散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20120715ギャラリー巡り

2012年07月15日 14時00分41秒 | ART
本日は市民→弥永北海道博物館→テンポラリー→北大博物館→エッセ→大丸→大通→富士フイルム→三越→スカイホール→さいとうの11か所。

■市民ギャラリー「七月展」。
遊佐千裕「Memories」:あぐらをかいてアルバムを見る女性。レトロな雰囲気が漂う。
古山慶「色んな意味での休憩」:白い壁に裂け目のようなものができ、そこに車や信号等が描かれる作品。心の谷間か。
中川由衣「水に沈めよう」:複雑な中間色の組み合わせでワニを描いている。何となく漂うワニの悪な雰囲気。

太田有美「nature」:単細胞生物? を配置した版画。題材を考えるのは重要である。
千葉麻美「午後の事件~焼き鳥屋編~」:美唄焼鳥と蕎麦を食べようとしているシーン。突然店の外に巨大焼鳥が落下。ナンセンス作品である。
東海林杏彩「ピクトのうつ」:女性型のピクトグラムが突然女性性に目覚める。ファッションを変えてみたり、スポーツで体型の改善をはかろうとするものの、結果的には元の形に。彼女の悩みは解決されるのか? 面白い。

■弥永北海道博物館「北海道の鳥瞰図展」。以前、江別のセラミックアートセンターでやった吉田初三郎の展示より充実していたかも。とにかく見るのに疲れた。



札幌市:昔の感覚では琴似や白石は別の村(明らかに途中に街がない)、真駒内や新さっぽろは存在しないことが分かる。街の領域外にあるのが、札幌神社(北海道神宮)、北24条にあった飛行場、現在も北大の西側にある競馬場の辺りなのだ。その他、やけに目立つものと言えば、博物館、三井クラブなどがある。
定山渓:どの図にも炭酸水という文字があり、かつては源泉があったもよう。平成11年の鳥瞰図があったのだが、そこにはその文字はなかった。後はビアホールもあったようだし、電車で行く定山渓は、まさに楽しい行楽地だったのだろう。

小樽:手宮洞窟古代文字というのが必ず書かれていて、当時はそういう認識だった模様(現在は文字ではないというのが、定説になっているようだ)。
樺太:豊原、大泊、真岡などの鳥瞰図があった。
根室:根室市街だけでなく、軍艦よろしく千島列島の島が整列しているのが可愛い。

有名どころの都会、観光地だけではなく、森、七飯、上砂川、北村、南幌、沼田、江部乙、美深、東川、白滝、雄武、浜頓別など、実にさまざまな土地の鳥瞰図がある。吉田初三郎は絵はがきなどを含めると、2千点以上の作品を残しているらしい。「ウチの街(故郷)の鳥瞰図なんてあるわけないよ」という人は、探しに来てはどうだろうか。

■テンポラリースペース「藤谷康晴 WILD BRIGHTNESS -幻視の狩人-」。
「野生の柱」:カラフルな線による狂気をはらんだ七夕飾りのような作品。真ん中で黒い円が流れをせき止めている。これに対応するのが、異次元のパッチワークとでもいう形を持った作品。

作品のタイトル掲示は無しだが、実際にはついている模様。以下の作品については聞かなかったので不明である。

水色の原初の海から宇宙に存在するあらゆる生命が生まれてくるような作品。海面に飛び出てくるものもあるが、大部分は失敗作で、そのまま溶けていくのだろう。その中の成功例をピックアップしたのが、20センチ四方くらいのカラフル作品群だ。「有機的なものを描いてみたかった」という藤谷さんだが、まさに「生命見本帳」とでも言う面白いものになった。しいて言うと、ウミユリなどの海洋生物っぽいイメージが多いが、時にダルマ人とでもいうようなユーモラス作品もある。

■北海道大学総合博物館「藻類が人類の未来を救う」。地味なんだろうなと勝手に想像していたが、いや、実に面白い展覧会だった。まずはさまざまな海藻の標本が私を迎えてくれる。

ワカメ



スジメ



ガゴメコンブ



こういうものを見て、ちょっと「美味しそう」と思うのは日本人だけなのだろうか。

クロハギンナンソウ。これ旨そうじゃない?



海藻を使用した食品というのは沢山ある。海苔、ワカメスープ等ももちろんだし、安定剤のように成分として使われるものもある。







実は他の国でも海藻は食べられていて、中国ではスープに、韓国では海苔として、ロシアでは「海のキャベツ」と呼んで、茹でて刻んだものをサラダとして食べているそうなのだ。

しかし、事例として挙げられているのはこれだけだったので、他の国では食べていないのかもしれない。海苔が食欲をそそらないため(黒い紙に見えるらしい)、アメリカでは海苔巻の裏巻きが主流になっていると聞いたこともある。

巨大マリモ。直径20cmくらいあった。



ナガコンブ。長さが7m以上あるのだが、最大20mに達するケースもあるらしい。



他には北極圏に住む先住民族サーミの資料が展示されていた。次の写真は民族衣装だが、そもそもこの人たちはノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアにまたがって住んでいるため、居住圏によって言語や伝統にはかなりの違いがあるらしい。



シャーマンが使用した太鼓の模様。



気候的に農林業が難しいため、トナカイの飼育専従者は600世帯くらいいるらしい。



なかなか面白かった。


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