伊良部高校PTCAは23日、大東亜戦争の終結を知らないままフィリピンのルバング島で1974年までの約30年間生活していた旧日本軍の元陸軍少尉・小野田寛郎さん(87)を同校へ招き、講演会を開いた。同校の生徒らを前に小野田さんは「戦争は一番、人間がやってはいけないこと。人は一人では生きていけない。助け合いが大切だ」と呼び掛けた。
講演会は小野田さんの妻・町枝さん(71)が、テレビ番組で離島で少人数ながら全国大会にも出場する伊良部高校バレー部について知り「励ましたい」と提案したことで実現した。講演会の冒頭、小野田さんが74年に帰国した際のニュースや、75年にブラジルへ移住し牧場を開発した様子、84年に再び帰国し、キャンプ体験を通し青少年育成を図る「財団法人小野田自然塾」を開いた経緯などを映像で紹介した。
小野田さんはルバング島での生活を「残って何年でも戦えとの命令だった。殺すか殺されるかが続いた。しかし一人で生きていたわけではない。仲間を亡くし最後の1年半の後に日本へ帰れた」と明かした。「皆さんが生きる中で自分だけ良ければ良いというのは駄目。伊良部高校がバレーボールで優勝したのも各選手が力を発揮する目的意識があるからだ」と語った。
@陸軍中野学校の出身の小野田寛郎さん、まだまだお元気でなによりです。漢検の大久保昇(73)とはたった一回りの年の差ですが、この違いはなんなんですかね。若者を肥やしにする守銭奴大久保昇と、若者の肥やしになる小野田寛郎さん。小野田さんのように年を重ねたいものです。