モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

小学生の作る大きなはりこ

2022-06-30 22:04:37 | 小学生 工作

ヘッドトロフィー紹介・第2段・水曜クラス! 
昨日の火曜クラスのユーチューブ撮影は、拒絶する子が続出。
顔が写るのが嫌な理由だと分かり、作品だけ撮影する事にしました。その為、人数がぐっと増えています!
もう一度、火曜クラスの作品も撮り直したいくらいですが、相当大きい作品なのでまた持って来るのは難しく残念。
子どものYouTubeもなかなか楽しいですよ。
どうぞこちらをご覧ください!

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ちぎり絵和紙の使い道

2022-06-29 19:03:44 | 小学生 工作

ヘッドトロフィーのYouTube紹介・第1段! 
子ども達が自己紹介しているYouTubeはこちら

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デカい☆カッコイイ☆はりこ

2022-06-28 20:08:15 | 小学生 工作

オバラです。本日から3日間、小学校受験以外の授業はお休みな為、ブログも私がアップしようと思います。(でも上半期の締めで事務仕事は大忙し!)
2ヶ月に渡って制作してきたヘッドトロフィーが、マイペース&こだわりが強い一部の子を除いてようやく完成しました!
中には「新聞紙でこんな精巧な形ができるんだ!?」「完璧な左右対称で型で作ったみたい!」という高学年もチラホラ。マスキングテープを一人3巻き以上使い、ぐるぐる巻きにして形を整えることで、1年生でも大きな形をキープすることが可能となりましたが、正直ここまで大きな作品が上手くいくとは予想外。 マステは紙製なので、その上から糊で和紙を貼ることができたのも勝因です。
また通常の張り子は中が空洞ですが、今回は思い通りのデザイン・複雑な形を作れるよう、中の新聞は詰まったままで仕上げました。
絵具の着彩とは違う、手染め和紙の意外な色の組み合わせ・重ねて透ける複雑な色味、なによりどんな色を使っても濁る事がないとう利点で、皆カラーリングの美しい生き物になりました。
六角形の板に取り付けたことも相まって、クオリティー高い仕上がりです。 これを居間に飾れば、いきなりお金持ちのリビングに早変わり!?
明日から4日間YouTubeで完成作品をご紹介しますので、お楽しみに!

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紫陽花・変身コスチューム

2022-06-27 20:44:26 | 親子

火曜親子クラス担当の伊藤です。6月は、『紫陽花』と『王様とお姫様のコスチュ-ム』制作です。紫陽花制作では、最初に色水混色遊びをしました。混ぜて作った色を小さなビニール袋に入れてピンホールを開けると、綺麗な色が線状に流れ落ちてきます。それを画用紙の上に垂らすと、まるで雨のよう。水しぶきのような点々、土砂降りのような水たまりもできて、梅雨の一場面ができました。

紫陽花は、スポンジや本物の紫陽花葉っぱに絵の具をつけてスタンピング!!葉脈がしっかりと映し出されて大成功!紫陽花は、葉がぎっしりとついているので、たくさんスタンプするほど紫陽花らしい絵になります。

こちらは、様々な形の色画用紙を冠に貼って、とっても豪華なデザインになりました。冠の背面から腰まで長く垂れ下がったデザインは、格の高い王と姫??カラフルな色と形を自由に組み合わせることを楽しみながら制作していました。服は、お子様のアイデアとお母様のアイデアをミックスして二人三脚制作。装飾いっぱいで、こちらも超豪華!完成したコスチュームを着ると、すっかり王様・お姫様気分で仕草まで変わってしまいますね!

