九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

富安健洋のイタリア行きには、反対   文科系

2019年06月29日 23時28分20秒 | スポーツ
 標記のことを力説したい。ちなみに、僕は本田のミラン行きにも、ここで反対して来た。「あの国へ行けば、下手をすると飼い殺しになる」と。
 
 今のイタリアは経済的に困窮し尽くしている国だ。そこからなのだろうが、20世紀末に輝いたサッカー王国の面影も既に昔の話。リーマンショックなどで、スペインなどとともに、アメリカに食い尽くされるようにして、貧しくなった国である。あの国のサッカーは今や、有望な選手を安く買って高く売ることしか考えていない。そのためには、高く売れるように育て上げる力がなければならないが、もはやあの国にその力があるとも僕には思えない。あの国には、力のある世界的名監督らは多いが、ペップやクロップのような若手はもう既に育たなくなっているようだし。

 吉田麻也でさえ驚くほど若くして急激に伸びた富安なら、今の場所1~2年で十分に伸びられる。そしたら、イングランドからさえお呼びが掛かることはあり得るという、そんな人材である。例えば本田は、ロシアなどに早く行きすぎて、絶好の時を失ってしまった。富安には、そんな風になって欲しくないと切に願うものである。
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明日はギター教室発表会  文科系

2019年06月28日 12時12分58秒 | その他
 明日は、教室発表会。酷い癖が付いた拙い1人習いのあと、リタイアー後に先生について音出しから始まって16年になるが、最初の9年は参加無しだったから、今回で7回目の出演になる。今までは、こんな曲を、こんな順番で弾いてきた。

 トリーハ(モレノトローバ)、エンディーチャとオレムス(タレガ)、映画ひまわりの主題歌(の一番難しい編曲)、スケルチーノメヒカーノ(ポンセ)、マリーア(タレガ)、郷愁のショーロ(バリオス)、セゴビア編集ソルのエチュード17番(ソル)などだ。
 そして今年はタレガの小曲ばかりを、4曲。プレリュード10、11番。エンディーチャとオレムス、ゆりかごの順番で弾く。最近としては優しい曲を選んでいるから、ちょっと気が楽な参加になった。

 なにしろこの2年は、無理をし過ぎた。郷愁のショーロやソルの17番などは、年より発心者の弾ける曲なんかじゃない。ただ、とにかく大好きで、暗譜して相当弾き込んで来たから選んだという曲。今までの出演経験からすると、傷が一つでもあれば指が震えかけて、舞い上がってしまう僕だから、それがいくつかあってはまともに弾けるわけなどないのである。もちろん、それ相当のという以上に弾き込み練習はして臨んだのだが。
 ただ、魔笛を何とか仕上げ始めた今年の今にして思えば、これらの傷ももっと直すことが出来たはずだと思える。ということならば、来年はバリオスの大聖堂か魔笛でもやってみようかなとか。これらも、僕の暗譜曲群25曲ほどに入っていて、随分甘いかも知れないが、何とか人前で弾けるかなという所まで来ている。この暗譜曲群は、今でも、月に3~4回りは弾き回している僕のギター生活16年の宝物だ。これらが維持できている間は、発表会にも出られると目論んでいる。

 78歳のこの歳まで健康で、身体のどこも痛めることなくこの難しい和音楽器を長時間練習できていて、演奏会にも出られることを、それだけでも幸せと考えている。さらには、止まってしまい、頭が真っ白にならない限りは楽譜を見ないでも弾けるはずということも、幸せなことだろう。
 
 結果はまた、ここに書き留めておきたいと思う。
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喜寿ランナーの手記(256)部分的筋力弱化の対策を始める  文科系

2019年06月28日 00時25分00秒 | スポーツ
 5月14日以来、この日記をしばらく書かなかったのは、新たなことがないから。が、暑くなった中では現状維持ランニングということでちょっとポサッとしていたら、どうも筋力が衰えてきた。

 僕はもうこの5月で78歳、現状維持だけのつもりだと、「バランスが悪い偏った走法・身体上の弱点の弱化」という悪循環が進むようだ。今は、30分×2回で9キロちょっとがやっとという感じになった。最近3日のそういうマシン走がそれぞれ9キロ、9キロ、8・9キロということで、これを感じた。

