散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

新春東京(20)最後にドン

2018年01月07日 23時17分19秒 | 旅日記
早めの時間に空港へ到着。時間もあるし一杯行くかと思ったが、空港の店でもピンと来るとこがない。じゃ、缶酎ハイでも買って飲むかと飲んでいたところ、私が乗る予定の飛行機が45分遅れという最悪の情報が入ってきた。しかも、搭乗口が変更になり、移動しなければならない。

むくれながら移動し、時間が大幅にあまったので、やむを得ずパソコンを取り出し、この記事を書くのであった。これ以上飲んだら酔っ払うし、他にすることが無いではないか!

最終的に飛行機は55分遅れとなり、航空会社から1000円が出た。



終了。19636歩。


新春東京(19)寿司

2018年01月07日 17時11分44秒 | 食べ歩き
2軒目は深く考えずに、前回来た回転寿司っぽい(レーンは無い)「M」へ。まずは燗酒を注文。さて、何を食べようか。



考えることしばし、様子見に生いわしとインドマグロ頭のすき身でスタート。生いわしはまずまず新鮮だし、インドマグロは濃厚な味だ。



次に今日の3貫を注文。今日は金目鯛、ホウボウ、鰤の3貫である。白身のホウボウもいい味だったが、脂が均質に入った鰤はなかなかの味である。



続いて、穴子としめ鯖を注文。穴子はもう一つだったが、しめ鯖の脂ののり方はかなり良かったように思う。



最後の締めはいつもの干瓢かとも思ったが、珍しくトロタク(トロと沢庵巻き)を頼んでみる。こういう邪道なものはいかがなものかと思っていたが、実を言うと一度食べてみたかったのである。



で、食べてみるとこれがなかなか美味いのである。トロの味と、沢庵の歯ごたえ、さらにゴマを中に振ってあるので、その香りと食感もあるのだ。生き延びたものには、それなりの理由があると思いつつ、一回食べたからもう満足したかも。

これでほぼ腹がいっぱいになり、時間が相当あるのでもう一軒と思いつつも、ちょうどいい店がない。これ以上つまみを食べられそうにはないし、かといって飲み物中心の店にもピンと来るものがないのだ(バーは開いていないし、バルでも良いのだが・・・)。

ぐるぐる回っているうちに疲れてきて、もう空港に移動することにしよう。


新春東京(18)立ち飲みから

2018年01月07日 16時09分51秒 | 飲み歩き・東京
さすがに疲れきり、東京駅から新橋に移動。帰る前の一杯と行こう。まず一軒目は迷うのも疲れるだけなので、おなじみの「VP」へ。16時前とあって、まだ混雑というほどではない。

紅茶ハイを頼み、まずはホッキひも、菜の花辛子和えでスタート。いずれも作り置きではあるものの、つまみにはちょうどいい量、味である。





二杯目も紅茶ハイをお代わりし、マカロニサラダを追加。もう一品行こうかとも思ったが、先のことを考えて控えめにしておいた。これで勘定をしてもらうと1000円行かないのだから、素晴らしい。




新春東京(17)東京駅

2018年01月07日 15時29分14秒 | ART
少々疲れてきたが、白金台から大手町に移動。東京駅まで歩いて、いよいよ最後の展覧会だ。

■東京ステーションギャラリー「鉄道絵画発→ピカソ行 コレクションのドア、ひらきます」。



相笠昌義「東京駅風景・冬」:ドーム屋根のなかった時代の東京駅。さっぱりしている。
本城直季「small planet tokyo station」:どうみてもオモチャにしか見えない、東京駅の写真。
元田久治「Indication-Tokyo Station-」:廃墟と化した東京を描いた作品。

長谷川利行「赤い機罐車庫」:力強い機関車の黒と周囲の赤。
斎藤吾朗「軽井沢駅物語」:ギラギラした色彩の軽井沢駅周辺。アプト式、おぎのやなどの名物も見て取れる。
大岩オスカール「新橋」:異世界の新橋駅。

椿貞雄「鵠沼風景」:まさしく直球の昔の風景画。鮮やかな空の色と土の色がいい。
鄭相和「無題81-6」:テトリスブロックのような形に画面を区切り、隙間から色がにじんでくる抽象作品。
野田裕示す「WORK 1767」:何だか分からないが、力強いニョキニョキが見える。

曽谷朝絵「Circle」:波紋と波動が表現されている。
加納光於「飛行果実I」:パッと見、非常に色彩が鮮やかで素晴らしい。空飛ぶイチゴ生物も面白い形だ。
李禹煥「Dialogue」:白からグレーへのグラデーションで、湯飲みのような形を描いている。
パブロ・ピカソ「黄色い背景の女」:珍しく落ち着いた感じの女性像で、かなり大きな作品。2つの顔が表現されているが、片方はクール、もう片方は微笑みを浮かべているかのように見える。

