落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

私の2014

2014年12月31日 | 日常・身辺
今年古希路に入った。体調もまずまず、健康に恵まれ山歩きに精出すことが出来た。
昨年「兵庫100山」が終わり、今年は県外に出ることが多くなった。

4月
熊野古道中辺路を歩いた。大雲取越では、ゴール地点でバスに乗り遅れ途方に暮れたが親切なご夫婦に夜道を車で送って頂いたのが忘れられない。
外人さんが多く訪れていた。片言だがスイス人やイングランド人、カタロニア人と言葉を交わすことが出来、海外旅行に行ったことがない自分には嬉しい体験だった。

5月
同じく熊野古道小辺地。ここでは台湾人と出会った。
果無山脈や大峰山脈の釈迦ヶ岳、笠捨山にも足をのばした。
知の巨人南方熊楠記念館、白浜海岸の露天風呂崎の湯もよかった。

9月
大山。昨年晩秋の頃大山に登ったが雪でまわりがさっぱり見えなかったので再挑戦した。 緑の山と青い日本海、隠岐諸島も遠望できた。
三徳山投入堂、ペアを組んだ青年に助けられ嶮しい登山道をゆき国宝投入堂を拝観した。帰路、不覚にも転倒し膝や顔を擦りむいた。

10月
再び秋の大山山系へ。黄葉の矢筈ヶ山、船上山、そして中蒜山から奥津渓谷を回った。
四国の剣山。翌日石鎚山を予定していたが雨で断念。四国岬巡りをし、太平洋岸を周回した。

11月
四国石鎚山系へ再挑戦。中旬であったが山には雪が来ており、樹氷が見られ感動した。
西日本最高峰といわれるが、自分の登った頂上は弥山(1972m)、その先の天狗岳(1982m)が真の西日本最高峰だ。ほんの100mほど距離だが雪がついた岩場があり自重した。
そして翌日、同じ石鎚山系の笹ヶ峰、ちち山を歩いた。頂上は広々した高原状で四国山地や瀬戸内海を一望できた。


近くの里山を含め、自分にしてはよく歩いたなぁと思う。
出かけるときは(今日はイマイチ気分が乗らない、やめとこうかな)、登山道にかかると(なんで、こんなシンドイことをやってるのか)と思うときもあるが、やはり谷川を渡り森林を抜け頂上からの展望を楽しみ帰って来る、その過程が楽しいのだろうか続いている。

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激しくなる「南京虐殺」宣伝

2014年12月26日 | 政治・外交
韓国は「従軍慰安婦」「強制連行」「旧植民地搾取」「竹島」等が反日宣伝のお題目だ。
しかし韓国の経済危機でトーンが下がりつつあるが、日本の韓国利権が支えるのだろう。
TVでは東大出の美人韓国人学者が口角泡を飛ばして宣伝にこれ勤めている。
中共の「尖閣」「南京虐殺」宣伝は民族統一、共産党独裁体制を維持するためのお題目。日本という「悪役」が必要なのだ。宣伝工作に乗って「抗日記念館」詣でをする日本人が多いらしい。
両国が発展途上にあったときはいろいろと日本は支援をしてきたが、来年終戦七十周年にもなろうとするのにこのネタが幅をきかしている。
【メルマガ台湾は日本の生命線!】
台湾で「南京虐殺」に様々な見方―総統、ネットユーザー、そして中共の傀儡和尚 2014/12/22/Mon
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2484.html

■台湾総統府は有権者への配慮で曖昧姿勢
支那事変下の一九三七年、日本軍が中華民国の首都南京に入城してから、十二月十三日で七七周年。南京大虐殺なるフィクションを宣伝してきた国共両党にとってこの日は、「大虐殺」の記念日だそうだ。
中共は今年からこの日を国家哀悼日に指定し、南京では国家公祭が行われ、習近平主席が日本の「罪業」を激しく糾弾する演説をやってみせたが、それでは現在台湾へ移っている国民党は何をやったかというと、総統府がプレスリリースを発表し、こう述べている。

―――今日に至ってもなお日本の一部の人々が「大虐殺」の問題を避け、曖昧にし、あるいは否定をもしようとしているのは残念である。「大虐殺」を直視したくない人々には戦争の歴史の傷跡に直面しながら、共感し、罪を認める勇気を見せてほしい。
―――目下我が国と日本との関係は断交後の四十数年来で最も良好で、双方はハイレベルにおいても両国関係の改善を重視し、努力している。そのため日本側には「大虐殺」の史実に、勇気をもって直面してほしい。

「良好な対日関係」をアピールして反日色を薄めようとした形跡が認められる。きっと中共と歩調を合わせ、対日関係が悪化するのを望まない有権者への精一杯の配慮なのだろう。
だから中共も、あるいは在台中国人の政治勢力も、これには不満に違いない。人民日報系の環球時報は十四日、中国統一派である在台中国人、謝啓大元新党主席の談話を載せている。

―――馬英九が台北市長の時、市役所で七七事変(支那事変)の写真展を行ったが、南京大虐殺の写真と言えば二、三人の日本兵が略奪した品物を載せた車を引っ張っているものだけ。しかし彼は「展示者の観点を尊重する」と説明していたこれほど媚日思潮が台湾では浸透しているのだ。

謝啓大氏など中国人が批判するところの台湾における「媚日思潮」とは、「中華民族主義に煽られない、拒絶する思潮」のことだ。一言で「台湾人意識の高まり」と言ってもいいかもしれない。

