「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

ハンナ・アレント(1)との出会い。

2007-06-30 23:12:44 | シチズンシップ教育
本日6/30、気合を入れて、
「豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議」の
会場である、都庁第二庁舎北口に向かった。
傍聴席の抽選。
しかし、もれてしまった。

なんか、むなしかった。
くじで入学が決まる小学校があるが、
そのはずれた気持ちは、もっとひどいものであろうと、
その気持ちを少しだけ、感ずることができた。

これは、余談であるが、
都庁職員の一人が、カメラをもち、
抽選待ちの広場や、
ひとりひとりの傍聴席希望者が整理券をもらう場面を、
結構熱心に写真に収めていた。
そんなにとらなくてもと、思うのだが。。。

3:30-5:30の時間、急に予定が空いてしまった。
ふって湧いた、時間。

こんなこともあろうかと、
読まねばならないが、
読めなかった本を取り出した。

女性政治思想家ハンナ・アレント『人間の条件』。
以前、書いている内容が、全然わからず、
やめてしまっていた。
専門家会議に出席できなかった
悔しさをこの難解な本を読むエネルギーとして、
ぶつけてみた。

やはり、私には、文章が難しかった。
半分ほど、理解できないものの読み進める。

そしたら、
私が日頃思っていることの回答に
出会うことが出来た。

以下引用
“社会というものは、いつでも、その成員がたった一つの意見と一つの利害しかもたないような単一の巨大家族の成員であるかのように振舞うように要求するからである。”
引用終わり

アレントは、社会で、“画一主義”の現象が生まれる過程を述べていた。

日々、私が、感じるのは、
ある組織であれ、ある政党であれ、ある会であれ、
個々の人たちは、構成員がすばらしく、
ひとりひとりは、よいことを言っているが、
組織、政党、会になったとたん、
ひとつの画一的な意見になり、
その意見は、なかなか、
個々のよさを反映できていない、
逆に失望する意見なってしまっているのである。
それが、不思議でならなかった。

アレントが述べるように、
社会が、画一主義に向かうというものであれば、
その画一主義に至るまでの、過程の中で、
個々の意見がもう少し反映できることの、
“鍵”が書かれていないか、
探しながら、読み進めたいと考える次第である。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第二回定例会で決まったこと

2007-06-29 17:58:23 | 政策・マニフェスト
第二回中央区区議会定例会の決まったこと

(「⇒」以降は、小坂の解釈。)

①議案第37号 
中央区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
⇒雇用保険法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第三十号)の施行に伴い、退職手当の額と失業給付に相当する額との差額の支給要件を変更する等。

②議案第38号
財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の一部を改正する条例
⇒地方自治法の一部を改正する法律(平成十八年法律第五十三号)の施行により、行政財産の貸付け等の範囲が拡大されたことに伴い、貸付け等を無償等にすることができることとする等。

③議案第39号
中央区特別区税条例の一部を改正する条例
⇒所得税法の一部を改正する法律(平成十九年法律第六号)の施行などに伴い、規定を整備する。

④議案第40号
中央区事務手数料条例の一部を改正する条例
⇒宅地造成等規制法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第三十号)の施行に伴い、開発行為の許可及び変更許可の申請に対する審査に係る事務手数料の額の一部を改定する。宅地造成で、災害に備え盛土が必要になったことに伴うもの。

⑤議案第41号
中央区立保養所条例の一部を改正する条例
⇒区立保養所の指定管理者の指定の手続等、利用料金及び取消し料に関する事項を定める。


⑥議案第42号
災害に際し応急措置の業務等に従事した者に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例
⇒非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の一部を改正する政令(平成十九年政令第八十号)の施行に伴い、配偶者を除く三人目意向の扶養家族に係る補償額の扶養加算額を改定する。(三人目以降も一人目、二人目と同等額にするということ)

⑦議案第43号
中央区立保育所条例の一部を改正する条例
⇒区立勝どき保育園が子ども家庭支援センターの場所に移り、区立かちどき西保育園が区立勝どき保育園の場所に移ることに伴う位置変更のこと。

⑧議案第44号
中央区立子ども家庭支援センター条例
⇒子ども家庭支援センター(愛称:きらら中央)が、勝どき交差点の近くに建設中であり、この9月3日(月)にオープンする。これが機能すると、中央区の子育て支援の状況は、さらに充実する。たいへん期待すべきものである。この条例は、そのセンターの運営管理などのことに関し定めている。みなさん、どんどんこのセンターをご利用下さい!!

⑨議案第45号
中央区立学校設備使用料条例の一部を改正する条例
⇒地方自治法の一部を改正する法律(平成十八年法律第五十三号)の施行に伴い、規定を整備。

⑩議案第46号
中央区立日本橋保健センター等複合施設改修工事(建築工事)請負契約
⇒一般競争入札により4億5045万円で巴・中山建設共同企業体に本契約することを了承。工期平成20年12月26日まで

⑪議案第47号
中央区立日本橋保健センター等複合施設改修工事(機械設備工事)請負契約
⇒一般競争入札により2億664万円で三冷・日新建設共同企業体に本契約することを了承。工期平成20年12月26日まで

⑫議案第48号
中央区立久松小学校大規模改修工事(建築工事)請負契約
⇒一般競争入札により2億5935万円でイズミ・コンストラクションに本契約することを了承。工期平成21年2月27日まで

⑬議案第49号
中央区立久松小学校大規模改修工事(機械設備工事)請負契約
⇒一般競争入札により2億9400万円で一設・サンプラ建設共同企業体に本契約することを了承。工期平成21年2月27日まで