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恐怖の穴

2022-06-26 20:14:42 | 小学生 工作

急に暑くて汗だくそうきです!
今日は、前回少しだけ触れた『ヘッドトロフィーを取り付ける台座の板』に、ドリルを使って穴を4つ開けた話をします。


ドリルはとても重いので、手を添えながらやらせます

穴を開ける際に使う道具は、大工さんが使うような本格的なモノ。危険がつき物なので、のり先生が事前に注意事項として「大きな血管をドリルで刺したりしたら血がいっぱい出て死ぬからね!みんなまだ生きたいでょ!!」とあのワイルドな顔から出る爆弾ワードで、みんなを恐怖のどん底に落としてからの授業スタート。少しピリついた空気になっています…

僕も小学生クラスで授業を受けていた時、油絵の授業の際「筆洗油(筆を洗う石油系の液体)が目に入ったら失明するよ!気をつけて使えー!!」と言われ震え上がったのを覚えています。


穴開けの後は、千枚通しと手動のドライバーで留め金をつけます

さて、ドリル作業の手伝いをしつつみんなを見守っていましたが、僕の心配をよそに難なく使いこなすみんな。心配していたのは自分だけかもしれません。小柄な低学年の子にとっては自分の顔くらいの大きさもあるドリルでしたが、わけなく使いこなしています。さすがでした!
無事穴を貫通させた後は、みんなホッとしたのか、いつもの明るい雰囲気を取り戻しました。
怪我人ゼロ、失敗もゼロで終わりました!あとは台座にくくりつけ、完成!がんばろう!

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ベース作りから始めるデッサン

2022-06-25 21:37:24 | 大人 デッサン


左 當山 / 右 加藤
カラメル色素・墨汁・チャコールペンシル・木炭・コンテ・鉛筆・パステル・色鉛筆・アクリル絵具

 

岩田です。今回は、加藤さん、當山さんの作品をご紹介します。

これは鹿の骨、レンガなどを構成し描いたものですが、當山さんが最初にモチーフを組んで描いたものに加藤さんが触発され、同じようなモチーフを組みました。
見て分かるように、こちらは普通のデッサンとは違います。砂糖を焦がして作るカラメル色素という液体に水を加え、木炭紙大画用紙に撒いたり、垂らした後に画面を傾けて流す等の行為により、液体が醸し出す偶然性を使って素地を作りました。そしてその上から白やグレーのコンテ、チャコペンを使ってモチーフを描いた作品です。
こうした描き方は、古くはデューラーやミケランジェロなどが描いているグレーデッサンを元にしています。

互いの絵を比べてみると、當山さんは引きの構図で捉え、加藤さんは近づいて描いている。
當山さんはモチーフに対して若干余白が間抜けに見えるかなという印象。背景に色を付けてはいるが、それが薄いぶん背景の移り変わりが物足りなく見える。偶然性による濃淡がもっと顔を出しても良いでしょう。
一方加藤さんはモチーフをクローズアップして描いているぶんインパクトはある。画面の中の色幅もあるのでモチーフの中の微妙な色調が表現され、質感へのアプローチに繋がっている故に見ごたえのある絵になっています。骨の形体やレンガの重量感も良いですね。

今後の課題として、當山さんは、画面に対してのモチーフの大きさ、入れ方、アングル。加藤さんは一枚の作品としての説得力、魅力を、ここまで描けるからこそ更に追求して欲しい。そしてこちらも期待をしているのです。

7月16日の土曜日に勉強会を行います。
当日は、今回ご覧頂いたように、木炭紙大画用紙にカラメル色素、墨などを使ってモチーフを描く為のベースを作って貰い、同時に私の受験時代の絵を教材にしながら、モチーフの配置の仕方、視点の誘導のさせ方、主役脇役の作り方、メリハリの付け方といった絵の構造を中心に解説をします。
ご都合が合いましたら是非ご参加下さいね。

一昨日ご紹介した高校生も、お二人の絵に触発され、同じ技法で描いています。こちらも合わせてご覧ください!

