落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

台風2号→温帯低気圧

2011年05月29日 | 日常・身辺
朝から雨まじりの強風、台風2号が温帯低気圧となって通過している。
ネットで調べてみると、本土に接近する最も早い台風は4月で、それに次ぐ。


夕方7時半

部屋の中で本を読むか居眠りするかの、さえない一日だった。
さすがに階下の公園はこどもの歓声もなく、木々は一日中ざわざわと揺れていた。
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梅雨入り

2011年05月27日 | 散歩・山歩き
26日近畿地方、27日関東甲信地方が梅雨入りしたとのこと。
昭和26年統計開始以来、63年の五月六日に次いで二番目に早い。(東京新聞)



梅雨空の明石海峡大橋 高尾山から

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新緑の菊水山

2011年05月25日 | 散歩・山歩き
5月半ば、母の介護を兄と交代して、以前の独居老人に戻りました。

95になった母は、食事は自分ででき、何でも好き嫌いなく食べてくれます。
一方、1年前ぐらいから尿漏れがひどくなったこと、認知症のせいかしばしば人工肛門のストーマをトイレで剥がしてしまったりするようになりました。
年寄りは記憶力や学習能力がどんどんなくなるのが幼児と違うところです。
凍てつくような夜中に、とっくに寝ているとばかり思っていたところ、ベランダ伝いに隣戸の私の部屋に訪ねてきたりすることもありました。躓いて倒れたりすれば、私も気付きませんので危険です。

母と暮らしは3年間でしたが、当初は最後まで看るつもりだったのが、やはり気持ちの上で疲れが出てきました。他人様に食べて貰うとなると一汁一菜は用意しなければ申し訳ないし、朝晩下の世話も欠かせません。
4階で庭もない暮らしは母には退屈ではないかとかいろいろ悩ましく思うようになりました。
70が迫ってきた自分自身の焦りもあります。

それやこれやで兄に交代を申し出たところ快く引き受けてくれました。
兄弟はありがたいものです。

母の介護から解放され、またボチボチと山歩きを再開できる喜びと、寂しさが相半ばする中途半端な気持ちが続いていましたが、母の居た隣戸の返却作業も終わり、ようやく落ち着いてきました。
老母の状況は、10,20年長生きすれば自分の辿る道でもあり、いろいろと考えさせられたのはよかったと思います。

明日からしばらくお天気がぐずつくようで、イヤガ谷東尾根からダムへ降り、菊水山へ登りました。
昼前に出発し4時に帰宅、5時間近く何も考えず、汗を滴らせながら新緑の山中をただ歩き、握り飯もうまかったです。


今日の菊水山


石井ダム。
道路はかつての神鉄の線路、今は右側の山中を走っている。




石井ダム


菊水山の山頂広場


菊水山から イヤガ谷東尾根、高尾山


我が町と雄岡山(右)、雌岡山


神戸市街、大阪湾。
母は対岸の阪南市に転居していったが今日は霞んでいる。


須磨の山と妙号岩(手前)

今日の花







モミジの翼果


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文科省の放射能測定

2011年05月24日 | 原発
全国各地に設置されているという放射能測定装置(モニタリングポストと呼ぶらしい)による放射線量はリアルタイムでHPで見られるようになった。このこと自体は結構なことだが・・・↓
http://atmc.jp/realtime/
文科省のHPによれば、「空間放射線量率について、モニタリングポストにより連続測定を行い、3月12日より1日2回、定期的に自治体に報告を求めている。」と書かれてはいるが、どうやら人間の背の高さよりはるかに高い位置らしい。
この測定方法で安全というのは欺瞞ではないのか。

全国の放射能:http://atmc.jp/
上記のHPで見られる一見安全であるかのような値でも疑わしくなった。

武田教授のHPより
科学者の日記110523 ああ、すれ違い!
http://takedanet.com/2011/05/110523_a0af-1.html

あるお母さんが、子供の被曝が心配になって、市が測定している「空間の放射線量」を調べた。
なんと、地上5メートルのところで測っているではないか!
そこで、早速、市に電話をして「子供の被曝が心配なので、地上0.5メートルで測ってくれませんか」と御願いしました。

その答え。
「県衛生研究所内のモニタリングポストは、文部科学省からの委託事業として、空間放射線量率の測定を行うために設置しております。
検出器の位置が低すぎると、土壌成分の影響を受けてしまい、モニタリングポストの設置目的である空間の放射線量を適切に把握することができなくなってしまう恐れがございます。
そのため、検出器はホームページ記載の高さに設置しておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。」

