世界変動展望

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熊本大、大阪市立大が光山勝慶らの研究不正を認定!

2015-03-20 21:30:56 | 社会

20日、熊本大、大阪市立大が光山勝慶Shokei Kim-Mitsuyama)熊本大学教授らの論文9編に捏造、改ざんがある事を公式に認めた。他の関与者は

山本英一郎 (やまもと えいいちろう、熊本大学付属病院循環器内科助教、元熊本大学大学院生)、この写真の前から2列目右から2番目の人物は、この写真の人物と同じ。画像の説明からいって山本英一郎。関連
和氣亮太郎 (わけ りょうたろう、現民間病院勤務、特定医療法人三栄会 ツカザキ病院で勤務経験確認、不正当時、大阪市立大学医学系大学院生)、
吉田華央留 (現所属なし、不正当時、大阪市立大学医学系大学院生)、
泉家 康宏いずみや やすひろ 熊本大学助教、不正当時、大阪市立大学医学系大学院生、左側関連)、
河野 仁美 (かわの ひとみ、現民間病院勤務、医療法人 新生会 総合病院 高の原中央病院で勤務経験確認)、
泉 康雄 (いずみ やすかつ、大阪市立大学医学系分子病態薬理学准教授、不正当時、大阪市立大学医学系大学院生、一番右関連)、
矢野 昌彦 (民間企業勤務、不正当時、大阪市立大学医学系研究員)

熊本大学の公表 - トップ調査概要. 2015年3月20日発表
大阪市立大学の公表 - トップ報道資料. 2015年3月20日発表

毎日新聞朝日新聞NHK.

この事件はディオバン事件で騒がれていた2013年5月頃にディオバンの販促に関わっていた日本高血圧学会の理事たちの研究不正が2chで匿名A氏によって指摘され同月頃に11jigen氏がまとめブログを作成、2013年5月28日付で熊本大学に告発したもの。日本高血圧学会の理事で基礎研究の不正が認定されたのは松原弘明氏に続き2人目。高血圧学会の理事がノバルティスファーマー社からお金をもらってディオバンの臨床結果を褒めちぎった販促に批判が出て、光山氏だけでなく小室一成氏、松原弘明氏など同学会幹部の基礎研究に不正疑義が次々指摘されたのは偶然といえるのか疑問が出た。自分の利益のためには不正も構わないと考える松原弘明氏のような研究遂行のために不正が起きたと考える人がいるが、今回光山氏の不正が認定された事はディオバンの販促に携わった高血圧学会の理事たちに次々と不正疑義が指摘されたのは偶然でなく彼らのモラルに欠けた考えのためだという批判が強くなるかもしれない。

またこの事件は山中伸弥氏が不正論文2編の共著者になっていた事も指摘されていた。大学は共著者は不正に関与しなかったと公式に認定し、山中氏は「今回の事案に直接関与した事実はなく、調査結果でもそのように認定いただいたものと理解しております。光山先生には大学院生時代からお世話になり、今回の調査結果を大変残念に思っております」(朝日新聞 2015年3月20日)とコメントを発表した。

今回の熊本大学、大阪市立大学の調査は責任著者だけでなく他の筆頭著者の研究不正関与者の責任を公式認定し、著しい注意義務違反や生データがあっても流用を合理的に説明できない場合に不正を認定した点が文科省ガイドラインに従っているので評価できる。これまでは琉球大学の森直樹の事件のように学生の不正行為者がいても不正が認定されず逃げのびたり、理研の小保方晴子の不正に関する桂勲委員会の調査のように生データや実験ノートを示さず、大量に誤りがあってもガイドラインに反して不正を認定しなかった等、不公正でガイドラインを蔑ろにした調査が珍しくなかった。当時学生でも不正行為の関与者が公式に認定されるべきなのは当たり前だが、ようやく当たり前の判断ができるようになってきたのかもしれない。

筆頭著者の多くは当時熊本大学と大阪市立大学の大学院生だったので、学位がどうなるのか。不正論文が学位論文の基礎になっていれば学位剥奪も仕方ないだろう。厳正に対応して頂きたい。