太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

技術力をどう見るか

2017-11-29 08:18:13 | 社会観察

今流行りの有名企業によるデータ改ざん、不正検査の問題ではない。早朝北朝鮮によるミサイル発射実験が行われた。暫く核・ミサイル実験が行われ無かった時、制裁圧力が効いてきたなどと呑気なコメントをする輩も居たがとんでもない。今回は高度4000キロに達し、1000キロ飛翔し青森沖日本のEEZ内250キロ地点に落下したという。明らかに宇宙空間に飛び出し、大気圏に再突入している。明らかに着弾地点を制御している。もし、もう数キロ高度が高ければ250キロは距離が延びるだろう。

東大の頭脳王の頭を借りなくとも、放物運動の計算で制御精度の大凡は見当がつく。

空気抵抗が無いものとして計算すると、1800秒(30分飛翔)し水平距離1000キロなら高度は3,972キロである。

これが1810秒飛翔し、水平距離1250キロなら高度は4,016キロである。僅か1%高く飛ぶと日本本土に落下する。勿論実際の計算では空気抵抗があり、気圧や風の具合で計算は複雑になる。EEZでまだ良かったと安心するより確実にそこを狙って落とす技術があると考えるべきである。勿論弾頭に爆弾は積んでいないのだろうが、同等の錘は乗せて実験している筈である。グアムやアメリカ西海岸へ着弾するリスクは負わなくともロフテッド軌道(単純計算では打ち出し角度85度)でここまで飛ばせばアメリカ本土に届くICBMであることは容易に分からせる筈である。

北朝鮮のミサイル技術は未熟(何処に飛ぶか分からない)でも成熟(狙い通り)でも脅威である。もし間違って日本本土に落下したら、北朝鮮は我が国の物では無いとか火球を見間違えたのだろうとシラを切るのだろうか。韓国軍もミサイルを発射したという噂もあるが迎撃ミサイルなのだろうか。少なくとも北朝鮮は狙い撃ちできるミサイル技術を有していることは確実だろう。

トランプ大統領がどう出るか対岸の火事でないことは確かである。数年前の平壌の姿と高層ビルの立ち並ぶ現在、回虫が何十匹も居たという北朝鮮兵士、理解し難い国であるが、戦争を回避するというただ1点は死守しなければならない。圧力の出口戦略は国会質疑からは読み取れない。