⑭議案第50号
中央区立特別養護老人ホームマイホームはるみ等複合施設設備改修工事(機械設備工事)請負契約
⇒一般競争入札により1億9740万円で東熱・エルゴ建設共同企業体に本契約することを了承。工期平成19年12月26日まで

⑮議案第51号
中央区立佃島小学校及び中央区立佃中学校外壁改修その他工事請負契約
⇒一般競争入札により1億8165万円で萬世建設株式会社に本契約することを了承。工期平成19年12月20日まで

⑯議案第52号
中央区副区長の選任同意について
⇒中央区副区長を高橋邦夫氏に選任することに同意。
この議案のみ起立採決。
このとき、一部会派より、反対意見があった。
中央区は二人も副区長が必要であるかということであり、
二人おくことは、①過剰であり、都からの天下りポストになりかねない
②行政簡素化に反する③財政負担の是正に反する
という理由であった。
私は、その反対も理解できるが、
高橋邦夫氏の手腕が、今後中央区行政に生かされることを
期待して、高橋邦夫氏の選任に賛成。

⑰議案第53号
中央区教育委員会委員の任命同意について
⇒高橋春雄氏を中央区教育委員会委員に任命することに同意。

⑱人権擁護委員の候補者の推薦について
⇒糠谷秀剛氏を推薦することに同意。

⑲議員提出議案第7号
中央区議会委員会条例の一部を改正する条例
⇒「収入役室」を「会計室」に改める。

以上。

*これらは、小坂の解釈で書いています。
後ほど、詳細は、議会便り、または区のホームページで掲載される議事録を、
ご確認下さい。



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

築地を守る(5)~専門家会議の傍聴席~

2007-06-28 21:22:51 | 政策・マニフェスト
築地市場移転先の豊洲の土壌汚染に関し、
調査するために東京都が設置した
「豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議」
の第二回会合が5月30日(土)
都庁で開催される。

専門家会議は公開ではあるが、
傍聴席が、わずかしかないことは、問題があると考える。

無理を承知で、傍聴席の件について、
本日6/28、東京都に相談に行って来た。

築地中央卸売市場内にある『新市場建設課』。
行き着くのに、長い距離がかかった。
東京都の事務所がある建物は、
朝日新聞の前当たりの、場内駐車場に面したところ。
結構年期の入った建物であった。
一般的なことを取り扱う事務所がある場所に行くと、
新市場建設課は、違う場所だという。
係りの人が親切にも案内くださると。
口で言ってもらってもよいと思うが、
厚意に甘えて案内いただくが、
長い廊下を歩くは歩く。
こんなところに郵便局!こんなところに散髪屋!
と感動しながら進む。
挙げ句の果てに、建物の外に出て、
屋上を歩いて駐車場の上に。
そこで、二階建てのプレハブ小屋を指差して
ようやく目的の場所が見えた。
案内なしでは、無理であった。
鉄の階段をかんかん音を立てて上がり、
建物に入る。
今度は、床をみしみしいわせながら、
事務室にようやく行き着いた。

東京都の係りの方が突然の
来訪だが、丁寧に応対くださった。

①傍聴席を多くすること
②せめて、都議や区議の傍聴席はもうけること
③部屋が狭いなら、モニター室をつくること
をお願いしたが、
やはり、難しいとのことであった。

部屋の大きさの関係、土曜日に開催で警備の関係などが、理由。

今回は、第一回とは異なり、
傍聴希望の方全員に当日資料は配布してくれるらしい。
また、ホームページで議事録は、
しゃべったとおりに公開はするらしい。

今後の改善を、要求して行きたいと思う。

なんとしてでも、土曜日は、当たりくじを引こう。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

広域行政(1)~中央区の境界を越えて~

2007-06-27 18:44:24 | 政策・マニフェスト
中央区をはじめ自治体は、それぞれの境界があり、
行政の視点は、その範囲内のことを考えがちである。

一方、そこに住み働く人々は、
境界なく、行き来している。
生活圏が中央区内に限るということはない。
とすれば、
当然、広域行政を考える必要が出てくる。

無所属で会派を組む会派『友愛中央』の
高橋区議(友愛中央幹事長)の
本日6/27の一般質問の切り口の一つであった。
「住民の生活圏を第一に考える広域行政の推進について」


高橋区議は、まず①中央区の認識を問う。

区長回答は、特別区長会や全国市長会で意見交換をしていく中で、
認識を深めていくという回答。


次に、高橋区議は、
②中央区が考えている観光行政とは、どのようなものか問う。

区長回答は、昨年3月観光振興戦略を策定し、
中央区は「本物を楽しむ粋な町」というキャッチフレーズで、
進めていくと。
食文化、文化伝統、芸能など、
本物があるわけで、それを観光の一つの目玉として、
観光行政を進めて行くと回答。
食文化には、当然、築地も含まれ、
築地を観光の目玉にすると。

高橋氏は、さらに、では、どのように
“外”に本物をアピールしていくかを問う。
具体的には、東京地下鉄、ぐるナビなどとの、
連携も考えるべきではとなげかけた。


次に高橋氏は、商工業施策について、
③商工業施策は、中央区外の人にどのように伝わっているのか?と問う。

区長回答は、現在41000の事業所があり、68万人が働くという区現状を述べた。

そして、高橋氏は
④今後、近隣区や広域事業者との連携を前向きに考えるべきだと思うがいかがか?
と問う。

区長回答は、現在、大江戸大華火祭で、江東区や港区と連携していたり、中央区の森事業で、桧原村と連携。保養所運営で千代田区や新宿区と連携。
今後は、水上交通、江戸街道、災害対策などを考える中で、連携を考えると回答。

