落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

近郊の田圃

2021年09月29日 | 散歩・山歩き

加東市 新定付近


コメント

自民党総裁に岸田氏

2021年09月29日 | 政治・外交
初の女性首相ならず。髙市氏の政策は、日本を強くする「経済強靭化計画」と銘打ち、アベノミクスを継承するものだったが、岸田氏に敗れた。
11月の衆院選にどう影響するか・・・
岸田新総裁の課題 まずはコロナ、そして衆院選 2021/9/29 16:08
https://www.sankei.com/article/20210929-RTXAAOOWH5NQJMRVB4CHIZXLG4/

自民党総裁選

29日の自民党総裁選に勝利し、次期首相に内定した岸田文雄新総裁(64)は、さっそく新型コロナウイルスへの対応が求められることになる。30日で緊急事態宣言は全面解除となるが、「第6波」への懸念はぬぐえない。感染抑止とともに経済の立て直し、社会活動の本格的な再開に向けた指導力も問われる。

党総裁としては、30日にも決定する党役員人事が焦点となる。党実務を担う幹事長をはじめとする党四役らの人選を無難にこなせば安定した党運営が期待できる。「全員野球」(岸田氏)で挙党態勢を構築するため、混戦の総裁選を争った河野太郎ワクチン担当相や高市早苗前総務相らを処遇するのか否かも焦点となる。

間近に控えた衆院選の勝利も最重要課題となる。岸田氏は10月4日召集の臨時国会で第100代の首相に指名され、ただちに組閣に着手。所信表明演説と衆参両院での代表質問を経て、11月7日か14日投開票の日程で衆院選が行われる公算だ。

戦後、新しく就任した首相がこれだけの短期間で、政権選択選挙の衆院選に臨む例はない。衆院議員の任期満了(10月21日)を超えた選挙も初めてという異例ずくめの選挙で、さっそく国民の審判を受けることになる。

この間も一連のコロナ対策をはじめ、中国や北朝鮮が不穏な動きを続ける外交・安全保障の対応は一日もゆるがせにできない。岸田氏は選出直直後のあいさつで、新型コロナ対策や経済対策に加え、「自由で開かれたインド太平洋」の実現、少子化対策にも言及し「わが国の未来に関わる重大な課題が山積している」と訴えた。こうした長期的な課題にも迅速な取り組みが求められることになる。
コメント

墓参

2021年09月24日 | 日常・身辺
能勢妙見山へ墓参。
神戸から三田まわりで往復5時間のドライブ、年々遠く感じるようになった。
この時期は、黄金色の稲穂が一面に広がり、畦道には彼岸花が咲いている。
帰りに立ち寄り休憩する、樹齢千年、野間の大けやきは、いつも通り、黒々と聳えている。










コメント (2)

中国・不動産バブル崩壊

2021年09月23日 | 世相
中国の巨大企業「恒大集団」が債務不履行(デフォルト)の憂き目にあっている。
その額、日本円で33兆円にもなるらしい。
グーグルなどで画像検索すると、住民のいない高層マンションがいくつも表示される。
「宮崎正弘の国際情勢解題」  令和三年(2021)9月19日(日曜日) 通巻第7060号  
https://www.mag2.com/m/0001689840.html?l=olz13dd180

恒大集団の倒産は、中国金融システムをどれほど揺らすか
明天、安邦、海航集団の規模を上回る負債。不動産バブル崩壊が本格化


 杜子春は芥川龍之介が中国の古典からヒントをえた短編小説だが、日本では人生の激しい浮き沈みの喜怒哀楽と悲哀がただよっているため、感動的に読まれた(中国古典には、似たような話があるが、杜子春はまったく芥川の脚色)。

 日暮れの町辻で金持ちの息子杜子春が放蕩の限りを尽くして無一文。しょんぼりうなだれているところへ顕れた仙人が「ここを掘れ」という。たちまち黄金がザクザクとでた。またまた放蕩三昧、贅沢の限りをなして落ちぶれて乞食。そこにまた仙人が出現し、「あそこを掘れ」。またもや黄金がザクザク。贅沢三昧に惚けるが、要はカネがあるときはちやほやされ、人がなれなれしく寄ってくる。即席の友人もできる。或いはカネを狙った愛人となる。ところがカネがなくなると誰も寄りつかない。世間の冷たさ、友情の本質と打算を寓話にしたのだ。

 『フォーブス』で「世界の金持ち」と称賛された中国人は山のようにいる。アリババの馬雲はすっかり表舞台から消え、ハーバードビジネススクールに招かれ講演したほど意気軒昂だった王健林も、いまは落ちぶれた。うきしずみの激しさ!

