河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2154- トリスタンとイゾルデ第3幕、飯守泰次郎、関西フィル、2016.7.15

2016-07-15 23:00:23 | オペラ

2016年7月15日(金) 7:00pm ザ・シンフォニー・ホール、大阪

ワーグナー トリスタンとイゾルデ 第3幕 (演奏会形式)  75′

(In order of voice’s appearance)
1. 牧童、谷浩一郎(T)
2. クルヴェナール、萩原寛明(Br)
3. トリスタン、二塚直紀(T)
4. イゾルデ、畑田弘美(S)
5. 舵取り、黒田まさき(Br)
6. ブランゲーネ、福原寿美枝(Ms)
7. メロート、松原友(T)
8. マルケ王、片桐直樹(BsBr)

飯守泰次郎 指揮 関西フィルハーモニー交響楽団

(elapsed time)
第1場 53′
第2場 10′
第3場  6′
第3場愛の死 6′


お初で聴くオケ、お初のホール。
梅田の駅近くにホテルを取って、そこから徒歩10~15分ほど。ホールの周りはあまりきれいではなくて、特にタバコのスパスパが割といて気になりました。
ホールはコンパクトなもので、どちらの席に座ってもまんべんなく音が伝わってきそう。
正面2階の最前列で聴きました。

第3幕だけのコンサートスタイルで、トリスタンの踏ん張りどころは長丁場とはいえ第1場だけですから、最初から飛ばしてほしい。ヘルデンテノールという雰囲気は無くて、力を込めて声を抑えているというのも妙な言い方ですが、そうとうに抑え気味の歌唱。オーケストラに埋もれてかき消されてしまうところもたびたびありました。聴く方としては悶々と第1場50分過ごした感じ。歌い手の事は知らないのですが、自身で感動しながら歌っているように見える。聴衆にうったえることに集中してほしい気がしました。最初からラストスパートが必要。正確な斉唱は好感が持てました。
ということでモンモン50分のあとに登場するイゾルデは、それまでのシーンと比して大きく響く声でスカッとした。強烈で安定していて余裕のイゾルデですね。愛の死の前だというのにスカッとする。イゾルデは20分ほどの出番ですし、飛ばしまくる感じで気持ちいのいいものでした。

周りを固めた方々はそれぞれの立ち位置で安定した歌で良かったと思います。第3場は舞台でもバタバタする場面であわただしいのですが、コンサートスタイルでも出たり入ったりと同じく忙しい。
いつも書きますが、愛の死の歌唱への移動は唐突感があって、第3場はワーグナーにもうひとひねり欲しいところですね。あと、20分ぐらい曲が続いてから愛の死へ、移動するとそうとう自然な滑らかさが出ると思うのですが。

オーケストラは、大阪だけにかどうか、トラが多い。オーケストラ特有の音、伝統的に、継続的に培われてきた音というものが感じられない。来年もう一度同じ曲やったら別の色具合になるかもしれない。ボソッとした感じでした。光り輝くオーケストラサウンドを期待していましたけれども幕が幕だけにこれはこれで良かったのかもしれません。

この指揮者だからカリスマっぽく触発された演奏になったというわけではない演奏でしたが、指揮者、歌い手、オーケストラ、聴衆が作り上げた80分を一瞬にしてぶち壊してしまうフラブラ病は全国津々浦々どこにでもあるものと、それだけ声でかけりゃトリスタンでも歌えよと文句の一つも言いたくなる。


始まる前に飲んだホットコーヒーは350円でした。
終ってから3軒ほどバー巡り(ハシゴ 笑)しましたが、その話はまた別途。
おわり


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。