モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

初めまして。水曜日クラスを担当することになりました滝口です。

2017-12-06 22:18:50 | 大人 水彩

鈴木m 水彩
 
 初めまして。水曜日クラスを担当することになりました滝口です。
簡単な経歴ですと、現在は40歳でおじさんですが、実は今年から大学院へ通っております。20代で東京芸大のデザイン科を卒業後、都内の大手美術予備校の講師をしながら作家活動をしていました。美術講師業としては、その他に美術系の専門学校や高校の非常勤講師もしており、現在も高校の非常勤講師でCGとデザインを担当しています。
作家活動としては写真家として活動をしてまして、写真集を出したり撮影の仕事もしています。
そして現在の大学院生…デザインを学び直したいという気持ちもありますが、実は美術教育に関心があり、遅まきながら教員免許取得を目指して頑張っております。う〜〜ん、簡単な経歴といっても、自分でも何をやって来てるんだろうと思うくらい色々な経歴持ってるなと思ってしまいますが、こうしてアトリエ・ミオスで、子供達や社会人の方達と交流できて、また一層色々な経験を積めていると思います。

 今日からブログデビューですが、早速作品の紹介をしたいと思います。
冒頭の作品は鈴木さんの最近の作品3点です。僕がミオスに初めて来た9月頃にご老人のポートレートを少し小さめの水彩画として描いていらっしゃいました。何度も修正された人物の肌の色合いは、その人物の人生の証と思うようなシワや深みを表現できていて、単に写真を見て写すというところに止まらなず、絵画ならではの魅力を引き出していました。その後も、白い部分のタオルやTシャツも繊細に描いていて、肌とのコントラストが引き出され大変魅力的に仕上がっています。
 しかし、 驚いたのはその後!!一度描き終えたテーマを、今度はもう少し大きな絵で描きたいとおっしゃり、その後にもう一枚同じテーマで描いてしまったのです。同じ作品を、モチベーションを落とさずに描き直す姿勢にはびっくりしました。絵を描くことは楽しいことですが、苦しい部分もいっぱいあると思います。鈴木さんは純粋に描く喜びを感じていらっしゃるのだと感心いたしました。そうでなければ同じ絵を何枚もご自宅でもアトリエでも繰り返し描いて練習するなどできないでしょう。
 他の作品も自宅で練習して描いた作品だそうで、船の風景画の奥から手前までの遠近感や、海面のキラキラとした水の反射、先ほどの老人に通じる船の古びた歴史を感じる質感の表現など、感じたことを素直に写して描いています。花の絵も、花束の空間などは意識しないとついつい同じように花を全部描いてしまいがちですが、全体の空間を把握し後ろの花をぼかしたりしているのは、表現方法を分かっている方だなと思います。手前のオレンジの花の強調の仕方なども、アクセントとして活きていますよね。下のみかんとも呼応していきます。

 アトリエ・ミオスに来て3ヶ月が経とうとしています。これまで10年以上美術予備校講師として、美大受験のために必要なデッサンのテクニックや色彩の表現も色々と生み出して教えて来ましたので、それらは趣味で美術を学ばれる方々の美術表現の基礎としても十分活かしていけると思っております。2019年度に教師になる為、期間限定ではございますが、是非これから色々と皆様のお手伝いしていきたいと思います。
 最初の自己紹介に戻りますと、これまでやって来ている表現としては、デッサンから始まり、アクリル絵の具の色彩、油絵、粘土を用いた立体、ポスターなどのデザイン、映画やアート系のアニメーション、フォトショップやイラレなどのCG、そして写真と、それぞれ作品などを制作して来たので聞いてください。機会があれば、作品もお見せできたらと思ってます。
 今後共どうぞ宜しくお願いします!! 
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清涼感溢れる風景

2017-12-02 23:44:19 | 大人 水彩

佐藤k 透明水彩

大竹です。あっという間に12月ですね。最近は年末への準備でバタバタと慌ただしい日々を送っています。今回は、そんな落ち着かない心を穏やかにしてくれるような佐藤さんの作品をご紹介させて頂きます。