 飛ぶ鳥を落とす勢いだった許家印(恒大集団CEO)は、2017年のピークから、落剥して杜子春の如く烈風に曝されている。倒産は秒読みとなった。  恒大集団が倒産すれば、あまりにも規模が大きく中国の金融システムを揺らすだろう。なにしろ中国の株式市場の規模は邦貨換算で5000兆円をこえる。  6月末の証券報告書に拠れば、恒大の社債、株式をファンドに組み込んでいた欧米勢のファンド、とくに「アシュモア・ファンド」(英国)は440億ドルを保有していた。UBS、HSBCなど世界に名だたる名門老舗銀行が名を連ねていた  恒大集団は不動産バブル時代、次々と強気に投資し、あちこちにマンションを建設し、頭金を集めて回転資金とし、次の投資へと、猪突猛進、CEOの許家印は全人代委員にも選ばれ、また21年7月1日の共産党百周年記念式典にも出席した。

 恒大の負債は最大時に8700億元だった。21年六月末の証券報告に拠れば、保有する物件価値が4568億元、表向きの負債は1兆9670億元、有利子負債は5718億元、手元現金が867億元とされた(1元は21年9月19日現在=17円)。

 ファンドが投げ売りを始めたため恒大集団の株は下落、傘下の恒大自動車は93%の株価暴落、恒騰ネットは85%の暴落
 この時点で中国不動産大手の負債率は、恒大が88%、万科が83%、碧桂園が85%、緑地が89%、融創が93%、華夏幸福が83%などであった。

 メインバンクは慌てて「貸しはがし」に入る。物件の抵当処分、担保権の設定強化、経営監視など、だが「時、既に遅し」。
 リーマンショックの引き金となったリーマンブラザーズCEOは名言をはいた。「皆がダンスを踊っているときに、ひとり逃げ出すわけにはいかない」。 銀行は顔面蒼白となった。
 内蒙古省の包商銀行は明天証券系で、負債総額2059億元(9・5兆円)で倒産し、国有銀行に衣替えした。安邦保険のメインバンクは成都農業銀行だった。トウ小平の孫の女婿だったCEOの呉小輝さえ、土壇場で救われなかった。 恒大のメインは盛京銀行で、ほかに200行以上の金融機関と取引がある。

 安邦保険は高利の保険商品を売って巨額を集め、それを無謀なM&Aや、NYのウォルドルフ・アストリアホテル買収、まるでマルチ商法だが、2017年にCEOの呉小輝は詐欺罪で拘束され、翌年18年の禁錮刑、個人資産1800億円没収となった。
日本にも500億円相当のマンション物件を保有していたが米国ファンドに叩き売った。

 なんとか倒産を免れた大連の萬達集団は、資産の殆どを売却して裸同然となった。まるで杜子春である。
CEOの王健林は萬達ホテルチェーンが76軒、テーマパークをあちこちに建設して運営、ショッピングモールにマンション建設、旅行会社、そして欧米の映画館チェーンAMCを買収したほか、ハリウッドの映画スタジオも買収した。飛ぶ鳥を落とす勢いで、「習近平主席とのコネの強さ」を自慢したものだった。  しかし、その絶頂期に不動産バブル崩壊の危機を察知した王健林は迅速に資産売却に動いた。なんとか滑り込みセーフとなった珍しい例である。
青空文庫  芥川龍之介「杜子春」↓
https://web.archive.org/web/20170610053807/http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/43015_17432.html

瀬戸際に立つ中国の企業帝国、恒大集団について知るべき5つのこと
2021.09.21 Tue posted at 19:37 JST
https://www.cnn.co.jp/business/35176973.html