■「南京」を追悼しない者は中国人ではない
台湾には中国人の反日キャンペーンに眉を顰めるネットユーザーたちがいるらしい。環球時報は十九日、以下の報道も行っている。

―――香港メディアの報道によれば、内地(※中国を指す。台湾を中国の外地と位置付けたい)で南京大虐殺犠牲者に対する国家公祭の日(※十二月十三日)には香港、台湾の芸能人も関心を寄せ、台湾の歌手、范●■(※中国人系米国人)は微博(※中国版ツィッタ―)で「歴史を忘れるな」と書いたのだが、これに対して一部の台湾のネットユーザーが攻撃した。
―――ある人々は「自分たちの歴史(※台湾の歴史か?)も知らないくせに、他人のことに口出しするのか」「向こうへ渡って南京大虐殺を偲べばいい」と責めた。
―――、范●■を応援する人たちはこう反撃した。「あなたたちを中国人とは思わない。だから誰もあなたなんかに歴史を忘れるなとは言っていない」「台湾人は(中国人の)先祖に背くな」「他に哀悼の意を表した香港、台湾の芸能人は何人いるのか。彼女は何もしないでもいられたのに、今回は勇気を発揮した」と。
―――「大陸(※中国)を応援して攻撃に曝される香港、台湾の芸能人は彼女だけではない。

中国側の台湾人への憎悪が籠った報道と言える。この記事内容にどれほどの脚色があるかは確かめようもいないが、ただこれが強調したいのは要するに、中国人と中国人であることを忘れた台湾人(媚中の台湾人)とが政治的に、または国家観、民族観、歴史観において対立している構図ではないだろうか。
台湾での台湾人意識の高揚に伴う、そうした反中(中国人から見れば媚日)意識の高まりだが、その背景については前出の謝啓大氏が次の如く悔しそうに説明している。

―――私たちの世代は蒋介石、経国時代。当時は台湾同胞もあの時代の歴史に詳しく、教科書でも南京大虐殺の史実を載せていた。
―――しかし残念なことに、蒋経国が台湾を李登輝に渡し、その十二年の総統就任期間と、続く陳水扁の八年の就任期間において、台湾の若者たちの抗日戦争に対する観念が改変されてしまったのだ。脱中国化教育も行われたため、若者世代が自国の歴史を知らないのは不思議ではない。

李登輝、陳水扁政権が実際に行ったのは、歴史教育の台湾化だ。かつて行われた中国の抗日戦争勝利の歴史の強調のような中華民族意識高揚のためのプロパガンダが排されたことを、在台中国人勢力も中共も残念がっているわけだ。
(●=王に韋、■=王に其)

■仏光山の星雲大師は「大虐殺」目撃者だった
しかしその一方で「台湾に台湾人はいない。みな中国人だ」との「名言」で知られる在台中国人の統一派和尚、星雲大師(国際仏光会世界総会長)は逆に、「南京大虐殺」の宣伝に乗り出している。
七日に新華社のインタビューを受け、「南京大虐殺の生存者」として、「記憶する大虐殺の模様を初めて語った」のだ。
それによると当時彼は十歳。「日本人は焼き、殺し、略奪し、南京の周囲は百里先まで見渡せた。日本人は男を見れば捉えて荷を運ばせ、女を見れば飯を作らせ、ある者は殺された。刀の光には血の色が滲み、悪事なら何でもした」「父親はたぶん大虐殺で死んだ。母親と一緒に父を探したが、河も道も死体だらけだった」。
戦場の後を見ただけではないのか。この程度の話なら、とても「大虐殺」の目撃談とは認定し難い。そもそもこの人は、あれほど中共とは大の仲良しであるのに、なぜこれまでこの話をしないできたのか。
台湾人の脱中国化に歯止めをかけたい思いで、今回は新華社に語らせられたのかもしれない。

いずれにせよ新華社は、国家哀悼日である十三日、この記事を配信している。もちろん対日本、そして対台湾のプロパガンダとしてだろう。
台湾人が中国人の反日宣伝に疑いを強めつつある中、肝心の日本人がそんな宣伝にいまだ惑わされ続けるのはどうかと思うのである。

ちなみに余談だが、「星雲大師は日本で富士山麓の本棲寺、東京仏光山、福岡仏光山、群馬の法水寺など日本各地に仏光山道場を建てた。『私は彼ら(日本人)が仏光山と私の影響を受けるかもしれない。そのようなばで平和の宣伝をしたい。日本人に平和を尊重させたいのだ。彼らに我々中国人の心を教えたいのだ。そして中国人の彼らに対する希望をも』と話している」(中国報新聞網、十二日)。

「日本各地の仏光山道場」は日台「交流」活動にとても熱心のようだが、親台湾の日本人はそんなところで中国の宣伝に洗脳されないようご注意を。



ブログ「台湾は日本の生命線」
河野洋平の訪中で判明した中国の攻撃ターゲット 2014/12/20/Sat
ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2482.html

日本国際貿易促進協会会長である河野洋平・元衆院議長は十二月十九日、北京の人民大会堂で兪正声・中国全国政治協商会議議長(中共序列四位)と会見。
日本テレビの報道によれば、その時兪氏は次のように話したそうだ。

「河野談話と村山談話は、日中友好や日中の重大な問題について態度が鮮明だったため、中国人民に強い印象を残した」
「来年は戦争終結70周年で、日本が歴史問題でどういう態度を取るのか、中国人民は注視している」

