凌太郎 中1 『これからの花』 油彩
まだ8月にしがみついていたいです、ナツメです。今日は火曜学生クラスの遼太郎の油絵を紹介します!じょうろ、花、スコップ…と園芸関連のモチーフが並ぶ中に薬瓶が置いてある光景が不思議で面白いですね。今回はアトリエにあるモチーフを組み描画しましたが、それぞれが誠実に描かれているのが印象的です。
金属、ガラス、布…といったそれぞれの質感を表現するために、筆のタッチを変えることで表現の幅を出しています。少しマットでさらりとしているの薬瓶や、小さめながらもずっしりとしたレンガの重さなど、質感・重量感共にどんなものなのかが伝わってきますね。じょうろやスコップなど、形を写し取るのに手間取ったであろうモチーフもめげずに描き切りました。特にスコップの薄い鉄の板の曲がり具合や先端が地面から少し浮いているところは難所ですが、色や影に気を配りザクザクと地面が掘れそうなスコップが表現されています!
「同じ布の上に置いてある」という状況が伝わるのは、明暗や影の付け方など、デッサンで学ぶ基礎的な部分が身についている証拠です。いくら一つ一つが上手く描けたとしても、同じ空間に置いてあるように見えなければちぐはぐな印象の画面になってしまいます。遼太郎の絵は同じ量の光を均等に当て、その上でそれぞれに焦点を当てて描いたため自然な静物画になったのでしょう。
ここまで良く観察&それを元にした描写ができるなら、次回はもっと色で遊んでみてもいいかもしれません。丁度アトリエが油絵ギャラリーになる年に一度のチャンスなので、今のうちに小学生の絵からも技を盗んでみてね!