写真:中国の巨大複合企業「恒大集団」の問題がメディアで大きく報じられている/JADE GAO/AFP/Getty Images

香港(CNN Business) 中国の巨大複合企業「恒大集団」が資金の行き詰まりによる債務不履行(デフォルト)の可能性について改めて警告したことを受け、同社の問題がメディアで大きく報じられている。

専門家は、同社の苦境は中国政府にとって大きな試練になると指摘。この問題が「中国版リーマン・ショック」に発展して、世界第2位の経済大国に衝撃が広がるリスクを指摘している。・・・・

コメント

火事場泥棒復活

2021年09月21日 | 政治・外交
終戦直後、ソ連は北方領土を占拠した。まさに火事場泥棒という所業だった。
何を思ったかプーチンが虚説を持ち出して情報戦に打って出たという。
放置しておくと嘘がまかり通ってしまうことになる。
満洲引き上げ時のソ連兵の暴力や略奪は今も語りぐさだが。

ロシアは所得格差が酷いらしい。国内問題から国民の注意をそらすためかな・・・
「あ、白いカラスだ! 」 「えっ、どこに」
日本の総裁選のややこしい時に持ち出す狡さも一流だ。
露の歴史宣伝 日本政府は厳しく抗議を 2021/9/21 05:00
https://www.sankei.com/article/20210921-O4WSHJRLOBPMLFZMGSIBLIBU4Q/

ロシアのプーチン政権が、第二次大戦期のソ連の行動を正当化する目的で日本をおとしめる情報戦に出ている。

「日本は対ソ細菌戦を準備していた。ソ連は対日参戦によって世界を細菌戦から救った」というのがロシアの宣伝の骨子である。

むろん根拠に乏しい荒唐無稽な言い分だが、日本が反論せずに沈黙していれば、虚説が独り歩きして世界に広がる恐れがある。すでに中国メディアがロシアの宣伝に同調し始めている。

ソ連は1945年8月、有効だった日ソ中立条約を破って対日参戦し、北方領土を占拠した。戦後には日本軍将兵や一般邦人ら約60万人をシベリアなどに抑留し、約5万5千人が犠牲となった。

プーチン政権の狙いは、日本を徹底的に「悪者」に仕立て、大戦にまつわるソ連の不法行為を帳消しにすることである。

連邦保安局(FSB)は8月、旧関東軍に関する文書の機密を相次いで解除し、国営メディアが大きく報じた。

公開されたのは、戦後に抑留されていた関東軍将兵らがソ連当局の尋問に答えたとされる内容だ。「七三一部隊(関東軍防疫給水部)では対ソ戦に使う目的で細菌戦の研究が行われ、人体実験もあった」といった趣旨である。

関東軍将兵らの長期抑留自体が国際法(ジュネーブ条約)やポツダム宣言に違反するものだった。自由を奪われ、弁護人もなしに行われたソ連の取り調べ内容を真に受けることはできない。

ロシアでは9月上旬、ソ連が七三一部隊関係者らを一方的に裁いた「ハバロフスク裁判」(49年12月)の意義を再確認する会議も開かれた。ナルイシキン対外情報局(SVR)長官が会長を務める露歴史協会やFSB、外務省などが共催する国家行事である。

プーチン大統領やラブロフ外相が会議にメッセージを寄せ、ラブロフ氏は「日本軍国主義の残虐行為を将来まで記憶することが重要だ」と述べた。ハバロフスク裁判も国際法に反するものであり、法的効力は認められない。

日本が強調すべきは、日ソ中立条約を日本が順守したからこそ、ソ連は熾烈(しれつ)な対ドイツ戦に勝利できたという歴(れっき)とした事実である。日本政府が声を上げねば、誤った歴史認識が定着し、北方領土の返還もますます難しくなろう。


コメント

アメリカの弱体化(3)

2021年09月19日 | 政治・外交
アンディチャン氏のメルマガに依れば、米が日に日にオカシクなっていくようだ。
チャイナは台湾侵攻をするかも・・と伝えられるときに、米がこんな状態では危うい。
日本の政党も同様で、チャイナのウイグル虐殺事件に遺憾を表したのは共産党だけだったように思う。
AC 論説No.861 ぶざまな崩壊が続くアメリカ
http://www.mag2.com/m/0001690065.html

