九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

県のワクチン拠点初日に行ってきた   文科系

2021年05月31日 01時57分28秒 | 時事問題

 この28日、愛知県営名古屋空港の名古屋市民高齢者などモデルナワクチン注射の初日に予約を取ることができて、行ってきた。ネット予約がいち早く成功したのだからと意気込んで、予約が取れた初日開始時間12時45分の最初の方でやってもらおうと、車ではなくお得意のロードレーサーで11時15分に千種区の家を出る。車は相当混雑するだろうし、駐車場探しも面倒だと考えたのである。国道41号線から東に入った時の空港への道が少し手前過ぎて東に行きすぎて迷ったが12時過ぎにターミナルビル到着、そのすぐ下の駐輪場に留めた。案内役がそこら中にいる感じで、みんな丁寧に誘導してくださった。会場入り口で必要書類を見せると予約時間を確認されてから、「あそこで待機してください」とのこと。待機場第1コーナーひとつひとつの椅子に番号が付いていて、僕は15番目だ。待つこと20分程で時間前にもう注射態勢に入っていく。書類を確認し、医者コーナーで健康状態をあれこれ問答、その後に注射コーナーで女医さんの注射を受けた。その後は、待機場があって、しばしそこに座ることに。「異常があったら手を上げてください」とのことだった。その終了時間が僕の場合「13時3分」とあって、それですべて終了、帰ってよしということだ。

 全体として、交通案内も含めて非常に手厚く人が配置され、丁寧にテキパキと誘導してくれる。初日だったから、以降のための実習も兼ねている人が多かったのかも知れない。愛知県の意気込みが伝わってきたものだ。二回目の注射は4週間後の12時45分と指定された。「明日は筋肉痛が出るだろう」と言われたが、2日たった30日もまだ左肩が腫れている。でも、たったそれだけのことだったから、30日日曜日には5年生女子の孫と名東区牧野が池緑地まで25㎞程のサイクリングをやってきたほどだ。

 余談になるが、この孫の体力成長ぶりに驚いた。元々50㎞サイクリングをやる体力は持っているが、今日は凄い坂も平気で上ってきた。東山公園南裏の鏡が池・高針線が往き、帰りが西山本通から星ヶ丘に向かう急坂を3段切り替えだけのどれだけ調整してもやや小さくなっていた子供用自転車で何の文句も言わず付いてきた。まー僕はどんだけ嬉しかったか! この強さはメガロスの水泳選手コースで心肺機能を鍛えてきたこの半年間の成果に違いないのである。ほどなく良いロードバイクを買ってやることになるだろう。

 2回目は熱が出る人も居るようだからとお医者さんに訊ねてみた。「また、自転車で来てもよいですか?」。対して、「熱が出るとしても次の日のことです」と言われた。またロードバイクで行くことにした。自転車が本当に好きなのである。パナソニックオーダーの紫がかった青一色、クロムモリブデン・トリプルバテッド車体にブルックスの赤いバーテープを巻いた、島野のデュラエースフルセット1997年製ビンテージ物である。 

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国民が「政治主導暴力」を許した?   文科系

2021年05月29日 12時57分28秒 | 国内政治・経済・社会問題
 首相が官僚を抑え、動かす時、「政治主導」と言って命令する。説明抜きにおかしな行動を貫く時も「政治主導」と周囲に怒鳴り散らす。例えば「五輪実行」に何の説明責任も果たさないのも政治主導だし、ワクチンが自分らの無能から遅れすぎても五輪をやると言い張って「ワクチン百万本」などと周囲に無理難題を押しつけたのも、政治主導なのだ。

 ところで、これらすべて、こんな首相、与党に「最高国権」(国会多数派)を与えた国民の責任なのである。管は官房長官時代から官僚に対して常にこう怒鳴ってきたのだから。

「我々は国民の委託を受けているが、君たちはそうではないのだ・・・」

「五輪絶対開催」、「説明無しでも開催」とはこうして、国民が許したと管は語り、行動してきたわけだ。今年中にある選挙で過半数を割らせなければ、こんな事ばかりか、もっともっと勝手な酷いことをやっていくのは必定。国民一人当たり購買力平価GDPが19年度にとうとう韓国にも抜かれ、50歳以上の「結婚経験なし」男性が4人に1人に近づいている。という日本国家にはもう何の余裕もないのだから、これからこのままだと、無理や我慢ばかりが国民に押しつけられることになってくる。アベノミクス2%目標がいつまでたっても達成できず幻想に終わったからこそ日本は落ちてきただけなのだが、日銀に一杯金を刷らせて、禁じ手財政ファイナンス下の安倍官製バブルで持っているだけの国になってしまった。その悲惨さは次の通りだ。

 作朝の朝日新聞に、「日銀資産、過去最高」をよく読むと、その資産内訳のまー悲惨なこと! 国債が532兆、貸出金126兆、上場投資信託36兆で時価総額52兆など、合計715兆だそうだ。国債とは国の借金、信託株は今や最大株主の日銀が抜けたら即下落でパー。日本最後の信用砦が自ら、国の借金も、幻想の株価も支えろと「政治主導」されたわけだ。ただし日銀へのこの「政治主導」は、古来財政ファイナンスと言われてきて、禁じ手とされてきたもの。それをMMTだかなんだかとおだてられて、ここまで無理を通してきてしまった。日本の政治主導はこうして今や、暴力に成り果てている。

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ウェブ検索の怪  文科系

2021年05月28日 17時27分40秒 | 国内政治・経済・社会問題

  なぜこんな事になるのだろう。26日の拙稿エントリー「朝日『中止』社説を世界が注目 文科系」を「ウェブ」で検索すると、こんな場面が出てくるのである。現れた検索画面はMicrosoft Bingと銘打ったものだが、ここで誰か、こんな気味悪い「工作」をする人々がいるのだ。僕のエントリーは度々この検索画面に収められているのを確認して来たが、こんな事は初めてだ。

 僕が推察するに、これは朝日新聞・五輪中止が絡んでいるからだろう。こういう事をする輩は、おそらく朝日新聞を潰したいと決意している人々なのだろう。マスコミは怖い。こういうマスコミが、歴史で例を挙げれば「戦前日本を作ったのと同じ、今流大本営発表」の口なのだろうから。朝日新聞頑張れ。でないと「嘘つき安倍や日本会議の天下が来てしまう」。皆さん、朝日新聞を取りましょう。「(五輪)中止の決断を首相に求める」という社説を初めて書いた大新聞です。嘘つき安倍を肯定的によく載せるような新聞は止めましょう。そういう右翼雑誌などとともに。

