「高知ファンクラブ」 の連載記事集1

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鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」 ・・・この暑さは地球温暖化の影響?

2010-11-24 | 鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」

「ぷらっとウオーク」                    情報プラットフォーム、No.241、10(2007)
{この暑さは地球温暖化の影響?}


 今年の夏は「それにしても暑いですね。地球温暖化でしょうかね」が当たり前の挨拶だった。「言うまいと 思えど 今日の暑さかな」(読み人知らず)の川柳を思い出す。

今年の5月に出た気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書では「地球全体の温暖化には疑う余地はない。この50年間の世界平均気温の上昇は、人間活動による温室効果ガスが原因である可能性がかなり高い」と記している。

注目点は2001年の第3次報告の「高い」から、「かなり高い」に表現が格上げになっていることである。(特集 地球温暖化をよむ(IPCC報告書から);科学, Vol.77, No.7(Jul), 2007.を参照のこと)


 高知放送から3月25日の日曜日に放映された「たかじんのそこまで言って委員会」を見た人は。司会は、やしきたかじんと辛場治郎で、ゲストは武田邦彦さん。「環境問題のウソ」がテーマである。ついで、動画配信ポータルサイト「ミランカ」とそこの時事トークショー「博士も知らないニッポンのウラ」をご存じだろうか。

水道橋博士と宮崎哲弥の対談を柱にゲストを招く形式の番組である。第5回「環境問題のウラ」、第10回「環境問題のホントのウラ」のゲストは武田邦彦さんである。なお、ダウンロードは無料である。


 武田邦彦著の「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(2007)を紹介して番組の趣旨を伝えよう。帯書きには「錦の御旗と化した『地球にやさしい』環境活動が、往々にして科学的な議論を斥け、人々を欺き、むしろ環境を悪化させている」、「京都議定書ぐらいでは地球温暖化は止められない。・・・・官製リサイクル運動が隠してきた非効率性と利益誘導の実態とは」とある。

なお、高知エコメッセ2003(高知エコデザイン協議会主催)では武田さんに「二つの環境~いのちは続いている」で基調講演をお願いしている。


  放送後のある時点でのキーワード「武田邦彦」でのウエブ検索結果は、Googleで252,000件、Yahooで133,000件以上にも達していた。ブログを拾い読みで眺めると賛否両論、議論沸騰である。揚げ足取りや誹謗中傷の議論や記事も多く見受けられる。


 視点を変えて見るには「豊かな石油時代が終わる-人類は何処へ行くのか」(社)日本工学アカデミー編(2004)が参考になる。石井吉徳担当の「人類は持続可能か-安く豊かな石油時代が終わる」では、温暖化はエネルギー問題そのものであること、ピークを過ぎ石油が乏しく高価な時代が近づいていること、代替エネルギーのエネルギー利得率(EPR)が石油に比べて極端に低いことなどを論じている。

そして結論とするかのように「エネルギーが豊富な時、エネルギーを多く使う生物種が優位に立つが、エネルギーが乏しい時はエネルギー消費が最小の種のみが生き延びる」の言葉を引用している。


 今、我々が生きている時代の先を考える参考として藤田祐幸、槌田敦共著(1985)の「エントロピー」,フォー・ビギナーズ・シリーズ(現代書館)のあとがきの一部を取り出してみる。「私たちは、今人類の歴史のなかで、最も『豊かな』生活をしていると思い込んでいます。

昔の生活ときたらそれはひどかった、とみんなそう思っています。宮沢賢治はそうではないと、はっきり言っています。・・・・・賢治は自然をいつくしむ目をもち、そして、自然に対して畏敬の念をいだいていた、と言うことでしょう」
 それにしても今年は暑かったですね。

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鈴木朝夫  s-tomoo@diary.ocn.ne.jp

 高知県香美郡土佐山田町植718   Tel 0887-52-5154 

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