YouTubeはこちらです

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眼差しが重なる

2022-06-24 13:02:37 | 大人 油絵・アクリル


渥美 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、渥美さんの油彩作品です。
親戚のお嬢さんの写真を元に描かれています。沈んでいく太陽へ跳ねるように駆けていく背中がとても可愛らしいですね。その姿からは、微笑ましさと共にこの写真を撮った親御さんの愛情と、それらを描いた渥美さんの暖かさを感じます。彼女を見守る人々の眼差しに、この作品を通じて我々鑑賞者の眼が重なるのでしょう。
子供の頃の夕暮れとは1日の終わり、遊ぶ時間は終わり家に帰らなくてはいけないという淋しさを感じさせるものでした。この子も恐らく海で楽しい時間を過ごしたのでしょう。その楽しい時間の終わりを惜しみ、待って待ってと太陽を追いかけている様にも見えてきます。
冬の夕陽に照らされた海の煌めきは、ダンマル樹脂という艶の強いオイルを使用しています。冷たい冬の海らしい表情が、夕焼けの暖色との対比にもなっているようです。陽が沈みかけた薄暗い砂浜の色味も美しいですね。黄土色と緑を上手く使い、湿った柔らかい砂の質感を見事に表現されています。空の色も同様の色を使う事で、主役の夕陽とお嬢さんがより引き立つ様にしているのでしょう。

こちらはプレゼントされるそうで、その為にF4号(333×242mm)サイズで描かれました。油絵の場合、額に入れると大きくなるので、飾る場所を考えるとこの位のサイズが丁度良さそうですが、もっと大きなサイズで見てみたい…という欲も出てきてしまいますね。笑

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テーマ性と知識量

2022-06-23 19:50:12 | 学生


健一郎 高3 カラメル色素・チャコールペンシル・コンテ・パステル

梅雨も明けそうですね。少し早いですが夏休みがもう楽しみなマユカです!今回は健一郎の作品をご紹介します。

インドネシアに日本で引退した電車の車両が売られ、貨物列車として第二の人生を歩む姿を描いた一枚です。家と家の狭い道をゆっくりと走って行く電車が通る線路は建物にかなり近く、ぶつかってしまいそうなほどのギリギリさになんだかひやっとしますね。茶系統の色でまとめ、スケッチのような風合いで細かいところまで描くことによって、ジャカルタのスラム街の荒廃具合やほこりっぽい空気、整備が行き届いていないような雰囲気が強く伝わってきます。デッサンがしっかりとしており、地面の陰影のつけ方は奥から手前に向かって明るくなり、逆に一番向こうの空は明るく抜けているため空間が立体的に見え、臨場感も生まれています。想像力が豊かであれば、映画のワンシーンさながら電車が動いているように見える…かもしれません。

なぜ日本の引退車両がインドネシアに売られているの?とお思いの方もいるかと思います。健一郎曰く、インドネシア政府としては当然自国製を使用したいところらしいのですが、日本製の電車は丈夫で壊れにくいことから、引く手あまたで活躍しているとの事。そんな裏事情を考えながら、スラム街の崩れそうな家と不釣り合いな、未来から来たかのような乗り物の対比がシュールですね。
川崎市美術展の講評で、「テーマ選択に知的さを感じさせる。」と書かれていましたが、今回もまたそのような感じです。(その時のブログはこちら

海外のちょっとした問題をテーマにここまで雰囲気を感じさせる絵が描けるのは、その背景をしっかりと知っているからこそだと思います。知識の数ほど面白い絵が描けるといっても過言ではありません。次はどんなテーマにするのでしょうか。今後の作品がとても楽しみです!

