植松 油彩
川崎大師の初詣で大吉を引いてきました、大竹です。あけましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い致します。
さて、こちらの木漏れ日が美しい作品は、なんと油彩処女作!初めてとは思えないほど、豊かな色幅と筆使いに脱帽です。
廃屋の剥がれて汚れた壁のマチエールも、厚みを持たせて絵の具をのせられる油絵の良さを存分に活かして作られています。壁に落ちる木漏れ日や、入り口の側面の色合いも、ただ黒くするのではなく青っぽいグレーだったり、黄色だったり、茶色を入れたりと工夫されていて美しいです。画面左側に目が行きがちですが、引き立て役になっている右側や地面の暗い部分も、石壁のや土の質感を出すために様々な色が使われていて、隅まで絵に愛情が注がれていますね。トンネルによって、青空が見える向こう側と、人のいない廃墟があるこちらの空間が分けられていて、現実と切り離されたひみつの場所のようにも思えてきて、不思議で穏やかな気持ちになります。天気の良い休日に散歩したりして、こんな素敵な景色を見つけられたら素敵です。
今までは油彩は難しいと倦厭されていたそうですが、水彩よりも面白かったと油彩に目覚めたとか…作品を仕上げてからは、「新年からは木箱入りの油彩セットを購入して来ます!」と意気込んでいらっしゃました。油彩は、様々な絵の具を試したり、筆を変えたり、下地作りを工夫したりと楽しめる要素が沢山ありますので、今年は色々と試されてみるのも良いと思います。植松さんのこれからの油彩作品も、楽しみにしております!