バイデンのアフガン総退却はアメリカの歴史始まって以来最悪の事態だと思っていたら、アフガン総退却から二週間もたたないうちにミリー統合本部議長(参謀長)が敵である中国の李作成参謀長に電話してアメリカは戦争の意図がない、もしもトランプが暴走するなら事前に伝えると約束した事件が起き た。バイデン政権が発足して八ヶ月だけでアメリカの崩壊はアフガン退却だけでなく、軍隊の参謀長が敵に通報するといった米軍の崩壊が起きたのである。こんな軍隊は最低、あり得ないことである。

バイデン政権は機能しない。世界で最強を誇っていた米軍の軍隊でも最高司令官が通敵行為を行なった。バイデンは国の総帥であるのに米軍の参謀長が敵に寝返った国家反逆事件について「私はミリー将軍を絶対に信頼している」と宣ったのだ。バイデン政権の崩壊に続く軍隊組織の崩壊である。アメリカの崩壊はどこまで続くのか。

これは既に全世界で報道された事件だが、事の起こりは来週に発刊するワシントンポストのBob WoodwardとRichard Costa共著の「PERIL」という暴露本で暴いたミリー大将の叛逆(反トランプ)と中国への通敵事件である。WoodwardとCostaはこんなに重大な事件を知っていながら一年近くも公 表しなかった。二人はアメリカの崩壊である大事件を隠して暴露本の売れ行きを優先したのである。

この本によると、米軍のミリー参謀長官が去年の選挙の前の10月30日に中国の参謀長である李作成大将に電話して、「アメリカは中国を攻撃することはないが、万が一トランプが(選挙に負けて?)暴走するようなことが起きたら私が事前に通知する」と伝えたのである。

二回目の電話はインチキ選挙に抗議した群衆が1月6日の国会議事堂に乱入した事件の後、ミラー参謀長がペロシ国会議長と電話会談を行い、ペロシがトランプは気狂いだから何が起きるかわからないと言ったら「全面的に賛成」と答え、その翌日8日に中国の李作成参謀長に電話して「我々は落ち着いており全ては順調だが民主主義は時に杜撰なことになる」と伝えたと言う。

トランプが中国を攻撃するかもしれないというのは根拠のないことでミリー個人の想像である。トランプの命令に従わないのは叛逆罪である。しかし敵国の参謀長に事前に知らせるのは国家反逆罪である。
ところがバイデンは記者に対して「私はミリー氏を絶対に信用する」と答えたのである。
軍隊の上級司令官が敵に寝返っても大統領は彼を信頼できると言う。バイデンは正邪の判断ができない。反トランプならOK。反トランプは免罪符である。

CNNやMSNBCに登場した人物は皆トランプが悪い、トランプはキチガイだから叛逆でも通敵でも当然だと述べていた。ある人物は、トランプがミリー大将を統合参謀本部議長に任命した。だから反逆はトランプの責任だと言った。民主党、サヨク、メディアはみんな腐っている。

ある人はこれはアメリカの文民統制の崩壊だと述べた。軍隊の参謀長が敵国の参謀長に電話したのは政治行動で軍人がやるべき事でないと言うのだが、そうではない。たとえ軍隊の指揮系統が文民統制であっても「敵の軍隊」に戦争をするぞと通報する人がいたら軍人、公務員、政治家でも国家叛逆罪であ ることに違いはない。

ミラー参謀長の報道官であるDave Butler大佐は、「ミラー参謀長の二回の電話は参謀長としても任務を果たすためだった」と述べたが、この弁解は通用しない。トランプは大統領であり国の総司令官である。トランプの下に国務長官ポンペオ、国防部長エスパーがいて、ミラー統合参謀本部議長はエスパーの部下である。仮にトランプ暴走の可能性があったと自己判断しても上司であるエスパーとポンペオに報告し相談すべきだった。トランプの暴走を止めるのは国内問題であって、敵国の軍隊に通報するのは絶対に反逆罪、弁解の余地はない。軍のトップが勝手に通敵行為を行ったらこの国の軍隊は戦争などできるはずがない。軍法会議にかけて絞首刑または銃殺刑にすべきである。