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二つの武器の使い方

2022-06-22 23:51:44 | 大人 日本画


馬込  岩絵具・顔彩/パネルに和紙

行きたい展覧会や観たい映画が沢山あるのに肝心の時間がないです、ナツメです。今日は月曜大人クラスの馬込さんの作品をご紹介します!今回は2枚の日本画を制作されました。

まず左の作品。構成が非常に面白く、兎を渦巻く波の下には真上から見た亀甲模様が描かれています。

兎、波、亀と聞くと「因幡の白兎」や「うさぎとかめ」などの物語が連想されますが、まさに物語のように背景が気になってくる一枚です。甲羅の模様や兎の毛並みの線を墨で描くという平面的な描写をされているのですが、間に青色で濃淡をつけた波を挟むことでレイヤーのような階層構造になりました。渦の流れも相まって、観ていると奥へ奥へとまるで海の下に引き込まれていくような気分になります。普段パワフルな油絵を描かれる馬込さんですが、この絵にもそんな力強さが表れているように感じます。

 

そして右の作品。左の作品とは打って変わって、今度は写実的に描かれました。めいいっぱい目を上に伸ばしているカタツムリが可愛らしいですね!こんな風景を丁度梅雨のこの時期に見かけることが出来そうです。

淡い色合いの背景の滲みの使い方が非常に効果的で、境界も曖昧になるほど色が広がり重なり合っているため、雨上がりのような明るく湿度のある印象を受けます。また、全体としては明度の同じパステルカラーなのですが、左下に少し暗く彩度も高い青を置くことで左下から右上への視線誘導までされています、素晴らしい!カタツムリも殻の硬くて凸凹のある質感や体が少し透けている様子など、「リアルすぎて若干気持ち悪い」とまでは行かない一歩手前のところで高い観察力で緻密に描写しています。

本当に同じ人が描いたんだろうか?と思ってしまうほど表現の振り幅が大きい2枚ですが、見事に画面に合わせて強さと繊細さの二つの力を使いこなしているのは、馬込さんの成せる技です。どちらも武器に、今後の作品にも使い分けて下さいね!

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基本にも立ち返って

2022-06-21 20:14:18 | 学生


 未椰 高1 岩絵具・顔彩/パネルに和紙

今年もハンディファンに助けられながら生活しています、ホノカです。
今回は学生の日本画をご紹介です。少し苔むした枝に佇むフクロウと目があった瞬間の様な、少しの緊張感とフクロウのきゅるっとした顔に癒される、そんなイメージが混ざり合った作品です。

フクロウが主役になっているこちらの作品、画面の中にあるモチーフは数の面で言うとシンプルですが、よく描き込まれたフクロウ、ふんわりとぼかされ、明度も工夫することで単調になりすぎない背景。とシンプルな中にもメインがしっかりと意識された描かれ方がされていることで見応えのある絵になっています。
また、顔を正面から捉える構図も一歩間違えれば、顔のバランスが崩れた部分に目がいき、絵全体が台無しになってしまう危険をはらんだものですが、この作品ではそんな不安感は感じさせない彼女のデッサン力の高さが伺いとれます。
さらに全体の構図を見てみると、手前・中間・奥を意識した構図になっているので、混乱しやすい葉で溢れた景色の中でも、しっかりと立体感が感じられます。また、背景は全体を緑で埋め尽くすのではなく、思い切って青く抜いている部分もあることで、空気の冷たさや空気遠近法の様な空間の広さも感じられますね。

そして、光を意識した描き方が上手いですね。左上に光源があり、光に近い葉は透けているように描かれ、また、フクロウ自体にも光が当たり、顔や体の端が光を受けて白くなっていることや、体の右側にも少しの光が当たっていることで、立体感のある体になっています。さらにその光があることで、背景との間に明度差が生まれ、フクロウがより強調され、飛び出すようになっている部分もいいですね!

基本を忘れないからこそ細かい部分の完成度も上がっていきます。フクロウの立体感も円柱のデッサンを思い返すと、光源の反対にも少し光が入るという書き方だったのを覚えているでしょうか。また、モチーフの置き方も疎密を意識するなど、デッサンでは無い部分でもそんな基本が必要になってきます。これからの作品も忘れずに!楽しみにしています!