一点だけ撮影した作品を掲載させていただくと、池田光弘「Untitled」が非常に良かった。色彩の良さと奥行きの深さを感じる絵画である。



コレクション展ということで、それほど期待はしておらず、「鉄道関係の作品が見られれば面白いかな」と思っていた程度なのだが、予想以上に興味深い展覧会だった。鉄道関係の絵画、資料(資料はそれほど多くないが)に加え、現代アートの作品や、ピカソの油彩まで展示されていた。

ピカソは正直なところ「版画だろ」と思っていたのだが、かなり大きな油彩作品が出品されており、アグレッシブな作品ではないものの、好作品というところだろうか。

またこの展覧会もコレクション展のせいか、写真の撮影がほぼ自由であった(一部の資料と絵画、ピカソ作品はNG)。急速に写真撮影当たり前、という風潮が強くなってきたかも。但し、思ったほど撮影している人はいない印象だった(時々、シャッター音がうるさく、そちらの方が気になる)。

これで展覧会めぐりは終了だ。少々早いが、一杯やってから帰ることにしよう。

新春東京(16)松岡美術館

2018年01月07日 14時11分41秒 | ART
やってきたのは、私には全くに会わない土地、白金台である。駅を出て歩いて数分、次の目的地は松岡美術館だ。







一応企画展をやっているというので来てみたのだが、この美術館、常設展示がまず凄い。一階の展示室は大きく「古代オリエント美術(11点)」「現代彫刻(8点)」「古代東洋彫刻(56点)」の3つの部屋に分かれている(他にロビーなどに7点)。

しかも写真が撮影し放題なのである。シャッター音と操作音は消してくれと言われ、また「一応、著作権があるものもありますので、その辺は・・・」という注意はあったが、それにしてもほぼ自由に撮影可能なのである。著作権が明らかに切れていると思われるものを何点か紹介したい(美術館の人、まずかったら言って下さい)。

ロビーにある「ミネルヴァ」:ヘレニズム後期、BC100年頃の作品。



エジプト「彩色人形木棺頭部」:紀元前10世紀ころの作品。



ガンダーラ「菩薩半跏思惟像」:3世紀ころの作品。



■松岡美術館「中国陶磁コレクション 高雅典麗」。2階の展示へ。
「五彩人物楼閣山水図壺」:明時代の、華やかな壺。これを含めて55点の展示がある。



■松岡美術館「松岡コレクション屏風と掛け軸」。こちらは全38点。有名どころでは応挙、狩野探幽、橋本雅邦、下村観山など。



円山応挙「鶏狗子図」:戌年なので、これを紹介しておこう。



観覧者は10数人と、静かな中で見ることができた。東京の人も、そんなに来ない美術館かもしれないが、ここで普通に相当な美術品を見ることのできるありがたみを知ってほしいと思う。ぜひ一度は! お勧めである。



庭に出ると、羊の像があった。


新春東京(15)東京拉麺

2018年01月07日 12時00分38秒 | 食べ歩き
朝食が6時半なので、やや空腹を感じて、渋谷で昼食と行こう。まあ、多少割り切って、気楽なところにしようと、ラーメン店「KH」に入ってみた。外で醤油ラーメン490円の食券を購入し、カウンター席に座る。

ほどなく、醤油ラーメンが到着した。今風の余計なあやはついてなく、麺とチャーシュー、メンマ、葱、海苔が3枚乗っているのが特徴だろうか。早速食べてみると、柔らかめの麺だが、手打ちのようなもち持ちした感じがある。するすると口に入る麺である。



こういう普通のラーメンでいいんだよね、と思いつつ、食べ終わって白金台に移動する。


新春東京(14)ルドルフ

2018年01月07日 11時23分33秒 | ART
朝食後、美術館の開館に向けて時間を調整し、9時過ぎに出発する。いよいよ滞在最終日だ。

今日の一か所目はBunkamuraミュージアムである。久しぶりの渋谷なので、しばらく迷って、何とか10時前に入場の列に並ぶ。そうだなあ、行列には40人くらいはいるだろうか。

■Bunkamuraミュージアム「ルドルフ2世の驚異の世界展」。
ルーカス・ファン・ファルケンボルフ「皇帝ルドルフ2世」:なかなか立派な姿。皇帝の肖像だから当たり前か。
作者不詳「泰西王侯騎馬図(複製)」:もとは江戸時代の作品で、鶴ヶ城にあったものらしい。ローマ皇帝として描かれているのがルドルフ2世らしく、なかなかクールな美男子として描かれている。
作者不詳「バベルの塔」:ちょっと細身のバベルである。