まず目に入る鮮やかな緑から、この森の豊かさがよく感じられます。一本一本の木々が丁寧に描かれているので、より森に存在感が出ていますね。全体的に緑の面積が多いので、単調にならないよう陰影を付けたり、手前の木々の隙間に濃い藍色入れメリハリを与えるなどの工夫が見て取れます。森の奥にスッと抜けていく空気感も、見ていてとても気持ちが良いですね。また、木々が水面に映る表現も素晴らしいです!現実の木々に比べ、揺らぐ水面に映る木々は少し暗くなり、ぼやけて細部が見え難くなります。佐藤さんの水鏡は、その細部の描き込み具合のバランスがとても良いですね。水鏡の空にもターコイズブルーやエメラルドグリーンなど、さまざまな青が使われています。現実の鮮やかな緑と、水面の濃い緑と空の色の組み合わせからは天然水のラベルにも使用できそうな清涼感が感じられますね。

佐藤さんのもう一つの趣味は釣りですが、なんと今年の日曜クラスのクリスマスパーティー(大人クラスで最も充実した?クリスマス会と評判の日曜クラス☆差し入れは毎年日本酒が多いです。)では、佐藤さんが前日に釣って来た魚をミオスでさばいてくれるそうです!(ぼうずの場合、責任を持って買って来て下さるそうですよ!)クリスマス会で朝10時から飲みまくりという時点ですでに絵画教室とはなんの関係もないのに、さらに生の魚をさばいてカルパッチョを作るなど、もうなんだかよく分からなくなってきておりますが、生まれてから21年間生魚に触った事のない私も、この機会に三枚おろしをマスターさせて頂こうと思います!(さばき方講座を受講したいチケット制の方からもう予約が入っているというから、さらに驚き!まるでお料理教室ですね。)今から佐藤さんの講座&大人な?クリスマスパーティーが楽しみです!

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模写を通して学ぶ

2017-11-11 00:48:50 | 大人 水彩

藍 透明水彩

岩田です。今回は土曜午前クラスに在籍の藍さんの作品。主に水彩を中心に絵を描かれています。

最初に比べて短期間の中で着実に力を付けてきました。そのカギとなったのは模写かもしれません。アトリエにある木炭紙大で描かれた日本画科の講師が受験生の時に描いた静物着彩を参考に、一部分を切り取って模写をされていたのです。

筆の運び方、絵の具の重ね方といったことを参考作品とまねることで、対象をどのように描いているのかが実感できる。そして次は、そこで描いたモチーフを実際に描くことで一度学んだことを再現するのです。藍さん、初期は特にガラス製のモチーフを描くのに苦労されていた記憶があります。ビールジョッキなども模写を重ねていくことでコツを掴んでいかれたのでしょう。

画像左の作品、絵付けされたポットと貝を描きました。
ポットの微妙な影、良く観察されています。白の中での微妙な色の変化は表現するのが難しいものです。手前の巻貝は細部までしっかり描かれていますが貝の内側を絵具の滲みを使って美しく表現しています。描画材の扱いがちゃんと自分のものになっていますね。

右側の水玉模様が可愛い赤ちゃんの絵は、もうすぐ生まれくるRANちゃんへの人生初めてのお手紙『生まれてきてくれてありがとう』カードを描きました!どうぞお体ご自愛くださいね。

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2年ぶりのご紹介!

2017-11-10 00:11:26 | 大人 水彩

大平 透明水彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは大平さんの水彩の作品です。前回作品をご紹介させて頂いた日付が2015年の10月ですので、2年ぶりのブログ掲載となります!その時も私がご紹介させて頂きましたが、懐かしいですね。

前回はギタリストとその楽曲をイメージして描かれていましたが、今回はシンガーソングライターの藤原さくらさんと彼女の楽曲のイメージが盛り込まれています。全体的にカラフルで明るい雰囲気ですが、背景の明度が低めの青と、人物の服装のモノトーンが組み合わさっているのでうるさすぎずバランスの良く仕上がっていますね!カップに入ったスープの描き分けもお見事です。特に手前から2番目の中華風のスープ、薄い溶き卵が浮かんでいる様子なんて、見ているとお腹が空いてきそうで…とても美味しそうです!散りばめられた食べ物やキッチン用品なども、スープと色が被らないようにしつつ、全体のバランスも良く配置されていますね。大平さんは事前に何枚か下書きをして、構図や色の配置をしっかりと確認されてから作品制作に入っていたので、そのお陰でしょう。1番のメインの藤原さくらさんも、背景に負けないようしっかりと描写されていますね。セーターの縦縞の溝や厚みなど、水彩でよくぞここまで…!布のもたっとした重たさが感じられます。逆にスカートは黒のベタで仕上げてあるので、重くなりすぎず、より描き込みがしてある顔やスープなど、メインの方に目がいくようになっていますね。過去の作品を拝見しても思いましたが、大平さんは描き込みの『粗と密』のバランスを取るのがとてもお上手です。