高橋氏は、大江戸大華火祭で出来るのだから、別の施策でも是非、行政の枠を超えた連携をしていくべきことの必要性を説いた。



行政の枠を越えて考えなければならない、テーマとして、
次に高橋氏は、
「自動車のご当地ナンバー(仮称 日本橋ナンバー)の選定について」に
話をつなげた。現在中央区は、「品川ナンバー」である。
平成18年10月10日までの締め切りで、ご当地ナンバーという国からの提案があり、「仙台」「成田」「川越」など18のご当地ナンバーが生まれた。
高橋氏は問う。
①中央区の認識について
②ご当地ナンバー選定をすぐに始めるべきだと思いますがいかがですか?と。

区長回答は、10万台の申請規模が必要で、本区単独では無理。そして、平成18年10月10日までの締め切りで、今は受付できないので、国の動きを見ながら、引き続き研究すると。

高橋氏はあらためて問う。
このご当地ナンバーの制度は、18地域で終わりであるとは、考えられず、また、募集があるはずである。もし、周辺区が検討し始めたら、中央区は追随するか、反対するかの選択肢しかなくなる。よって検討すべきであると問う。

区長回答は、引き続き検討すると。ただし、区長自身は、車社会よりも、脱車の路面電車などを好むと。また、実際決めるとなると、たくさんの案が出て、たいへんであると。

高橋氏は、時間をかけず検討していく必要があると締めくくる。
ちなみに、会派内の雑談では、中央区のご当地ナンバーは何がよいかで、
「日本橋ナンバー」、「銀座ナンバー」、「築地ナンバー」でもりあがった。


中央区だけで考えるだけでなく、
周辺区とともに考える課題が多く出てくる。
是非、周辺区との連携に期待したい。


高橋区議は、「行政の硬直化」「幼保一元化」についても、
質問された。追ってレポートしたい。

*注、答弁は、私の解釈で書いておりますので、
実際の内容は、追って出される議事録(区のホームページで公開)で
ご確認下さい。





コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

築地を守る(4)~豊洲土壌汚染の勉強会~

2007-06-26 23:36:48 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
みんなの子育て広場“あすなろの木”
築地市場移転候補地 豊洲の土壌汚染についての勉強会
に参加した。

日本環境学会 副会長坂巻幸雄氏によるもの。
坂巻氏は、日本科学者会議災害問題研究委員会にも属され、
また、通産省地質研究所主任研究官でもいらっしゃいました。

私自身感じたことは、
①豊洲土壌汚染は、現存する可能性が大きい。
②土壌汚染を封じ込めたとしても、直下型地震による
液状化により、汚染物質が地表に出る可能性もある。
③現在の東京都が進める専門家会議は、
東京ガスが実施した調査によるデータをもとに行われているが、
このデータは、不十分である可能性がある。
④不十分な理由の一つは、『土壌汚染対策法』に定めるところの
以前に東京ガスが実施した調査である点である。
⑤専門家会議では、4名の構成員で行われており、
土壌汚染の専門家は、一名のみである。
複数の土所汚染の専門家を入れるべきである。
⑥専門家会議で、より科学的な議論がなされるべきである。
例えば、移転候補地での土壌や地下水のサンプリングを実施し、
複数の専門家による検証を行うべきである。
⑦専門家会議は、密室の会議の印象をうける。
傍聴枠を大きくすることや、
都議や地元区議の傍聴席はあらかじめ確保するなど
公開していくべきである。

⑧市場は、起こる可能性が大である、首都圏直下型地震発生時、
食料供給中心拠点として機能する必要がある。
これは、豊洲の人工島にあるよりも、
陸続きの現在地に位置する方が、機能する。
⇒この視点は、今回新しく私はもったが、とても大切であると考える。
(*ご存知のように、首都圏直下型地震は、今後30年以内に発生確率70%)


などなど、


「はじめに豊洲に移転ありき」という発想も
また、「はじめに豊洲移転の反対ありき」の発想も
両方に私は加担したくはない。

結局、
「科学的に納得できるデータの提示」と
「公開の場での議論」
これがなされることを、
大いに希望するのである。
悲しいかな、
今の専門者会議には、それらが
あるとは感じられない。
今後の検討の中で、
“徹底的な科学的検証”と“情報の公開”を求めていくことが、
科学者や政治家やマスコミの役割でないかと考える。

次回第二回専門家会議は、
5/30に都庁で開催される。
私も傍聴に行く。
運よく、傍聴席のくじに
当たりたいものである。
科学者や政治家がはずれくじを引いても、
マスコミ席はたくさんある。
メデイアの力を信じたい。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぎおんしょうじゃのかねのこえ

2007-06-25 23:25:10 | 教育
6/23土曜日
6/24日曜日は、
あちこち、行った。

土曜日は、
ブーケのお祭りと、日本文化に触れるイベント。
日曜日は、
小児科医の勉強会。

日本文化に触れるイベントは、
『平家琵琶の語りと茶のコラボ』
と題し、東京タワーの近く、
大本山増上寺境内 景光殿で行われた。
平曲を聞いた後、景光殿で
お茶をいただくという
贅沢なひととき。

新井泰子氏(前田流平家詞曲相伝者)が、
平家琵琶の調べとともに平家物語を語るのである。

古典は、高校時代、苦労した覚えがある。
わかりそうで、古語辞典をひきひき訳すのであるが、
とんでもない訳をつくってしまったりしたものだ。

新井氏の弾き語り、場面は、『先帝御入水』
よく理解した人が、弾き語ると、
不思議や不思議、内容が、
一度で心の中に入ってきたのである。

私は、日本文化を子ども達が、
触れるきっかけをつくりたいと思っている。

例えば、この平家物語の弾き語りを聴く、
こういうことが、
小学生低学年から、
可能ではないかと考える。
幼児でも、聞いていると、
心に響くかもしれない。

平曲の時間。是非設けたいものである。
平家物語自体、大きくなるまでに、
これだけマスターすれば、よいかもしれない。
この中に、人生の教訓が濃縮されていると感じる。