・・・・・・・・・
一言で言えば、「バカだねえ」ということになるし、もう少し突っ込めば、「あなた、誰から税金をもらって生活しているの?」と言いたくなります.
お母さんが頼んだのは、「文科省の委託事業」のことではなく、
「非常時だから、せっかく装置があるのなら、文科省と掛け合って地面付近の放射線量を測って欲しい」 と言っているのです.
子供が被曝するのは、「土壌成分の影響を受ける」からであり、それは文科省の委託事業の目的とは違います. でも、神奈川県がもらったお金は税金です.この非常時に「学問的な目的で設置した装置を、県民の健康を守るために使わせてくれ」と国と折衝したかを、まず答えなければならないでしょう。


文科省が、 「県民の健康など関係ないので、目的外使用は許さない」 と答えたら、神奈川県としては装置を返したら良いと思います.
この非常時で、多くの人が心配している時に、「委託事業」などを振り回す時代錯誤の感覚には驚いてしまいます.
神奈川県は自分たちが税金で生活していること、県民を守る立場にあることに気がつき、地表0.5メートルで測ってください。

・・・・・・・・・
今度の福島原発の事故では、自治体の「市民無視」の行政が目立ちます.
法律を勉強せずに「1年100ミリまで大丈夫」と言ってみたり、チェルノブイリの経験を勉強せずに「ホットスポットは存在しない」と言ってみたり、私が今まで持っていた「真面目な地方自治体役人」のイメージは崩壊しました。
地方自治体の皆さん、この時こそ、税金を払っている人に恩返しをしましょう。

・・・・・・・・・追記・・・・・・
私が前の記事で「子供は軽装で、シャワーで良い」と言ったのは、3月中旬に比べて、今、福島原発から出ている放射性チリの量は、「1万分の1」になっているからです.
だから、3月から4月のブログとは今の環境は大きく違います.
また、窓を閉める必要もありません.
「花粉が飛んできた日」と、「花粉が飛んでいない日」とでは、花粉が飛んできたら窓を閉め、花粉が無いときには窓をあけて家の中に侵入してきた花粉を掃除するからです。

・・・・・・・・・
また、子供を作りたいとか、妊娠している方でご心配されている方が多いのですが、胎児や妊婦は幼児よりやや放射線に強いので、お子さんが大丈夫な場所なら、妊娠は大丈夫です.
もちろん、大人に対して、細胞分裂が活発なので注意は必要です。

・・・・・・・・・
「1年100ミリまで大丈夫」と言ったり、「放射線があっても平気」と言った市役所、教育委員会、その他の公的機関の記録をパソコンか何かに記録しておいてください。
私はNHKやテレビ、新聞を保管しています.何かの時に「健康に影響がない」とか「1年100ミリで大丈夫」と言った証拠がいるからです.
また、全国が汚染された時に備えて、瓦礫の持ち出し、乳牛の移動についても記録を保管しています.
哀しいことですが、このままではある程度の放射線障害が出ると思います.その時に、補償問題で裁判になりますから、記録を持っている人が提供して、助け合いをする必要があります。
これまでの公害事件でも、当事者は病気になって苦しいし、証明するものがなく泣き寝入りをした人が多くいます.
でも、その時は社会党なども力がありましたし、日教組、主婦連などもありましたが、今はまったく力がなくなっています.オール与党も困ったものです。
一人一人が自分を守る時代になったので、「安全だ」と言って動かなかった(不作為)証拠を取っておきたいと思います.
(平成23年5月23日 午前8時 執筆) 武田邦彦

科学者の日記110515 「奴(やつ)」はどこにいるか?
http://takedanet.com/2011/05/110515_1ff0.html
地面に近づくと放射線が多くなる
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孫正義氏講演&記者会見

2011年05月23日 | 世相
ソフトバンク孫正義社長(1957-)の名は、パソコン創成期にテープによるソフト販売や専門図書を出版する会社社長として認識していた。参考図書もずいぶんお世話になったものだ。その後パソコン通信からインターネット、携帯電話会社へと大発展した。さきごろ東北大震災支援にも100億円を寄付するという富豪になられた。

