2016年2月26日(金) 7:00pm 東京芸術劇場
チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調 19′、6+10′
ヴァイオリン、アラベラ・美歩・シュタインバッハー
(encore)
イザイ 無伴奏ヴァイオリン‣ソナタ第2番第3楽章 4′
Int
ムソルグスキー=ラヴェル 展覧会の絵 33′
(encore)
ドヴォルザーク スラヴ舞曲第1番 4′
リオネル・ブランギエ 指揮 NHK交響楽団
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美歩さんもブランギエさんもお初で聴きます。
都民芸術フェスティバル参加公演という出し物のひとつですね。都知事の弁によると今年48回目の祭典とのこと、知りませんでした。横聴きしません、縦聴きしかしなくて。このフェスティバルの名前もお初でしりました。チラシ見てますとこの前のイルトロもそうだったんですね。
色々なホールのサイトを眺めていると、主催公演とホール貸しを分けて書いてあって煩わしいことが多々ありますけれど、あれを思い出してしまいました。
チャイコンはコンパクトにまとまったものですきのない演奏。美歩さんのヴァイオリンというのは弾けば音が出るというようなところがあって、余計なものを付け加えない、きれいに奏でられたコンチェルト。音価レングスが少しまちまちなところもありました。
サポートするオーケストラもコンパクトな編成でこちらもきれいなハーモニーで聴かせますが音がでかい。ヴァイオリンソロには不向きのでかいホールですね。
展覧会の絵は、派手でなくシックな装い。
ブランギエさんは長身で身動きが軽そう。強引なところがなくてオーケストラのサウンドバランスを冷静に組み立てている。ダイナミズムを何層も持っていて、表現の厚みが段階的に変化するのを明瞭に聴き取れる。ナチュラル‣コントロールな棒。
オケをドライブするといった概念は別世界の話であって、三角錐の音場が見事に出来上がっていてハーモニーが美しく響く。ベースの主張が濃い、柔らかで言葉のような響き具合だったのが印象的。
きれいなハーモニーで聴かせてくれた展覧会でした。
さらに活躍の場が広がっていく指揮者でしょうね。
おわり