「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

本日2時、神保町日本教育会館。築地移転問題シンポ:どうなる食の安全?~築地市場移転を考える~

2013-03-02 09:00:20 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

⇒ご来場が難しいかたは、インターネット全国中継をご覧ください。
 シンポジウム進行役岩上安身さん(ジャーナリスト・IWJ代表)のIWJホームページよりご覧になれます。
 


どうなる食の安全?
~築地市場移転を考える~

 東京の、日本の食文化の発信地である築地市場。

 この築地市場が、今、深刻な汚染地に移転されようとしています。豊洲にある移転予定地は、巨大な都市ガス製造工場の跡地です。ここからは、環境基準を大きく超える有害物質が次々と見つかり、深刻な汚染が明らかになっています。東京都は、汚染対策工事が遅れ、移転計画の一年延期を表明しました。
 このような汚染地に市場を移転して、私たちの食卓の安全を守ることができるのか。市場移転で日本の食文化、伝統を守ることができるのか。今、私たち一人ひとりが真剣に考えたいと思います。


日 時  2013年3月2日(土)14:00~16:30(13:30開場)

場 所  日本教育会館(801・802号室)

アクセス 東京都千代田区一ツ橋2-6-2
    <最寄り駅>都営新宿線・東京メトロ半蔵門線神保町駅3分

参加費  1000円 
※事前申込不要、直接会場へお越しください。

定 員  150名 



<問題提起>
�土壌汚染対策の問題点~一年延期で安全になるのか?
 畑明郎さん (日本環境学会顧問/前会長・元大阪市立大学大学院教授)

�流通から見た市場移転計画の問題点~日本の食文化と伝統は守られるのか?
 三国英実さん(広島大学名誉教授)

<パネルディスカッション>
岩上安身さん(ジャーナリスト・IWJ代表)
上原公子さん(元国立市長)
畑明郎さん (日本環境学会顧問/前会長・元大阪市立大学大学院教授)
三國 英実さん(広島大学名誉教授)



<パネリストご紹介>
〇岩上(いわかみ) 安身(やすみ)さん(ジャーナリスト・IWJ代表)
 フリージャーナリスト。取材分野は、政治、国際関係、経済、医療・社会保障問題など多岐にわたる。2000年から約11年間『とくダネ!』のレギュラーコメンテーターを務める。2009年から市民メディアとしての情報発信を精力的に行い、ビデオ取材、Twitter、Ustreamによるインタビュー配信などを行う。2010年、�インディペンデント・ウェブ・ジャーナル(略称:IWJ)を設立。東日本大震災・原発事故の直後から、IWJとして24時間体制で記者会見配信も行うなど、社会問題に取り組んでいる。また、ノンフィクション作家としても活躍(共著「リアルタイムメディアが動かす社会:市民運動・世論形成・ジャーナリズムの新たな地平」ほか、単著「あらかじめ裏切られた革命」ほか)。

〇上原(うえはら) 公子(ひろこ) さん(元国立市長)
 1999年から2007年まで、8年間(2期)国立市長を務めた。現在「脱原発をめざす首長会議」の事務局長。東京・生活者ネットワークの元代表。環境・景観の保護に強い関心を持ち、これまで様々な保護活動に取り組んできた。
 高層マンションの撤去を求めた国立景観裁判時の市長。景観利益の存在と建築物一部撤去を認める第一審の画期的判決を引き出し、「景観法」制定のきっかけとなった。
 単著「しなやかな闘い―生命あふれるまちづくりの試み」、共著「国立景観訴訟―自治が裁かれる」「国民保護計画が発動される日」ほか。

〇畑(はた) 明郎(あきお)さん(日本環境学会顧問・前会長/元大阪市立大学大学院教授)
 環境学者で、土壌汚染の専門家。日本のみならず、中国や韓国等アジア諸国の環境問題にも取り組み続けてきた。2010年には都議会経済・港湾委員会に築地移転問題で参考人として招かれた。
 2007年には、「理論的・実践的に信頼できる研究者」として、第18回久保医療文化賞理事会特別賞を受賞。元大阪市立大学大学院教授。日本環境学会前会長で、現在も顧問を務める。 
 編著「福島原発事故の放射能汚染」、「深刻化する土壌汚染」、「廃棄物列島・日本」、「アジアの土壌汚染」ほか
 単著「イタイイタイ病」、「金属産業の技術と公害」、「土壌・地下水汚染」、「拡大する土壌・地下水汚染」ほか

〇三國(みくに) 英實(ひでみ)さん(広島大学名誉教授、農業・農協問題研究所理事長)
 農業経済学者で食糧流通学が専門。2010年には都議会「東京都中央卸売市場の移転・再整備に関する特別委員会」に参考人として招かれた経験を持つ。
 単著 「農産物市場の展開と商業資本」「食糧流通問題の展開過程」ほか。
 編著 「再編下の食料市場問題―生鮮食品を中心として-」「今日の食品流通」「地域づくりと農協改革―新たな協同の世紀を求めて-」ほか。