一番の真理は、ご存知、最初の一節。

祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。

ぎおんしょうじゃのかねのこえ
しょぎょうむじょうのひびきあり
しゃらそうじゅのはなのいろ
じょうしゃひっすいのことわりをあらわす
おごれるひともひさしからず
ただはるのよのゆめのごとし
たけきものもついにはほろびぬ
ひとえにかぜのまえのちりにおなじ


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熱中症を防ぐには。

2007-06-24 23:12:04 | 医療
夏は、登山、海水浴、スポーツ競技などする時、熱中症に注意しなくてはなりません。熱中症を正しく理解し、防いでください。万が一発生した時は、適切な対応をお願いいたします。

今回は、熱中症の理解をするために、Q&A形式で解説いたします。

Q:熱中症とはどんな病気ですか?

A:暑いところで、激しい運動をしたときに起こる障害です。①熱疲労、②熱けいれん、③熱射病の3つの病型があります。直接日光にさらされて起こる熱中症を、特に日射病ということもあります。
 3つの病型を説明します。
①熱疲労とは、
多量の汗をかき、体の水分が不足して起こります。体温は正常か軽度上昇で、めまい、頭痛、吐き気、全身のだるさなどが出ます。血圧が低下し、一時的に意識を失う(熱失神)こともあります。

②熱けいれんとは、
多量の汗をかき、水分と塩分の欠乏を起こした状態で、水分だけを補給して塩分を補給しないために血液の塩分濃度が低下して、その結果、痛みを伴った一過性の筋肉の収縮が起こることをいいます。熱疲労に伴って起こることが多いです。

③熱射病とは、
熱中症で、もっとも危険な状態です。体温調節機能が破綻し、発汗が停止し、体温がどんどん上がる状態です。皮膚は、火のように熱く乾燥し、言葉がおかしくなったり、意識がなくなったり、けいれんしたりします。42度を越えると、体の細胞が傷害され、体のいろいろな臓器が同時に機能しなくなり、死亡することもあります。


Q:もし、熱中症が起こったら現場で、どのような対処をしたらよいですか?

A:熱疲労・熱けいれんと熱射病では、対処がことなります。
①熱疲労・熱けいれんに対しての対処としては、
涼しいところで、仰向けに寝かせ、安静にし、水分補給をします。熱けいれんの場合、塩もなめます。衣服はゆるめ、足を高く、頭は低くします。体には、水を霧状に吹きかけるか、濡れタオルを掛けます。
吐き気などで水分補給できない場合、病院で点滴を受けます。

②熱射病に対しての対処としては、
緊急事態であり、一刻もはやく病院に搬送する必要があります。
仰向けに寝かせ、足は高く、頭は低くします。濡れタオルや水(叉はアルコール)を体に掛けて、うちわか、扇風機で風を送り体温を下げます。首やわきの下、足の付け根などの太い血管のある部分は、氷などで冷やします。

Q:熱中症の水分補給に適した飲み物は、スポーツ飲料でいいですか?

A:スポーツ飲料よりは、WHOの提唱する経口補水療法で提唱される組成(WHO-ORS2002年)に沿った成分の飲料水が適しています。
 最寄りの薬局で、入手できますので、相談してみてください。


Q:熱中症をふせぐには、どういうところに注意すればよいですか?

A:いろいろ、気をつける点があります。
①環境の温度に応じた運動をし、絶対無理をしてはいけません。
②休息や水分補給も心がけながら、運動をします。
③健康状態をきちんと管理して、運動をします。特に、疲労、睡眠不足、発熱・風邪・下痢等の時は運動してはいけません。
④暑いときは、吸湿性が高く、日光を反射する白っぽい衣服を着用し、帽子をかぶります。
⑤車中に赤ちゃんを置き去りにするようなことは、絶対に、絶対にやめてください。
⑥ベビーカーも地面からの照り返しで、かなり暑いことをお忘れなく。

そして、以下のような時は、熱中症が発生しやすいので、
クラブ活動などする時は、特に注意してください。
① 梅雨の合間に突然気温が上がった時
② 梅雨明けの蒸し暑い日
③ 合宿などの初日
④ 休日明けの練習
など。
では、熱中症に気をつけて、がんばってください。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよいよ、来週 その1! 区議会 第二回定例会

2007-06-23 08:30:43 | 政策・マニフェスト
いよいよ、来週、
区議会 第2回定例会が開催されます。

中央区議会 第二回定例会
会期:6/25~6/29
一般質問:(ラジオ放送あり)
6/26 午後2時から
6/27 午後2時から


私は、無所属議員三名で、
『友愛中央』という会派をつくっていますが、
会派の幹事長であります高橋伸治区議が、
一般質問に立ちます。

高橋伸治氏と一般質問の内容を、
昨日6/22お話いたしましたが、
将来の中央区を見据えての質問で、
非常に大切な内容でした。
行政は、高橋伸治氏が言うことの
準備をしなくてはならないと、
私も強く感じました。
子育て支援関連も盛り込まれています!!

その質疑回答の結果の方は、
また、ご報告させていただきます。

定例会は、中央FMで放送されます。
高橋伸治氏の登板は、
6/27 午後3時過ぎです。
「中央エフエム・ラジオシティFM84.0MHz」
是非、この時間だけでも、お聞き下さい。


なお、私は、次回の定例会、第三回定例会で
一般質問に立つ予定です。

*定例会のため、
26、27の午後は休診させていただきます。
午前診療、病児保育は通常通りです。




コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよいよ、来週、その2!!地域の勉強会:築地市場の移転先ってどんなところ?