 衰えている筋力は、先ず右脚のフクラハギ筋力(つま先立ち関連のそれ)、ついで左脚の腿裏である。以前から多少の自覚はあったものだが、右の蹴りが弱く、左の歩幅が小さくなっているとはっきりと気付いた。時速9キロ台から10キロ時に上げて10分も走ると、そう感ずる。左脚の腿の裏側が「ダル痛」く感じ始めるし、右脚だとその足首に違和感が生じるから、いずれも走り方を意識してしばらく変えねばならなくなる。全体的に歩幅を小さくしてピッチを上げることになるのだ。つまり、慣れ親しんできた僕本来の走り方ではない走りになる。もちろんタイムも出ないわけだ。

 でも、10キロ時で30分は走り続けられる程度には戻せると、今でも信じている。こういうのはこれはこれで、人生の楽しみになる。筋力の弱点を今日から補強鍛錬し始めた。この補強運動で、上記二つの筋力上の弱点がかなり進んでいたとも分かった。
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安倍首相の「イラク戦争」理解?   文科系

2019年06月27日 10時11分45秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 爆笑問題の二人、特に太田君と安倍首相との質疑応答をネットで聞いた。こんなやり取りがあってまー驚いたこと。この討論自身から、こんなことを教えられた思いだ。安倍首相って、普段はイエスマンばかりに囲まれて来たのだろう。こんな拙劣な会話、質疑応答でいろんな場を乗り切って来られたようだから! これでは、国会答弁にもまともには答えず、関係のない演説話という「答弁」ばかりにすり替えていくことになるはずだ、と。

 話は、日本国憲法前文の「日本国民は・・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、(われらの安全と生存を保持しようと決意した)」を読み上げた安倍が、これを否定して見せた所から始まっていた。これを「他力本願ですよ、ベトナム戦争、イラク戦争など戦争はいっぱい起こっているのに・・・」と切って捨てた発言をしたことによって、以下の討論が始まったのである。

安倍「イラク戦争は、日本は支持した。その判断自身は間違っていなかった」
太田「アメリカは、間違っていたと言っていますよ」
安倍「大量破壊兵器があるというその情報は間違っていたけど、戦争判断自身は間違っていなかった」
太田「間違った情報による判断が正しい? 人がボコボコ死んだんですよ!?」
安倍「そりゃ非常に残念ですが・・」
太田「残念!? 間違った情報でボコボコ殺されたんですよ!」
安倍「いや、大量破壊兵器がもしあったら・・・」
太田「なかったんですよ。可能性で戦争してもいーんですか」
安倍「そりゃそうですよ」
太田「あいつ人相危ないからで、殺してもいーんですか?」
安倍「そりゃ、苦しい判断がありますよ」
太田「苦しいのは死ぬ方ですよ」

 どうだろう、どっちが普通判断の会話をしているか? 「間違った情報で人がぼこぼこ殺された戦争をするという判断も、それを支持した日本も間違っていなかった」等と口を滑らせて、言い切ってしまったのが、不用意に過ぎたということだろう。普通の判断力があれば、こんなおかしな論理は実際にそう思っていても言わないものだ。それをあっさり言い切ってしまったところに、しかも、国会と違って1対1の公開討論の場面でこんなことをしたその態度に、彼の非論理と安易さが現れている。同時に、安倍はこれが不用意とも思わず日頃を過ごしてきた人間だということも、端無くも示してしまった。そこをつかれて思わず「そりゃそうですよ!」という、意味のないイラク戦争肯定論を叫び続けた、この醜態!