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勉強会のお知らせ

2022-06-20 23:30:10 | お知らせ

小原です。前回の岩田先生主催のスキルアップ講座を、密を避ける為オンラインレッスンで生配信してから2年が経ってしまいました。小原・岩田がアナログ人間で、PCやメカに弱いのが原因です。(前回は撮影中カメラが熱くなりすぎて止まり、氷で冷やしたりしていました。捻挫?)
今年は外イベントに致します!大人クラスの皆様、子どものように外でアクションペインティングを楽しみましょう!


左 當山 / 右 加藤
カラメル色素・墨汁・チャコールペンシル・木炭・コンテ・鉛筆・パステル・色鉛筆・アクリル絵具

岩田です。上の2枚、制作中は教室に飾ってあったので、ご覧になった事があると思います。當山さんが小原先生より『カラメル色素』という砂糖から作った褐色系古色の使用を下地作りに勧められ、ダラダラ垂らしたり、勢いよく跳ねさせたりと、偶然できる濃淡やシミを工夫されました。
その下地にどのようなモチーフが合うか考え、自然物の鹿頭蓋骨・石・人工物のレンガを組み合わせて配置し、不要な焦色は水で薄め、足りない濃度はもう一度重ね…繰り返してこのような作品になっています。加藤さんは當山さんの絵に感動し、参考にされました。

最近みなさんの作品を見る中で、絵に真摯に対峙し素直に表現する事を大切にするあまり、一番描きたかったモノを主役として常に引き立たせる努力・意識をされていないのでは?と疑惑が湧いてきました。画面の隅々まで100%の力を注いでしまい、挙句つまらない絵になってしまう経験は誰しもあると思います。
今回の講座では偶然の力を借りながら、主役を活かす為、脇役をどのように配置するのが望ましいかもお話しようと思います。「魅力的な絵とはいったい?」みなさんで考えていきましょう。
ご参加お待ちしております!ご都合宜しければ、ランチもご一緒にいかがですか?
追伸 6月25日にYouTubeで、上記2枚を同時に講評予定です。どうぞご視聴お楽しみに!

日時    7月16日(土) 10:00 ~ 11:30くらい(その後のランチは気まぐれで、店の予約はしません。)
参加費   2,500 円
準備物 墨がはねても構わない服装(もしくは着替え)、タオル、虫よけ、水筒、帽子、筆記用具
定員・参加資格 外行事の為、定員は設けません。学生も参加可能です。外部の方は受付けておりません。

当日は教室内で講義の後、外へ移動し、セピアやモノトーンで画面に濃淡を作りです。木炭紙大(65㎝×55㎝)の大きな画用紙へ、箒などに墨を付けて垂らしたり、水鉄砲などで水を掛けて溶かします。
実際その画用紙を使って具体的な絵を描いていくのは、通常授業中となります。何かご不明な点がございましたら、小原までお問い合わせ下さい。

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周り回って恩返し

2022-06-19 20:18:28 | 小学生 工作

掃除や片付けの雑用残業バイトは散々しましたが、子ども達の為の残業仕事を初めてしたそーきです。たくさんの気付きがあったので、お話させて頂こうと思います。


左 小学生の授業中 / 右 授業後の裏方仕事中

先日小学生が帰った後、ほのか先生やなつめ先生と一緒に小学生クラス生徒全員のヘッドトロフィーに穴を開け、紐を通す作業をしました。これは、次の授業で配る台座となる板に取り付けるときに必要な作業です。夜中にこっそり靴屋のお手伝いをする、グリム童話『小人の靴屋』の気分ですね!

千枚通しやキリなどの鋭利な工具で128個のヘッドトロフィーの後頭部に穴を開けまくり紐を通す。これをひたすら繰り返す。固い新聞紙の塊に穴を開けるのに手こずり、指先が赤を超えて紫色になりました。
また、長時間作業をしているとモチベーションの上下が激しいです。「もう疲れた...」「やりたくない...」そんな時は低学年の子たちが、「そーき先輩!」と頼ってくれることを思い、あの子たちのためにも頑張ろう!そんなことを考え気持ちを高ぶらせていると、ふと浮かび上がってくる高学年男子のいたずら。上がった気持ちが少し下がります。5時間位で全ての作業が終わった時は、もう疲れてヘロヘロ。やり切った感動より、解放感が勝っていました。