2007-06-23 08:29:34 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
豊洲の土壌汚染に関する勉強会のお知らせです。
無政党、無党派での勉強会です。
私自身も参加者の一人であります。
問題意識のある方なら、どなたでもご参加下さい。
みんなの子育て広場“あすなろの木”での地域の勉強会として、
開催されます。
 

****以下、お知らせです。****

『築地市場の移転先ってどんなところ?』


 このたび、みんなの子育て広場『あすなろの木』では、地域の皆様による勉強会及び意見交換会を開催いたします。

 今回は、築地市場の移転に関する問題を取り上げます。

 昭和10年2月11日に開場された築地市場。東京都は、豊洲への移転計画を進めています。その豊洲の移転する場所では、土壌汚染が明るみになり、東京都は、本年5月に「豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議」を立ち上げ、再度調査を行うことになりました。

 土壌汚染の現状は、どのようなものなのか?食の安全は、果たして、豊洲の場所で守れるのか? 本当のところを知るためには、科学的な分析、理解が必要ではないかと考えます。
 今回、豊洲の土壌汚染に詳しい日本環境学会 副会長坂巻幸雄氏をお招きし、勉強会を開催することといたしました。
 関心のある皆様のご参加を、お待ちしております。お気軽にご参加下さい。

                記
        
日時   :  平成19年6月26日(火) 
        開場6:30 
        開始7:00~8:30  講演と質疑応答
講師   :  日本環境学会 副会長 坂巻 幸雄 先生
テーマ  :  『築地市場の移転先ってどんなところ?』
主催   :  みんなの子育てひろば“あすなろの木”
住所   :  中央区月島3丁目30-4 イイジマビル1F
       (月島第一小学校前、こども元気クリニック隣り)
参加費  :  無料
申し込み :  参加希望の方は、資料準備のため事前にご連絡ください
電話   :  03-5547-1191 (FAX 03-5547-1166)
        担当 齋藤

アクセス :  大江戸線「勝どき」駅から月島方面へ徒歩2分
        有楽町線「月島」駅から勝どき方面へ徒歩5分
                                以上。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本日、第2回地域の皆さんの声を聞く会(6/22)

2007-06-22 07:47:16 | 政策・マニフェスト
積極的に、地域の皆さんの声を聴き、
かつ、
私も地域の皆さんに提案して行きたいと
考えています。

『第2回地域の皆さんの声を聞く会』を開催します。

日時:6月22日(金)
時間:午後8時00分より
場所:中央区月島3-30-3
こども元気クリニック隣り
みんなの子育て広場
“あすなろの木”の場所を借りて開催

対象:地域の人、誰でも
参加費:無料

内容:
①6月に開催された各種委員会の報告
(企画総務、福祉保健、区民文教、環境建設委員会
築地市場等街づくり対策、地域活性化対策、
少子高齢化対策、防災等安全対策特別委員会
中央区青少年問題協議会)
②第2回定例会に向けて
③その他、要望など

このような会は、
月に一回ぐらいのペースで、
開催して行きたいと思っています。
皆様の声を反映できるよう、
がんばっていきます。

コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

企画総務委員会 6月(初会合)

2007-06-22 07:02:33 | 政策・マニフェスト
6/5、企画総務委員会が開催されました。

行政側からの報告は、
①平成19年度企画部事業概要について
②豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議の設置等について
③平成19年第二回区議会定例会提出予定議案
④平成19年度総務部等事業概要
⑤交際費の見直しについて
⑥平成19年4月1日現在の職員数について
⑦退職手当の改正について
⑧地方自治法の改正に伴う減額貸付け等を行う行政財産の範囲拡大について
⑨所得税法等の一部を改正する法律等の公布に伴う特別区税条例の規定整備について

以上、

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

環境建設委員会報告 6月(初会合)

2007-06-22 07:00:51 | 政策・マニフェスト
6/11、環境建設委員会が開催されました。

行政側からの報告は、
①平成19年度環境部事業概要
②平成18年度歩きたばこ及びポイ捨てをなくす条例の取組み状況について
③グリーンデー及び環境月間の取組みについて
④平成18年度大気汚染常時測定結果について
⑤中央区環境保全行動計画検討委員会の設置について
⑥平成19年度中央区一般廃棄物処理実施計画
⑦中央清掃工場の操業状況について
⑧中央清掃工場の排ガス等調査結果について
⑨平成19年度土木部事業概要
⑩浜町集会施設(仮称)の整備について
⑪平成19年度都市整備部事業概要
⑫グランドステージ茅場町の共同化建替えについて
⑬都市計画法等の改正に伴う開発行為等許可申請手数料の改定について
⑭東京駅前地区、日本橋金融・商業街地区合同まちづくり協議会の報告
⑮築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり調査報告書(概要版)
⑯中央区住宅マスタープラン検討委員会の設置について
⑰区営勝どき住宅及び区立住宅の入居募集について
⑱緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進する事業(東京都実施)について

以上、

審議内容で大切と思われるところを、
小坂の解釈の範囲で書きます。
審議の全ては網羅していません。
実際のところは、委員会の議事録が
中央区のホームページで掲載されるのをご確認ください。
{ }で囲んだところが委員会で出た内容。


①歩きたばこ及びポイ捨てをなくす条例
{罰金をとるというより、マナーをすすめることで対応。
指導員を拠点に出して、指導するようにしているが、
委員から、費用対効果の指摘があった。}

②生ごみリサイクルの当区の現状
{保育園、小中学校から出た生ごみを、
たい肥化し、それで育てたキャベツ、大根を、
再度、食材としている。}
評価したい取組みと考える。