評論家西尾幹二さんのブログ「西尾幹二のインターネット日録」を読んでいたところ、記事の中に以下のような文がありさっそく拝聴した。
・・・
私は過日ソフトバンクの孫正義社長の講演をUstreamで聴いたが、さすが噂にきく大きな人物だけのことはある。
真剣に考えていることはすぐ分った。国民の一人として心が震えていた。私は孫という人をこれまで誤解していた。皆さんもぜひ講演を聴いてご覧なさい。・・・

講演はタイトルは表示されていないが『脱原発から自然エネルギーへ』といったもので、世界の流れとこれからの日本の取り組むべきエネルギー政策をわかりやすく解説されていて、大変参考になった。
西尾氏の感想の通り、本業のインターネット通信だけでなく、事業家として日本の国難にどう向かうのかと云った考え方に好感を持った。
http://www.ustream.tv/recorded/14195781 自由報道協会主催 孫 正義 記者会見

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右も左も人材無し

2011年05月20日 | 政治・外交
ツッコミどころ満タンの現政権に谷垣氏は「お体に気をつけてがんばってください」と云ったとか。
仮に不信任案が通っても、「谷垣総理」というイメージは、アキカン総理と大して違わず、数ヶ月でまたもや交代にならないか。
「立ち上がれ日本」にも若さを感じない。
これから一体どうなるんでしょうか。
不信任案、中ぶらり 戦う自民、どこへ行った 2011年5月20日(金)08:00 産経
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20110520094.html

【政論】

 ◆「兵は拙速を聞く」

 「現時点で退陣の選択は全く考えていない!」

 19日の衆院本会議で菅直人首相が余裕たっぷりに明言するのを聞きながら情けなくなった。最大野党・自民党の谷垣禎一総裁は一体何をやっているのか…。
 「国民の不安を解消できないなら政権担当能力がないということだ。内閣不信任案を考えねばならない」
 谷垣氏は17日の党役員会で本格的な倒閣に舵(かじ)を切ったがあまりにも遅い。不信任案が否決される場合を恐れるのは分かるが、「兵は拙速を聞く」(孫子)との金言通り、戦いには迅速さが何より肝要だ。

 東日本大震災発生から2カ月以上。折しも首相は24日から主要国首脳会議(G8)など出席のため6日間に及ぶ外遊に赴く。「サミット休戦」となるころにようやく不信任案提出の「検討」を表明するようでは「本気で戦う気があるのか」と疑われても仕方あるまい。
 海千山千の「老戦士」である森喜朗元首相らが主張したように不信任案は、5月2日に平成23年度第1次補正予算が成立した直後にたたき付けるべきだった。間違いなく成立していたはずだ。
 にもかかわらず谷垣氏は逡巡(しゅんじゅん)した。4月30日に補正予算案が衆院を通過した際には、あいさつにきた首相を逆にこうねぎらった。

 「お体に気をつけてがんばってください」

 決定的にどこかピントがずれていないか。

 ◆首相に見くびられ
 自民党ベテランは、保身にひた走る首相と優柔不断な谷垣氏を「権力亡者と坊ちゃん総裁」と評した。東京都の石原慎太郎知事も谷垣氏を「女学校の校長みたいで乙にすまして迫力がない」と酷評した。
 首相は福島第1原発事故への対応でも被災者支援でも失態をさらし続けた。今もまた一刻も早い復旧・復興を切望する被災者より政権延命を優先させ「絶対に今国会は延長しない」と言い張っているという。たちあがれ日本の片山虎之助参院幹事長に「心がない」と罵倒され、民主党出身の西岡武夫参院議長に「即刻辞任すべきだ」と“勧告”されながら、なお安穏としていられるのは、谷垣執行部を「赤子のようにくみしやすい」と踏んでいるからではないか。

 ◆気概も人気も無い
 「自民党の致命傷は谷垣氏の人気がないことだ…」
 自民中堅はこう漏らす。確かに産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が4月下旬に実施した世論調査で「首相にふさわしい」との問いに、谷垣氏を挙げた人はわずか2・9%。4・4%の首相にすら及ばない。下野したとはいえ自民党総裁としては極めて異例だ。自民党の支持率は23・4%と、民主党の15・9%を大きく引き離したことを考え合わせると事態は深刻である。
 これほど人気が振るわないのは、谷垣氏に戦う気概が見えないからだとしか言いようがない。「その場しのぎの思いつき」だけで失政を重ねてきた菅内閣が、いまも2~3割の内閣支持率を維持しているのも、谷垣自民党が存在感を示していないからだろう。
 今からでも遅くはない。谷垣氏は生まれ変わったつもりで国民の怒りを体現して首相と戦ってほしい。それができない自民党だったら、もういらない。(阿比留瑠比)

