第二章 人の心とありのままの姿
第一節 変わり行くものには実体がない
三、この世において、どんな人にもなしとげられないことが五つある。一つには老いないということ、二つには病まないということ。三つには死なないということ。四つには滅ばないということ。五つには尽きないということである。
世の人々はこの得がたいとこに突き当たり、いたずらに苦しみ悩むのであるが、仏の教えを受けた人々は避けがたいことを避けがたいと知るからこのような愚かな悩みを抱くことはない。
またこの世に四つの真実がある。一つは生きとし生けるものはみな無明から生まれること。二つはすべて欲望の対象となるものは無常であり、苦しみであり、移り変わるものであること。第三にすべて存在するものは無常であり、苦しみであり、移り変わるものであること。第四に、我も我が物もないということである。
すべてのものは皆、無常であって、移り変わるものであること、どのようなものにも我がないことは仏がこの世に出現されるとされないとに拘わらず、いつも定まっているまことの道理である。仏はこれを知り、このことをさとって人々を教え導く。
第一節 変わり行くものには実体がない
三、この世において、どんな人にもなしとげられないことが五つある。一つには老いないということ、二つには病まないということ。三つには死なないということ。四つには滅ばないということ。五つには尽きないということである。
世の人々はこの得がたいとこに突き当たり、いたずらに苦しみ悩むのであるが、仏の教えを受けた人々は避けがたいことを避けがたいと知るからこのような愚かな悩みを抱くことはない。
またこの世に四つの真実がある。一つは生きとし生けるものはみな無明から生まれること。二つはすべて欲望の対象となるものは無常であり、苦しみであり、移り変わるものであること。第三にすべて存在するものは無常であり、苦しみであり、移り変わるものであること。第四に、我も我が物もないということである。
すべてのものは皆、無常であって、移り変わるものであること、どのようなものにも我がないことは仏がこの世に出現されるとされないとに拘わらず、いつも定まっているまことの道理である。仏はこれを知り、このことをさとって人々を教え導く。