これらの発言について共同通信は「安倍晋三首相が戦後70年に出す予定の新たな首相談話に、歴代内閣の歴史認識を継承するように牽制した」と解説する。
国内では風当たりが強くなった河野談話にお褒めの言葉をいただいたのだから、河野氏はきっとニンマリしたことだろう。
それにしても、あの二つの談話について中共が「日中友好や日中の重大な問題について態度が鮮明だった」と評価したことには注目したい。
このセリフを言い換えるなら、「日本が敗戦国として中国に服従するとの忠誠の態度が鮮明だった」となるだろう。それがかねてから変わらぬ中共の本音というものである。
中共にとっての河野談話の価値は、近年高まるばかりだ。なぜなら現在彼らは、慰安婦問題を巡る反日宣伝戦の主導権を、韓国から奪わんばかりの勢いだからだ。

最近も中共御用メディアが一斉に「アジア慰安婦の総数は四十万人で、その半数は中国人。全四十万人の内、南京大虐殺と同規模の三十万人が日本軍に殺された」とのデマ宣伝を強化したばかり。国際社会で語れば語るほどウソがばれそうな「南京大虐殺」に代わる新たな反日宣伝のネタとして、「慰安婦の連行・虐殺」をでっち上げようとしているかに見える。

兪氏はまた、十二月十三日に習近平総書記が南京大虐殺記念の反日演説にも触れた。
「中国侵略の日本軍は野蛮にも南京に侵入し、この世のものとは思えぬ惨たらしい南京大虐殺事件を惹き起し、三十万の同胞を殺戮し、無数の婦女を蹂躙して殺し、無数の子供を悲鳴の死に至らしめ、三分の一の建築を破壊し、大量の財物を略奪した」。このような捏造の歴史に基づく強烈な日本糾弾の演説だったわけだが、習氏はこの時、日本をここまで誹謗中傷する一方で、次のようにも訴えていた。

「中日両国人民は代々友好を続け、歴史を鑑として未来へ向かい、共に人類平和のために貢献すべきだ」
「歴史を忘れることは裏切りであり、罪責を否定することは再犯に等しい。我々は一つの民族の中で少数の軍国主義分子が侵略戦争を起こしたことを理由に、その民族を敵視すべきではなく、戦争の罪責は少数の軍国主義分子にあり人民にはない」

こうしたアピールは言うまでもなく、中共お得意の統一戦線工作、つまり日本国内に親中勢力を扶植し、拡大させ、戦争反省の声を上げさせ、反中勢力を圧し、政府の中国政策を左右するという日本分断工作の一環であるが、兪氏が持ちだしたのがこれらの訴えだった。こうしたものに「日本側は正しく理解し、両国関係の改善に向けて努力するよう希望する」と述べたそうだ。

朝日新聞による慰安婦報道の撤回を機に、河野談話を撤回する形での新たな首相談話を求める声が国民や各地の地方議会で高まりを見せる中、河野・村山談話という日本の中国への従属の絆を守らせようと、中共が日本の親中勢力に呼び掛けていることがわかる。

このような働きかけを受けた河野氏は、おそらく「任せて下さい」と答えたに違いない。何しろこの日本における中共の傀儡の巨頭にとり、自国を中国の従属国の如くすることがライフワークだからだ。
「河野談話」問題や「戦後七十年首相談話」問題に関し、中国の側に立って発言する政治家、マスメディアに注目せよ。もちろん河野氏は頑張るだろうが、それ以外のどこの誰が中共の統一戦線工作に引っかかっているかの見当が付いてくると思う。


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YouTube『ピラミッドはこうして造られた』

2014年12月24日 | 歴史
暇爺さんのネットサーフィン、YouTubeでたまたま行き当たったこの番組、非常に面白かった。
エジプトの古代ピラミッド建設の謎に挑む建築家ジャン・ピエール・ウーダン氏の仮説。
建築家ならではの仮説と、それを裏付ける証拠の痕跡が次々に見つかり、検証する考古学者、コンピュータ・シミュレーションが面白く、きっとそうに違いないと思われるほどだ。
1~5話まであるが一気に見てしまった。

https://www.youtube.com/watch?v=8tO4Q8cyyDI

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夕月

2014年12月23日 | 日常・身辺
 天皇誕生日
冬至を過ぎ第一日目。
これから寒さも本格、窓が凍り付くような寒波が幾度となくやってくるでしょうが、
今日からまた春分を経て夏至に向かって日が長くなって行くと思うとほっとします。
日が沈んでしまった空を見ると夕焼けに微かな三日月が見えました。
夕月は秋の季語とのことですが、冬の三日月は冷えびえとしています。
三日月は陰暦三日目の月ですが、明日が旧暦十一月三日のようです。
(月はやや強調しています。「写真」ではないかも。)

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加東市 播磨中央公園

2014年12月22日 | 散歩・山歩き
12月22日(月) 冬至 晴れ

この冬は早くから寒い日が続くようになった。
冬至の今日は、木枯らしも少し収まった。
なんきんを食べ、ゆず湯に入る習わしがあるが、部屋の小さな風呂では感じが出ない。
播磨中公園で歩いた後、滝野温泉に入ることにした。

播中公園は全周すれば7,8kmになる広い公園だが、その西側の一角を散策した。

大池と北側の五峰山


大池


高台から見る東側の六甲連山


四ツ辻古墳

 山歩記


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原油安

2014年12月20日 | 政治・外交
一頃170円/Lだったガソリンが今や140円台、有り難いことである。
しかし、これでもまだ原油安を充分に反映しておらず、本当に安くなるのはもう少し先とのこと。
なぜ安くなったのかは、中東やロシア等の産油国やアメリカのシェールガスなどの状況がからみ、武器を使わない戦略的経済戦らしい。
原油安で貿易赤字も縮小傾向、日本にとっては結構なことと思いきや、来年は経済危機が来るかも知れないという説もある。
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル 第169号(12月19日)
http://melma.com/backnumber_190875/