石原氏は巧いことを云う。谷垣さん、女学校の校長か、私立女子大の教授におなりになれば・・・
自民党の党員も党員、他にリーダー適任者はいないのでしょうか。
これでは退陣せんわ

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政治評論家の花岡信昭氏が死去

2011年05月16日 | 日常・身辺
政治評論家の花岡信昭氏が死去した。
まだ65歳これからまだまだ活躍されてほしかった。
インターネットをやる方は、氏のメルマガの受信者が多いと思う。
当方も読者の一人で勉強させていただいていたが、寂しくなる。
政治評論家の花岡信昭氏が死去 拓殖大院教授、元産経新聞政治部長2011.5.15 17:57産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110515/stt11051517580003-n1.htm

花岡信昭氏(植村光貴撮影)
 花岡信昭氏(はなおか・のぶあき=拓殖大院教授、政治評論家、元産経新聞論説副委員長)14日、急性心筋梗塞のため死去、65歳。通夜、葬儀・告別式は未定。
 長野県出身。早稲田大政経学部卒業後、昭和44年に産経新聞社に入社。論説委員、政治部長、編集局次長、論説副委員長を歴任した。
 平成14年に退社後は政治評論家として活躍した。

■「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成23年(2011)5月17日(火曜日)
 通巻第3329号  <5月16日発行>
http://melma.com/backnumber_45206_5184765/
訃報 花岡信昭さんのお人柄

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気の毒な東北の子供さんたち

2011年05月15日 | 原発
なんで政府や文科省が放射能汚染物質による被爆安全基準を弛め、学童の安全を守る気がないのか不思議だ。
子供等の中に将来癌などの業病に罹る人が出なければ幸いだが。
政府や先生が安全だと云っていた・・・と責任回避するのだろうか。
原子力基本法  文科省に「遵法精神」を求める
http://takedanet.com/2011/05/post_688a.html

今までも教育の現場におられる先生から「文部科学省の締め付けはひどいもので、思うような教育をできない」という話はたびたび聞いていました。
かつては、学校に校長先生はおられたものの、その他の先生は、お互いに「先生」であり、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。
先生がたは尊敬される対象であり、お互いに研修し、児童や生徒のために全力を注いでくれていると社会は信じていました。
「良き学校の時代」でしたが、それを誰が壊したのでしょうか?

・・・
文部科学省が自分たちの支配力を増やすために、校長・教頭・主任などの階級に分け、現在では9とか8階級あると聞いています。
いつの間にか文科省を頂点とするシッカリしたピラミッドが出来ていて、「教育の自由」などはすっかり蔭を潜めました。
親戚に文科省の役人がいると恥ずかしいですね。
それだけではありません。
先生がたは毎年のように増える雑務に追われ、父兄からの叱責を受け、与えられた今日お仕事をこなすので精一杯という状態だと聞いています。
「父兄」から「父母」に、そして「保護者」へと名称が変わったように、学校は形式的に、官僚的に変化していったのです.
今回、福島原発の問題が起きてみると、今までわたくしが聞いていたことが本当であることがわかりました。 保護者の方が学校に行って給食の問題や、校庭での運動の問題についての不安を訴えると、その時の校長先生や先生がたの返事は、本当の意味で児童や生徒の健康の心配を共有するのではなく、「国がこう言っている」とか「教育委員会の方針だ」とか「毎年やっているから」というような、およそ子供の健康とは関係のない話が出てきているからです。

・・・
「国の命令」という点では法律が最も重要ですから。1年に1ミリを越えてはいけませんし、安全だというためには「クリアランスレベル以下(汚染されていないので素人が扱っても良いレベル)」である必要があります。 クリアランス・レベルが1年に10マイクロであることを教育関係者は知らないし、文科省は都合の悪いことは通達しません。
今、教育関係者が口にしている「国」というのは、実は国ではなく、現在の文科省の大臣や役人が単に自分たちの責任を逃れるために一時的な言い訳をしていることに過ぎません。
もしも、教育関係者が誠意ある態度をとるのであれば、法律で1年1ミリ(被曝限度)と1年10マイクロ(クリアランス・レベル)しか口に出ないはずです.
放射線医療の学者が、1年に20ミリで大丈夫だと言っているのは、学者が自由に発言していることであって、教育に適応するようなものではありません。

