世界変動展望

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不正発覚後の加藤茂明氏の活動は素晴らしい!

2014-07-23 05:35:05 | 社会

東大分生研事件は論文43編で撤回が必要と判断され東大開学以来の不祥事ともいわれる。研究室のトップだった加藤茂明元教授は2012年3月に論文不正で引責辞任した。その後福島県の南相馬市でボランティア活動をしているという。仙台厚生病院でも何かの活動をしていると聞いた。

私は当初なぜ加藤氏のような人物に相馬中央病院等が仕事を任せているのか不思議だったが、加藤氏が優れた実績がある点は研究不正があったとしても変わりなく研究能力は高い人物だと思うし、研究不正の説明をきちんと行い、福島でボランティア活動をする加藤茂明氏のような人物は他の研究不正行為者にはいなかったと思う。私は加藤茂明氏の活動はなかなかできないと思うし立派だと思う。昨年のフライデーの報道(その1,2)で加藤氏が取り上げられ、「毎晩酒びたりで、アル中の一歩手前まで落ち込んだこともありました。いまでも精神安定剤がないと眠れないほど、動揺しています。とにかく申し訳ない気持ちでいっぱいです[1]」という回答が紹介された。

加藤氏は現在でも福島で活動している。私は加藤氏のような人物を他に知らない。写真の加藤氏とその弟子はなかなか良い顔をしていると思う。アル中一歩手前まで落ち込んで精神安定剤がないと眠れないほど動揺していたという加藤氏も幸福を取り戻してきたのかもしれない。とても良いことだと思う。

不適切な研究をした研究者の中には例えば岡川梓国立環境研究所研究員や服部良之元独協医大教授のように学術誌編集委員会から不適切さを指摘されても説明責任を果たすどころか論文の訂正すらせず逃げてしまった研究者もいる。そういう人は論外としてもきちんと説明しない、責任をごまかそうとする研究者は珍しくない。そうした中で加藤茂明氏のような人物は本当に珍しいと思う。

今後がんばって研究者として復活してほしいと思う。下川宏明氏多比良和誠氏も大学教授として復活したのだし、加藤茂明氏もぜひ復活してほしいと思う。

参考
[1]フライデー 2013年9月6日号