サウジの原油戦略

 原油価格が1バーレル60ドルを割り込んだ。5年5か月ぶりだという。世界で最も効率よく原油を生産できるのはサウジアラビアである。従ってサウジが原油を増産すれば、原油価格は下がり、減産すれば価格は上がる。
 つまりこの低価格もサウジの戦略である。ではサウジの狙いは何か?一説には米国のシェールガス開発を阻止する為だとも言われるが迂遠な説明であろう。

 現在のサウジアラビアにとって最大の脅威はイスラム国である。イスラム国はイラクの原油精製施設を占拠し原油を密輸して軍事費を賄っている。だから原油価格の低下はイスラム国の軍事費減となる訳だ。
 これは同時にサウジにとって長年の敵であるイランに対する打撃にもなる。イランは1979年のホメイニ革命以来経済制裁を受けてきたが、やはり原油を密輸することで軍事費を賄い、核ミサイル開発を推進してきたのである。
 だが価格低下の影響はこれらに留まらない。ロシアも原油収入で軍事費増額を図ってきたから当然国防戦略の変更を迫られることになる。ウクライナ問題でも妥協的にならざるを得なくなるから西側にとっては歓迎すべき事態である。
 中南米の反米主義国ベネズエラも原油収入があればこそ米国に対して強気でいられた訳で、価格が低下すれば盟友キューバを支援できなくなる。キューバは悲鳴を上げて米国との関係改善に乗り出さざるを得なくなった。

 こうして見るとサウジの原油戦略は日米を含めた西側陣営にとって好ましい戦略だといえる。だがこの戦略に問題はないかと問われれば、やはり問題はある。それは他ならぬサウジアラビア自身の問題だ。
 サウジもまた国庫収入の殆ど全てを原油収入に頼っている。サウジ王室は日本の皇室と異なり歴史的な権威を持たない。原油で得た莫大な収益を国内の有力部族にばら撒いて統一を維持している。
そんなサウジアラビアにとって原油価格の低下の長期化は実は国家分裂の危機をはらむのである。

軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
著書:
「領土の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089
「国防の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「戦争の常識」(文春新書)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265
「エシュロンと情報戦争」(文春新書、絶版)
共著:「総図解よくわかる第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/301310010411/
監修:
「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html
「超図解でよくわかる!現代のミサイル」
http://www.tg-net.co.jp/item/486298102X.html?isAZ=true
インターネット動画配信中:
「現代戦闘機ファイル」
http://www.nicovideo.jp/watch/1411697197
「よくわかる!ミサイル白書」
http://www.nicovideo.jp/watch/1383640409

アングル:原油安で貿易赤字は来春半減か、不安は「逆石油ショック」 2014年 12月 17日 15:18 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0JV0E020141217/?sp=true

[東京 17日 ロイター] - 11月貿易赤字は、前年比で31.5%減と大幅に縮小した。内需停滞で輸入数量が減少したことに加え、原油輸入価格の前年比下落も赤字縮小に直結した。
しかし11月の原油の輸入価格は1バレル=87ドル程度と、足元の大幅な相場下落からみればまだかなり高めで、来春には貿易赤字が現状の半分程度に縮小する見通しも浮上している。逆石油ショックが起これば、輸出もマイナスに転落して経済収縮に直面するリスクもある。
11月の貿易赤字は前年同月比で3割程度縮小し、8900億円となった。円安で輸入価格は増加したが、内需の低迷で輸入数量が大きく減少したためだ。原油輸入も円安による価格上昇を原油安が緩和した面もある。
もっとも原油価格の下落はまだ十分反映されておらず、1バレル=87ドル(ニッセイ基礎研試算)での輸入価格となっている。年初の110ドル程度に比べると2割程度下落しているが、現状の60ドル割れの原油相場が反映されるのはもう少し先となる。
相場下落が入着原油に反映されるまでのタイムラグや、為替相場が1年前の1ドル100円程度から116円程度(11月平均)まで円安が進行したことも、円ベースの輸入価格がさほど下がらないことに影響している。

年間で27兆円の鉱物性燃料の輸入金額が2割低下しただけでも6兆円分の輸入額削減につながり、年間貿易赤字額が半減されることになる。
ニッセイ基礎研究所・経済調査部長・斉藤太郎氏は「現時点の9250億円の赤字(季節調整済)は、15年春ごろには5000億円程度の赤字まで縮小する」と指摘、来春にも赤字が半減するとの予測も浮上している。
一方、11月の輸出金額は5%程度の増加となった。数量ベースでは9、10月の持ち直しから11月に1.7%減と、一進一退が続いているものの、ドル建て分の輸出は円安の効果で金額増につながった。
今後の輸出環境を見渡せば、しばらくは円安の恩恵で輸出金額自体は伸びていくことになりそうだ。

ただ、輸出環境については、原油価格の下落が世界経済への不安を誘い、米国経済のみが好調さを維持したとしても、世界全体の低成長リスクはぬぐえない面がある。
それでも輸出環境の改善を見通すエコノミストも多い。「米国向け輸出の主力製品である自動車については、国内メーカーの現地生産化の進展によって伸び悩んでいるものの、企業部門の回復に伴い、資本財を中心とした輸出の増加が期待される。米国依存度が高い中国以外のアジア新興国経済に関しては、米国の景気拡大にけん引されて増勢を強める」(大和総研・チーフエコノミスト・熊谷亮丸氏)といった見方がある。
こうした輸出金額の改善が期待通りに進めば、輸入額削減とあいまって貿易赤字の縮小にも寄与するはずだ。