・・・
まず、文科省に法律の遵守を求めます.
原子力基本法がありますが、日本国民が原子力を進めるにあたって約束事を決めたものです。
原子力基本法の最も重要なことの一つは「公開の原則」です。
原子力は危険なものであるがゆえに、それを実施するときにはすべてのものを公開するというのが原則で、もしもその原則に従わなければ、原子力基本法違反で厳しく罰せられなければならないと思います。

・・・
次には放射性物質に関する多くの法律の規定を守ることです.
最近、文科省は福島県を中心とした放射線の強いところで、校庭の土の天地をひっくり返したり、穴に埋めたりするということを進めようとしています。
何もしないよりか良いことなのですが、実はこれにもちゃんとした法律があります。
1年に10マイクロ以上の被曝をしそうなところについては、クリアランス・レベル以上ということで「低レベル廃棄物の廃棄基準」が適用されます。
現在の福島県を中心とした校庭の土は「低レベル廃棄物」ですから、除去することはできますが、天地返ししたり、穴に埋めたりしてはいけないのです。
そのようなことをすると地下水が汚染されたりするからです。
わたくしの読者の中には、セシウムは土の中であまり移動しないので、埋めてもよいだろうというご意見の方もおられます。
日本が法治国家でなければその通りです.
しかし、常に個別の意見というのはあるのですが、それを総合して一つの法律体系になっているのですから、まずは法治国家として法律を守るという立場を明確にしてもらいたいと思います。

・・・
政府も自治体も肝に銘じるのは、
「原子力は他の業務とは違い「公開の原則」がはっきりと明記されている特別な業務だ」 ということです.
原子力のことは、知事が県職員と話をするのも、政府が部内で検討するのも、東電が発電所で対策をとるのも、すべて「公開」でなければならない。
それは、原子力に関しては「秘密」を持つより、「公開」にした方が日本にとって良いと判断したことを意味しています.
この骨太の原則は、一個人が判断して違反することは出来ないでしょう.
(平成23年5月15日 午前11時 執筆)武田邦彦

同じく武田教授のHPより
「被曝場」と化した学校・幼稚園
http://takedanet.com/2011/05/post_268d.html

科学者の日記110515 「奴(やつ)」はどこにいるか?
http://takedanet.com/2011/05/110515_1ff0.html

↑百聞は一見にしかず・・・表土の放射線

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政府が被曝量国際常識を無視

2011年05月13日 | 原発
【放射能漏れ】小佐古氏参考人に 2011.5.13 00:20 産経 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110513/plc11051300220000-n1.htm

 衆院青少年問題に関する特別委員会の理事懇談会は12日、政府の東京電力福島第1原発事故対応を「場当たり的」と批判して内閣官房参与を辞任した小佐古敏荘東大大学院教授を参考人として招くことを決めた。自民党側が要求した。
 小佐古氏は原発事故発生直後に就任。原発施設と放射線に関して首相への助言を求められていた。辞任記者会見で、福島県内の小学校校庭などに累積した放射性物質に関し、文部科学省が示した被ばく線量基準は「国際的な常識ではなく、行政の都合で決めている」と問題視していた。

武田教授のHPより
勝手に王様になった菅政権  民主・自主・公開の3原則
http://takedanet.com/2011/05/post_3723.html

小佐古内閣官房参与が20ミリシーベルト事件で4月30日に辞任した後、 5月2日に記者会見が予定されていた。
その記者会見は官邸からの「守秘義務違反の可能性がある。懲役1年まである」という脅迫によって中止になったと、週刊誌「女性自身」が報じている.