 

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ある法哲学者の根本的な政権批判  文科系

2021年05月27日 12時40分42秒 | 国内政治・経済・社会問題

 昨日の二つのエントリー、五輪中止を論じた拙稿とその直後に出た朝日社説紹介とに期せずして存在した論理的共通性について、この前者にこういうコメントを付けた。

『 手前味噌、一つご披露 (文科系) 2021-05-26 19:17:16
 このエントリーは、今朝3時台に書いた物。ところが、その後に出た朝日新聞社説と瓜二つの論理展開になっている。その共通の展開は以下の通りで、「誰が述べても筋は筋」という、そういうものなのだ。
①中止すべきだ。
②国民が、政治が最も重視すべきその命を賭けてやるなどに反対しているのだから。
③ましてや、①②に対抗すべき政府開催理由を何も説明していないのは酷すぎることだ。
④その説明できぬ開催理由は、「五輪が成功したら、選挙は勝てる」ということ、それが説明できぬ「政府の狙い」なのだろう。』

 さて、この筋論をさらに大きく発展させてくれる学問的論考が、今日の朝日新聞に載っている。これを読むと、今の内閣がどれだけ堕落しているかその筋論が学問的によーく分かるのである。東京大学の法哲学者・井上達夫氏の論考を紹介する。
『管義偉首相は説得力ある論拠を示さぬまま、「全力を尽くす」「安心安全な大会に」と繰り返す。訝る機運が広がって当然だろう。
 為政者は有権者に説明責任を果たさなければならない。民主主義の基盤だ。それを怠る彼らにより自覚を促すため、「答責性」という厳しい言葉をかみしめてもらいたいと思う』
『こうあってほしいという願望思考ばかりで、危機の実相を直視しようとしなかった』
『手続きや要件が厳格に求められる法治国家のルールが踏みにじられ、同調圧力による社会的制裁が野放しだ』
『財産権の制限には正当な補償が求められるとする憲法29条3項は、無視されている』
『法の支配におざなりな、この国の根深い問題が浮かび上がっている』
 とこう来て、文中最要点がこう展開して、結ばれている。
『答責性の本質を探っていくと、僕が長年研究してきた正義の概念と、深いかかわりがある。正義は、自己の権力欲や他者へのバッシングを合理化するイデオロギーではない。逆だ。自分の他者に対する行動が、たとえ相手の視点に立ったとしても正当化できるか、その反転可能性を自己批判的に吟味してみることである。・・・・
 答責性は、だから実はすべての人に課せられる。互いに批判し合い、変わってゆく寛容さ。公共性にとって不可欠な、対話の営みのことなのだ。
 五輪に参加を表明した世界の多くの国で、民主主義が揺らぎ、傷ついている。いま心すべきは、1人ひとりが責任主体として失政を監視し追及する覚悟を新たにすることに違いない』

 ちなみに、この文章を安倍晋三が読んだら、寝言にしか聞こえないはずだ。『(正義とは)自分の他者に対する行動が、たとえ相手の視点に立ったとしても正当化できるか、その反転可能性を自己批判的に吟味してみることである』
「国政功労者を祝い励ます会」を「閣僚など国会議員の個人選挙功労者を祝い励ます会」「山口県人ばかりが多い会」に換えてしまった人間には、この会が、政治家の「相手」である一般国民目線で正当化できるか自己批判的に吟味してみることなどは思いもよらぬ事だったはずだから。「吟味してみたらすぐに取りやめになった会」が、長年続いてきたのである。

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朝日「中止」社説を世界が注目  文科系

2021年05月26日 18時22分37秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

  本日の朝日新聞主張「中止の決断を首相に求める」が、全世界のマスコミで大きな話題になり始めた。「五輪オフィシアル・パートナーの主要紙がとうとう中止を呼びかけた」というビッグ・ニュースとして、英仏独に本拠を置くロイター通信、アメリカや豪州の主要紙などで。朝日新聞を取っていない家がおおいこの地方に向けて、この主張を要約する。世界にも分かるこの当然の主張を。
 
 先ず、書き出しはこうだ。
『新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、東京都などに出されている緊急事態宣言の再延長は避けられない情勢だ。
 この夏にその東京で五輪・パラリンピックを開くことが理にかなうとはとても思えない。人々の当然の疑問や懸念に向き合おうとせず、突き進む政府、都、五輪関係者らに対する不信と反発は広がるばかりだ。
 冷静に、客観的に周囲の状況を見極め、今夏の開催の中止を決断するよう管首相に求める』
『何より大切なのは、市民の生命であり、日々のくらしを支え、成り立たせる基盤を維持することだ』
『十全ではないとわかっているのに踏み切って問題が起きたら、誰が責任をとるのか、とれるのか』
『人々が活動を制限され困難を強いられるなか、それでも五輪を開く意義はどこにあるのか。社説は、政府、都、組織委に説明するよう重ねて訴えたが、腑に落ちる答えはなかった』
『五輪は政権を維持し、選挙に臨むための道具になりつつある。国民の声がどうあろうが、首相は開催する意向だと伝えられる』

 全て当たり前の理屈、筋論である。政府は、国民に何の説明もせず、ただやるといっているだけなのだ。人として当然の「国民の命」と「生活」を掲げたこの筋論に対して、説明無しで強行するというのは、これはもう暴力である。国家権力が暴力を振るっているのである。それも、国民の命と生活基盤という政治の最大目標を賭ける暴力を。

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忘れまい、この国民無視  文科系

2021年05月26日 03時56分54秒 | 国内政治・経済・社会問題

 国民の8割が反対なのに、どうしても五輪をやると言う。しかも、ワクチン接種率が世界百位以下という無能政府が、理由も言わず「これだけは!」と譲らない。発病者や死者の激発警告を押しのけてまで開催に固執する理由はさっぱり示されていないのである。大新聞もそれぞれ数十億の金が掛かっているとかで、ここまでずっと傍観者を決め込んできた。
 
 幸い選挙がある。この恨みは忘れずに、これを選挙で晴らすべきなのだ。何でも良いから野党に入れるべきだ。国民の健康、命を賭けて五輪をやるなど、誰が聞いてもおかしいからである。たとえ、結果的に病気が広がらなかったとしてさえ、自公政府がこんな博奕を打ったということを忘れてはならぬと言いたい。それも、これだけワクチンが遅れるという自分らの無能、サボリを脇に置いておいて。

 国民が、馬鹿にされているのである。その健康、命さえ無視されている。でなければ、五輪をどうしてもやるのにワクチンがこんなに遅れたなどという事態が起こるはずがないではないか。「それでも五輪が成功したら、選挙は勝てる」という「政府の狙い」によってもまた、国民が馬鹿にされているのである。