トランプが気狂いと思っているのは彼個人の意見である。個人の判断である。独断で行なった通敵行為は弁解の余地がない。ところがバイデン大統領はミラーの個人行動を信頼すると述べ、ミラーの通敵行為を裁くことをしない。トランプに反対だから自己判断で行なった通敵行為が国家の正当な裁きを受けることがないなら、「ミラーだけでなく誰でも、トランプでもバイデンでもクーデターを起こす」行為が正当化される。国家の制度が壊れて無政府状態になる。ミラーの国家反逆罪、それを裁こうとしないバイデンのアメリカ合衆国はどこまで崩壊を続けるのか。

立場を変えて見れば良い。もしも中国の李作成参謀長官がアメリカのミラー参謀長官に電話して「我々は米国と戦争をするつもりはない、もし戦争になるなら事前に通報してあげます」と伝えたとしたら、習近平は李作成を「絶対に信頼する」と言うだろうか。
ロシアのプーチン、英国のジョンソン、ドイツのメルケル、フランスのマクロンはアメリカの国家反逆事件をどう思っているのだろうか。


コメント

アメリカの弱体化(2)

2021年09月17日 | 政治・外交
トランプ氏の弱音か警告か? 「次期選挙までに国(米)は無くなる」と指摘した。
コロナは収まらず、アフガン撤退で内向き傾向・・・ で悲観的になったのかな。
米が無くなれば日米安保も解消、自分で守りなはれ、C国は大喜び、てな事になったらエライことですよ、これは
トランプ氏の米国論 次期選挙までに国は無くなる
© REUTERS / Octavio Jones 政治2021年09月17日 07:01短縮 URL
https://jp.sputniknews.com/politics/202109178695592/

トランプ前米大統領はNewsmaxチャンネルに出演した中で米国はこれから3年の間に終焉を迎えると明言した。
トランプ氏はバイデン氏の大統領就任の瞬間から米国は「かつてなかった勢いで坂を転げ落ちて行った」と指摘している。
「2022年、2024年に実施される選挙に我々が行こうとした時、この国はないかもしれない」トランプ氏の出演はこの言葉で締めくくられた。
米国では来年2022年に下院選挙が、その2年後の2024年には次の大統領選挙が行われる。トランプ氏は次期大統領選に出馬の意向を何度も表している。

こちらは建設的
今こそ米国は自らの「ネーション・ビルディング」を
2021.09.09 Thu posted at 19:45 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35176418.html

9・11から20年、米国の「ネーション・ビルディング」は明確な成果を出せていない/ROBERTO SCHMIDT/AFP/AFP via Getty Images

(CNN) 驚天動地の9・11同時多発テロが米国本土で起きるのを目の当たりにした後、我々の多くが抱いたのは、もう以前と同じではいられないだろうという感覚だった。世界の秩序が何らかの形で変わってしまった。米国人たる我々もそうだ。

やがて数千人の米軍兵士がアフガニスタンへ派遣されることになったが、果たすべき一連の目標は実体を伴わず、たいていの場合、あの遠い国で長きにわたり苦しむ人々にとって十分理解できるものではなかった。それどころか米国の一般大衆や、米国および同盟国の指導者たちですら、そうした目標を明確にはとらえていなかった。

ジョー・バイデン大統領が8月16日に断言したところによれば、米軍のアフガニスタンにおける任務はあくまでも対テロ作戦に特化したものであり、「決してネーション・ビルディング(国の建設)を想定したものではなかった」。この主張は、9・11当時のジョージ・W・ブッシュ大統領並びに上院議員だったバイデン氏自身による発言と矛盾する。その後副大統領となった同氏は、オバマ政権下で考えを変えた。
キース・マギー氏

