歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

川面に映る“花王”と“灰色の祠”

2008年06月13日 | 東京の風景
昨日の続きです。

浅草通りの脇、北十間川の遊歩道を歩きます。


静かで、のんびりしていて、開放感があり、下町とは思えない風景が続きます。


この黄色い花は? 花の色、葉の形、山吹に似ていますが、山吹ではありません。良く手入れが行き届いています。雑草が見当たりません。


若い女性が子犬を散歩させています。いい風景です。


何ですか?これは?


歩道の真ん中に「計測中」と書かれた、マッチ箱大の「ガムテープ」が貼ってあります。誰に? 何を? 知らせているのでしょうか。

「計測中」だから、「どうしろ」と云うのか? 触るな?、踏むな?、近づくな?、何なんだ?いったい!

辺りを見回したのですが、計測している計器のようなものはありません。テープの下に何やら機器が隠されている様子もありません。

暫く辺りの様子を窺い、いろいろ考えたのですが、まったく検討がつきません、単なる悪戯? 謎のガムテープでした。

数百㍍で遊歩道は終わり、浅草通りの歩道に上がります。直ぐ脇に灰色に塗られた祠が現れました。


ふ~ん、祐天堂ですか。


昔、祐天上人と云うお坊さんが通りがかりに、川面や岸辺に多くの水死体を見つけ、戒名を付けて弔ったそうです。



死体がゴロゴロと“ほったらかし”にされていたようです。そう言う時代だったのでしょうか、元禄の時代は?

山道、田舎道、畦道、そんな景色の中にある祠、そして、車の往来の激しい町中の灰色の祠。なぜか、どこか、寂しげに見えます。


祠の前の信号を渡ると、川辺は「自然釣り場」になっています。


先ほどの遊歩道と、自然釣り場には、設備に大きな違いが無いように見えます。ベンチの設置が、釣り人に対する配慮なのでしょうか。


突然大きなビルが! 花王です。東京23区内に大手の工場があるのです。こんな処に花王の工場がある何て知りませんでした。


花王が、1923年(大正12年)に、この場所で本格的に石鹸の生産を始めたそうです。花王は下町出身だったのです。

じっと、静かに、川面を見つめる“おじさん”が居ました。


服装の外観的な様子、紙袋の上からのぞく日用品、散歩中の近所の方ではありません。

同じ年代と思われます。何処から来たのでしょうか、これから何処に行くのでしょうか、何を想い川面を見つめているのでしょうか・・・・・・。

青い雲、白い空、静かで、長閑で、そして、寂しい風景でした。


それでは、また明日。


コメント
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