『みち』 目次
『みち』 第1回から第50回までの目次は以下の 『みち』リンクページ からお願いいたします。
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『みち』 第51回からは以下からになります。
第51回・第52回・第53回・第54回・第55回・第56回・第57回・第58回・第59回・第60回
第61回・第62回・第63回・第64回・第65回・第66回・第67回・第68回・第69回・第70回
第71回・第72回・第73回・第74回・第75回・第76回・第77回・第78回・第79回・第80回
第81回・第82回・第83回・第84回・第85回・第86回・第87回・第88回・第89回・第90回
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『みち』 ~未知~ 第95回
要領を得ているグループの一人が
「和尚、この間から足の冷えが酷くて」
「どれどれうつ伏せて横になってみて下さい」 寝転んだ若い女性の足先を触った和尚が
「ありゃりゃ、これは相当冷えてるなぁ」 そして和尚が手かざしをしたと思ったら
「これで少しは楽になるはずですよ」 それだけで終わった。
そして続けて順番待ちをしている女性が不調を訴え寝転ぶ、その箇所に手かざしを次々とし、残るは琴音だけだ。
「あなたは肩凝りが酷いみたいですね」 琴音を見ていった。
「え? あ、はい」
「他に具合の良くない所はありますか?」
「特に今は感じていませんが・・・」
「じゃあ、とにかく血の巡りを良くしましょうね。 何においても滞る事はよくないですからね」 琴音も言われるがままに手かざしを受け
「どう? 少しは楽になりましたか?」
「楽って言うのか、肩と背中が温かいです」 そう言って自分の肩を揉むと
「どうですか?」
「どこを押しても何ともない・・・肩凝りがなくなってます!」
「それは良かった」
「あ、あの・・・有難うございました」
「・・・貴方・・・第6チャクラが開きかけてきていますけど 全てのチャクラをもっと平均的にしたほうがよろしいですねぇ。 特に第4、5チ
ャクラが目立ちますねぇ・・・。 人間不信も過ぎるとよろしくありませんよ」
「え?」 思わぬことを言われ驚きが隠せない。 その琴音を見ながら和尚が続ける。
「肉眼で見えないものが見えるでしょう?」 琴音は何が何だか全く分からない。
そんな琴音を置いたまま和尚が言葉を続ける。
「うん、そうだねぇ・・・」 空(くう)を見ている。 そして今までの優しい顔から一転し厳しい顔になり
「・・・その時がきたらきちんとした師に付きなさい」 琴音の目を真直ぐに見ている。 だがすぐに元の優しい顔に戻り
「・・・うん。 それを伝えるのが今日の目的の一つだったみたいですね」 そういい残して次のグループの方へ行った。
(チャクラ? その時?) 琴音にはサッパリ意味が分からないが、和尚の話を聞いていたグループの一人が
「いいなぁ、何をやっているんですか?」 周りに居た者も食いつくように耳を傍出せている。
「え? 何かって・・・何もしていません。 今のお話も何が何だか分からない状態で・・・」
「エー! 何もしてないのに見えるんですかー?」 和尚の言葉も分からない上に若い子達にそう言われ、今までは人と接する時には『こうであらねばならない』 と思っていた琴音であったが故、若い子達には年上らしくとしてずっと会話してきていたが
「何も分からないー! いったい何ですかー?!」 若い子達に泣きつくように言ったのだ。
今までの琴音からは想像できない言葉だ。 琴音の人に対する態度が一変した。 『人と話すときはこうであらねばならない』 という不要な箍が外れたのだ。
若い子達が琴音に色々説明をするのだが 何も知らない琴音はどうにもその話についていけない。
「何のことか分からないー」 殆ど半泣きだ。 そんな琴音を見て若い子達が
「お姉さん可愛い~」 そう言うが、そんな言葉に照れる間もないほど
「やだぁー! 何が何なのー?」 今までの琴音は何処へ行ったのか。
あははは、まるで駄々っ子だね。 でもそれでいいんだよ。 せっかくの今なんだから。 今の点が沢山出来て繋がるよ。 線になるよ。 頑固なところは手放して楽に生きて大切に生きよう。 いや、生きてくれ・・・線を繋いでくれ。 楽にならなくちゃ大切な物を感じ取れないよ。 今度こそ・・・ね。
周りもワイワイと盛り上がってきているが スタッフと言う男の子がまたもや大声で