そして忘れてならないのが右上の黄色いおすわりニコニコくん(正式名称ではありません)。この子は大平さんの作品のいわばマスコットキャクターのようなものでして、過去の作品にも必ず登場しているんです。是非探してみて下さいね!

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空気遠近法を使って

2017-09-30 21:46:03 | 大人 水彩

古屋  透明水彩

土曜日の先生、岩田です。
本日は古屋さんの透明水彩の作品をご紹介致します。古屋さん花を描くのが大好き。今回は雑誌の表紙になっている風景を描かれました。
こちら、ひたち海浜公園にあるみはらしの丘、4月になるとネモフィラという花が広大な土地いっぱいに咲き乱れる場所です。

一輪一輪の花がまるで絨毯のように咲いている。こうした場面を描くのって一見すると難しく思えますよね。まさか手前から画面奥まで無数に咲いている花を一つ一つ描くわけにはいきませんし。
そこでこういう時は空気遠近法を使うわけです。前景は比較的強めの色や鮮やかな色、暗い色を多用しはっきり描き、後景は青みがかった色を多用しながら比較的明るく鈍い色でぼんやりと描いていくようにするのです。つまり奥に行くにつれて、空に溶け込んでいくようなイメージというと分かり易いですね。

古屋さんの作品もまさしく、空気遠近法で描かれています。今回は花の色自体が青色ということもありますが奥は徐々に空と同化していくようです。作品全体から醸し出される印象はまるで桃源郷のようです。手前の花々は葉や茎といった部分もしっかり描かれていることで、更に遠近感が感じられるのですね。
今度は一つの花をじっくり描いてみるのも良いかもしれません。

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裏路地の魅力

2017-09-08 00:38:09 | 大人 水彩

佐藤K 透明水彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは佐藤さんの水彩画です。こちらはご自身で撮影されたイタリアの路地裏を描かれています。前回描かれたイタリア・フィレンツェ の街並みズームインしたような繋がりが感じられて、一緒に鑑賞すると面白いですね。

裏路地ながら心地よい生活感が感じられるのは、やはりそこに住む人たちが自然に描かれているからでしょう。奥の自転車に寄りかかり、友達と談笑している女の子のポーズが特に良いですね。ちょうどその子の辺りが裏路地の影の境目になっているので、より目を惹きます。
左手の建物の影が地面に落ち、右手の壁にまで伸びていますが、この明暗により画面にメリハリがでて全体が締まって見えます。またそれにより、中央の建物のオレンジがかったイエローがより鮮やかに見えてきます。もし、明るく鮮やかな色合いを出したいのになんだか上手くいかないな、というときはこのように逆に暗い部分を作ってあげてみて下さいね。暗さと対比され明るさがより出てくるので、沢山色を重ねられない水彩には効果的だと思います。
日本とは違った形の窓や街灯もつ一つ丁寧に形を追っていかれていて、その違いもまた楽しめます。
奥の建物は空と同じ青が薄く塗られていて、空気遠近法が使われています。そこが抜け感を出してくれているので、裏路地の狭い風景ながらも、息苦しさを感じない画面になっていますね。手前と奥の植物も、建物という人工物の固い印象を和らげてくれていますし、全体的に黄色い画面の中に置かれた緑は差し色になっていて単調になりすぎないよう工夫されています。