9・11から20年近くを経て、多くのアフガン人が絶望に打ちひしがれる中、アフガニスタンの政権は再び強硬路線のイスラム主義勢力、タリバンの支配下に置かれている。彼らはほとんど疑いの余地なく、自ら掲げる苛烈な形のシャリーア(イスラム法)を改めて導入するだろう。無秩序で、時に暴力的な様相も呈した米軍のアフガン撤退の後、この敗北(としか言いようがない)は一つの共通認識を引き起こすはずだ。つまり、我々は自分たちの統治システムを単純に他国に押し付けることはできないという認識。あまりにかけ離れた文化や歴史、信仰体系、将来展望、野心を持つ国々に対して、それは不可能なのだという実感だ。

バイデン氏が米軍を撤退させたのは正しかった。歴史が示すように、我々は海外でのネーション・ビルディングという落とし穴にはまってきた。もし民主主義のもたらす恩恵を擁護したいなら、おそらく米国は内側に目を向けた方がいい。自分たちの国をしっかりと築き上げるべきだろう。

今こそ米国は真の決意を胸に、先頭に立って模範を示さなくてはならない。当然、先頭に立つ資格などと言うものがあればの話だが。それでも強く、安定した民主主義が最高の統治形態だと信じるのなら、まずは自分たちが他国を引き付けるだけのものを確実に手にしている必要がある。過去20年、我々は自らの民主主義を守る取り組みに失敗してきた。その結果、現在直面しているのは憂慮すべき水準にまで達した両極化と、有権者に対する投票抑制だ。

筆者は何も圧政の下で苦しむ世界中の人々に背を向けろと言っているのではない。ただ長期にわたる軍事介入と、誤った認識に基づくネーション・ビルディングの試みは問題の答えにならない。

米国はその膨大な富と影響力を活用し、国際舞台で有益なことをいつ、どこにおいても可能な限り行うべきだ。それを達成するためには、慎重に対象を絞った気前の良い財政支援を困窮した国々に向けて提供し、外交力と実際の行動の両方を通じて自由や平等、人権など、同盟国と共有する価値を広める必要がある。

我々には、安全な避難場所を迫害から逃れる人々に提供する能力もある。難民は迎え入れ、新たに生み出すのを止めよう。彼らは結局のところ、我々自身の国を建設するうえでのかぎになる。

なるほど、米国のような国を建設するのは終わりの見えない仕事だ。その計画が目指すのはより良質で平等な社会を作り出すことであり、それにはすべての市民が政治信条や肌の色、信仰、経済的地位にかかわらず、生きた民主主義を育てていく決意を固める必要がある。手元にある建築ブロックのうち、大切なのは3つだ。

第一に、個々人を民主的プロセスに最初の段階から取り込むことが極めて重要になる。地元議員の選出に加え、地域及び全国の審議会への参加も呼びかけるべきだ。例えば市民議会のようなクラウドソースに基づく構想では、無作為抽出で集まった人々が全住民に関わる問題について話し合う。

最近の市民議会の事例としては、アイスランドやフランス、カナダ、ポーランドで開かれたものがある。それらが示すように、人々を信頼して情報を与え、話し合う場所と時間、さらに実際に影響力を発揮する機会を提供すれば、彼らは合意点を見出し、革新的な手法で問題を解決することができる。

第二に、公平な投票権も優先事項とする必要がある。ひどいことに米国では、今なお多くの州でそれが欠如した状態が続いている。

直ちに行動を起こし、ここからの巻き返しを図るべきだ。極度に貧しく、最も不利な立場に置かれた米国人からこれ以上投票権を剥奪(はくだつ)するのを止めなくてはならない。まずは米上院で関連する法案を通すことから始めよう。

ネーション・ビルディングに重要な最後のブロックは、公民教育だ。2018年、米シンクタンク「アメリカ進歩センター」のサラ・シャピロ氏とキャサリン・ブラウン氏は、ほとんどの州で公民や米政府に関する授業が半年間しか義務付けられていないことを突き止めた。10の州では公民を必修科目としておらず、授業のカリキュラムとして地域の課題解決を盛り込んでいる州は皆無だった。地域の課題解決は、市民参加のスキルと手段を身に着けるうえで科目の中の重要な構成要素となる。

子どもたちに対して我が国の民主主義を理解し、その恩恵を享受しつつ大切に育ててほしいと願うなら、現状の改善は必須だ。

米軍撤退の期限の日、バイデン氏はこう語った。「アフガニスタンに関する今回の決定は、単にアフガニスタン一国についてのものではない。大規模な軍事行動によって他国を作り変える時代に終止符を打つためのものだ」

おそらく我々が自問しなくてはならないのは、自分たちの国を作り変える取り組みに着手するべきかどうかではなく、果たしてそれをせずに済むのかどうかという点だろう。民主主義による堅固な政治システムの保証なくして、いったい何が我々を独裁主義の過激論者たちによる支配から守ってくれるというのだろうか?

