河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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2373- モーツァルト28、シューベルト8、ワイケルト、新日フィル、2017.7.1

2017-07-01 23:46:43 | コンサート

2017年7月1日(土) 2:00pm オーチャードホール

モーツァルト 交響曲第28番ハ長調K.200  7-7-4-6′
Int
シューベルト 交響曲第8番ハ長調D944  13-13-10-12′

(encore)
シューベルト ロザムンデ間奏曲第3番  6′

ラルフ・ワイケルト 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団


押しも押されもせぬ名指揮者と思う。
一昨年2015年同フィル客演でブラ1、ヒンデミット、ウェーバー、その前の年、新国立でドンジョを振ったのは聴いた。今日はハ長調2曲。
上岡が音楽監督になってからかみてに位置するようになったベース、今日は何故か昔通りのしもてサイドに配置。スミトリでこの配置で聴くとベースサウンドは完全にかみてから聴こえてきたものだが、今日はホールも違うし、中央奥から聴こえてくる。

ワイケルトは上岡同様オペラ振りの強み感じますね。総合芸術をやり尽くした連中の余裕の音楽造り。オペラやり尽くし後のセルはクリーヴランドへ、ショルティはシカゴへ、上岡もこの列に入ってくると思う。バレンボイム、カラヤンのようにずっと両刀使いの人もいる。オペラで一財産(一時代)築いた指揮者連のオーケストラル・コンサート、いいもんです。総合芸術用の全てのセンサーがナチュラル・オンになっていて演奏にゆとりがあります。豪放磊落のアウトライン、指揮者が揃えば緻密さはオーケストラの方から自然にだしてくれる。これらがハイブリッドしたときノリノリの素晴らしい妙技を味わうことが出来る。雰囲気は絶好調時のレヴァインの対極、メータのような一見大振り実は微に入り細に入り、振り姿もどことなくメータに似ていなくもない。顔つきはメータとハンス・シュミット・イッセルシュテットのハイブリッド。などと妄想しながらコンサートを楽しむ。

モーツァルトはワイケルト提供によるスコアでの演奏。ob2、hrn2、tp2、ティンパニ、弦5部。詳しいところは不勉強でわかりませんが相応な意図があるのでしょうね。
新日フィルの花曇りサウンドが少し趣向を変えサラサラと流れていく。シックでエネルギッシュなモーツァルト。素晴らしい進行と形式感。躍動する様式美。3拍子、2拍子の楽章進行が快感。ビューティフルな演奏。

後半のシューベルトはさらに前進。導入部、提示部1,2主題、等速の2拍子振り。速めの進行は切れ味よくて純米大吟醸のごときサラリとした飲み口。すじ雲のような天空流れる演奏は鮮やか。空気がうまい。
終楽章アレグロもこの第1楽章と同一テンポ、明るく飛び跳ねるような演奏は水際立って快活。
挟まれたアダージョ楽章は音の流れと厚み、シューベルトを聴く醍醐味。スケルツォは目をつむると結構ずれたりしているが都度、小節頭を合わせて調整してくるのあたりむしろオケの自発的な積極性を思う。
ワイケルトの音楽的流動感、オケの積極的パフォーマンス。シナジー効果も満点。晴れやかで鮮やかなライトブルーサウンドがホールを満たした。

アンコールのロザムンデは一変、愁いを含んだ秋雨のようなウエット感。実に美しい演奏。
いい演奏会でした。
おわり



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