巨大な問題が生じた。
【1】 政府による原子力基本法違反
原子力と言う巨大なエネルギーを扱うにあたって、議会は「原子力基本法」を作った。これは「国会」で議決されたものであり、「政府」は法律にそって運営されるものであり、みずから勝手に法律を無視することはできない。
原子力基本法のもっとも重要な原則は「民主・自主・公開」の3原則であり、この「公開」は「原子力に関するあらゆることの公開」であって、他の政府の業務と一線を画する.
国民はこの3原則を政府が守ることを前提に原子力を認めてきたのである.
それを「官邸」なるものが違反したのだから、懲役を受けるのは官邸の方だ。

【2】 政府による「守秘義務違反」の違反
公務員には守秘義務というのがあるが、それは無限の力を発揮するものではない。これについてはすでに裁判で多くの判例があり確定している。
それは「何を秘密にするか」ということは、公務員の上司が決めるのではなくて、その情報が真に「国民に対して秘密にするべきであるか」ということで決まるというのが判例である。
基本的には外国との問題のように日本が国として損をするようなものは守秘義務が発生するが、時の政府が損をするという情報は守秘義務の対象にはならない。
今回のことは、内閣官房参与の仕事に関することであり、放射線などの学術的なことでもあるので、国として損害を受けるというような政策を彼が扱っていたとは考えられない。
従って、官邸が辞任した内閣官房参与の行動について守秘義務をもとに脅迫したとしたら、まるで独裁政権のようなものである。

【3】 放射線防御の法律を破る政府
このブログで何度か書いたが、放射線防護の法律は1年1ミリを限度としている。
それに対して1年20ミリという基準は国内に全く強制力のない国際放射線防護委員会の勧告である。
国際放射線防護委員会がどんな勧告をしても、日本政府はそれに従う義務はない。事実、これまでも日本の国内の放射線に関する法律は、国際放射線防護委員会の勧告を受けて独自に委員会を開き、最終的には日本の法律の形となって初めて国内で効力を発する。
今回「国際放射線防護委員会」を隠れ蓑にして「ICRPが言ったから20ミリまでOK」という奇妙な論理を展開している.
首相とか政府というのは、王様ではない。
つまり、何でも力を持っているわけではなく、法律の範囲内で行動できるだけだ。それも国民からの付託である。
今回の福島原発のことで、「非常時」ということを理由に、まるで独裁政権のような決定が次々と行なわれている。
一方では、政府は「非常時」ではないとしている。つまり、「漏れた放射線は健康に障害がない」し、さらには小学校の児童すら1年20ミリシーベルとまで浴びてもよいので、問題は生じていないことになる。
民主党は初めて「国家権力(そんなものは民主主義では存在しないが)」を手にして、王様になったようだ。

・・・・・・・・・
私たちが知らなければならないこと、

1) 原発が危機に陥ったら、数時間前には国民に知らせなければならないこと、
2) 放射線が風に乗って来るときには、その警戒警報を出すこと、
3) 内部被曝を含めて国民がどのぐらい被曝したかを示すこと、
4) 原発から離れていても、雨などで放射線量が高いところは警告を発すること、
5) 野菜などについては規制値以下でも、業者に表示を命じること、
などがあるが、国民を守る立場の政府が、国民が自らの健康を保つために知らなければならないことを隠し続けているのは、本当に困ったものである。

5月11日に、神奈川県産の茶葉のセシウムが基準以上になった。このようなことが「突然」明らかになるのは、毎日の情報提供が不足していることを意味している。

(平成23年5月12日  午前7時 執筆) 武田邦彦

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塚本三郎氏「~今こそ愛国者の出現を~」

2011年05月12日 | 政治・外交
■平河総合戦略研究所メルマガ■(2011年5月9日 NO.929号)より
http://melma.com/backnumber_133212_5178883/
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◎塚本三郎 激変に見舞われた日本
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~今こそ愛国者の出現を~
   
 政治の混乱に対し、今日ほど一般国民が国家の前途を心配している時代はない。その時、時代を達観し、国家の前途を憂いた「勇気ある男日蓮」の言を思い出し、綴ってみた。
◎ 夫れ国は法に依って昌(サカ)え 法は人に依って貴し、国亡び人滅せば 
仏をば誰か崇むべき 法をば誰か信ずべけん哉           (立正安国論)
◎ 衆生の心汚(ケガ)るれば土も汚れ、心清ければ土も清しとて 浄土と云い、穢土と云うも
  土に二つの隔てなし、ただ我等が心の善悪によると見えたり    (一生成仏抄)
◎ わずかの小島の主等(鎌倉幕府)に威嚇(オド)さんに恐れては 
閻魔王の責をば いかんがすべき              (種々御振舞?書)