原油安はサウジアラビア初め中東諸国の減産の意思が見られない中で、底が見えない状況が続いている。原油輸入価格が円安に阻害されずにストレートに輸入金額の減少に反映されれば、懸案のエネルギーコスト上昇から解放される。
日本経済全体に交易利得をもたらせば、それが企業や家計にもさまざまな恩恵が及ぶとして、政府としても、急速な円安の一段落と原油価格の下落のシナリオが来年の日本経済に恩恵をもたらすと期待感を示している。
ただ、その前に原油価格の下落が急速に進んでいることで、新興国懸念を起点として世界のマーケットに「逆石油ショック」が波及しかねない情勢も見え始めてきた。株安が広がれば、リスクオフ心理が実体経済を収縮させる懸念も、足元で急速に広がっている。
そのケースでは、輸入額とともに輸出額も減少に転じ、経済収縮のスパイラルに陥る危険性もある。プラスになるかマイナスに転ぶか──。その帰すうは、原油価格の下落ペースが握っていると言えそうだ。
(中川泉 編集:田巻一彦)

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成26年(2014)12月19日(金曜日)通巻第4419号
http://melma.com/backnumber_45206/

ロシア、想定外の経済苦境だが西側へ衝撃的な対抗策を発表
ルーブル下落をいう経済危機は「克服可能」と表明(プーチン大統領)


 ロシアのプーチン大統領は12月18日、恒例の記者会見をおこない、「最悪のシナリオは、このルーブル安、原油下落という経済苦境を脱するのに二年かかる」とした。「しかしながら資本規制は見送る」。
 原油安はロシアばかりか米国を撃った。シェールガス開発が一気に挫折する展望となって、サウジアラビアの思惑は着々と図に乗っている。
 三月のクリミア併呑とウクライナ問題を契機に欧米はロシア制裁にでた。濾紙ロシアは農作物輸入を留めるなど対抗措置を講じた。
 ロシアに経済政策を継続する欧米には、一方でドイツのようにエネルギーをロシア依存する国があってEUの制裁強硬路線に反対する国もがあり、他方ではフランスのように武器取引を制限する国などとの温度差が顕著である。

 ブリスベンのG20で、プーチンは予定を切り上げて急遽帰国した「事件」があった。プーチンは前夜、ヒルトンホテルでメルケル独首相と六時間密室の会談をしており、ウクライナ問題を討議したが、その翌日だけに様々な憶測を呼んだ。
 メルケルは東独出身でロシア語が流ちょう、プーチンはKGB時代にドレスデンに滞在したためドイツ語が流ちょうである。

 プーチンが帰国後、ロシアは重大な路線変更を発表した。
 ロシアは原油とガスの輸送ルートを大幅に変更すると衝撃の発表だっただが、日本のマスコミでは話題となっていない。不思議である。
 つまりウクライナ経由の対欧輸送ルートをトルコ経由とするのである。
EU諸国のなかでも、ロシアへのエネルギー依存度に濃淡があって、フランスから南欧にかけてはロシアとは貿易額もエネルギー依存度も低いから衝撃は薄いが、このロシアの路線変更に狼狽した国々がある。

 ▼ユーラシアの新しいグレートゲームが始まった
 こうしたプーチン大統領の西側接近外交から東へ向きを変えるという外交路線の変更はピョートル大帝以来のロシアの基本姿勢の変更にいたるか、どうか。ともかくG20から帰国後のプーチンは中国寄りをさらに鮮明にし、その上でトルコに急接近した。また先週はインドを訪問している。
 「ノーザンストリーム」(北海からドイツへのルート)はそのままだが、「サウザンストリーム」(黒海からルーマニアを経由して欧州へ輸出)をトルクメニスタン、アゼルバイジャンからトルコを経由してバルカンで分岐させ、オーストリア、イタリアなどへの輸出ルートに変更する。
このための投資は50億ドル。半分をガスプロムが負担するとした。
従来の「サウザンストリーム」は黒海からブルガリアを経由する計画だったため「通過料」を失うブルガリアは欧州議会に対ロ制裁を解くよう強く抗議した。

最大の裨益者はトルコである。
しかもトルコはイラン原油がイラクを経由してシリアに運ばれる輸送ルートの建設に反対し、カタールのガスをイラクからシリア経由トルコへ運ぶルートを提案していた。
小誌はトルコのイスラム回帰と脱欧州の動きに注目してきたが、欧米マスコミで悪評高いエルドアン大統領は「勇士連合」に加わったもののISIL対峙には消極的であり、むしろオスマントルコ帝国復活の夢を描いてきた。

 2015年の展望は経済危機が続行され通貨戦争が再発することになるだろう。


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米キューバ国交正常化

2014年12月19日 | 政治・外交
52年前、冷戦時代に キューバ危機があった。
キューバ危機(キューバきき、英: Cuban Missile Crisis、西: Crisis de los misiles en Cuba)は、キューバを舞台に、1962年10月14日から28日までの14日間に亘って米ソ間の冷戦の緊張が、核戦争寸前まで達した危機的な状況のことである。(Wikipedia)

米とキューバ、国交正常化へ始動 歴史的政策転換
2014年12月18日 09:05 発信地:ワシントンD.C./米国
http://www.afpbb.com/articles/-/3034590

