大学院生のうちで、どのくらいの人がアカデミックポスト(大学教員、国立研究所研究員)につけるのか。1990年代から始まった大学院重点化、ポスドク増加で博士号取得者は大量に増えたが、就職難がはじまり、現在では博士修了者の25%がアルバイトにも就けないでいる[1]。
逆に言うと、75%の人はアルバイトを含めて就職しているわけだ。しかし、アルバイト就労はアカデミックポストについたとはいえないし、一般にポスドクについても、安定的地位に就いたとは言わないだろう。博士修了者にとって、生き残りの一つの目安が終身型のアカデミックポストに就くことなので、その地位に就く割合について考えてみたい。
その割合については、データを見たことがないので分からないが、東京大学の清水明教授(大学院総合文化研究科広域科学専攻)によると、物理学世界では学校にきちんとくる人のうちで2割程度しかアカデミックポストにつけないという[2]。清水明氏によると、現在は大学院定員の増員のため「今の大学院の研究室は,アカデミックポストに就けるような 実力を持った人はごく少数,ということになります.だから,「平均より少し頑張ったかな」という程度では,とてもアカデミックポストには就けない.[2]」という。
やはり、平均より少しがんばった程度ではとてもアカデミックポストには就けないのが現実だろう。平均と同じ、少し上程度の博士学生、ポスドクは任期付ポストには付けても最終的に生き残れない。非常に厳しい世界といえるだろう。
参考
[1]世界変動展望 著者:"博士修了者、依然苦しい就職難-修了者の25%が浪人! "2008.7.27
[2]清水明:"大学院の変容" 2000.5.18
アカデミックポスト就職率が2割程度等、数字については清水明氏によると「具体的にあげる数字は,すべて,僕が修了した,東京大学理学部物理学科と理学系研究科物理学専攻の数字です.他の大学・学部・専攻では,数字を手直しする必要があるとは思いますが,定性的には同じかもしれません.」
逆に言うと、75%の人はアルバイトを含めて就職しているわけだ。しかし、アルバイト就労はアカデミックポストについたとはいえないし、一般にポスドクについても、安定的地位に就いたとは言わないだろう。博士修了者にとって、生き残りの一つの目安が終身型のアカデミックポストに就くことなので、その地位に就く割合について考えてみたい。
その割合については、データを見たことがないので分からないが、東京大学の清水明教授(大学院総合文化研究科広域科学専攻)によると、物理学世界では学校にきちんとくる人のうちで2割程度しかアカデミックポストにつけないという[2]。清水明氏によると、現在は大学院定員の増員のため「今の大学院の研究室は,アカデミックポストに就けるような 実力を持った人はごく少数,ということになります.だから,「平均より少し頑張ったかな」という程度では,とてもアカデミックポストには就けない.[2]」という。
やはり、平均より少しがんばった程度ではとてもアカデミックポストには就けないのが現実だろう。平均と同じ、少し上程度の博士学生、ポスドクは任期付ポストには付けても最終的に生き残れない。非常に厳しい世界といえるだろう。
参考
[1]世界変動展望 著者:"博士修了者、依然苦しい就職難-修了者の25%が浪人! "2008.7.27
[2]清水明:"大学院の変容" 2000.5.18
アカデミックポスト就職率が2割程度等、数字については清水明氏によると「具体的にあげる数字は,すべて,僕が修了した,東京大学理学部物理学科と理学系研究科物理学専攻の数字です.他の大学・学部・専攻では,数字を手直しする必要があるとは思いますが,定性的には同じかもしれません.」