光山勝慶(Shokei Kim-Mitsuyama)は論文9編の捏造で停職1月となった。しかし、故意ではないから不正でないと主張して、処分の無効等を求め提訴。
光山勝慶はオネストエラーを主張しているから、捏造が認定された論文でもそれを主張し、訂正公告ではmistakeと記載された。調査概要をみると、著しい注意義務違反や生データ等の不存在や過失(オネストエラー)である事の十分な説明ができなかった事を理由に不正が認定された。調査でオネストエラーが認められなかったのに、訂正公告でオネストエラーだったかのような記載をしていいのだろうか。
同様の問題は小室一成のVART主論文の撤回でもあった。千葉大学の調査結果では操作の可能性を認定され、事実上の改ざんがあったと判断された。しかし、小室一成はオネストエラーを主張した。
どちらも日本高血圧学会の幹部でディオバン事件に関連して匿名掲示板で疑義が指摘された人物だ。小室一成のオネストエラーの主張を高血圧学会が受け入れたのは彼が循環器学会の大ボスのような存在だからかもしれないと邪推した。しかし、光山勝慶のmistakeの主張は全く関係ないCirculation Research誌に掲載されたので学術誌が主張を受け入れたという事だろう。
思えば、ネイチャー誌も大量コピペがあったのに過失によるミスという加藤研の主張を受け入れて大量訂正で済ませた。現在では不正の隠蔽と公式に判断された。
学術誌は訂正、撤回公告で著者の主張した事をそのまま掲載するのが普通なのかもしれない。しかし、研究機関が公式に捏造や改ざんを認定したのに、それに反してオネストエラーである旨を記載するのは適切ではないと思う。悪くみると、不正の隠蔽のように見えてしまうから。
訴訟を避けたり、著者や学術誌の名誉、信用をできるだけ下げたくないという気持ちはわかるけど。