。実力を磨く時間が他の人より少ない中できちんと腕前も上げ実績を出しているのは素晴らしいことだ。鈴木ががんばって大成功すれば、鈴木に勇気をもらう他の女性もたくさん出るだろう。

鈴木はぜひ今後もがんばってほしい。活躍を期待している。

参考
[1]世界変動展望 著者:"鈴木環那-昔と今の外見の印象が違う棋士" 世界変動展望 2009.5.7
[2]2003年頃(16歳頃)の鈴木環那
[3]2005年頃(17歳～18歳頃)の鈴木環那
[4]2009年1月頃(21歳)、囲碁棋士・万波奈穂との共演写真と動画
[5]2010年11月19日(23歳)の鈴木環那
[6]次の一手：対局者の次の一手を観衆が予想し、当たった者に景品を授与するサービス。