③温室効果ガスを削減する取組み
{中央区はオフィスビルも増加していく中で、
削減にむけ、努力する必要がある。
中央区の森も効果を期待できる}
これこそ、中央区だけで取り組むだけでは、
解決できない問題であるが、
中央区としての数値目標を出し、
積極的に取り組む必要がある。

④耐震補強すべき橋
{耐震補強すべき橋もあり、整備していく必要がある}
災害時に橋が落ちると、
避難経路に支障を来たす場合もあるため、
予算との兼ね合いもあるが、
早急に対応していく必要がある。

⑤廃プラスチックのサーマルリサイクルのモデル実施
{最終処分場の延命を図るため、平成20年度から
廃プラスチックを焼却することにより熱エネルギーを回収する
「サーマルリサイクル」が実施される。本年10月から、
一部地区でモデル事業が実施へ。
ごみ分別方法等が変更になる。}
これまでの不燃物が、可燃物になり、
混乱が予想されると思うが、
モデル地区での実施の経過を追いたい。
そして、いままで、ペットボトル再利用との
関係もフォローして行きたいと思う。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

がん・難病の子を守る(3) ノーマライゼーションに向けて

2007-06-21 12:39:28 | 小児医療
小児がん・難病の子ども達に
優しい地域社会をつくるには?

第1回4/30(5/1にブログで報告)
第2回5/16(5/17にブログで報告)
にひきつづき、第3回ミーティングを昨日6/20開催。

参加者は、
牧本敦氏(国立がんセンター中央病院小児科医長)
辻尚子氏(国立がんセンター中央病院レジデント)
荒木夕宇子氏(国立がんセンター中央病院 小児がんデータセンター)
吉田光浩氏(患者家族)
齊藤彰氏(みんなの子育て広場 あすなろの木)
そして私の6人。

6/6の区議会の福祉保健委員会で
私が質問させていただいた内容(6/16ブログで報告)を、
さらに進めていく形で、議論。
区議会での質問では、
Aハード面 B)ソフト面 C)制度面
から環境整備の必要性について質問させていただいたので、
それに沿って今回はまとめます。


Aハード面でいうところの病弱児・障碍児が住みやすい環境作り。
①障碍者・病弱者に優しい街づくりを目指す法律を点検
⇒「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法)」の点検
②がん・難病の子ども達の家族に、中央区で具体的に整備されるべき場所を聞く(アンケート調査)
③障碍者・病弱児に優しい街の地図を入手または、作成
⇒中央区おでかけマップ(中央区バリアフリーガイド)(平成19年2月発行)の点検
④ノーマライゼーションの意識が芽生える環境づくり・その意識の普及
⇒夏休み福祉・ボランティア体験『イナっこ教室2007』のフォロー
⑤イベントを利用したノーマライゼーションの意識の普及をする
⇒第20回東京湾大華火祭での高齢者・障碍者・病弱者の参加
 第18回中央区大江戸まつり盆おどり大会での高齢者・障碍者・病弱者の参加


Bソフト面で言うところのヒト、ボランティア活動しやすい環境。
①NPOと連携
⇒ベトナムの小児がん治療支援
NPOアジア・チャイルドケア・リーグ(ACCL)と連携
(http://chuo.genki365.net/gnkc05/mypage/index.php?gid=G0000033)
  

C制度面
①学校で2つ籍を持つことについて
国立がんセンター内にある墨東養護学校(いるか教室)の現状を把握
②がん対策基本法を意味のあるものにしていく
⇒「がん対策推進協議会」
 (関連する厚生労働省ホームページ
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/gan.html)
 の会議が実りのあるものにしていく。





昨日、特に焦点になったのは、
「ノーマライゼーションの意識の普及には?」とういこと。

1)ノーマライゼーションの意識についての現状

都所轄の公園で病棟のお花見をしたら、ストレッチャーは無理と言われた。また障害者手帳はあるのかと言われた。都知事に患者会の母親達が抗議し、今後の公園へのストレッチャー使用は許可された。病弱児への理解に乏しい社会である。

2)ノーマライゼーションの意識の普及に関して出た具体的意見
*恥じなくてもよい社会。意識の変革が必要。
*助けを必要としている人に助けを提供できる社会。それが自然な社会。
*私は病気ですと、言いたくない人もいると思う。言わなくてもよい社会があれば。
*維持療法や骨髄移植受けた患者さん、外観は元気そうでも電車で立ってるのも大変。
*「特別扱いしてほしくない」という人もいる。
*車椅子に乗ると人に見られるから嫌だと言うひともいる。
*特別扱いだけど、特別扱いと気付かないようにできればいい。
*特権、特権で守りを固くするといつまでも社会復帰できない。将来にわたって特権を受けていかないといけないとしても、いつかは特権から離れないといけない。小児慢性特定疾患の認定も再発とかでない限り5年たつと切れる。社会復帰したときに周りが優しい社会にしないといけない。


以上、

前回、このブログ上で、「通行人さん」に
コメントいただいた内容も(2007-06-11 19:42:57)、
昨日の会で、ご紹介させていただきました。


いつも思うのだが、このメンバーといっしょにいると、
何かできると、必ずできるという気になる。

次回ミーティングの予定;7月2日(月)

<用語>
ノーマライゼーション;障碍者が障害を持たない人と同じように、自分の意志で考え、決定し、社会のあらゆる活動に参加・参画できる共生社会。

バリアフリー;高齢者・障碍者等が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去(フリー)すること。物理的、社会的、制度的、心理的な障壁、情報面での障壁などすべての障壁を除去するという考え方。

ユニバーサルデザイン;あらかじめ、障害の有無、年齢、性別、人種等にかかわらず、多様な人々が利用しやすいよう都市や生活環境をデザインする考え方。
「どこでも、誰でも、自由に、使いやすく」