僕も幼児クラスや小学生クラスで授業を受けていた時、先生達は授業準備だけでなく、僕らが帰った後の手直しや難しい作業の代行をこっそりやってくれていたのかと、自分がその作業に触れて初めて知りました。
しかも直した所は生徒にバレない様に、その子の癖や画力・画風に合わせて作業するなど、気を付けることがたくさんあります。こちらの手柄はおくびにも出してはいけません。「壊れていたから直しておいたよ!」では、その子の自尊心も傷つけ、やる気を削いでしまいます。あくまで小人は黒子に徹する必要があります。

グリム童話では、『靴屋は真面目だが貧しく、靴を作る材料は一足分しかない。翌日にすぐ靴を作れるよう、材料を準備してから休んだが、翌朝起きてみると綺麗な靴が出来上がっていた。それが思ったより高く売れて多くの材料が買え、靴を沢山作れるようになった。これが毎晩続き、売れる靴も増えていった。「誰が作っているのだろう?」と靴屋が深夜に様子を伺うと、小人が靴を作っていました。』というお話ですが、もちろん真面目な靴屋は怠け者になったりしません。お礼に小人たちが喜びそうなプレゼントを用意し、それによって小人はもう手伝わなくなりますが、靴屋はそれからも素敵な靴を作り続け繁盛するという結末です。

僕はアトリエでバイトするまで、先生達のお手伝いは全く気付きませんでした。同じように、自分が親になるまで、僕の事を育ててくれた両親の苦労を本当には分からないでしょう。
靴屋のように、庇護や愛情を頂いていたことに気付き感謝できる人間になる為にも、のり先生やアトリエの先輩たちに叱られ怒鳴られ身を削りながら、成長していく必要があるのだなと感じます。まだまだ学ぶことがたくさんありますが、受けた恩をいつか後輩たちに返していけるよう、これからも頑張りたいと思います!

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状況設定までしっかり

2022-06-18 16:56:50 | 大人 油絵・アクリル


秦野 アクリル

岩田です。今回は秦野さんの作品をご紹介します。

こちらはアクリル絵の具で描いた作品。同じモチーフが置いてあるので、モチーフ棚の前、端っこで描いたことが分かると思います。
描いた時間は夜。今見ている状況と同じです。秦野さん、描ける人なので、今回は突っ込んでコメントしますね。

モチーフの瓶、羽箒は良く描けています。特に瓶の底のガラスの厚み、良く描けています。
だけど引きで全体を見ると、色が浅いかなという感じがします。羽箒が差してある瓶の口なんかも非常に綺麗。ただ状況設定はやはり物足りない。
背景の壁までの距離がおよそ40cm。しかし作品を見てみるとその距離が感じられない。何故かというと実際の状況と比べると壁、立てかけてあるパネルが明るすぎます。
でもわざわざモチーフを端っこに置いて描いているということは、その設定も大事にしている筈。主役のモチーフに意識がいきすぎて、周りの空間のことまで考えられていないかもしれません。

隅々まで丁寧に質感を出したり、きっちり描きましょうと言うのではなく、端的に言えば暗いところはしっかり明度を落としましょうということ。ある意味モチーフ以上に気を使わないと、敢えてこの場所で描きましたという意味、その佇まいまでは伝わって来ないのです。
更に言うと、モチーフが置かれている台上の色も、もっと良く練って欲しい。瓶がここまで描けるのであればそこまで期待したい。

またこうして突っ込んだ話もしていきます!