「それじゃあ、皆さん終わりましたか? どなたかまだと言う方はいらっしゃいませんか?」 全員を見渡している。
「いらっしゃらないようですね」 その間に和尚は自分の座布団のある方へ歩いていき座っていた。
「じゃあ、皆さんも適当でいいので 座っていただけますか」 和尚が席に着いたのを確認してスタッフの男の子が言った。
ザワザワとしながら座布団の上に座る者、そのまま畳に座る者と、みんな適当に座った。
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「和尚、この間から足の冷えが酷くて」
「どれどれうつ伏せて横になってみて下さい」 寝転んだ若い女性の足先を触った和尚が
「ありゃりゃ、これは相当冷えてるなぁ」 そして和尚が手かざしをしたと思ったら
「これで少しは楽になるはずですよ」 それだけで終わった。
そして続けて順番待ちをしている女性が不調を訴え寝転ぶ、その箇所に手かざしを次々とし、残るは琴音だけだ。
「あなたは肩凝りが酷いみたいですね」 琴音を見ていった。
「え? あ、はい」
「他に具合の良くない所はありますか?」
「特に今は感じていませんが・・・」
「じゃあ、とにかく血の巡りを良くしましょうね。 何においても滞る事はよくないですからね」 琴音も言われるがままに手かざしを受け
「どう? 少しは楽になりましたか?」
「楽って言うのか、肩と背中が温かいです」 そう言って自分の肩を揉むと
「どうですか?」
「どこを押しても何ともない・・・肩凝りがなくなってます!」
「それは良かった」
「あ、あの・・・有難うございました」
「・・・貴方・・・第6チャクラが開きかけてきていますけど 全てのチャクラをもっと平均的にしたほうがよろしいですねぇ。 特に第4、5チ
ャクラが目立ちますねぇ・・・。 人間不信も過ぎるとよろしくありませんよ」
「え?」 思わぬことを言われ驚きが隠せない。 その琴音を見ながら和尚が続ける。
「肉眼で見えないものが見えるでしょう?」 琴音は何が何だか全く分からない。
そんな琴音を置いたまま和尚が言葉を続ける。
「うん、そうだねぇ・・・」 空(くう)を見ている。 そして今までの優しい顔から一転し厳しい顔になり
「・・・その時がきたらきちんとした師に付きなさい」 琴音の目を真直ぐに見ている。 だがすぐに元の優しい顔に戻り
「・・・うん。 それを伝えるのが今日の目的の一つだったみたいですね」 そういい残して次のグループの方へ行った。
(チャクラ? その時?) 琴音にはサッパリ意味が分からないが、和尚の話を聞いていたグループの一人が
「いいなぁ、何をやっているんですか?」 周りに居た者も食いつくように耳を傍出せている。
「え? 何かって・・・何もしていません。 今のお話も何が何だか分からない状態で・・・」
「エー! 何もしてないのに見えるんですかー?」 和尚の言葉も分からない上に若い子達にそう言われ、今までは人と接する時には『こうであらねばならない』 と思っていた琴音であったが故、若い子達には年上らしくとしてずっと会話してきていたが
「何も分からないー! いったい何ですかー?!」 若い子達に泣きつくように言ったのだ。
今までの琴音からは想像できない言葉だ。 琴音の人に対する態度が一変した。 『人と話すときはこうであらねばならない』 という不要な箍が外れたのだ。
若い子達が琴音に色々説明をするのだが 何も知らない琴音はどうにもその話についていけない。
「何のことか分からないー」 殆ど半泣きだ。 そんな琴音を見て若い子達が
「お姉さん可愛い~」 そう言うが、そんな言葉に照れる間もないほど
「やだぁー! 何が何なのー?」 今までの琴音は何処へ行ったのか。
あははは、まるで駄々っ子だね。 でもそれでいいんだよ。 せっかくの今なんだから。 今の点が沢山出来て繋がるよ。 線になるよ。 頑固なところは手放して楽に生きて大切に生きよう。 いや、生きてくれ・・・線を繋いでくれ。 楽にならなくちゃ大切な物を感じ取れないよ。 今度こそ・・・ね。
周りもワイワイと盛り上がってきているが スタッフと言う男の子がまたもや大声で
「それじゃあ、皆さん終わりましたか? どなたかまだと言う方はいらっしゃいませんか?」 全員を見渡している。
「いらっしゃらないようですね」 その間に和尚は自分の座布団のある方へ歩いていき座っていた。
「じゃあ、皆さんも適当でいいので 座っていただけますか」 和尚が席に着いたのを確認してスタッフの男の子が言った。
ザワザワとしながら座布団の上に座る者、そのまま畳に座る者と、みんな適当に座った。