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法);第164回通常国会において成立、平成18年6月21日公布、12月20日施行。



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“教育”の中央区

2007-06-20 18:47:14 | 教育
本日6/20、中央区教育会定期総会が開催された。
そこで、講演会が開催され、私も拝聴した。
演題:民間からみた「これからの日本」-“Made by Japan”の時代

講師:野村グループ本部 コーポレート・シティズンシップ推進室
シニアコミュニケーションオフィサー
池上 浩一氏

まず、世界と日本の状況分析をし、
日本の教育の在り方の提言をした。

日本の状況分析は、“少子高齢化”
世界の状況分析は、“グローバル&フラット”

この二つの状況で、
日本が、世界と共存し、競争に勝つには、
教育が大切であるということであった。


投資という異色の分野から、
提言は、ある意味新鮮であった。
また、投資という異色の分野の方も、
教育の重要性を理解していただいている点に、
感銘を受けた。

拝聴して、若干、違和感を感じる部分はあった。
それは、
結構、池上氏は、“競争に勝つ”ことに、
大いに重きを置いているという印象を受けたことである。

投資の世界は、まさに勝つか負けるかであり、
負けてしまっては、お客さんに損を掛けてしまうわけで、
ゆるされない。
そんな厳しい世界の人であるがゆえに、
“競争に勝つ”ことが、体に染み付いており、
それが、講演にも現われたのであろう。
あくまで、私の受け取った印象であり、
参加されていた中央区の学校の先生方が、
どのように受けとっていらっしゃるか、
聞いていないので、なんとも言えないが。

教育の目標の一方に、
「子どもたちの可能性が開け、才能が伸びること」が
あってよい。
才能が伸びた結果、「競争に勝つこと」が、
ついてくるかもしれない。
もう一つの目標として、「人間性を豊かにすること」がある。
こちらの視点が、本日の講演では、
弱いような気がした。


ただ、池上氏の講演は、学ぶべき点が多くあり、
非常に参考になったのは、確かである。
以下、参考になったことを、書き置く。

①何を次世代に託すか
有名な音楽家バーンスタイン氏の挨拶を引用:
私は、確かに年をとっていますが、
まだこうして生き永らえています。
年老いた私は、今再び選択をせまられています。
残された人生をいかに音楽と人々に尽くすことができるかを。
善良なる神は私にピアノが好きであった頃の昔に戻って
ベートーヴェンのソナタを全部弾きなおすことを、
それとも総てのブラームスのシンフォニーを
今一度毎年指揮することをお望みでしょうか。
また作曲家として様々な音楽を書くことにこそ専心すべきでしょうか。
この問題について私はずっと考えてきました。
皆さんも71歳にもなればわかるでしょう。
結論は残されたエネルギーと時間を「教育」に捧げることです。
とりわけ若い人たちとできるだけそれを分かち合うことです。
私の知る限りの音楽や芸術一般について、
さらに芸術だけでなく芸術と人間の関係について、
そして一人の人間であることを自覚し、
自分を見つめ、己を知り、
自分に最もふさわしい仕事をすることです。

⇒高齢者の技や知識を、
子ども達が学べる場作りが大切だと、
私も思います。

②国が滅びるのはなぜ?
塩野七生氏の文章を引用して:
私が歴史から学んだことの一つは、
才能ある人間が少なくなったから
国が滅ぶのではなく、
才能ある人間を活用する
メカニズムが機能しなくなったから
滅ぶということです。
能力ある人間は、
いつの時代にもいるんです。

⇒ローマ帝国のように日本も没落していくのでしょうか。
今まさに、その分岐点に日本はあると私も思います。
才能ある人間、やる気のある人間が、
活躍できるメカニズムを整備するのが、
政治であると考えます。

③Made in Japan ⇒ Made by Japan
Made in Japan ;
日本で商品を生産し、
世界に供給して
日本が高度経済成長(戦後から1970年代を経て1989年まで)

Made by Japan;
日本の資本や技術を
世界に供給して
世界経済が発展

⇒日本が生き残る考え方である。

④経済的競争力をつける必要十分条件
元財務官 行天豊雄氏の文章を引用して:
企業、個人が国境を越え始めたからこそ、
労働者だけでなく、国や県のサービスが
世界レベルで比較される時代に。
民に出来ない仕事は、極端に言えばない。
どちらが費用対効果に優れているかで、
官と民の分担を決めればよい。
今の日本で必要なのは、
経済、外交、軍事、理念、文化、技術(知識水準)の
各分野のバランスを取って、
国の競争力を高めること。
経済的な競争力を強めるための
必要かつ十分条件は、
Ⅰ自由な市場の確保
Ⅱ市場参加者によるリスクの理解
Ⅲ公正なルールの厳格な適用

⇒まさにI~Ⅲは、とても大事なことである。
ただ、市場原理が先走り、
肝心の公正なルールの適応があいまいになると
最悪な結果を招きかねないとも思う。
そのひとつが、コムスン問題。

⑤世界に起こっている変化(フラット化する世界)
トーマス・フリードマン著『フラット化する世界』より引用して:
世界に起こっている変化は、
第一の変化;ベルリンの壁の崩壊と共産主義体制の終焉
第二の変化;中国とインドが資本主義経済に門戸を開放
第三の変化;オフショアリング(労働集約型産業の空洞化)
賃金コストの圧倒的に高い日本から、
安い中国、ベトナム、ポーランドなどへ
生産拠点だけでなく、研究開発拠点も含め、産業が移動すること。