もし我々が自らの怠慢によってその火を消してしまうのなら、我が国の民主主義が世界を導く光としての役割を果たすことはできないのである。

キース・マギー氏は神学者、政治顧問、社会公正学者。英ニューカッスル大学で社会公正専攻の実務教授を務めるほか、ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン米国政治センターの上級フェローでもある。ボストン大学の客員研究員だった2014年に社会公正研究所を設立し、現在も独自研究の拠点としている。人種や宗教、政治学を考察した著書がある。記事の内容はマギー氏個人の見解です。


コメント

丹波薬草薬樹公園

2021年09月06日 | 散歩・山歩き
8月の盆以降、雲りや雨が多かったが、ようやく青空がのぞいた。
笠形山林道ドライブを思いついて出かけた。

林道入り口に到着したが、なんと通行止め、理由も工事期間も表示がなかった、
泣く子と通行止めには勝てない?、諦めてナビ子に相談。
丹波の薬薬草樹公園に行ってみることにした。
山歩記

コメント (2)

菅首相退陣

2021年09月03日 | 政治・外交
自民党総裁選が迫っている中、菅首相は出馬を断念したという。
理由は「新型コロナウイルス対策に専念したい」とのこと。
今国民にとって何が重要かを判断したものと見られる。
菅義偉(すが・よしひで)首相は3日、官邸で記者団に、自身の任期満了に伴う自民党総裁選(17日告示、29日投開票)への不出馬を表明した。
https://www.sankei.com/article/20210903-ZUVJOJPGYFJCNPS4KFQBCTGWVI/

発言の全文は次の通り。

先ほど開かれました自民党役員会において、私自身、新型コロナウイルス対策に専任をしたい、そういう思いの中で自民党総裁選挙には出馬をしない、こうしたことを申し上げました。

首相になってから、1年間、まさに新型コロナ対策を中心とする、このさまざまな国が抱える問題について全力で取り組んできました。そして今月17日から、自民党の総裁選挙が始まることになっております。

私自身、出馬を予定する中で、このコロナ対策と選挙活動、こうしたことを考えたときに、実際、莫大(ばくだい)なエネルギーがこれ必要でありました。そういう中で、やはり両立はできない、どちらかに選択すべきである。国民の皆さんにお約束を何回もしています新型コロナウイルス、この感染拡大を防止するために、私は専念をしたい、そういう判断をいたしました。

国民の皆さんの命と暮らしを守る、首相として私の責務でありますので、専念をしてここをやりとげたい、このように思います。また、来週にでも改めて記者会見をしたい、このように思います。以上です。

総裁選出馬予定の高市早苗氏の談話
高市氏「国民を思う出馬断念に敬意」 2021/9/3 15:08
https://www.sankei.com/article/20210903-2PDV2JSD4FNVZJHEKE4WNYBXQQ/

写真:菅義偉首相が総裁選に不出馬を表明したことを受け記者団の取材に応じる高市早苗前総務相=3日午前、東京・永田町の議員会館

菅義偉首相(自民党総裁)が総裁選(17日告示、29日投開票)への不出馬を表明したことを受け、立候補に意欲を示している高市早苗前総務相は3日、国会内で記者団に「新型コロナウイルス対策に一生懸命、取り組む思いで出馬断念された。国民のためを思う首相に心から敬意を表する」と語った。

3日正午前に不出馬を知ったという高市氏は「昨日は出馬されるとおっしゃっていた。当初は混乱した」と述べた。新型コロナ対策に集中するため不出馬を決断したとした菅首相について「(昨年の総裁選で)私も一票を投じた。敬意と感謝を申し上げ、一生懸命お支えする」と語った。

コメント