三月十一日の大震災以来、既に一ヶ月半を経過した。「情けは他人の為ならず」との諺の如く、被災者救援の、温かい国民からの寄金は、なんと二千億円を超えている。
 連日、新聞紙上に、小額であっても善意の寄付者の氏名がびっしりと埋められている。
台湾をはじめ、諸外国からの同情と救援の寄金も、世界的規模で拡がっている。
日本国家に対して、日頃から信頼と善意の行動が共感を得ていた証拠であり、見事に報いられた。日本国民に対する温かさを嬉しく受け止めることができた。

 とりわけ、米軍からの二万人近い救援活動は感謝の一語につきる。
 これぞ真実の同盟国、友軍の来援と、日本国民は感謝の念でいっぱいであった。
 更に、我が国の被災なりと雖も、自衛隊の献身的な活動に対して、日頃から、余り褒めることのない日本のマスコミも、今回の彼等の誠意と努力に対して絶賛している。
 日本人は、真実の姿を全世界に示しつつあると、自信を持つべきである。

 しかし残念なことは、その日本国にふさわしくない一事がある。
 民主党政権の、天災と事故に対して致命的欠点が露呈された。災害に対処する指示、行動についてである。難破船上では、船頭を乗り換えることは慎むべきは当然である。そのことを承知の上で言う、民主党政権の、統治、指揮能力の欠如は眼に余る。
 難破しそうな船の船長を取り替えねばならぬ時もある。災害対策及び救援活動を人質にとったつもりの、菅政権の「延命と宣伝」が主目的にみえて仕方がない。
 日本の歴史上、最悪にして、最大の被害を受けつつあるが、それは結果として、最低の政権が招いた、人災でもあると云うべきか。

 更に心配しているのは、次の二点である。第一は日本政府の指導力「対処能力」と、「災害復興」、第二は、原子力発電の損傷と始末に対する「報道の仕方」である。
 民主党菅政権が、思い付きの対策を次々と打ち出し、数個の委員会を設置した。それは結果として、船頭多くして、船は山に乗り上げて、動きがとれていない状態である。
 「俺は原子力に対しては、ものすごく専門家だ」と菅総理が自負することはよい。だが結果は、的外れの行動と采配の連続で、米軍の献身的協力が唯一の頼みであった。

ならば、余り理想論ばかり云わず、一切の結果に対しては責任を取るから、充分に経験を活かして、事態を速やかに収束して下さい、と担当閣僚や官僚に言明すべきだ。
 今一つ危惧すべきは報道の姿勢である。日本の各テレビ局は、どれもこれも、原子力発電損傷後の画像ばかりが多い。特にNHKは際立っている。同じことを十回繰り返せば、事態は十倍の危惧だと、素人は誤って受け取る。言葉の不充分な外国の報道は、日本国中が危ないと受け止め、日本国土全体が危険区域と勘違いして、日本から引き上げている国が在る。真実の報道は必要だが、受け取る側の影響を計算しての知性も大切だ。

 多くの混乱と迷走を続けながらも、原子力発電の損傷による放射能の危険は、月日と共に押さえ込みつつある。米軍の協力と自衛隊の必死の貢献による、感謝の極みである。

~連立政権について~

 目下、復興に対処する「政治指針と権力構成」が最も注目される。国家的危機であるから、政治権力に敵・味方の対立は無い。つまり、挙国一致の大連立が望ましいと、国民は等しく願っている。期待は、民主党と自民党が中心の大連立である。
この場合、危機に対処して来た菅直人氏が、統治能力不充分で、事実上の不信任を受けていることは、与野党一致の見解である。それでも、未だ任期は二年余残っており、復興をやり遂げたいと、居座りを決め込んでいる。菅総理が居座っていることは、挙国一致の体制づくりを、自らが邪魔していることだと、本人は気付いていない。

特に考慮すべきは、現在の民主党政権樹立の事実上の実力者、貢献者は小沢一郎氏であった。その民主党政権に対する、名実共の功労者及びその仲間を除外して、独善を貫きつつある現内閣に、他党の人材をも集める、挙国一致の政治体制を求めるのは無理である。
自分の党内さえまとめ切れない総理である。

 一刻も速やかなる復興が求められている。それが為には、前述の如き状況からして一刻も速やかな、政権交代による挙国体制が求められる。最悪の政権だからこそ、最悪の災難が襲ったと前述したが、その政治の暗は今日も解消されていない。
 民主党政権及び各党が復興に対して迷走している間に、既に一ヶ月半を経た今日、在野の識者から復興に対して、今こそ新発想による「理想の復興建設案」が次々と発表されている。政権の担当者はボケていても、国民の叡智は鋭い。
 民心は、永田町と霞ヶ関の動向に注意を払っている。