秦野さんのYouTube紹介はこちら

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動と静

2022-06-17 23:21:41 | 大人 油絵・アクリル


木村 油彩(下記フクロウの絵も)

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは木村さんの油彩作品です。油絵の特性を活かした、重厚で迫力ある作品となっております。雷雲の中をうねる龍の巨体は、収められているキャンバスが窮屈そうにも見えてきますね。今にも平面の壁を超え、こちら側へとやってきてしまいそうです。硬質な鱗、顔周りの毛、鋭い爪といったそれぞれの質感も見事に描かれており、その表情からは生暖かい息遣いさえ感じられます。架空の生き物をここまで存在感と重みのある姿に描くためには、やはり一つ一つの質感に説得力を持たせる必要があります。ここまで到達する為に、長い時間をかけて龍と向き合ったのでしょう。
全体が暗めな画面の中で、特に如意宝珠は明るく描かれていますね。あらゆる望みを叶えるという宝玉を掌握したその姿は、まさに権力や絶大な力の象徴と言えるでしょう。

そして2枚目の作品。2年前にもフクロウを描かれていましたが(こちら)、また今回は雰囲気がかなり違いますね。前回の作品はフクロウ達の様子をこちらが観察している、といった視点のものでしたが、今回はフクロウの方が我々を見つめています。森の賢者とも呼ばれる猛禽類は、鑑賞者の我々の何を見透かしているのでしょうか。先ほどの龍が激しい動の作品なら、こちらは凪のような静の作品ですね。
苔むした木肌にも見える体毛は幾重にも折り重なった絵具から作られており、まるでフクロウの体そのものが1つの森の風景にも見えてきそうです。体毛は複雑に色が絡み合う分、鮮やかなオレンジで纏められた瞳がより引き立ち、見た人の記憶に強烈に焼き付くようです。

これまでの作品と比べると、以前は作者が描きたいと思った風景や物を描かれているように感じられましたが、今回の2点は作品の主役達が鑑賞者を観測しているような、向こう側の思念がこちらへ流れ込んでくるような迫力を感じます。木村さんの中で、制作に対する心境の変化があったのでしょうか?これからの制作も楽しみにしております。

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写真?いいえ、絵です。

2022-06-16 20:07:13 | 大人 油絵・アクリル


杉本 アクリル

夜型人間になりつつあります。マユカです!今回は杉本さんの作品をご紹介します。

アクリル絵の具で、写真と見間違うほど細密に描かれた一枚。杉本さんのバイト先のレストランのお料理だそうです。メインのお肉の焼き加減と滴る肉汁、色とりどりなお野菜、全体にまんべんなくかけられたソース…とても美味しそうです!絵具で描かれていることが信じられないくらい、色や形が自然で正確なため、料理の味やにおいが伝わってくるようです。この記事を書いているのが丁度深夜だったので、ものすごくお腹がすいてしまいました。

今回の作品は写真模写。元の写真をよく観察して描いたわけなのですが、見れば見るほど「…絵?」と疑ってしまうほどの高いクオリティ。杉本さんの観察眼の鋭さを感じさせます。お皿の上に落ちる影やソースなど、至る所に自然な色の移り変わりがあり、このグラデーションが写真のようなリアリティを出しています。アクリル絵の具の性質上、画面上での混色がしづらくパキッとした塗りになりがちで、どうしても絵具同士の継ぎ目が見えてしまうのですが、杉本さんの作品にはそれが無く、写真をそのまま切り取ったかのような表現がされています。
また、料理を美味しそうに見せるためには水分の表現がとても大事になってくるのですが、ハイライトや艶の白が水分を表現し、点で描かれている所と線で描かれている所の使い分けがしっかりとされているため、本当に美味しそうに見えますね。

私も写真模写は何枚か描いたことがありますが、毎回思い通りの色が作れず、明度や彩度、色相すら合わせるのに苦戦していました。かなり飽きっぽい性格なので「これでいいか」と妥協し、写真とのイメージが合わないこともしばしば…。今回杉本さんの写真模写がとてもリアリティのある仕上がりになっているのは、細かいところまで丁寧に描写し、思い描く通りの色になるまで色を作り直す等、隅々までじっくりと観察したからこそなのではと思います。

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