大福 りす の 隠れ家

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みち  ~未知~  第71回

2014年02月04日 21時04分35秒 | 小説
『みち』 目次



『みち』 第1回から第50回までの目次は以下の 『みち』リンクページ からお願いいたします。

  『みち』リンクページ



『みち』 第51回からは以下からになります。

第51回第52回第53回第54回第55回第56回第57回第58回第59回第60回
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『みち』 ~未知~  第71回



金曜日夜

「あ、そうだわ 文香に明日の事もう一度言っておかなくちゃ」 文香の携帯に電話をすると留守電になっていた。

留守電に明日の時間のメッセージをいれ携帯を切った。

「留守電になってるって、こんな時間に何をしているのかしら?・・・え? もしかしてデート? 明日聞かなくちゃ」


翌日早朝

「ふわ、眠い・・・何時?」 目覚ましのアラームより先に目が覚めた。

「6時・・・か・・・まだ寝られるけど・・・もう起きようか」 アラームをオフにした。

「時間はあるからゆっくり出来るわね。 とりあえずコーヒーを飲んでからね」 コーヒーを飲みながら

「文香の家に8時着だから、30分で充分着くわよね。 でも余裕を見て7時15分に家を出ようか」

テレビを見ながらコーヒーを飲み干し今度はトーストを焼きながら2杯目のコーヒーを作り出した。
トーストを食べ終えると歯磨き洗顔と朝の用意だ。

「お化粧は・・・日焼け止めでだけで充分よね。 相手は文香なんだもんね」 着替えて時計を見るとまだ7時になったところだ。

「いくらなんでも今から出るのは早いわよね」 テレビを見て時間を過ごし7時10分

文香に連絡を入れた。

「文香? おはよう」

「おはよう」 寝起きの声だ。

「寝起きね」

「今まだお布団の中」

「あと少しして家を出るから準備しておいてね。 二度寝しないでよ」

「しないー。 ちゃんと起きて待ってるー」 今にも寝そうだ。

携帯を切り、残っていたコーヒーを飲んで忘れ物がないかチェックをして車のキーを持ち部屋の鍵を閉めた。
車に乗り込みエンジンをかけ文香の家に向かう。 休みの日の朝は道も込んでいなく思ったより随分と早く着いた。
文香も玄関で待っていたようで琴音のエンジンの音を聞いて玄関から出てきた。

「おはよう」 助手席のドアを開けて文香が寝起きとは思えない声で言った。

「おはよう。 ちゃんと起きてたみたいね」

「いくらなんでも寝ないわよ」 文香がシートベルトを付けるのを見て琴音が車を出した。

「あ、そうだ メッセージありがとう。 ごめんね携帯に出られなかったの」

「そうよ、聞こうと思ってたの。 まさかデート?」

「あるわけ無いって。 仕事よ、会議」

「えー! あんなに遅くまで会議なの?」

「何言ってるのよ、琴音もそうだったじゃない」

「あ、そう言われればそうだったわ。 そんなに遅くまでって、すっかり忘れてたわ」

「今のところは残業とかってないの?」

「ない。 それどころか就業時間も暇だもの」

「会議で休日出勤とかは?」

「ナイ、ナイ。 そんな事とは無縁の会社よ」

「そんな所ってあるのねー」

「そうね、私も以前だったら想像も出来なかったわ。 まぁ、町の中小企業だからね」

「よく前の会社からかわれたわね」

「そうよね、人間何がきっかけでどうなるか分からないわね。 文香は彼氏を作る暇もないってことね」

「そういう事」 色んな話をしながらも車を走らせている。

インターを下り乙訓寺へ向かう。

「どう? 懐かしい風景とかってあるの?」

「うーん、子供の頃だからなー。 行動範囲が狭いでしょ、それにこっち方面じゃないから」

「あら? そんなに違う方向なの?」

「だってここは長岡京市でしょ? 私がいたのは向日市だもの」

「そうなの? 他の土地はよく分からないわ。 でもどうして違う市なのに乙訓寺のことを知ってるの?」

「琴音が言ってたからじゃない」

「え? 以前から知ってたんじゃなかったの?」

「琴音のスピリチュアルな土地に私も行きたくなっちゃっただけよ」

「なんだ、そうだったの」 そうこうしている間に駐車場に着いた。

車を止め 歩いて行った。

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