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主催者  
築地を守る市民会議

賛同者
岩上 安身 (ジャーナリスト・IWJ代表)
宇都宮 健児(前日本弁護士連合会会長・弁護士)
海渡 雄一 (前日本弁護士連合会事務局長・弁護士)
小坂 和輝 (小児科医)
齋藤 貴男 (ジャーナリスト)
坂巻 幸雄 (日本環境学会 土壌汚染問題ワーキンググループ長)
白石 草  (Our Planet - TV代表)
寺西 俊一 (一橋大学教授 環境経済学環境政策論・日本環境会議事務局長)
畑 明郎  (日本環境学会顧問/前会長・元大阪市立大学大学院教授)
三國 英実 (広島大学名誉教授)
水谷 和子 (一級建築士)
山下 英俊 (一橋大学准教授 資源経済廃棄物政策論)
梓澤 和幸 (NPJ代表・弁護士)  

お問い合わせ
築地を守る市民会議事務局
〒104-0052東京都中央区月島3-30-4 飯島ビル1F �03-5547-1191 fax03-5547-1166

(カンパのお願い)活動資金としてカンパを募集しています。
郵便振替 口座番号:00120-7-322827
     加入者名:築地を守る市民会議
     
     

深刻な土壌汚染がある市場移転予定地
~1年延期だけで本当に大丈夫なのか?~

●深刻な土壌汚染
 築地市場は、私たちの食生活を支える中央卸売市場です。日本最大の魚市場であり、「築地」は世界的なブランドでもあります。

 いま、この築地市場が、深刻な汚染地に移転されようとしています。豊洲にある移転予定地は、巨大な都市ガス製造工場の跡地です。巨大ガス工場が操業していたこの土地には、深刻な土壌汚染が残されています。環境基準を大幅に上回るシアン化合物やヒ素、水銀やカドミウムなどの有害物質がつぎつぎに判明し、ベンゼンについては環境基準の4万3000倍の汚染が発見されています。


●汚染対策への疑問
 東京都は、移転予定地であるガス工場跡地の汚染対策を講じるから、安全であると言ってきました。しかし、汚染調査や汚染対策はきわめて不十分なものであり、これでは食の安全、安心を守ることはできないと土壌汚染の専門家や築地市場の関係者からきびしく批判されています。
 
 それにもかかわらず、東京都は、このような声を無視して、自分たちの考えた汚染対策工事に着手しました。しかし、その対策工事も予定を大幅に遅れ、東京都は移転計画の一年延期を余儀なくされました。これまで汚染が広がっていないとしてきた深度部分から大量の汚染が発見され、処理土量は1.5倍、追加予算は86億円に達します(当初541億円)。

 このような状況の中でも、東京都は、汚染対策の検証に欠かせない汚染土壌のコアサンプルを、捨て去ろうとしています。私たちは、本当に食の安全、安心を守ることができるのでしょうか。


日本の食文化と伝統が破壊される危険
~汚染だけではない市場移転計画の問題点~ 

●市場の移転は誰の問題?
 これまで、市場移転問題に取り組んできた人のほとんどは、築地市場内で働く人びとでした。しかし、これは、築地市場で働く人たちだけの問題ではありません。市場から運ばれる魚や肉、野菜、果物を口にすることになる、私たち自身の問題でもあります。

 深刻な汚染問題に加えて、これまで築地市場が担ってきた日本の食文化と伝統が破壊される危険が市場移転には潜んでいます。すなわち、移転をきっかけとした大幅な取引規制緩和と卸売市場再編は、仲卸業者の大幅縮減と合間って卸売市場機能の形骸化を招きかねず、移転問題は、日本の食文化を担ってきた市場(いちば)の在り方にも大きく影響しています。

 市場が移転して、日々の食の安全を守ることができるのか、そして世界に誇るTsukijiの文化と伝統が消え去ってよいのか。そのことが問われているのです。

●移転計画を進めるのか?それとも見直すのか?
 新聞やテレビの報道では、築地市場移転は、すでに後戻りができないところまで進んでいるかのように伝えられることもあります。しかし、東京都が、築地市場を移転させるためには農林水産大臣から認可を受ける必要がありますが、東京都は、農林水産大臣に対しこの認可の申請を行っていません。築地市場の移転は、決まっていないのです。

 このまま移転計画を進めるのか。それとも移転計画を見直すのか。今、私たちはその岐路にいます。今こそ私たち一人ひとりが真剣に考える時です。



〇築地の魚や野菜を食べる子どもたちのために
「私達は、反対運動だって、デモだって人生で一度も経験したことない者たちばかりです。魚屋として、ずっと築地で生きてきた、それだけです。そういう私たちが、なぜ訴訟をしないといけないのか、考えていただきたい。
自分達のためだけであれば、ここまでする必要はありません。でも、築地の魚や野菜を食べる都民や未来ある子どもたちのこと、そして市場で働く若者たちのことを考えれば、この問題を見過ごすことはできないのです。
…移転して、汚染された食べ物を食べて、苦しむのは、一般の市民であり、未来を担う今の子ども達です。そうして何かが起きたとき、移転に賛成している人も、反対している人も、責任を取れないんです。…でも、もしも健康被害が出たら、もしも新聞で「豊洲市場食品汚染事故」が報道されるようなことが起こったら、今の原発事故のように「こんなはずではなかった」と、「想定外」との一言で簡単に済まされたとしたら、私は死んでも死にきれません。」(汚染土壌コアサンプル廃棄差止訴訟における仲卸業者の陳述から一部抜粋)


以上

 

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