世界最大の戦艦は、
言わずと知れた日本が誇ったあの、戦艦大和です。
全長263メートル。全幅38.9メートル。
基準排水量64000トン。満載排水量(燃料、砲弾など全てを積み込んだ状態)72809トン。
しかし、この史上最大・最強の戦艦大和が完成した時点で、
戦艦の時代はすでに終焉を向かえていたというのが事実だったのですから、
皮肉ですね。
しかし、何処の国でも、特に海軍は、
戦艦の時代は終わったという事実に気づかずに、
更に強大な戦艦を建造する計画はあったのです。
日本にも大和の船体を利用して更に強力な戦艦を造る計画がありました。
イギリスも新しい戦艦建造計画はありましたが、
それはごく普通の世界基準的な戦艦でした。
アメリカは戦艦ニュージャージー型戦艦4隻。
全長271メートル。全幅33メートル。
基準排水量48500トン。
この戦艦が、結局アメリカ最後の戦艦となったのです。
しかし、これを上回る、モンタナ級戦艦の建造計画がありました。
全長282メートル。全幅37メートル。
基準排水量60500トン。
この戦艦が完成していたら、あらゆる意味で戦艦大和を上回っていたでしょう。
ソ連は戦艦らしい戦艦は、時代遅れの旧式戦艦がありましたが、
日本の大和に匹敵する新型戦艦が建造されていました。
ソビエツキー・ソユーズ。
全長271.5メートル。全幅38.9メートル(大和と同じ)
この戦艦はかなり工事が進んでいたのですが、
ドイツとの戦争が勃発した事により、
工事進捗度20パーセントで中止になり取り壊されてしまいました。
ドイツには欧州最大・最強を誇った、戦艦ビスマルクがありました。
全長250メートル。全幅36メートル。
基準排水量41700トン。
勿論ドイツも例外ではありません。
それどころか何でも巨大な兵器を造るのがお好きだった、
ヒトラーの声がかかっていたのでしょうか?
ドイツにはとんでもない巨大戦艦計画がありました。
その戦艦の名は、H44。
つまり計画番号です。
全長355メートル。全幅51.5メートル。
基準排水量122000トン。
軍艦が10万トンを超えたのは、これが初めてでした。
122000トンは、戦艦大和の2倍。
全長は大和より92メートルも長いという、途方もない戦艦です。
これが完成したら何処の国の戦艦もまるで太刀打ちできませんでした。
何しろ主砲の口径が20インチ(51センチ)
戦艦大和は18インチ(46センチ)ですから、まるで敵いません。
しかし、この計画は戦況の現実性からも見放され、
工事も始まらず、計画倒れで中止となってしまいました。
それどころかドイツには、まだこれを上回る巨大戦艦の計画があったのです。
それは、H45。
全長610メートル。全幅91.4メートル。基準排水量492700トン。
まさに浮かぶ城。
こんなのが出来たらどんな軍艦も、まるで赤ん坊扱いですね。
驚いた事に、日本にも同じ様な戦艦を考えていた人がいたのです。
1912年頃ですから大正時代。金田中佐と言う人が提案しています。
全長609メートル。全幅91メートル。基準排水量50万トン。
何もかもドイツのH45と瓜二つというのですから、本当にビックリです。
まあ、こういった怪物達がひのき舞台で大手を振る事はご勘弁ください。
そんな事にならなくて良かったのですが、
軍艦オタクの方々は、きっと「見たかった~」と言いますね。
私もそうですモン。