【12月18日 AFP】米国とキューバは17日、冷戦(Cold War)以来の対立関係を打開する歴史的な突破口を開き、国交正常化と、米国による50年に及ぶ禁輸措置の緩和に向け動き出した。
 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、キューバとの通商関係の見直しと、1961年に閉鎖された在キューバ米大使館再開の用意があると発表。また、キューバのテロ支援国家指定の再検討を米国務省に指示したことも明らかにした。

 キューバのラウル・カストロ(Raul Castro)議長は、首都ハバナ(Havana)でほぼ同時に行った演説で、旧敵国同士の両国が半世紀以上を経た後に「外交関係の再樹立に同意した」と発表した。一方で、禁輸措置を「封鎖」と呼んだ上で、この問題はこれから解決すべき事案だと注意を喚起した。
 オバマ大統領は、米国による禁輸措置は失敗だったと認め、外交関係や渡航制限の問題に関する前進とともに、禁輸解除を検討するよう米議会に要請すると述べた。

 歴史的な発表に先立ち、両国はそれぞれが拘束していた情報要員の身柄交換を行っていた。まず、キューバで投獄されていた米国人アラン・グロス(Alan Gross)氏と、米国のスパイとして20年間身柄を拘束されていたキューバ人が解放された。オバマ大統領は、このキューバ人を、最も重要な駐キューバ米工作員の一人としている。これに対し、米国はキューバのスパイ3人を解放した。

 オバマ大統領はまた、ローマ・カトリック教会で中南米初の法王となったフランシスコ(Francis)法王と同教会が、両国の関係改善を仲介したことを明らかにし、その功績をたたえた。(c)AFP/Jérôme CARTILLIER, Dave Clark

歓喜に沸くキューバ国民、米との国交正常化交渉で
2014年12月18日 09:55 発信地:ハバナ/キューバ
http://www.afpbb.com/articles/-/3034595

【12月18日 AFP】米国とキューバが国交正常化に向けた交渉の開始を発表したことを受け、キューバ国民らは歓喜に沸いている。冷戦以降、約50年にわたり続いた禁輸措置などにより、キューバの人々は厳しい経済状況に置かれていた。交渉の開始発表後、生活の向上を期待する声も上がっている。(c)AFP

■ブログ「白髪頭でズバリと斬る -じじ放談-」2014年12月19日
「もはや失うものがなくなった」米オバマ大統領の捨て身の作戦(キューバ・北朝鮮との国交正常化交渉)は成功するか?
http://blog.livedoor.jp/gold_7777/archives/52003690.html
・・・
「失うものがない」オバマ大統領は米国の国益最大化を図るために賭けに出た。
米国が覇権国家として存続するためには何をなすべきか?
公然と米国覇権に挑戦している中共とロシアとの総力戦を勝ち抜くために何を為すべきか?
を熟考して到達した結論が「米国の戦略をムチからアメに転換させること」、つまり「経済制裁→民主化」という手順を、「制裁解除→民主化」に改めることであった。
米国が覇権国家として君臨し続けるためには、北風で脅しつけ、被制裁国を中共陣営に追い込む「まず制裁ありきのムチ型」ではなく、中共やロシアの藩屏(保護国)を「陽光で包容するアメ型」でなければならないと考えた。
・・・


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石原氏引退表明

2014年12月17日 | 政治・外交
次世代の党顧問の石原慎太郎氏が記者会見で引退表明をした。
82歳、まだまだ政界で活躍できるお歳と思うが・・・。
「憎まれて死にたい」「橋下首相あり得る」「「私が首相なら(中国船を)追っ払う」 など石原節も健在なだけに惜しい。
石原慎太郎氏の引退会見詳報 中国共産党独裁、壊滅させなければ  産経新聞2014年12月17日(水)07:59
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20141217073.html

 ■言いたいこと言い、憎まれ死にたい
 ■「歴史の十字路」に身をさらした
 ▼冒頭発言
 大してニュースバリューもないこの私が、大がかりな記者会見を申し込んだ理由は、私も延べ50年以上政治に携わってきて、今度の衆院選でああいう(落選の)結果になって、引退を決心したからだ。
 かねがね私は衆院解散をきっかけに引退するつもりだった。私自身も肉体的にひびが入り、見回してみると国会議員の中の最高齢者になっていた。かつては奥野誠亮さんという尊敬すべき大先輩が、90歳を過ぎるまでかくしゃくとして国会議員を務められたが、とても私にはその自信も能力もないので、引退を声明しようと思った。

 振り返ってみると、参院の全国区から始まって、衆院議員を25年務め、思うところあって東京都知事に就任した。できるだけのことはやったつもりだ。どの国も物書きが政治に参画、コミットするのは例がないわけではない。
 今までのキャリアの中で、「歴史の十字路」に何度か自分の身をさらして立つことができたことは、政治家としても物書きとしてもありがたい、うれしい経験だった。
 それをもって、私が欣快(きんかい)として、わりと晴れ晴れとした気持ちで政界を去れるな、という気でいる。
                   ◇
 ■演説うまい「橋下首相」あり得る

 ▼質疑応答
 --選挙では石原氏も、次世代の党も討ち死にした
 「次世代の党という党名そのものに私は異議を唱えていた。説明しなくてはなかなか意思が伝わらないネーミングだった。政党の名前としてはどうも問題がある。いくつか他にも案があって、『新党富士』や『新党ヤマト』でいけばよかったと思う。(選挙戦に)時間がなかったこと、日本維新の会が分党したことも結果につながった」

