散歩日記X

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北専プラザ佐野ビル「札幌国際芸術祭2017 端聡Intension and substance、札幌の三至宝アートはこれを超えられるか」

2017年08月19日 15時24分49秒 | ART
続いて、北専プラザ佐野ビルへ。かなり迷った末にビルを発見した。なんだ、ここだったのか。





エレベータで5階へと上がる。



■北専プラザ佐野ビル「札幌国際芸術祭2017 端聡Intension and substance」。
端聡「Intension and substance」:ビルの使われなくなったフロアに謎の物体が配置されている。一つは白く光る円形状のインスタレーション。もう一つは光を放ち、湯気を上げる釜のようなもの。コンクリート打ちっぱなしの室内に、その光が映え、美しいと呼んでいい場所になっている。



 

もう一室には「コタンベツの丘」という2次元の作品が展示されている。



こちらは今一つピンと来なかったが、なかなか壮大な展示であったと思う。そしてこのフロアは昔はお金のかかった店だったのだろう。残されているゴージャスな扉が今となっては侘しい限りである。



続いて、エレベータで1階まで降り、さらに階段で地下に降りる。

■北専プラザ佐野ビル「札幌国際芸術祭2017 札幌の三至宝アートはこれを超えられるか」。まず1つ目の部屋は「DOMMUNE SAPORO!」だ。
篠原有司男「カマキリマン・ライダー」:何だかド派手な造形が、ど派手な部屋(後で写真あり)に展示されている。



山川冬樹「その人が見た未来は僕らの現在」:これは福島原子力発電所一号機の周辺を、仮面をつけた人物が歩き回るところを映像化した作品。最後に立ち入り禁止区域へ向かう仮面男だが、見張りの警察官に誰何され、ここから先は立ち入り禁止だと宣告されるのは当然なのだろうが、立入禁止区域の中を撮影してもダメだと言われるのだ。そこで映像は終了している。相当いろいろなことを考えさせられる作品だ。



そして、切手が大量に貼ってある紙の展示は中ザワヒデキ「10枚から成る62円分の普通切手の57通り」だ。もうこれはタイトルのまんま、可能な限りのすべての切手の組み合わせが展示されている。消費税スタート当時、封書が62円で出せたことを思い出すと「平成も長くなりにけり」という感じ。



ところで、展示室はこんな部屋だったので、実に落ち着かない限りである。

 

次は「レトロスペース坂会館別館」の展示。元々の店だったサロン・ド・どんの看板がたまらない。



展示は坂会館をご存知の方には言わずもがな。初めて見る人はこれで驚くかもしれないが、本家はこんなものではないのだ。



店内照明もなかなか素敵である。



続いて「大漁居酒屋てっちゃんサテライト」。こちらは坂会館別館の隙間なし感に比べると、座敷スペースを設けて広々とした感じがある。



最後は「北海道秘宝館「春子」」。秘宝館といえば、昔は温泉場に必ずあり、一次会を終えたおとっつあん達が、浴衣で繰り出すという娯楽施設であった。しかし、私の年齢でも行ったことが無いように、気がつけば客はホテルの中に取り込まれ、かなり最後の方まで残されていた定山渓ですら、もう秘宝館はない。

それが和風スナック(だと思われる)「伊吹」の中に、ちょっとだけ再現された。カウンターの中に秘宝館を探検する映像があるので、ぜひそれを見るべきだろう。あまりの素晴らしさに、大体の人は苦笑するしかないはずだ。





これが多分「春子」さんなのだろう。



しかし、地下1階の店も減ってきたようだ。まだ札幌焼鳥店の雄「K」が入っているのが救いかもしれない。

 

そして改めてビルを見上げると、そこには顔があった。



最後に文句を一言(長いけど)。

しかし、今日行った2会場だが、場所がかなり分かりにくい。まず理由の一つに、鑑賞ガイドの地図が酷すぎることだ。どれだけ道路を丁寧に描こうとも、ランドマークが分からないのでは何の意味もない。地図というよりは、雰囲気図と呼んだ方が正しい出来栄えだろう。次にビルの住所を書いていないことである。特に札幌市民であれば、「○条△丁目」が分かるだけで、おおよその場所は特定でき、最悪でもその辺1~2ブロックを一周すれば会場にたどり着くはずだ。その住所が書いていないのだからお話にならない(たまたまAGS6・3ビルは住所がわかるのだが)。

さらに「北専プラザ佐野ビル」は正式名称なのかもしれないが、この名前で表記する必要があったのだろうか? 一度も聞いたことがない名前だったので、「そうか北専はまだビルを持っていたのか」と思ったが、いわゆる「北専プラザビル」ではないか。北専グループのホームページですら、「北専プラザビル」と紹介しているものを、わざわざご丁寧に分かりづらく紹介する神経が分からない。


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