次回作もイタリアの街並みをモチーフに描かれるのでしょうか?どんな風景が見られるのか、今からとても楽しみです。

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淡く力強く幻想的に

2017-08-23 22:18:46 | 大人 水彩

松岡 水彩

水曜朝クラスの山下です。

夏と思えない雨の連日かと思いきや、また暑さが戻ってきましたね。
 
今日ご紹介するのは、水彩画です。
作者の松岡さんは、水墨画も習われていて、都美術館にて開催された現水展で受賞した事のある程の腕前です。
 
私も、初めて作品を目にした時からその実力の高さに圧倒されました。
その描写力の高さは、作品を観る人を納得させる強さがあります。
同時に、松岡さんの作品は現実に存在しているようで、どこか異世界のような幻想的な魅力を感じます。
筆跡のない絵の具の表情、淡く広がる色…そんな表現のこだわりが夢の中のような世界観を見せてくれているようです。
画面上部から降り注ぐ花の鮮やかな色が華やかさを演出すると共に、落ち着いた雰囲気に鞭を打つような強さがあります。
 
画面には光を感じる白がありますが、こちらは白絵の具ではなく紙の白。
紙の白色は白絵の具より、何よりも明るい色なんです。
紙の色を完全に潰さず、画面が絵の具で密閉されていないので観ていてとても心地良いですね。
 
透明水彩というのは、水で薄く溶いた絵の具を何層にも重ねて重圧的な表情を創る、お手軽だけど修正の難しい画材です。
その為どのように描き進めるか、計画的な創作が重要となりますが、松岡さんはどこにどの位の暗さをつくるか、絵の具の鮮やかさはどの程度にするか等、常に思考を巡らせながら制作を進められていました。
こちらの作品も何ヶ月もかけて制作されていましたが、そんな1つの作品に対するまっすぐで熱心な姿勢、私も見習わなくてはなと思います!
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初めての透明水彩

2017-08-21 22:34:29 | 大人 水彩

上段左 西井 / 上段右 村中
下段左 岸 / 下段右 白仁田
 

どうも幸介です!本日は大人クラスより、水彩画のご紹介。本日ご紹介する4名とも、入会されて一年未満、基礎のデッサン後に挑戦された作品です。皆様デッサンで吸収した技術をしっかりと反映し、一枚の絵として完成度がとても高いです。学生クラスの生徒のお手本にしたいような作品ですね!

西井さんの作品は、厚く重ねられた木々の濃淡が、空の明るさを引き立てています。そしてこれだけ多くの緑を使っていながら、画面が単調になっていないのが素晴らしいですね!ひとつの絵の中に、明度も彩度も色相も違う、バリエーション豊富な緑をこれだけ使えるのはすごい…!小屋も反対色の赤の色調で、木々の緑に対してとてもいいスパイスになっております。一見色の幅の少ないように見える作品ですが、実際はすごく色彩豊かな作品ですね!

村中さんの作品は、透明感・瑞々しさ、そしてそもそもコップのデッサンがしっかりとしています。背景の白が透けるようなブドウの実は、その水分までも感じ取れますね。ブドウも少し半透明なモチーフで、グラスももちろん透明。透明水彩に適したモチーフではありますが、その透明感をここまで保つのには塗り過ぎずに紙の白をキープしなければなりません。そのおかげか、透明なものの美しさをダイレクトに感じます。とてもバランス感覚が良い作品だと思います。

岸さんの作品は、初水彩静物でまさかの貝殻!しかもチェックの布に、透明なビンという、すごくハードなモチーフでした。鮮やかなチェック、貝殻の細かな起伏と暖色の表面、そしてビンという、描きこみ過ぎてしまえばしつこくなるようなモチーフを、実在感がありながらも爽やかに仕上げたのは素晴らしいなと思います。今も水彩を制作されていますが、きっと水彩が合ってると思います。そして、「岸さんなら大丈夫!」と思って、いつも難しいモチーフ提案してすみません。

白仁田さんはご夫婦で通われていますが、こちらは奥さんの作品ですね。唐辛子の束な感じ、といいますか、実のそれぞれ微妙に異なる意匠の描写が繊細なのに、バラバラにならずにひとつのまとまった「束」として描かれています。ついつい細かく追ってしまいがちなのに、この纏まり感は凄いですね!重さも、立体感も、味も感じます。持った時にするであろう音も感じます。デッサン力をこれでもか!と水彩に発揮された作品ですね!

ということで、ぜひまた水彩画を制作していただき、もっと皆さんの作品を見てみたいなと思いました!