 --自主憲法制定は
 「憲法は良い意味でも悪い意味でも、これだけ日本社会に定着してしまうと、国民の関心はあまり憲法にないという気がする。本当に憲法を変えなくてはいけないと考えている人は、残念ながら希少な存在でしかなくなった」
 「あの醜い前文ひとつを見ても、助詞の間違いがたくさんある。例えば『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し』。せめて『に』だけは国文学者を集めて、変えようじゃないかと、俺がアリの一穴となって憲法を変えることができるんじゃないかと(衆院予算委員会で安倍晋三首相に)いったら、安倍さんは残念ながら答えませんでしたな」

 --今日は田中角栄元首相の命日だが、宿敵の田中元首相と安倍首相に何を言い残すか
 「安倍さんには初志貫徹してもらいたい。角栄という人物は素晴らしかった。あんな面白い人はいない」

 --(石原氏が参加した自民党政策集団の)青嵐会をやっているころは河野洋平氏のような憲法改正反対派が自民党内にもいた
 「さあ。河野君というのはまったく例外的な人物で、私は大嫌いだ」

 --今回の選挙で民意は何を示したか
 「共産党の躍進だと思う。共産党への支持は、自分たちを囲んでいる社会的な現実に対する、漠として感じている現況への不満の社会心理学的なリアクションだ。これから日本を担っていく20、30代の人にあまり希望がない、自分の人生に対して大きな期待を持てない現象だ。その不満や不安がこの結果になった」

 --橋下徹(大阪市長)という政治家と出会った
 「彼は天才だ。私は絶対、(衆院選に)彼は出るべきだと思った。前日まで私は何度も電話をして口説いたが、出なかった。本当に残念だ。私は彼に『君は大阪の井戸の中にいて、なかなか大海が見えていない。一回井戸から出て、国会議員になって日本を全部眺めろよ』といったが、残念ながら忌避した」

 --橋下氏が首相になる可能性はあるか
 「あると思う。あんなに演説のうまい人をみたことがない」

 --忘れ得ない「歴史の十字路」は
 「(元首相の)佐藤栄作さんに随行してワシントンに行ったとき、日本の国会議員として初めて米国の戦略基地を訪れた。佐藤はすごい人だと思う。非核三原則を唱えながら、米大統領のジョンソンに『日本は核を持ちたい』といって断られている。それをあきらめた後、ニクソン(米大統領)と丁々発止やりながら、ドイツと一緒に核開発しようと持ちかけている。これだけの大きな二枚舌を使った政治家はいない」
 「私は米国の核の傘は全く信用できないということを暴いた。そのおかげで核保有論者にされたが、あの体験は日本に覚醒をもたらしたし、自分にとっても歴史的な十字路に立ったポイントだと思っている」

 --中国が嫌いか
 「嫌いだ。共産主義を好きな人はいない。共産中国は嫌いだ。(中国は)チベットをなくした」

 --日中関係はこれからどうすればいいか
 「(中国人は)もうちょっと頭を冷やして、共産党の独裁というのを壊滅させる。それが、幸せなことではないか」

 --中国の若者にメッセージを
 「自分の人生を自由闊達(かったつ)に開いていくために、共産党の独裁というのを壊滅させなければだめだ」

 --尖閣諸島(沖縄県石垣市)での日本と中国の衝突で、自分が首相ならどう対応していたか
 「私が首相なら(中国船を)追っ払う。けんかを仕掛けているのは向こう(中国)だ。頭を冷やした方がいいよ、シナの人は」

 --引退後は何をするか
 「若い内外の芸術家を育てたい。アラブや東南アジアなどの若い芸術家に日本に来てもらい刺激を受けて、新しい芸術を世界のために展開してもらいたい。来年もまだ生きてて元気だったら、ヨットのレースの試合をしたい」

 --今の心境は
 「いつ死ぬか知らないが間もなく死ぬのだろう。死ぬまでは言いたいことを言い、やりたいことをやる。人から憎まれて死にたい」
石原氏の足跡(同記事より)



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加瀬英明氏「神代から連綿と続くリーダー不要の日本」

2014年12月16日 | 政治・外交
スターリン、ヒトラー、毛沢東等々、世界には強烈なリーダーがいた。
日本にはいないと云われる。云われてみればそうかも。
自分のことはさておいて、リーダー不在だとか、小者ばかりだなぁと評したりする。
首相も閣僚も外国から見ると頻繁に替わっていると映っている。なぜだろうか。
■「加瀬英明のコラム」メールマガジン2014年12月16日
件名: 神代から連綿と続くリーダー不要の日本
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi

 今年、ハーバード大学出版局から、『近代アジアを創った人々(メイカーズ・オブ・モダン・エイシア)』という著作が、出版された。
 20世紀のアジアをつくりだしたリーダーたちが、取り上げられている。私はさっそく購入して、読んだ。
 編者は歴史家として国際的に高名な、インドのラマチャンドラ・グハ教授である。ガンジー、ネール、毛沢東、小平、蒋介石、パキスタンの“建国の父”のアリ・ブット、ベトナムのホー・チミン、シンガポールのリー・クアンユーをはじめとする、アジアの指導者の生涯を描いている。

 ところが、なぜなのか、日本の指導者は、1人も取り上げられていない。
 だが、20世紀のアジアを創ったのは、日本ではないか。
 20世紀が明けるとすぐに、日本は1904年に強大なロシア大帝国と戦って、勝利を収めた。それによって、数世紀も西洋の苛酷な植民地支配のもとに耐いでいた、アジアの民が覚醒した。
 日本は唯一つの有色人種の国として、白人の国ばかりだった列強の仲間入りを果して、万丈の気を吐いた。もし、日本が第二次世界大戦を戦わなかったとすれば、アジアが解放されることがなかった。
 それなのに、どうしてこの本のなかで、1人も日本人が、入っていないのだろうか?