 昨日の新聞サイトでこんな記事が見られた。が、たとえこれを発端にして五輪中止から日本売りが起こされることになっても、僕は五輪開催に反対する。日本国民の生活にとって、安倍官製バブルなど自公政府積年の歪みを骨身にしみて思い知ることこそ、今なによりも肝要なことと考えるからだ。
『米国務省が24日に日本への渡航を中止する勧告に警戒レベルを引き上げたことを受け、英BBC放送は「日本の大多数の人々は米国選手団が五輪から撤退する前兆であることを望んでいる」と報じた。
 米国疾病対策センター(CDC)も同日、「日本へのすべての渡航を避けるべき。日本の状況は予防接種を完全に受けた旅行者でさえ、新型コロナウイルスの変異株に感染して拡散させるリスクがある」と警告した。』

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八十路ランナーの手記(354) マシンで9キロ時がやっと?

2021年05月25日 20時47分14秒 | スポーツ

 暑くなってマシン走りに切り替えたが、今の走力は標記がやっとと分かってきた。4~5月と同人誌や孫関連などの仕事も色々あったりしてサボったツケが来たと「今のところは」考えているのだが、ジム走りの記録で近況は以下。いずれも、マシン使用制限時間30分×2回のウオームアップ走行含めた距離で、17日8キロ、20日8・3キロ、24日8・4キロと来た。今はたまにやる外走りも、まーこれに準ずるようなものだ。心拍数が日によって不安定なのが、ちょっと心配。例えば、9キロ時のbpm最高数で言うと、20日には145以下、24日は155近くなどと。僕の一定持続最高心拍数が160ほどだから、こうして今のマシン走力は15分以上続けるとなると9キロ時がやっとで、その理由は心肺機能の低下にあるらしい。これが回復できるのか、それともこのままなのか、そのことを今後確かめていくことになる。

 ただし、良いことも一つある。走法を換えてから1年半、やっとマシンでもこれで普通に走れるようになって、外とマシンのタイムが近づいてきた。「蹴った足を前に出して跨ぐようにして走る」から「上半身を伸ばした骨盤の真下に持ってきた前脚で地面をつついて、その反発力中心で走る」への転換なのだ。以前は160以下だったマシンでのピッチ数が、今は自然に170以上になっている。両足の着地時間が短くなったのであって、ストライドはそんなに減っていないからタイムは伸びるはずなのだが、サボっていた分ちょっと心肺機能が落ちているのだろう。それとも、不可逆的に衰えたのか。長年確かめてきて走力がきっかり分かっているマシン走を積んでいけば、今のこの低下の原因は近く分かってくるはずなのだ。

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僕が政治論以外も書くわけ   文科系

2021年05月25日 11時31分08秒 | その他

 表記のことを、改めてまた載せたい。随筆、サッカー評論などなど一見関係ないようなことを僕はなぜここ「9条バトル」に書いてきたか。


 僕がまだ若い頃から、こんなことが当時の大学で当たり前であった左翼の世界の常識のように広く語られていた。「外では『民主的な夫』、家での実質は関白亭主。そんなのがごろごろ」。そういう男たちの政治論に接する機会があると、正直どこか斜めに構えてこれを聞いていたものだ。どんな偉い左翼人士に対しても。レーニンの著作にたびたび出てくるこういった内容の言葉も、そんなわけでなぜか身に染みて受け取れたものだった。
「どんな有力な反動政治家の気の利いた名演説や、そういう反動政治方針よりも、恐るべきものは人々の生活習慣である」
 こういう僕の身についた感覚から僕の左翼隣人、いや人間一般を観る目も、いつしかこうなっていた。その人の言葉を聞いていてもそれをそのままには信じず、実は、言葉をも参考にしつつその人の実生活がどうかといつも観察していた。誤解されては困るが、これは人間不信というのではなくって、自分をも含んだ以下のような人間認識と言ってよい。人は一般に自分自身を知っているわけではなくって、自分の行為と言葉が知らずに自分にとって重大な矛盾をはらんでいることなどはいっぱいあるものだ、と。こういう人間観は実は、哲学をちょっとでもまじめに学んだことがある者の宿命でもあろう。哲学史では、自覚が最も難しくって大切なことだと語ってきたのだから。ソクラテスの「汝自身を知れ」、近代以降でもデカルトの「私は、思う(疑う)。そういう私も含めてすべてを疑う私こそ、まず第一に存在すると言えるものだ」などは、みなこれと同じことを述べているものだ。

 さて、だとしたら政治論やこれに関わる思想開陳だけをやっていても何か広く本質的なことを語っているなんてことはないだろう。そんなのはリアリティーに欠けて、ナンセンスな政治論ということもあるし、「非現実的話」「非現実的世界」もはなはだしいことさえもあるわけである。それでこうなる。生活も語ってほしい。その人の最も生活らしい生活と言える、好きなこと、文化活動なんかも知りたい。どういう人がその論を語っているかということもなければ、説得力不十分なのではないか、などなどと。もちろん、何を書いてもそれが文章である限りは嘘も書けるのだけれど、その人の実際や自覚のにおいのしない政治論だけの話よりはまだはるかにましだろうし、随筆なんかでもリアリティーのない文章は結構馬脚が顕れているものだと、などなど、そういうことである。
 やがて、こんな風にも考えるようになった。幸せな活動が自分自身に実質希薄な人が人を幸せにするなんて?とか、人の困難を除くことだけが幸せと語っているに等しい人の言葉なんて?とか。そういう人を見ると今の僕は、まずこう言いたくなる。人の困難を除くよりもまず、自分、人生にはこれだけ楽しいこともあると子孫に実際に示して見せてみろよ、と。

 なお、以上は政治論だけをやっているのだと、人生の一断面の話だけしているという自覚がある論じ方ならばそれはそれでよく、五月蠅いことは言わない。だが、当時の左翼政治論壇では、こんなことさえ語られたのである。「歴史進歩の方向に沿って進むのが、人間のあるべき道である」と。つまり、政治と哲学が結びついていたのだ。それどころか、戦前から政治が文学や哲学や政治学、そういう学者たちの上位に君臨していたと言える現象のなんと多かったことか。
 そんなわけで僕は、当時では当たり前であった大学自治会には近づいたことがなかった。そして、左翼になってからもこの「政治優位哲学」には常に距離を置いていたものだった。これはなぜか僕の宿痾のようなものになっていた。

