河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2327- エンペラー、ダグラス、広上、OEK、2017.5.3

2017-05-03 23:32:14 | コンサート

2017年5月3日(水) 5:15-6:05pm コンサートホール、石川県立音楽堂

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 皇帝 21-8+10′
  ピアノ、バリー・ダグラス

広上淳一 指揮 オーケストラ・アンサンブル・金沢


ガル祭2017より

威風堂々の演奏というよりもむしろ繊細でデリカシーに富むバリーのピアノ。マイペースから始める心地よい雰囲気。とにもかくにもここでこうやって聴ける幸せ。

オケ提示部の演奏をしっかりと見つづけるバリー。ここでイメージをつかんでいそうですね。線がやや細くコンパクトかなと感じる間もなく滴る第2主題、オルゴールのような響きに静寂が訪れる。この空気感、最高ですね。
第1楽章は進むにつれてジワジワと過熱。オケに埋もれないキリッと一筋芯の入ったバリーの妙技に悶絶。響きがホールにさえわたる。
アダージョ楽章のいつくしむようなバリエーション。ストイックなまでに沈み込みつつも淡々とプレイしていく。線の進行が心理的に積分されていってエモーショナルな味わいが、実際の響きとは別なもう一つの肌触りで迫ってくる。ここらあたり音楽を聴く醍醐味ですね。
上昇系の音形と、それに対になるように下降形の進行が、何度も繰り返されるソナタ形式。ピアノもオケも同じ具合に進む。リズミックを越えた激しい運動で、バリーと指揮者の呼吸が合致しているので最高の掛け合い。聴き応えありました。
ビューティフルで気品のあるエンペラー、素晴らしかった。ありがとうございました。

この日は、KSBエロイカ、高雄市響エグモント、そしてOEKエンペラー、3つのオケを一日で聴けた。お祭りのいいところですね。
エンペラーの伴奏をしたOEKが充実の演奏でした。これは指揮者の才覚によるところが大きいと思います。
おわり


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