~国民は聡明である~

 幾ら理想の、復興を画いても、それを実行、実現するのは、国家権力であり、その手足として、経験を活かすのは霞ヶ関の官僚群である。
 優秀な官僚を非難しながら、実体の行政では、官僚に頼らざるを得ない、独り善がりの「菅政権を外すこと」こそ、大連立が実現する大前提ではないのか。
 次なる政権には、経験豊かで、人材豊富なのは、むしろ自民党内に在る。彼等にも主たる責任を預けるべきで、その上で大連立を試みるべきではないか。

 大災害をして、「禍転じて福と為す」の、理想的新復興計画実施には、それにふさわしい、「新政権の人物像」が求められている。
 菅総理がレッドカードを突きつけられながらも、破廉恥にも居座っているのは、民主党が衆議院で、絶対多数を擁しているからであろう。

 その上、一部を除いては、民主党議員の中でも、与党として、はじめて、温かく恵まれた政権の座を離したくないとの、無自覚が、総理の怠惰を長引かせている。
 災害の混乱の中だから、今日直ちに衆議院解散総選挙は控えるべきだ、との常識を認めつつも、だからと言って、内外の緊急の事態として、国民の大半は、今こそ総選挙によって改めて「民意を問え」と切に願っている。

 災害に対する緊急の補正予算を成立させたら、民主党内で壊し屋の異名を持つ、小沢一郎氏が中心となって、今回こそは、私怨ではなく、国民の期待に応えて、自民党の内閣不信任案提出と連携して、新しい国会議員を選び直すべき時だと提言する。
 今日ほど、愛国心に満ちた政治家の出現を待望している時はない。
 既に、ふさわしい総理大臣とは、そして担当の理想的大臣とは、と云う人物について人気投票さえ、一部のマスコミでは展開している。

 民主主義政治とは、「愚民政治」であり、「堕落政治」であり、「数に因る暴力政治」なりと、ギリシャの哲人アリストテレスは指摘している。民主党政権は、そのものズバリだ。
約一年半前、民主党政権で、あの三悪政治を現出させた。その結果は、余りにも無残で、日本国民の期待に反した、国会に於ける醜い現状である。

 しかし、と彼アリストテレスは云う。自分達が選んだ代表だから、一定の期間は、良くなくとも致し方がないと慰める、民主政治はガマンの政治である。そして、時と共に国民は目覚めて、次の機会には改めることの出来る、「希望のもてる政治」であると。
 在野の識者が画く理想的復興計画。そして、その理想を実現すべき、大胆な政治権力者の像を、一刻も速やかに出現させ得る時が来た。もう、がまんの二年近くが過ぎた。
民主政治を正しく活かす日本の政治実現の時であり、「禍転じて福と為す」は、単なる元気付けの合言葉に終わらせてはならない。

~エネルギー政策を重視~

 日本の指導者が示すべきことは、地震、津波、原子力発電のうち、心に止めて取り組まねばならないのは、日本経済復興の大前提であり、国防、安全保障に影響する「エネルギー供給体制」を再構築することである。
 日本国内のみならず、この災害は、全世界が原子力発電のパニックを起こすような事故が発生したとみるのだから、日本国民の心理が動揺しているのは致し方がない。
 指導者、とりわけ、政党の首脳が「エネルギー政策の見直し」を口走っている。
また「原子力政策を推進することは難しい状況になっている」と発言している。

 なるほど、低コストの為に、安全面を軽視したリスクは素直に認めたとしても、与野党の首脳が、庶民が口走るが如き恐怖を、そのまま口外して大丈夫なのか。
原発は怖いという庶民のリスクを、為政者が同調している発言は心配である。ならば、代替エネルギーの見通しは在るのか。経済性に堪えうるのか。

 科学立国日本の指導者は、市井の素朴な感情に迎合して、それでも庶民の生活は確保できると信じての発言なのか。太陽光や、地熱や、風力の代替エネルギーが、短時日の間に可能なのか。世界の原子力依存の国々との連携は大丈夫なのか。
 今こそ、冷静な庶民感情の危惧に共鳴すると共に、いささかたりとも、大衆が抱く原子力に依存するリスクに対し、勇気をもって対処する、指導者の冷静さが望まれる。
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