 なお、こういう「公的な場所」に「私的な文章」を載せるなんて?という感覚も日本には非常に多いはずだ。こういう「公私の峻別」がまた、日本の公的なもののリアリティーをなくしてはいなかったか。公的発言に私的な事を入れると、まるで何か邪な意図があるに違いないとでも言うような。逆に日本ではもっともっとこんな事が必要なのだろう。政治をもっと私的な事に引きつけて、随筆風に語ること。正真正銘の公私混同はいけないが、私の実際に裏付けられないような公(の言葉)は日本という国においてはそのままでは、こういったものと同等扱いされることも多いはずだ。自分の子供をエリートにするためだけに高給をもらっているに等しい文科省官僚の公的発言、「貴男が男女平等を語っているの?」と連れ合いに冷笑される亭主。

 ややこしい内容を、舌足らずに書いたなと、自分でも隔靴掻痒。最近のここをお読み頂いている皆様にはどうか、意のある所をお酌み取り頂きたい。なお僕の文章はブログも同人誌随筆も、ほぼすべて連れ合いや同居に等しい娘にもしょっちゅう読んでもらっている。例えば、ハーちゃん随筆などは、彼らとの対話、共同生活の場所にもなっている。
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こんな悪夢をみる  文科系

2021年05月24日 00時28分27秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 ギリギリまで五輪に希望を持たせて、開催を追求した末に、どこかから強大な圧力が急に掛かって来て(アメリカ不参加、クアッド不参加とか)、刀折れ矢尽きて中止か延期。こうなったら凄まじい日本売りが一気に掛けられるのではないか。アメリカがクアッドともども、こんな事を空売りの準備万端整えて狙っていると分かるからこそ、今年中の選挙勝利、否敗北排除のためにも、管は必死なんじゃなかったか。

 でも、本当にそうなったら日本は当分再起不能の沈没だが、それも安倍官製バブルをあまりにも大きく膨らませすぎたため。前日銀白川総裁を排除してまで掲げた2%目標をこれだけバブルを膨らませてもいつまでたっても達成できなかったからこそ、タイから起こったアジア通貨危機のように、理論的には起こりうることなのである。後の現実論は、それだけの大ばくちの金が集められるか否か、だけ。ただその金も、少額の見せ金でレバレッジを掛ければ良いのだし、ドイツGDPを超えるGAFA時価総額というお金ももっているのだ。これが成功した場合、GPIFや日銀などなどは、一体どれほど損するのだろう。18年末には15兆の損、20年3月には18兆損と年間を通じても初めての大幅マイナスなどを重ねてきたのだが、この中小国に残酷なやり方で逆に日本が得もしてきたから、アメを嘗めさせられていた? MMT理論とか、随分おだて上げられてきたよなー。

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随筆紹介 幻の焼酎「森伊蔵」発見物語  文科系

2021年05月23日 16時31分41秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 昨日の「森伊蔵」の第2弾が『浅間山明鏡止水』というブログ主から送られてきましたので、続きとして載せます。

 

幻の焼酎「森伊蔵」発見物語(第2弾)  浅間山明鏡止水ブログ主さんから寄稿

私はその後「森伊蔵」を方々の居酒屋、割烹、日本料理店を訪ねては飲んでいました。そんなに沢山は出回ってはいませんでしたが、ポチポチと出始めていました。

「森伊蔵」が置いてあると嬉しかったですね。しかし高かったです。おちょこ1杯が500円~800円位しました。さてそうこうしている内に再び鹿児島出張が巡って来ました。嬉しかったです。

飛行機の予約の手配をした瞬間からワクワクしていました。「森伊蔵」の本場に行けるのです。またあの美味しいお酒を思う存分飲めると思うと喉がゴクリゴクリとして来ました。

とにかくこの酒は焼酎といっても芋特有の臭さがない。あっさりしていて美味い。正道である「お湯割り5・5」で、黒茶花で飲める焼酎でした。私にはぴったり関東人には合っていると思いました。鹿児島で売れなかったのは鹿児島人は芋の匂いが強い酒が好きなのです。他の焼酎を比べて見たら良く分かります。つまり「森伊蔵」は現代的なお酒を目指したのかも知れません。だからこそ「森伊蔵」は焼酎界のヌーベルバーグに成りえたと思います。

いよいよ鹿児島空港に降り立ちましたらある考えが頭に閃きました。迎えに来ていた代理店の社長に「垂水に行こう」と告げましたら彼は絶句しました。車中で「森伊蔵の酒造会社に行く」と告げますと「道路では遠すぎます。フェリーで薩摩湾を渡りましょう」と船で行くことにしました。鹿児島の地図を全く知らない私はポンポン船に乗って対岸の垂水市に上陸しました。

会社名は「森伊蔵酒販」でした。大きな看板も立っていなくて垂水市以外の人間が探すのに苦労しました。車を降りるのももどかしく、ドアを開けてお店に飛び込みました。店員は一人、受付に白いエプロンのおばさんが座っていましたので、「ごめんください、東京から今日やって来まして森伊蔵を購入したいと思います」と告げましたら、「売れません。購入したかったらこの紙に書いてある要領でお願いします」と文字通り「紙切れ一枚」を渡されました。

それには
電話予約について
1.①抽選登録期間 毎月15日~25日(24時間受付) ☎099-239-1111. ...
2.②案内期間 毎月26日~月末まではご利用の案内のみとなっております。 ...
3.③抽選結果の確認 毎月1日~14日(24時間受付) ...
4.④お受け取り方法 抽選でご当選された場合、お受け取り方法は、以下の2通りございます。
と書いてあったのです。

しかし東京からわざわざ来ているお客様に対し、このような応対はあるでしょうか?
頭は怒り狂っていましたね。私の経営哲学からしたらあり得ないことでした。しかし白いエプロン姿のおばさんに怒ることは出来ず、1回か2回「なんとか、そこを東京から来ているので売ってください」というのみでしたが、私の主張は受け入れられるはずもなく、空振りに終わりました。代理店の社長もしょげている私を励ます意味で、その夜は鹿児島市の繁華街「天文館」で大いに振る舞ってくれたのは言うまでもありません。

「森伊蔵」はその後第一弾で記述しましたように、JALの国際線ファーストクラスのプレミアム特典商品に指定されまして、あれよあれよと焼酎のスーパースターに踊り出たのです。
JALの指定業者というかバイヤーは確かに目利きや感性等、凄腕だったと思います。
今は健康志向、女性嗜好ブームでビール、日本酒、ウイスキー、カクテル等ソフトな、柔らかい味が好まれる時代ですからさすがという他はありません。

今から15年~20年前の話です。

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随筆紹介 「森伊蔵」発見物語   文科系

2021年05月22日 21時38分07秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

『浅間山明鏡止水』というブログを覗き、コメントを書いたらお酒の話やり取りになった。そしたら、『幻の焼酎「森伊蔵」ご存知ですか?今度、これにまつわる私の発見ストーリーを貴ブログに投稿します。投稿はそのままコメントに書けば良いですか?』とのこと。喜んで「大歓迎!」とお答えしたら、以下を送られた次第。ブログではこんな交歓もできるんだ!