ちなみに水彩絵具には、不透明水彩と透明水彩の2種類があります。
皆さんが小学生の時に使用していた水彩絵の具は、不透明水彩です。大人がこの絵の具を使い重ね塗りをすると、絵に厚みが増し重厚な表現が可能ですが、にごった印象になるのも否めません。
一方、今回ご紹介した皆様の作品で使用されている透明水彩は、定着成分が強く上に別の色を重ね塗りしても、下に塗った色がセロファンを重ねたように透けて見えるのが特徴です。
また、透明水彩における水彩画は、白の絵の具を使わない画法です。透明感のある美しい水彩画は、物に光が当たっているところは塗らず(もしくは薄塗)に、紙の白さを生かす技法によって生み出されます。
その為、光が当たって明るく見える部分に色がにじんでしまったら、綺麗な綿布やティッシュで押さえて吸い取りましょう。透明水彩絵の具が持つ輝きをアピールするには、紙自体が持つ白さを生かすことが必須なのです。絵の具を重点的に置くのは、主に影の部分だけであること。まずはこのことを念頭に、水彩画を描いてみると良いと思います。

まだ水彩画を描いた事がないという皆様も、チャレンジお待ちしております!!

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しなやか且つ繊細。

2017-08-19 16:28:31 | 大人 水彩

坂本 水彩

毎度おなじみ岩田です。

本日は土曜午前クラスの坂本さん。油絵、水彩どちらも非常に良い感じの絵を描かれる方です。今回は水彩の作品、習作として小さい画面で様々なモチーフ描かれました(アジサイの絵は少し大きいです)。

以前ご紹介したのはこちらの猫の油絵実に一年振りでした!この猫の絵もまるで舞台を見ているかの様だと表現させて頂いたのですが坂本さんは、何といってもモチーフの切り取り方が絶妙。

本日ご紹介のアジサイの絵も元となる写真の構図が良いんですね〜。もちろん写真はご自身で撮影しています。このアジサイは隈取という筆で置いた色をぼかしながら進めて行きました。あまり緻密に対象を追い過ぎず、ふんわりとした雰囲気重視の絵となっています。

小さめの画面に描かれた3点の水彩もとても美しいですね。出来上がった絵を良く見ると木々のシルエットを描く時、貝を描く時、水面を描く時、反射的に筆の運びを変えているんです。そこが坂本さんが美しい絵を描ける秘訣のような気がします。
柔軟性というか臨機応変な姿勢というか、とにかく筆運びがとてもしなやかで繊細。尚且つ、透明水彩という画材に対して一切ビビッてない!!そんなところも坂本さんのとても良いところです。
これからも絵を描くことを心から楽しんで頂ければ嬉しいです。

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良く観察し、丁寧に描く。

2017-07-08 17:18:58 | 大人 水彩

麻場 透明水彩
一週間ぶりのご無沙汰です、岩田です。
 
本日は、土曜午前クラスの麻場さんの作品。ミルクピッチャーにクロワッサン、格子柄のテーブルクロスと何とも清々しい印象の水彩です。それにしても描く力がメキメキとついて来ているなあと感じます。
 
ご本人とお話するといつも作品に対して、どことなく自信なさそげな感じなのですがそれに反して出来上がった絵の方はとても堂々としていて且つしっかりと描き切っています。
パンや手前に並べられたドライフラワーなど、対象を良く観察しているからこそ導き出せる色合いです。それぞれの質感や軽やかな印象も素晴らしい。ピッチャーや皿の白を基調とした色も美しいです。
 
麻場さん、透明水彩はそんなに沢山描いているわけではないのですが筆の運びが良いんですね。いたずらに他の色と馴染ませようとしていないし、モチーフを良く見て筆を丁寧に置いています。ピッチャーの中も反射している色を反映させながら部分部分で筆の腹や先端を使い分けているのです。
 
麻場さん、器用にさらっと描くタイプではなく常に自問自答しながらコツコツと一枚の絵を丁寧に仕上げていきます。今回の作品はご自身のそんな地道なところが結実した傑作です。
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温度を感じる作品

