英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

ソチ五輪雑④「競技による試合運営と放送待遇のばらつき」

2014-03-02 14:53:23 | スポーツ
 ソチ五輪が閉幕して1週間。早いなあ。「雑感その3」からは9日も経過しています。
 実は録画したものを、今もぼちぼち観ています。現在2月16日(日)、競技開始(開会式からではありません)11日目辺りで、アルペン・男子スーパー大回転、フィギュアスケート・アイスダンス(ショートダンス)、スピードスケート・女子1500m、スノーボード・女子クロスなどが行われています。(もちろん、リアルタイムで録画中継は観ていて、日本の関心度の高い競技の結果は知っています)
 アルペンやクロスカントリーやバイアスロンなどは、日本人選手が上位の成績を上げていないということは分かっていますが、純粋に競技を楽しんで観戦できます。
 まあ、新聞やニュース・報道番組に多少のフィルターをかけることや、こまめに放送日程を確認して録画する努力は必要ですが。

 そんなわけで、私は未だに「半分五輪気分」です。困ったものです。
 なので、気づいてみると、記事も3つしかないという体たらく(バンクーバー五輪の時は「その9」まで書いています)。フィギュア女子シングルフリーも未だに1行も書けていません。
 今記事でようやく「その4」ですが、「今更感」が漂っています。まあ、私の場合、「今更感」は今に始まったことではないので、気にしなくていいのですが、「需要」はあるのでしょうか?

『ソチ五輪 女子モーグル 残念上村4位 「達成感マックス」 ~清々しいインタビューだが、競技としては疑問~』(これが「ソチ五輪雑感①」に当たります)
『ソチ五輪雑感②「それぞれのコメント」……ジャンプ女子高梨選手、カーリング小笠原選手』
『ソチ五輪雑③「これが浅田真央です」……フィギュアスケート女子シングルフリー』

さてようやく、本記事の本題です。(私も全競技見ているわけではないので、論述漏れはあると思います。ご容赦ください。また、ご指摘ください)

★恵まれないクロスカントリー、バイアスロン
 過去には男子では今井選手、女子では今大会も出場している石田選手やスプリントの夏目選手が入賞しているが、今回は振るわなかった?(まだ全種目観ていません)ようです。
 まあ、活躍しないと注目されないのは、ある程度やむを得ないが、この中継システムは上位選手以外は淋しいものがある。
 クロスカントリーやバイアスロンは二つのスタートシステムがある。ひとつは30秒おきにスタートするもので、もう一つは一斉スタート方式。スキー板は大きく、滑走幅も大きいので、一斉スタートは接触が起きやすいので、過去はすべての種目が時差スタートで行われてきたが、誰がリードしているかが分かりにくいし、競技終了するまで順位も確定せず、金メダルのゴールシーンもリアルでは実況できないという欠点があり、一斉スタートが行われるようになった。
 一斉スタートの場合は、画面に映るのはトップ集団ばかりで、たまに第2集団が移る程度。それでも、レース序盤は実力下位の選手もトップ集団にいることができるので、画面に映ることはできる。

 問題なのは、時差スタート。通常、雪面の状態を考えて、上位シードは30番~50番辺りになる。1番スタートから30番スタートまでは、上位シードに次ぐグループで日本選手トップはここに属することが多く、日本選手2番手以降は50番以降にスタートすることが多い。
 中継はスタートから始まるので、1~15番ぐらいまではスタートの模様が大写しになる。じゃあその後もそうなるかと言うと、そうはならない。15番スタート時には7分30秒経過しているので、最初にスタートした選手が最初のチェックポイントを通過するころになるので、そちらを中継することが多くなる。
 で、15番~30番ぐらいが最初のチェックポイントを通過するころになると、上位シードのスタートの様子が中継されてしまう。
 なので、日本選手の場合、≪そろそろ映されるかな≫と期待していると、切り替わってしまうことが多い。
 実況だと、「国際映像ですので、なかなか日本選手の姿をお送りすることはできません。今、○○選手が会場に戻ってきました。力強く滑走しています」とか、「今、○○選手の後方を走っている選手が日本の△△選手です」という寂しい実況になってしまう。
 運よく、ゴールの様子が映されるかなと思うと、優勝者のゴールシーンのスローモーションに切り替わってしまうことさえある(わざとか?)。
 生中継の場合は、競技終了まで中継することが多いので、最下位シード付近の遅い選手の方が大映しになることが多いというのも、皮肉である。

 アルペン競技も時差スタートで、滑降やスーパー大回転の場合は、下位シードの選手はコース終盤ぐらいしか中継されないが、それでも、クロスカントリーと比べると恵まれている。
 ただ、スタート直後にミスをして、わずか数秒で競技終了ということもある。

★レンティング陽選手の悲劇(クロスカントリー)
 (一斉スタート方式の)クロスカントリーの場合、周回遅れになると競技終了(失格ではなく順位は付く)となる。
 男子40kmリレーでそれが起こってしまった。10km×4人で行われるが、日本チームが第3走者が滑走を終え第4走者に引き継ごうとするところで、トップのスウェーデンチームに1周抜かれそうになり、そこで停止させられてしまったのだ。
 つまり、第4走者のレンティング選手は一歩も走る(滑る)ことなく競技終了となってしまったのだ。この日本のリレーの選手は、ソチ五輪ではこのリレーしか出場しない。レンティング選手は本当に何も出来ずに五輪が終わってしまったのだ。しかも、当人は全く悪くない。おそらく、実力もチームでは上位でアンカーを任されたと思われる(第1、第2走者はクラッシック走法、第3、第4走者はフリー走法で、その得手不得手にも依るのかもしれないが)
 ずっと以前は1周10kmなど1周の距離が長いコース設定がされていたが、スタート・ゴールの会場の観客のことを考えて、何度も選手を観ることができるような配慮がされ、周回距離が短くなってきている。
 「周回遅れは競技終了」というルールは、ずっと以前に制定されたものではないだろうか?そもそも、50kmや30kmはタイム差スタートの場合は必然的に周回遅れになり、追い抜きや並走するのは普通である。リレーはチーム戦なので、同時に走る選手も非常に少ないので、このレールによって競技中止になるのは不合理である。
 本当に、レンティング選手は不運だ。

★カーリング、アイスホッケー
 団体戦は恵まれているように思う。
 カーリングの場合は、参加チームが10チーム。それが予選リーグが10チーム総当たりというのはどうかと思う。
 10チーム中4チームが10決勝進出というのは妥当だが、せめて5チームの2リーグにすべきだろう。(参加12チームに枠を広げて、3組か4組に分けるのもよい)
 日本チームは健闘したが、9試合それも長時間の試合を中継されるというのは実に恵まれている。
 アイスホッケーはリーグを分けていたが、それでも順位決定戦を入れると5試合あり、中継された。

★意外と酷なフィギュアスケート
 フィギュアスケートのショートプログラム(ショートダンス)には、予選の意味もあり、出場全選手がフリーを演技できるわけではない。
 男子シングルは29選手中24位まで、女子シングルは30選手中24位まで、ペアは20ペア中16位まで、アイスダンスは24ペア中20位までに絞られる。
 日本チームはペアで高橋・木原組が18位、アイスダンスはリード姉弟が21位でフリーを演技できなかった。特にリード姉弟は20位とは0.39点の僅差だった。
 ずっと練習してきたフリー演技、五輪の晴れ舞台で披露したかっただろうに(団体戦で演技はできたが)

 この方式、どうなんだろう?
 2割だけを削ぎ落とすというのは……
 ショートプログラムとフリーの両方で1種目なのだから、両方演技して決勝5~6人に絞る方が合理的である。(団体戦は不要)
 そもそも、24人もの演技を採点しなければならないから、判定に誤差が生じるのだ

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4 コメント

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Unknown (ssay)
2014-03-02 20:43:04
英さん、こんばんは。

とりあえず、2ヶ月は突っ走りましたね(笑)。

英さんほどのオリンピックマニア、いえ、熱心なオリンピックファンではないので、
意見するのは恐れ多いのですが。

一つは、種目が増えたというのはありますよね。
夏季五輪もそうですが、なんかバタバタとしている間に終わってたという感じ。
また、以前に比べて放送時間(特にNHKBS)も短くなっているような気もします。
(ゴメンなさい。そんなに熱心に視聴していたわけではないので、あやふやですが。)

それと、これはややひねくれた見方かもしれませんが、
ぼくは、オリンピックって日本人の特に金メダルの可能性が低いことが、
観戦していて面白いと思っているのです。
だから数少ない有力候補選手を集中して観戦できるといいますか(苦笑)。
高橋尚子も野口みずきも、スタートからずっとテレビの前に釘付けでしたから(笑)。
まあ、選手の方には日の丸背負ってのプレッシャーなんて感じてほしくはないのですけどね。
ですから、今回の結果もメダル数としては納得です。
それでも、スノボーなんて全然興味わきませんが。
返信する
正直言うと ()
2014-03-02 21:25:32
ssayさん、こんばんは。

 取りあえず1/6終了です。正直、2か月は続けようと思っていました。一か月で途切れるのは、少しかっこ悪いし、2か月続ければ何とか形作りにはなっているだろうと。
 まあ、いつまで続くかわかりませんし、≪もう、いつ途切れてもいいや≫と思っています。その割に、ピッチが上がっているような気もします。


 syもく数に関しては、まだ競技数(種目数)に余裕があるそうなので、今後も増えると聞いています。
 バタバタ感はありましたね。上村選手、女子ジャンプの高梨選手、スノーボードの銀銅メダル、複合の渡部選手の銀、ジャンプの葛西選手の銀、羽生選手の金メダル(羽生三冠が金を取ったのではない)、浅田選手の残念な結果などと、バランスよくニュースが分散したことも原因だと思います。
 中継時間はNHK自体はそれほど変わっていないような気がします。BSより総合テレビが減ったような気がします。それと、時差の関係で、注目種目が未明になったことが多いので、民放も静かだったようです。

>ぼくは、オリンピックって日本人の特に金メダルの可能性が低いことが、観戦していて面白いと思っているのです。

 これは、その競技というより、五輪全体で金メダル候補の日本人選手が少ないということですよね。
 確かに、今回はメダル候補が多く注目選手も多かったです。ただ、マスコミが本気で金メダルと予想していたのは、女子ジャンプとフィギュアだけだと思います。
 葛西選手や渡部選手やスノーボードには注目させていましたが、入賞が関の山だと思っていたように感じます。

 私は、上村選手や浅田選手には満足する結果(メダル、金メダル)を出してほしかったのですが、日本選手の活躍より、日本選手が有力でない方が、日本人選手中心の中継にならないので、純粋に楽しめます。
 アルペンのスピード感や技術は凄いですし、クロスカントリーもコクがあり、バイアスロンの的を外した時の無情感も好きです。
 スノーボードハーフパイプのあの跳躍感は凄いですよ。それと、スノーボードクロスはスリルがあります。

 ただ、正直言うと、私の目からするとスノーボードは遊び感覚が強く、銀メダルを取ったハーフパイプの平野選手が、郷土のレポートで、地方の首長クラスの人が「県の宝です」と称賛していましたが、30年ぐらい前なら、「スノーボードで遊んでばかりいないで、勉強しろ」と叱られていたんだろうなあと思ってしまいます。
返信する
需要 (今回は匿名希望)
2014-03-03 13:31:04
少しはあると思います。
それと、後で意味が出てくるかも。
返信する
嬉しいようなお言葉ですが…(笑) ()
2014-03-03 14:11:48
匿名希望さん、こんにちは。

>(需要は)少しはあると思います。

 おお!需要はありますか?
 あ、でも、「少しは」ですか…(笑)
返信する

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