ルーカス・ファン・ファルケンボルフ「バベルの塔の建設」:これは色彩といい、塔の形といいブリューゲルのバベルに極めて近い。サイズはかなり小さいが、精密に描かれている。
ルーラント・サーフェリー「村の略奪」:これもブリューゲルの「嬰児虐殺」によく似た作品。
ヨーハン・ガブリエル・ドッペルマイヤー「最新天文図帳」:ティコ・ブラーエの新星も描かれている天文図。まあ、新星は170年位前に発見されたのだから当たり前か。

ヨハネス・ケプラー「『ルドルフ表』付属の世界地図(複製)」:日本もかろうじて本州と九州? の2島が見える。また、伊豆半島ははっきりと形が見て取れる。
ガリレオ・ガリレイ「天文対話」:これ、印刷とは言え本物だよね。地動説に基づいた太陽系の図が描かれており、木星のガリレオ衛星も見える。
ヤン・ブリューゲル(父)「陶製の花瓶に生けられた小さな花束」:花尽くしで描かれており、コレクターごころを分かっている。

ヤーコプ・フーフナーヘル「花瓶と果物、昆虫」:実に細やかなあたりが、マニア心をくすぐる。
ジュゼッペ・アルチンボルド「ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像」:類似の作品を見ると、いかにアルチンボルドの技巧が素晴らしいかが良く分かる。それにしても、ポスターでメインだったこの1点しかアルチンボルドはないんだね。
アタナシウス・キルヒャー「ノアの箱舟」:箱舟の船室図とその内部にいる動物が描かれている。犬なんかは何種類もいて、さすがに種族で2頭では、犬のバリエーションに説明がつかないと思ったのだろう。

ヤン・ブリューゲル(子)、ヘンドリック・ファン・バーレン「大地と水の寓意」:農作物、海産物が何でもある。メロン、アーティチョークなどの当時の高級輸入品から、バブルを起こしたチューリップまで多彩。
ハンス・フォン・アーヘン「パリスの審判」:さすがに名場面を美しく、うまく描いた作品。
バルトロメウス・スプランガー作のコピー「オリュンポスへと芸術を導く名声」:これはエル・グレコっぽい。

ヨーゼフ・ハインツ(父)「羊飼いの礼拝」:聖母と天使の柔らかい表現から、この画家が相当なテクニシャンであることが分かる。
ぺーテル・ステーフェンス2世「聖アントニウスの誘惑」:小さな化け物大集合で、ヒエロニムス・ボスっぽい。
参考出品「ナトゥラリア(自然物)」:当然、絵画以外にも収集品はあり、これは動物の骨、ダチョウの卵、サンゴ、イッカクの角、亀の甲羅(1m以上ある)など。

フィリップ・ハース「春」「夏」「秋」「冬」:アルチンボルドの画に基づくもの。



フィリップ・ハース「コロッサス:巨像」。



作品を見ながら、「〇〇っぽい画風」という感想が多かったのだが、これはおそらく偉い人に「アルチンボルド風に」とか「ボス風ね」と言われたのだろうという気がする。そりゃ、人気のある画風をまねたりするよね。また、これも当然の事だろうが、絵画以外にも工芸品、地図・星図や自然由来のものなど、幅広いコレクションがあり、皇帝の見識の広さを感じた。

さて、展覧会そのものの方だが、最初は混雑しているのかなと思ったが、入ってみると入場時の列が嘘のように快適に見ることができた。これは人数だけの問題ではないような気がする。

私が美術館で展示物を見ていて、一番流れが合わないのはオバチャンである。オバチャンは必ず複数人でやってきて、解説の文字を懇切丁寧に読み、画そのものにはそんなに興味がない。しかし、グループでつまらない感想を述べながら、一番遅い人間に合わせて移動するので、果てしなく遅い。ノロノロしている隙に、前に割り込みされたりして、もうどうしようもない(←偏見があるのは認めます)。

しかしこの展覧会、ルドルフ2世のマッチョな感じのせいか、マニアックな雰囲気のせいか、女性観覧者が非常に少ないのである。一番多いのは、私と相性の良い、男性1人客である。そのためか、人数以上に流れが私の期待にマッチしていたかもしれない。最近では最もストレスなく見ることのできた展覧会であった。



会場を出たところ、Bunkamuraギャラリーで「バーニー・フュークス展」をやっていたので、そちらもちらっと拝見。先日「美の巨人たち」で紹介されていたので、そのビデオ映像も流れていた。タイムリーだな。