2017-06-19 21:40:01 | 大人 水彩

岸 左/「小鹿の兄弟」色鉛筆 右/「小鳥」水彩

どうも幸介です!先週ご紹介した学生クラスの真彩、13歳と紹介しましたが、本人に「もう14歳だから!!!」と怒られてしまいました。失礼いたしました。いっつもノリ先生や僕にべったりで甘えておりますので、てっきり13歳だとばかり思っていました(こんなこと書いたらまた怒られそう…)

さて、本日ご紹介するのは大人クラスより岸さんの作品。色鉛筆画と水彩画ですが、どちらも柔らかいタッチと温かさを感じる色彩です。デッサンのように重くしっかりと描きこんだ作品ではないのですが、生物の温度や存在感をしっかりと感じることができるのは、その岸さんの色彩バランスにあるのではないかと思います。

静物を描く時、余りにも描きこみ過ぎてしまうと、どうしても絵っぽくなってしまうというかフィクション感が出てしまいます。生き物はいつも風に吹かれたり走ったり、常に動いています。それが、描きこむことでモチーフが重たくなり止まって見えてしまうんです。岸さんの作品が、生物の動きの一コマを切り取ったようにしなやかであるのは、描きこみ過ぎず・かつ柔らかい色彩バランスで描かれているからなんではないでしょうか。インコの羽のフワっとしか感じなんかは、ほんとその触感が伝わってきそうですね!!色鉛筆と水彩という違う画材の作品ですが、どちらもその「触れそう・暖かそう」な感じが、なかなか出せるものではないなと感じました!

なんだか水彩画でこういう温度を感じるように描けるということは、水彩が岸さんに合ってるのかななんて思いました。また、オイルパステルや油彩でも新たな発見があるかもしれませんので、ぜひ今後も様々な画材に挑戦してみてほしいです!!

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ハイライトのお話

2017-06-17 17:13:33 | 大人 水彩

殿山 透明水彩
 梅雨はどこへいったやら・・。
今回は殿山さんの透明水彩、以前靴のデッサンをご紹介した方の奥様です。どちらかというと奥様は水彩を多くやっていらっしゃるので本日は2点ご紹介致します。
 
どちらも彩度の高さを維持しながら良く描きこんでいます。左側は前作、手前の花、葉っぱなど良く観察し描いています。
右側は本日仕上げた作品。瓶や果物を主体にした静物です。モチーフも比較的鮮やかなものを集めました。皿の上に乗せた果物などの質感がとても良い感じです。
特に手前に置いた葡萄頑張りました!今回のように、お皿がミントグリーンのような鮮やかな色ですと下からの反射がとても明るくなりますがその反射も絶妙な色で描いています。更に後からハイライト(蛍光灯など、光源の映り込み)を描いたことでツヤッとした印象を見事に再現しました。
 
透明水彩におけるハイライトの描き方は、最後まで紙白を残しておく場合と今回のように後からハイライトを付けるやり方が考えられます。
どちらも併用して描いていくのも良いと思いますが蛍光灯の映り込みが複雑だったり、凄く細かったりする時は後から描かざるをえません。
そんなときは不透明水彩の白を使って描くのをお薦めします。既に色を載せてある部分に透明水彩の白でハイライトを描いても乾いた時にどうしても下の色と同化してしまいます。
不透明水彩であれば隠ぺい力が強く、ハッキリしたハイライトが描けるのです。因みにハイライトを描く時は真っ白ではなく、他の色も少し混ぜて調節をして下さいね。
 
岩田でした。
 
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にじみやぼかしを使って

2017-05-13 00:40:44 | 大人 水彩

箕輪 透明水彩

岩田です。GW明け一発目は土曜午前クラスの箕輪さん。
春らしいとても清々しい一枚です。 モチーフはサクラとそこにとまるムクドリ。透明水彩の特徴を活かし、美しく表現されていますね。

密集している花をじみやぼかしを多用して描いていくという狙いは、演出という意味でも面白いですし、こうしたものを描く上で理にかなっている表現だと言えます。脇役の花は雰囲気重視、主役は対照的に描きこんであげることで視点が散漫になってしまうことを防げます。