 編者のグハ教授が前書きのなかで、こう述べている。
「日本から一人も取り上げていないのは、特定の日本の政治家をあげるのは、きわめて難しく、不可能に近いからである」
 日本で1885年に内閣制度が発足して、伊藤博文公が初代首相となってから、先の大戦に敗れるまで、42回も内閣が変わった。平均して1年4ヶ月ごとに、首相が交替するか、内閣改造が行われた。日本には、指導者(リーダー)が存在しないのだ。
 安倍内閣ははじめの2年が順調だったのに、内閣改造を行ったために、新しい閣僚たちの不祥事によって悩まされている。
 これは、日本に独特な現象だ。他の国々であれば、閣僚は4、5年は交替しない。

 アメリカでは閣僚も、各省の幹部も全員が「大統領任命官(プレジデンシャル・アポインティ)」と呼ばれ、大統領によって任命されるから、全員が大統領の代理人だ。
 ところが、日本の閣僚は首相の代理人ではない。そのために、首相が与党の支持をとりつけるために、内閣を頻繁に改造して、閣僚を入れ替えなければならない。

 日本神話では、女神の天照大御神が最高神である。至上神が女神なのは、他の主要な神話にみられない。
 中国、朝鮮の至上神は、男性である。ギリシア、ローマ神話、北欧、インド、エジプト、バビロニア、ペルシア神話の最高神も、ユダヤ・キリスト・イスラム教の最高神も、みな絶対権力をもつ男神である。

 天照大御神が天の岩屋に籠(こも)ると、八百万(やおよろず)の神々が天(あめ)の安(やす)の河原に集まって、どうしたらよいか、相談する。リーダーが、不在なのだ。他の神話では、上に立って決定する主神がかならずいる。きわめて、日本らしい物語だ。
 聖徳太子の『十七条憲法』をとれば、「自分だけが頭がよいと思ってはならない」(10条)、「重要なことを、ひとりで決めてはならない。全員でよく相談せよ」(17条)と、定めている。

 指導者という言葉は、明治以前の日本語に存在しなかった。リーダーという英語を訳するために、造った明治訳語だ。それまで上に立つ者は、お頭(かしら)、頭立(かしらだつ)、主立(おもだて)などと呼ばれて、合議することによって人々をまとめた。
 今日でも、日本人にとって、神代が続いているのだ。
 男親が子どもたちに優劣を競わせて、規律を課すのに対して、母親はできる子も、できない子も、均しく守る。日本人は優しいのだ。


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衆院選終わる

2014年12月15日 | 政治・外交
終わってみれば自公325で圧勝、2/3議席を上回ることになった。
当方期待の「次世代の党」は公示前19議席から17議席も減らし2議席のみとなった。
比例代表は一人も通らなかったとは・・・
日本の自立、国防に熱心な田母神氏、西村氏、教育の中山氏等残念と云うほかはない。
民主党の海江田氏が落選、安倍さんのふるい落とし作戦は成功したようだが、「戦後レジュームの脱却」「自主憲法制定」を掲げる次世代の党への影響は大きく、ブレーキ公明党に取って代わる夢は潰えた。
投票率は戦後最低とか、これでは組織票を持つ公明や共産が楽勝、憲法改正も遠のいたのではないか。
次世代・石原最高顧問、田母神さんら落選 2014年12月15日 03時44分
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014121490201231.html?ref=rank

 次世代の党の石原慎太郎最高顧問は、比例代表の東京ブロックで落選が確実となった。同党は知名度の高い石原氏らが支持を呼び掛けたが、広がらなかった。
 石原氏は「若い人を当選させたい」として、比例単独で東京ブロックの同党名簿の最下位となる9位で立候補。選挙期間中の応援演説で、引退を明言していた。
 石原氏は2012年に東京都知事を辞職。同年の衆院選で当選し、国政に復帰した。
      ◇
 田母神俊雄元航空幕僚長は東京12区で、公明党前職の太田昭宏国土交通相に敗れた。比例でも議席を得られず、落選した。
 田母神氏は自主憲法制定の必要性などを訴え選挙戦を繰り広げたが、自民支持層や無党派層の支持が広がらず、強固な組織力を持つ太田氏には及ばなかった。
      ◇
 中田宏国対委員長が神奈川18区で自民党前職の山際大志郎経済産業副大臣に敗れ、落選した。
 中田氏は2002~09年に横浜市長を務め、12年衆院選では旧日本維新の会から出馬し初当選。同区で支部長に就いたのは昨年10月で、活動できないまま選挙に。終盤は駅前で握手作戦に力を入れたが支持を広げられず、組織戦を展開した山際氏の逃げ切りを許した。
      ◇
 北朝鮮による拉致被害者家族会の元事務局長で増元照明氏の落選が確実になった。宮城2区で敗北し、同党が比例東北ブロックの議席を獲得できないため。
      ◇
 東京19区の山田宏幹事長は比例東京ブロックで、桜内文城政調会長は比例四国ブロックで復活できず、落選が確実になった。 (共同)

焦点:安倍政権は予算編成加速、歳出絞り込みが財政再建の試金石 2014年 12月 15日 08:24 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0JS0VT20141214?sp=true

・・・
来年度税制改正大綱は当初、来年1月9日で調整をしていたが、大幅に前倒しされ、12月30日にもとりまとめる予定。これらを踏まえて15年度予算案の閣議決定は1月14日となる見通し。・・・


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