 

幻の焼酎「森伊蔵」発見物語  「浅間山明鏡止水」さん

 今から15年以上前になるのでしょうか?教育系の仕事をしていた関係で鹿児島大学の国語の教授に会いに行きました。その後先生と意気投合しまして騎射場の学生街「どんぐり横丁」に食事をしに行きました。まだ早い時間でしたが、居酒屋でも小さいですが小奇麗で私はすっかり気に入り、先生と入り、鹿児島出張では好んで食べていた「キビナゴ」「豚骨」「さつま揚げ」「刺身」など注文しました。さて焼酎はとなったのですが、銘柄が分からなかったのですが棚にずらっと並べられていた焼酎を注文しました。黒茶花で飲むと、これが実に美味い。だんだんと酔いに任せていましたが、酒のせいで気が大きくなり、この焼酎を買って帰りたくなりました。店長らしい人に丁寧にお話をして、お金を払うからお願いしますと頼んだのですが「ダメです」の一辺倒です。本来ならこれで終わりですが、実はそうしているうちに、この店の社長が来られたのです。そこでダメもとで「私はこの酒が物凄く気にいった。買って帰りたい」と話したら、その社長さんがもの凄く良い人で何やら記事が一杯載せているバインダーを持って来て「実はこのお酒私が今宣伝しているのだ、垂水に酒造会社があるが、全く売れず困っているのだが、私は美味しいと思う。○○さん、あなたは美味しいと言ってくれる、気に入った、私が1本献呈しよう」と言ってくれたのです。私はそれじゃあ申し訳ないですからともう1本は現金で購入し、もらった1本は鹿児島大学の先生に差し上げました、先生が嬉しそうに抱えて持って帰った姿は今も忘れることは出来ません。そうです。この焼酎こそ、今では幻の焼酎と言われるようになった「森伊蔵」です。私も東京に戻り大いに宣伝に努めました。その後JALのファーストクラスのプレミアムに採用され、その後は瞬く間に焼酎のスターダムにと登りつめました。実際に焼酎特有の臭さがなく素晴らしく美味しい酒です。と言っても、もう何年も飲んではいません。実はこの話には第二弾があります。その話はまた後日お話します。 

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嘘の塊・安倍は、よく議員など・・・・  文科系

2021年05月22日 12時56分42秒 | 国内政治・経済・社会問題

 日本の今後の運命にとって重要すぎることだから、何度でも言い続ける。

 国会事務局調査で、森友の嘘139回、桜の嘘118回。
 森友ではまた、国費の誤魔化し支出と、その経過報告書き換えという二重の嘘。この二重の嘘の行政執行に対して加えるに、「私か妻が関係していたら議員もやめます」も今や大嘘。と言うよりもこれは、約束破りというべきか。安倍最重要の約束破りと言えば、「アベノミクス」国家経済大計2%目標がある。「2年で達成」がいつまでたっても出来ず、とうとう目標自身を投げ捨ててしまった。
 「国政功労者を祝い励ます国家行事」をば、「自分らの選挙功労者を祝い励ます国家行事」「ちょっと歩くと山口県人に出会える場所」に換えてしまったというのも、大嘘政治、大嘘税金泥棒だったとばれて、即取りやめである。

 こんな男と討論するなら、また嘘や誤魔化しをやるとは、誰でも思うこと。その言葉自体がいつも信用できない男と日本の隅々にまで知られたのであるから。という事柄色色の意味が分かっているのかいないのか、なお政治家の座に居座っているというのは、開き直っている根っからの悪人というものであって、人のために働こうという政治家などとっとと辞めるが良いのである。こういう人間だとバレてしまってなお政治家やってるお人って、とんでもない恥知らずと言うべきだろう。それがまたまた、よく3回目の首相をやろうなどと目論んでいるとあっては、自公政府、日本国会って一体どういう場所なんだ、世界にも恥ずかしすぎる、となる。

 面の皮が厚すぎるのは、鉄面皮というから、極悪の鉄面皮シンゾウである。いや、毛ぼうぼうの心臓有するシンゾウか。

 

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八十路ランナーの手記(353) 夏はジム走り、に

2021年05月21日 07時02分58秒 | スポーツ

  前回16日に「やっと走れている」と書いたが、次の17日、ジム・ランがまー酷かったこと! 30分2回で7・9キロほどのLSDにこれ努めてきたのだが、時速8キロの脈が150近くといつもより10程も高く、この速度では珍しい程の大汗が走行後も15分程は引いていかない。以来おおいに心配してきたのだが、2日置いた今日20日もジムに行きちょっと安心。30分2回が4・1キロと4・2キロを割と軽く走れて、疲労も少なかった。ただし、この速度で脈拍も少なくなった割にはやはり大汗をかいたが、これは季節の替わり目に若い頃のように身体が付いていかないことと解釈。夏はいつもジムランだけだが、例年のようにここから次第に上げていけるだろうと考えながら帰ってきた。

 ジムランでも、「足を前に出し、跨ぐか蹴る走法」ではなく「前脚は腰の直下へ、この脚で地面をつついた反発力中心で走る」にすっかり換えることができたことだし、マシン走りは脚の運びだけに神経が集中していられるから、今はもうフォームを点検するのに外走りよりも便利になっていると感じている。今の癖は、右足が前に出すぎるし、左足がやや外に流れると発見した。足が前に出すぎても外に流れても、(骨盤の真下での)地面ツツキに無理が生じて不合理なのだ。長年染みついたフォームを原理的に全く違うフォームに換えるというのは難しいことだと、今更ながら思うのである。これだけの老人になって原理が違う新たな合理的フォームに作り換えるわけだから、当然のことなのだろう。20年近くやっているクラシックギターの構え、奏法の変更などで何度も体験してきた僕だから、自然に挑戦出来たのかも知れない。

 でもまー、この夏の間にジムマシンでフォームを固めつつ1時間9キロをどれだけ超えて行けるかと目論んでいる。それにしても、今までに無い低速度でのこの汗は、一体引いていくようになるのだろうか。引いていかなければ、それだけ身体能力が衰えたと素直に認めるしかない。そしたらもう、同じく素直にスピードを落とすことだろう。今までの一定持続可能な最高心拍数が、160からかなり落ちたのかも知れないからだ。

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河井案里の1・5億は安倍が決定  文科系

2021年05月21日 06時46分13秒 | 国内政治・経済・社会問題

  標記のことについて、20日のリテラに良い記事があった。田崎史郎が暗にそのようなテレビ発言をしているというのである。以下抜粋して転載する。安倍の自民内反対派追い落としがそれだけ激しかったということらしい。かくして、大変評判の悪い安倍チルドレンの増殖・・・。


【 あの田崎史郎氏が、安倍前首相の関与を口にしたのである。

まず、田崎氏は、前述した二階幹事長や林幹事長代理、甘利税調会長の発言について「これよく考えると、ちゃんと取材すると、誰も嘘言っていないんです。みんな本当のこと言ってる」とコメント。こう解説した。

「(甘利氏は)選挙の実務はかかわっているんです。広島の県連なんかと調整して。しかし金の流れに甘利さんはタッチしていない。金はあくまで幹事長。幹事長の力の源泉は金なんですよ」
「二階さんは『知りません』とは言っていない。さすがに二階さんは知らないわけがないんですよ。決裁しているんだから。幹事長の決裁なしにこれくらいの金額が動くことはないんですね」「(二階幹事長の『私は関係していない』というのは)俺が『出せ』と言ったんじゃないということなんですよ」

田崎氏の言うように、二階幹事長も甘利選対委員長も直接に指示をしていないのだとすれば、残るは当時の官房長官である菅首相と自民党総裁だった安倍前首相しかいない。しかし、田崎氏は菅首相の関与については「官房長官は党の役職じゃなくて、政府の権力は握ってますけど、党の金はまったく触れないんです。たぶん菅さんもご存知なかったんです。甘利さんと同じような立場」などと否定。そして、こうつづけたのだ。
「で、かかわるとすれば、そのー、総裁である当時の安倍総理は、かかわる立場にいた」
田崎氏は「本当にかかわったかどうかってことはわからない」と付け足していたが、しかしこれ、河井陣営への1億5000万円の投入を決めて指示できる立場にあったのは「安倍前首相しかいない」と言っているのも同然だろう。

無論、「菅さんもご存知なかった」という発言は眉唾だし、菅首相の関与でいえば官房長官の裁量で自由に使える官房機密費が投入されていたのではないかという疑惑もある。だが、少なくとも自民党が投入した1億5000万円については、安倍前首相の指示によるものだとしか考えられないのは事実だ。


そもそも、買収がおこなわれたこの選挙には、当時の安倍首相が地元の安倍事務所の秘書複数名を指南役として投入していたこともわかっており、さらには河井克行氏が広島県議サイドに金を渡したあと、安倍首相の秘書がこの県議を訪ねて案里氏への支援を求めていたことも判明している。つまり、この大規模選挙買収事件は安倍前首相の意向によって進められ、1億5000万円の投入も安倍前首相が指示、その意向のもとに自民党本部が選挙を主導した可能性が高い。

18日におこなわれた会見では二階幹事長に記者から質問が飛んだ際、林幹事長代理が割って入り、「もう、そういうね、いろいろ幹事長も発言してるんだから、根掘り葉掘りね、あまり党の内部のことまで踏み込まないでもらいたい」などと発言したが、選挙買収に使われた疑いが濃厚になっている1億5000万円のうち1億2000万円は税金からなる政党助成金だ。税金で選挙買収がおこなわれたのではないかという民主主義の根幹を揺るがす一大犯罪疑惑の問題に対し、「根掘り葉掘り踏み込むな」などと記者に向かって発すること自体、言語道断であり、朝日・毎日に対する攻撃で責任転嫁しようとする動きと同根の問題だが、いま、根掘り葉掘り、何もかもを国民に説明する責任が課せられているのは、間違いなく安倍前首相だ。 】

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米の、中国封じ込め3方面戦略  文科系

2021年05月20日 09時07分44秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

  「マスコミに載らない海外記事」のサイト18日分に、標記の長い論文が載った。曰く「日本-韓国戦線」、以下「インド-パキスタン戦線」「東南アジア戦線」。地政学などでは特に、全体論を常に鍛えていないと、部分解釈は必ず間違えるもの。日本主流マスコミの論調には、自分らのこの「全体」がどうも欠けがちだと読んできた。アメリカの対中包囲網についての仮説すら無くてそれぞれの方面包囲網の出来事をアメリカサイドニュースで語るから、結局、アメリカが問題とする国際現象だけを追いかけている感じ。
 アジア地政学についてのもう一つの解釈をするこの著者は、バンコックを本拠とする地政学研究者とあった。長いが、全文掲載する。米中覇権闘争に否応なく巻き込まれる心ある日本国民ならば、必ず持っていなければならない問題意識だと考えてきた。ちなみに、今世界流行の「右翼ポピュリズム」は、地球レベル地政学が欠けているからこそ成り立つものにすぎぬはずだ。


【 2021年5月18日 (火) アメリカによる中国包囲:進捗報告 2021年5月7日
Brian Berletic New Eastern Outlook

 ワシントンと北京間の緊張は、ドナルド・トランプ前大統領在任中の結果というだけでなく、中国を封じ込める数十年にわたるアメリカの取り組みの最新の現実だ。実際、アメリカ外交政策は、何十年間も、明らかに中国の勃興を包囲して、封じ込め、インド-太平洋地域での優位維持を狙っているのだ。

 1969年に漏洩した「ペンタゴン・ペーパーズ」は、ベトナムに対する進行中のアメリカによる戦争に関し、こう認めていた。
 北ベトナムに爆弾を投下するという二月の決定と、第1段階の派兵という七月の承認は、中国を封じ込める長年のアメリカ政策を支持する場合に限って意味がある。ペーパーはまた、中国は「世界における[アメリカの]重要性と有効性を損ない、より間接的ながら、より威嚇的に、アジアの全てを反[アメリカ]で組織して脅かす大国として迫っている。」と認めていた。ペーパーの中国封じ込めという長期的取り組みには、三つの戦線があった(そして依然存在する)ことも明らかにしていた。:(a)日本-韓国戦線;(b)インド-パキスタン戦線;そして(c)東南アジア戦線。

 その時以来、日本と韓国二国での継続的なアメリカ軍駐留から、今や二十年に及ぶ、パキスタンと中国両国と国境を接するアフガニスタン占領や、中国に好意的な東南アジア諸国の政権を打倒し、それらをアメリカが支援する属国政権で置き換えることを狙ったいわゆる「ミルクティー同盟」まで、中国封じ込め政策が今日まで続いているのは明白だ。これら三つの戦線に沿ったアメリカの活動を評価すれば、ワシントンが直面している進歩と停滞や、ワシントンの継続的な好戦的態度がもたらす世界平和や安定に対する様々な危険が明らかになる。

 日本-韓国戦線

「米軍を日本と韓国に配備しておく費用はこれだけかかる」というMilitary.com記事はこう報じている。総計80,000人以上のアメリカ兵が日本と韓国に配備されている。日本だけで、アメリカは55,000人以上の兵士を配備しており、これは世界最大の前方展開アメリカ兵力だ。記事は、米国会計検査院(GAO)によれば、アメリカは「2016年から2019年までに、日本と韓国における軍駐留の維持に340億ドル」を使ったと指摘している。東アジアで、なぜこの膨大なアメリカの軍事駐留が維持されているかについて、記事はGAOを引用して説明している。
「アメリカ軍は、同盟を強化し、自由な開かれたインド-太平洋地域を推進するのに役立ち、緊急事態に対する素早い対応を提供し、アメリカの国家安全保障に不可欠だ。」

 実質的なアメリカ占領軍による物理的駐留によって「強化される」「同盟」は、「同盟」が、到底自発的でないことを示唆し、「自由な、開かれたインド-太平洋地域」という主張は、大いに主観的であり、インド-太平洋は、一体誰のために「自由で、開かれた」のかという疑問を提起する。アメリカの権力が、世界規模でも、地域的に、インド-太平洋でも衰えるにつれ、ワシントンは、対中国封じ込め戦略で、財政負担のみの支援ではなく、より積極的になるよう日本と韓国両国への圧力を増大している。

 日本は、アメリカに率いられる「クアッド」としても知られる四カ国戦略対話に徴募された三つの他の国(アメリカ自身、オーストラリアとインド)の一つだ。アメリカは、単に日本に駐留する軍隊や、日本を本拠とする自身の軍隊による支援だけでなく、インド軍とオーストラリア軍と日本軍も、南シナ海内や周囲で、軍事演習や作戦に参加すべく徴募している。
 インドをクアッドに包摂したのも、1960年代早々、ワシントンの対中国に封じ込め政策を構成するアメリカの三戦線戦略にも、ぴったり合う。

 インド-パキスタン戦線

 クアッド同盟へのインド徴募に加え、アメリカは中国とインドの様々な領土問題の政治支援やメディア選挙運動を通して、エスカレーションを促進している。

 アメリカは、パキスタンのバローチスターン州の武装反抗分子支援を含め、中国とパキスタンの親密な進行中の関係にも標的を定めている。最近、バローチスターンのクウェッタ、ホテルでの爆発は、駐パキスタン中国大使、Nong Rongを標的にしていたように思われる。「パキスタン・ホテル爆弾:致命的爆風、クウェッタの贅沢な場所を襲う」という記事でBBCは、こう報道している。最初の報道は、標的が中国大使だったことを示唆していた。Nong Rong大使は水曜日にクウェッタにいるが、攻撃時点にホテルに居合わせなかったと考えられている。記事はこうも報じている。
 バローチスターン州は、アフガニスタン国境に近く、分離主義者を含め、いくつかの武装集団の所在地だ。パキスタンからの独立を要求する現地の分離主義者が、ガスと鉱物資源のため、パキスタンの最貧州の一つバローチスターンを搾取したと、政府と中国を非難している。
 BBC報道で欠落しているのは、アメリカ政府が長年これら分離主義者に提供した大規模な、あからさまな支援だ。明らかに、これは単なる不正とされるものに対する局所的な蜂起を超えているが、ワシントンが中国に対して行なう「代理勢力による武力衝突」のもう一つの例だ。
 昔2011年、National Interestは「自由バローチスターン」という記事で、公然とパキスタンのバローチスターン州で分離主義に対するアメリカの支援拡大を擁護していた。(大企業と金融業が資金供給するアメリカを本拠とする国際政策センターの上級研究員だった)故セリグ・ハリソンが論文を書いて、こう主張している。
 パキスタンは、バローチスターンの中心グワダル海軍基地を中国に与えた。だから独立バローチスターンは、イスラム主義勢力に対処するという喫緊の狙いの他、アメリカ戦略上の権益にも役立つだろう。
 もちろん「イスラム主義勢力」というのは、アメリカとペルシア湾岸諸国が資金援助し、欧米代理戦争を行なうために使われ、欧米介入の口実にもなる過激派戦士の婉曲表現だ。パキスタンのバローチスターンで「イスラム主義勢力」を引用するのは明らかに、後者の例だ。

 影響力のある政策シンクタンクに発表された記事に加えて、ダナ・ローラバッカー下院議員などのアメリカ議員が、以下のような決議を提案した(強調は筆者)。
「米国下院一致決議104(第112番):現在パキスタン、イランとアフガニスタンに分かれているバローチスターンの人々は、自己決定し、自身の主権を持った国家の権利を持っているという議会の同意を表現する。」

 アメリカ政府の全米民主主義基金(NED)ウェブサイトに列記されている通り、「パキスタン」という分類で、パキスタン、バローチスターンで分離主義を支持する隣接した、政治集団に資金が供給されている。「Association for Integrated Development Balochistan」などの組織がアメリカ政府に資金供給され、パキスタン内政に、アメリカによる明確な干渉をし、人々を政治的に動員するために使われる。

 グワダル港プロジェクトは、一帯一路構想の一環として、成長する中国インフラ計画のグローバルネットワーク中で重要な地点だ。アメリカは明らかに中国の勃興に反対で、それに対処するための明瞭に表現された確固とした戦略を述べている。ベトナム戦争に関するペンタゴン・ペーパーズで見られるように、開戦を含め、全てがあるのだ。

 パキスタン、バローチスターンでの最近の爆発は、この戦略が、中国-パキスタン協力に標的を定めるための現地の過激派戦士利用を継続しており、中国を包囲し、封じ込める広範な地域規模の戦略の一環であることを明示している。

 東南アジア戦線

 もちろんベトナムに対するアメリカの戦争は、東南アジアに対する欧米の優位を再主張し、この地域が中国の避けられない勃興に拍車をかけるのを阻止する、広範な取り組みの一環だった。アメリカが戦争で敗北し、東南アジア地域からほぼ完全撤退したことで、東南アジアは彼ら自身の間と、中国との関係を修復することになった。今日、東南アジア諸国は、中国を、最大の貿易相手国、投資国、インフラ整備の重要パートナー、地域の軍隊のための重要な供給元、地域全体への多数の観光客提供に加えて、と考えている。タイのような国では、西欧諸国からの観光客全てを合計したより多くが、中国からやってくる。
 既存の東南アジア諸国政府は、中国に対するアメリカのけんか腰に加わっても、得るべき利益は皆無なので、アメリカは、様々な傀儡を政権に据えるため、養成し、試みることが必要なことに気がついたのだ。これはベトナム戦争以来進行中のプロセスだ。