第四の変化;インフォーミング(グーグル図書館)
ネットでいつも、さまざまな文献にすぐに行き当たり、
容易に知識を得ることができるようになったこと。

第五の変化;アウトソーシング(IT革命とインドの目覚め)
ITを利用して、米国での様々なことが、インドでなされるようになってきた。
インドは、知的水準が高く、英語が使える特性があるため。
アウトソーシングの例は、
*米国の所得税申告の処理がインドでなされる。
*米国企業のコールセンターはインドにある。
*米国企業はインドに遠隔アシスタントをおき、翌朝には、
 資料作成終了
*インド人学生が、ネット家庭教師として米国の子どもに数学を教える

⑥フラット化する世界
トーマス・フリードマン著『フラット化する世界』より引用して:
我々の子ども達は、中国やインドなどアジアの子ども達と
いよいよもって真っ向から競うことになる。
教育を軍隊的にしろというのではない。
ただ、米国の若者をぬるま湯的な状態から出して、
物事をきちんとやらせ、
長期的利益のためにほんの短い間の苦しみに耐える心構えを
持たせるために、
もっと手を尽くさないといけないと言っているのだ。
不幸なことに、
米国には国民につらい事をやってほしいと呼びかける
気概と意思のある指導者が絶えて久しい。
今がよければいい、
というのではなく、
未来の国の大きな大義のために犠牲を払い、
もらうのではなく、
差し出すように、と国民に求める指導者がいない。
いや、そういう指導者がいないのは、
我々の責任なのだろう
ー今の我々の姿、子どもの育て方が、
そっくりそのままそこに反映されているのだ。

⇒米国のことが書かれているが、日本こそ、
アジアに追い越されると池上氏が、言っていた。

⑦短期的日本復活論と長期的日本楽観論
短期的日本復活論;
企業の経常利益(連結)が、バブル期を抜いて、
右肩上がり

長期的日本楽観論;
その要因は、
1)民営化
2)移民政策(500万人移民受け入れ?)
3)東アジア自由経済圏(共通通貨の導入?)
4)国家エネルギー政策(新エネルギーの創出?)
5)国際分業
アジアを中心に国際分業を深化させ、
生産性の上昇と分配率の安定を図り、
成長するアジア市場と共存共栄しつつ、
グローバル・レベルの企業統治で
リスクマネーを呼び込む。
例えば、情報家電、ロボット、燃料電池、コンテンツなどへ

⑧“地方格差”は実はない!!!
世界中の企業が次々と国境を越え
労働者がネットと通信で国境を越える
フラットな地球社会が出現した。
世界中の労働者と自治体が
国境を越えた競争に直面する時代。
韓国の流行語は「両極化」、
中国でも一日の収入が1ドル未満の
貧困とされる層が、
現在でも1億人以上いるとされる時代。
“地方格差”という言葉に惑わされてはいけない。
ウオールマートの本社は、
人口が1万5000人に満たない
アーカンソー州ベントンビルにある。
フラットな世界では、誰でも、
どこにいてもチャンスがつかめる。

⇒私も講演を聴いていて、「はっ」ときづかされた。
現在は、首都圏に機能や人口が集中しているが、
ただ、地方にチャンスがないわけではないと。
トーマス・フリードマンのいうように、
フラット化しているのであるから、
同じようにチャンスはあると。
自治体の破産の話が多々出ているが、
資金があれば、地方は再生するチャンスを大いに
もっていると考える。




以上のようなところが、ポイントであると感じた。










コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

防災等安全対策特別委員会 6月(初会合)

2007-06-19 18:55:31 | 防災・減災
本日6/19、防災等安全対策特別委員会が開催されました。

行政側からの報告は、
①区施設におけるエレベーターの緊急点検について
②災害に際し応急措置の業務等に従事した者に係わる損害補償の損害補償基礎額の改定について
③平成19年度中央区総合防災訓練の実施について



審議内容で大切と思われるところを、
小坂の解釈の範囲で書きます。
審議の全ては網羅していません。
実際のところは、委員会の議事録が
中央区のホームページで掲載されるのをご確認ください。
{ }で囲んだところが委員会で出た内容。


①防災拠点運営委員会
{中央区を、学校等を中心にして、21の地域に分け、
各々の地域に防災拠点運営委員会をもっています。
災害時に、行政機関などがマヒした場合でも、
地元の人たちが、力を合わせ学校を中心とした
防災拠点の運営を円滑に行われるよう活動しています。
その運営委員会運営がスムーズに行くような配慮、
またこの運営委員会が存在することの周知をする必要がある。}
私は、災害において、地域を守る大切な鍵の一つは、
まさにこの防災拠点運営委員会であると考えます。
実際に機能するように、この運営委員会を常日頃から
盛り上げていく必要があると考えます。
民生委員や青少年委員、消防団、医師会、薬剤師会、歯科医師会、
など関連する多くの人が参加する会になるとよいと考えます。

②月島第二公園が再開発中
{万が一、明日にでも地震がきたら、
さて、その周辺地域の人は、
どこに逃げればよいか。
月島第二小学校防災拠点運営委員会で、
そのあたりを検討していく}

③中央区国民保護計画 平成19年3月作成
{この計画が、基本的人権がおかされることのないよう、
実施する必要がある。}

④高層住宅防災対策パンフレット
{高層住宅の防災対策の情報が入ったパンフを、
区が作成し配布中である。
行き渡るように配布していく必要がある。}

⑤震災時の非難通路
{震災時に非難通路となる道路は、
都の計画に沿って、定められている。
その道路が実際、使えるように、
その道路に沿った建物は、
耐震補強の必要を考える必要がある。}

⑥プレディでの避難訓練
{プレディの時間帯において、災害が起こる可能性がある。
よって、プレディでも避難訓練が必要である。}

以上。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする