崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

飯島参与の訪朝

2013年05月21日 04時45分47秒 | エッセイ
飯島参与が訪朝し、最高人民会議常任委員会の金永南委員長と談話したことを北朝鮮のメディアが毎日報じた。朝鮮外務省の宋日昊日朝国交正常化交渉担当大使をはじめとする関係者らが同席した。これに先立ち朝鮮労働党中央委員会の金永日書記とも談話した。17日午後、訪朝日程を終えた一行を、朝鮮外務省の関係者らが空港で見送った(朝鮮新報)。日本でも連日騒ぎ、報道されている。ワイド討論番組では口を揃えて語っている。政府側は「圧力と対話」「ノーコメント」に対してマスメディアでは拉致問題が大きく取り上げられている。「圧力と対話」という喧嘩腰立場では対話はもとより成立しない。
 それを観て聴いて気になることが二つある。一つは平壌市内は綺麗だが裏通りは汚いという話である。韓国の田氏が東京の裏通りの汚いものを中心に話題にして書いた『日本はない』(일본은 없다)を思い出す。二つ目は拉致問題である。レギュラーのなかにし礼氏が「一時帰国者」の問題を出した時数人が「犯罪者と加害者へ戻せない」と封じ込めてしまう場面であった。対馬の仏像の話題を思い出した。
 世界的に多文化社会に向かっている。それはただ雑多な人種・民族の社会を意味するのではない。多様な意見がある社会を目指すべきである。民放の同じ意見の口揃えの議論よりむしろ野党のヤジのある国会、NHKの日曜討論の方がよい。仲間が並び、同じ意見を口を揃えていう民放には食傷、飽きれてしまうが、それでも見ているのは一抹の情報を得るためである。