朝からとても暑い日でした。岩田です。本日は、土曜午前クラスの殿山さんの作品をご紹介致します。
先ず、向かって左側はアトリエにある日本画受験生が描いた静物着彩の一部分を模写したものです。
今まで銅製のヤカンなど静物を透明水彩で描いてはいますが今回は既に描かれたものに習い、瓶の描き方を掴もうという試みです。
殿山さん、プロセスをしっかり踏んで完成までもっていくのがとても良いところ。模写とはいえ、この作品も鉛筆デッサンの段階をきっちり踏んで絵具へと入りました。
描いていくその様を見ても、美大受験という道を通っていないのにも拘わらず着彩を完成させる為の道程を心得ているなと感心してしまう程。
模写する対象をしっかり分析し最後の仕上げまで客観的に進めていくところは流石です。
右側は、模写の後に実際のモチーフ並べ描いたもの。実際のモノを見て描くのは模写をするより何倍も難しいですがアボカド、瓶を本当に良く観察していますね。
特にアボカドは絵具を何層にも重ねとても深い色を出しているのです。模写で描いたものよりも格段にリアルな印象を受けます。ワイン瓶の色も実に美しい。模写という行為を通過し、あらためてモチーフを観察することで得られるものが幾つもあったのかもしれません。
殿山さんのように模写を経て実物のものを描くというやり方、皆さんも是非やってみては如何でしょうか!?