 アメリカは何年も、個々にそれぞれの国に目標を定めた。2009年と2010年、アメリカに支援された「追放された野党指導者」タクシン・チナワットは、次から次の暴動で、約300人の武装過激派闘士を含む彼の「赤いシャツ」抗議行動参加者を派遣し、バンコク中での放火や、90人以上の警察、兵士、抗議行動参加者や見物人の死で頂点に達した.
 野党を構築するため、アメリカは10年以上、何百万ドルもを注いだ後、2018年、アメリカに支援される野党がマレーシアで権力を掌握した。
 アメリカ全米民主主義基金NEDの下部組織、共和党国際研究所のダニエル・トワイニングは同じ年、国際問題研究所CSIS(56分から始まる)講演で、それを認めた。:15年間NED資源で活動して、我々はマレーシア野党を強化し、61年後、二カ月前に何が起きたかご想像願いたい。彼らは勝ったのだ。
 彼は、アメリカが支援する反対派人物をマレーシア政府の権力の座に送り込む上で、NEDのネットワークが、どのように直接役割をはたしたかを、こう述べている。私はこの政府の指導者の多く、新指導者を訪問し、彼らと一緒になった。彼らの多くが我々が15年間働いてきた我々のパートナーだが、今政府を運営している人々の一人、彼らの最上級者が私に言った。「なんとまあ。あなたは我々を決してあきらめなかった。我々自身見限る覚悟をしていた時でさえ。」

 マレーシアで「自由を推進する」どころか、トワイニングはマレーシア内政に干渉する究極の目的は、マレーシアだけでなく、地域全体で、特に中国を包囲し、封じ込め、アメリカの権益を維持することだったのを明らかにしている。トワイニングは、こう自慢する。新政府最初の一歩が一体何だったか当てられだろうか?中国のインフラ出資凍結だ。そして
[マレーシア]は、大いにアメリカ寄りの国というわけではない。実際のアメリカ同盟国になることは、おそらく決してないが、これは我々の利益に寄与するだろう、長期戦略の一例だ。

 NED資金で、数十年にわたり、国内に並行する政治制度を構築し、最終的に、2016年、アウンサンスーチーとアメリカに支援される彼女の全国民主連盟(NLD)の権力掌握をもたらしたミャンマーも、同じことの繰り返しパターンだ。ミャンマーにとって、現地の反政府派に対するアメリカ支援は実に根深く、本格的で、選挙で、毎回、事実上、アメリカが支援する候補者の勝利は保証されていた。アメリカ全米民主主義基金自身のウェブサイトだけでも、世論調査から、政党構築や、メディア・ネットワークや中国が始めたインフラ計画を阻止するために使われる「環境保護」団体への資金投入など、あらゆることのために、アメリカ政府資金を受け取る80以上のプログラムと組織を列記している。
 今年の2月、アウンサンスーチーとNLDを追放したミャンマー軍による動きは、これを是正することを意図していた。
 だが、街頭で抗議行動する政治団体の支持に加えて、アメリカは何十年も、全国的に反政府派民族を支持し、武装させてきた。これら反政府派は今アメリカが支援するNLDと連絡を取り「国際介入」に対する明示的要求を含め、2011年にアラブ世界に対し、リビア、イエメンやシリアなどの国で使われたアメリカが支援する政権転覆戦術を繰り返している。

 アメリカが画策した「アジアの春」

 2011年、アメリカが「アラブの春」の際にしたと同様、アメリカ国務省は、アジア中で様々な政権転覆キャンペーンの相乗効果を作り出そうと、アメリカが支援する個別政権転覆の企みをアジア地域規模の危機に転換するため「ミルクティー同盟」を導入した。
 BBCは「ミルクティー同盟:ツイッター、民主化運動活動家用絵文字を作成」という記事で、こう認めている。この同盟は香港と台湾の反北京抗議者とタイとミャンマーの民主化運動活動家を糾合。
 BBCの「ミルクティー同盟」報道で(意図的に)抜けているのは、それを結び付けている本当の共通点だ。全米民主主義基金などを通したアメリカ資金供給と、アメリカ国務省自身が推進する趣旨に基づく中国嫌悪での統一だ。

 

 ペンタゴン・ペーパーズに戻って、アメリカが中国を包囲しようと画策した地域キャンペーンを想起し、トランプ政権のホワイトハウス・アカイブで公開されている「インド-太平洋の枠組み」のような最近のアメリカ政府政策報告書を見ることができる。政策報告書の最初の箇条書きは、こう問うている。中国が新しい不自由な勢力圏を確立し、地域の平和と繁栄を推進する協力地域を育成するのを阻止しながら、いかにインド-太平洋地域で、アメリカの戦略的優位を維持し、自由な経済秩序を推進するか?

 この報告書は「世界中での中国の強制的な振る舞いや影響工作」に関し世界を「教育する」ことを意図した情報キャンペーンも論じている。これらキャンペーンは、中国新彊での「中国による大量虐殺」非難をでっちあげるプロパガンダ戦争、中国通信機器企業ファーウェイが世界規模の安全保障上の脅威で、アメリカではなく、中国が今日の世界平和と安定に対する最大の脅威だと主張している。実際は、中国包囲を目指すアメリカ政策は、世界舞台での、あらゆる戦争の継続や、それから生じる人道的危機虐待にも数十年にわたり、何のおとがめもなく済んでいるのを続けたいというにワシントンの願望に基づいている。

 中国とワシントンの「競争」全貌理解は、貿易戦争、ミャンマーで進行中の紛争や混乱、南西パキスタンでの爆発、タイの学生暴徒、香港での暴動や南シナ海を国際紛争に転換するアメリカの企み等展開している個々の危機を巡る混乱を解明する助けになる。これらの出来事が全てつながっていることを理解し、アメリカの取り組みの成否を評価すると、中国包囲におけるワシントン全体的成功の、より明確な構図が見える。それは、国家や地域や世界平和や安定を脅やかすアメリカの破壊活動から守る上で、各国政府や地域ブロックに、どのように政策を運営すべきかのより明確な構図にもなる。

 Brian Berleticは、バンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。】

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