河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1599- ビゼー、ラヴェル、ドビュッシー、ジャン=クリストフ・スピノジ、新日本フィル2014.2.27

2014-02-28 02:12:53 | インポート

2013-2014シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2013-2014シーズン
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2014年2月27日(木)7:15pm サントリー
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ビゼー カルメンより、
 第1幕 前奏曲、広場を人々が通る、タバコ女工達の合唱
 第2幕 間奏曲
 第3幕 間奏曲
 第4幕 闘牛士の行進と合唱
合唱、栗友会合唱団
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ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ
ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲
ラヴェル ラ・ヴァルス
ドビュッシー ベルガマスク組曲より、月の光
ラヴェル ボレロ
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ジャン=クリストフ・スピノジ 指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
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華やかというよりも、ネクタイ色が示しているようにカラフルで明るく、オーケストラをカラッと変えてしまうその才に恐れ入る。痩せていて動きが俊敏なのもいい。スピノジを聴くのは2回目、ますます人気が出てきたようだ。
この日はオール・フランスもので、牧神、ラ・ヴァルス、ボレロを一夜で、さらに歌付きのカルメンまで聴ける、多彩なプログラム。
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前半のカルメン抜粋、オーケストラの後ろに同じような高さで小舞台を作り、そこで歌と少しの演技が行われる。私の定席はかなり前のほうなのでほぼ見えない。みんな楽しそうに観ているので雰囲気はわかる。とりあえず演奏を楽しむ感じ。
スピノジは一見、華奢な感じなのだが見た目とは異なりデリケートさよりも駆り立て、煽る棒なのだ、見た目と出てくる音楽がちょっと違う雰囲気ではある。音楽の表情をうまく作っていく、キラキラと輝きながら流れを作りそれに身を任せる。
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プログラム前半のカルメンの譜は白黒コピーみたいで大きなものだった。オペラ・カルメンの断片、間奏曲では粘らず静かに、歌が入ったら楽しく、明るい部分をうまく切り取ったもので演奏しているほうも楽しそう。
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後半はラヴェルとドビュッシーが交錯する、短いパヴァーヌと月の光がポーズ風にあり、長めの牧神、ラ・ヴァルス、ボレロがそれらの間にはいる。プログラミングの妙。ドビュッシーとラヴェルがうまくかみ合う。
佳作パヴァーヌのあとの牧神の譜には水色のラインマーカーのあとがちょこちょこと見える。カルメンは見えなかったが譜面は良く見える席なので、そういった楽しみもある。譜面があったのはここまで。フルートのソフトな肌触りが気持ちよく、ビロードのような明るいサウンドが全体を包む。
ラ・ヴァルスは最初こそおとなしく始まるが次第に弧を描くような弦の合奏が大きくなり、それにつれてブラスも激しさを増す。結構、強引に圧力をかけて駆り立てる。最後は圧巻の大団円で、やはり音楽の持つ表情をズブズブのやにっこいものとせず、開放させていくパワーとする、見事な演奏。
月の光で一服し最後はボレロ。それまでの演奏と同じ風味なのだが音圧の段階が10ぐらいあるような雰囲気で、演奏スタイルや指示がオーケストラにうまく浸透していた。ラヴェルのドライな響きのあやが10個ある。客を徐々に興奮のるつぼに、心得ていますね。
最高潮に達したあたりでのジャケットの前を右手でオープン、あの演技はなんだったのかしら、噂はあったのでアドリブではない。なんか、なにやってもさまになる。
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スピノジのお辞儀って日本風なところがあって、全くのけぞらなくて、親近感が持てる。違和感もないしね。
彼が振るとオーケストラも、細かくならず明るく振舞える、響きの表情をスッキリとかえてくれたスピノジ&新日フィルの快演でした。ありがとうございました。
おわり


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