又、枝を見てみてもサクラの木のごつごつとした印象を良くとらえていますね。光源に対して光が直接当たる側、影側の明度も的確に描いており、自然な立体感が出ています。

主役のムクドリも優しい顔が印象的ですがやや平面的な感じになっていますね。又、ムクドリが止まっている位置や光源を考えるとその上にある枝の影が投影された方が自然な印象になるでしょう。画面の中に箱庭的空間を想像し、そうした現象までも的確に描くことが出来れば作品の質も更にレベルの高いものになっていきます。

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両極端の表現

2017-04-19 22:14:40 | 大人 水彩

鈴木 透明水彩

水曜朝クラスの山下です。
最近暖かいを通り越して暑くさえある気温に翻弄されています。

さて本日ご紹介するのはこちらの2点。
勢いと力強さが画面から溢れるこちらの絵、透明水彩で描いたというのですから驚きです。
水彩というと滲みなどを使った淡い作品が特徴的ですが、鈴木さんの描く絵は水彩ならではの優しい色合いに加え、油絵のような迫力を感じます。
両極端のようなその2つの感覚を1枚の絵で表現できてしまうのが鈴木さんの最大の魅力ですね。

左の絵では、あちこちに向けられる視線や手の動きの賑やかな様子に対し、背後の船と空の静けさを上手く描き分けられています。
今にもたくさんの人達の声が聴こえてきそうな程、活き活きとしていますね。
そして、つい目を奪われてしまう要因として、一際鮮やかな色味を主役に使っている事が挙げられます。
左の市場での中心人物のエプロンの青色や、右の船の目が醒めるような赤色は、いつまでも観ていることができます。
加えて要所に使われた黒色は画面全体をピシッと引き締めてくれていますね。
黒は絵を力強く見せてくれる一方、多用すると汚く見えてしまうのですが、鈴木さんはここぞ!という所を見つけて黒色の良さを最大限に引き出しています。
どこにどの色を使うか、正確な判断があってこそ描ける作品です!

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絵から感じる世界観

2017-02-15 22:17:18 | 大人 水彩

西山 透明水彩

水曜朝クラスの山下です。写真は全て水彩画の小作品です。このように並べた作品を前にして、ただただ圧倒されました。西山さんは川崎の素晴らしさを伝えるため、『川崎の産業観光を支援する会』でナビゲーターをされています。川崎の地に惹かれ、その魅力を熱心に表現しようとしている事が絵を観ると伝わってきますね。絵について伺う時、その場所のお話をされる活き活きとした西山さんを見て、絵を描くにおいて一番重要である「この場所(モチーフ)が魅力的、描きたい!」という気持ちを持つ大切さを思い出させてもらえます。
西山さんの魅力溢れる作品は展示会イベントに出品されます。皆様ぜひ足を運んでご覧になって観てくださいね。去年の展示会の記事はこちら

 

日時 2月18日(土)10時から16時
場所 幸区役所1階・ゆめ広場 〒212-8570 川崎市幸区戸手本町1丁目11番地1 JR南武線矢向駅から 徒歩約15分 JR南武線鹿島田駅から 徒歩約20分
電話 044-556-6609
以下 幸区役所HPより抜粋
幸区市民活動交流イベント「さいわいみんなの交流広場」は、幸区内の市民活動の活性化を目的に、市民活動団体の活動発表やワークショップを通して、団体同士やこれから活動をはじめてみたい人が出会い、つながる市民活動のイベントです。当日は、活動の実演や体験コーナーに加え、パフォーマンスもあるなど、充実した内容になっています。

さてこちらは先週描かれた水彩画2点。透明水彩は様々な技法を表現できる画材ですが、技法を使いこなすのは思いの外難しいです。技法を使う事ばかり気にかけ絵が置いてけぼりになったり、時にはその逆になってしまったり・・。西山さんの作品は1枚の絵の中に様々な技法が使われ、そのどれもが風景をより魅力的に表現していますね。まさに理想的な技法を使った作品の形!いつも紙の切れ端を使って絵の具の研究をされている熱心さがあってこその作品です。
そして、西山さんはご自分で撮影された写真を元に描かれていますが、写真の色や形に引っ張られすぎる事なく自分の世界を魅力的に表現されています。写真から見た風景を自分の中に取り入れ、自分なりの理想的な色、形、表現方法に変換して形にする。作品を通して西山さんの見ている世界観をダイレクトに感じ取れるからこそ、様々な人を魅了できるのですね。

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