 大変情けない首相を頂いたものである。また、憲法前文への「他力本願」批判も、その根拠が社会ダーウィニズム丸出しの「戦争現実論」とあっては、俗っぽすぎて何の人間らしい政治理念も感じられないものだ。「戦争はない方がよい」とは口では言いながら、「戦争現実論」の例として彼があげたのが、ベトナムとイラクとあっては、いずれもアメリカの戦争で、そのアメリカに揉み手で付いて行く安倍だからこそ、この「戦争現実論」は自らも造り出しているもの、「ない方がよい」は嘘になってしっているというわけだ。

 なんのことはない、嘘の理由で始まったイラク戦争開始判断を「間違っていなかった」と肯定してみせることによって、自らが主としてアメリカがもたらしている『戦争現実』を作る側に立っているのである。だから彼の社会ダーウィニズム風戦争論は、日本の首相という重要な地位にある自らがそういう現実を作っているという自覚も皆無だと示しているわけだ。
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随筆紹介  私が壊れていく   文科系

2019年06月25日 12時54分14秒 | 文芸作品
 私が壊れていく  H・Sさんの作品です


 友人がA4紙に印刷した面白い言葉を持ってきた。その言葉を紹介する。
タイトルは「十八歳と八十一歳の違い」だ。
○道路を暴走するのが十八歳、逆走するのが八十一歳
○心がもろいのが十八歳、骨がもろいのが八十一歳
○偏差値が気になるのが十八歳、血糖値が気になるのが八十一歳
○受験戦争を戦っているのが十八歳、アメリカと戦ったのが八十一歳
○恋に溺れるのが十八歳、風呂で溺れるのが八十一歳
○まだ何も知らないのが十八歳、もう何も覚えていないのが八十一歳
○東京オリンピックに出たいのが十八歳、東京オリンピックまで生きたいのが八十一歳
○自分探しの旅をしているのが十八歳、出かけたまま分からなくなって皆が捜しているのが八十一歳
 この言葉を見て思い切り笑えた人は本当に若い証拠です。皆様なら九十から百歳は間違いないと思います。と、言葉が添えられていた。「九十から百歳は間違いない」この意味は健康ですごせますと言っているようだが、この言葉は誰にでも当てはまるものではないと、私は受け留めた。現在八十二歳になる私はこの言葉をきっかけにして、八十一歳当時の自分を振り返った。

 八十歳のおわり頃から、私は頭と体の崩壊が始まっていた。その第一番目は突然人の名前が出てこなくなったことだ。愕然としたのは、金山のビレッジホールで桂文珍の落語口演を聞きに行った時の事だ。舞台にかけられている緞帳(名古屋城と松の木)のデザイン画を描いた有名な名古屋出身の画伯の名前が出てこない。緞帳の右下に(杉)と言う字が織り込まれているのに〈杉山、杉田、杉本〉と、苗字を手繰り寄せて名前に到達したいと試みるのだがうまくいかない。美浜に鉄道会社から美術館を寄贈された絵描さん。能楽堂の緞帳の若松のデザインもこの人だった。この人の周辺の情報ばかりが浮かんでくるのだが、本人の名前にたどり着けない。口演が終り食事をして地下鉄に乗った。地下鉄の中で「杉本健吉」だ。突然、水が噴き出すような感じで名前が出てきた。緞帳を見た時から五時間あまりがたっていた。これを皮切りに看板広告の有名女優の名前が出てこない。この女優が大河ドラマ「八重の桜」の主役だった等の情報はさっと出て来るのに本人の名前が浮かばない。この様な状況は現在も続いている。二番目は同人誌のグループに所属しているので月一回のペースで提出作品を書いて来たがそれが全く書けないのだ。何とか一つの作品を仕上げようと焦るのだが考えがまとまらない。頭が壊れたとがっくり来た。次には体の壊れが目立ってきた。

 九月半ば、台風の後倒れたコスモスを片付けた。いつもと同じ程度の軽い作業だったはずなのに、右足の付け根に激痛が走り、調子よく動いていた足が前に出ない。よろけて歩けないのだ。いきつけのA整形外科病院へ夫の運転で駆けつけた。
「右股関節の炎症です。働きすぎです。関節を休めてやらないと、骨頭壊死で歩けなくなります」と、こわばった表情のA先生からきつい言葉が返って来た。
[いつもの作業量ですよ。無理したわけではありません。脅かしですか?先生」と、返す私。「昨日やっていたことが今日は出来なくなる。それが年を取ることです。とにかく身体を休めてください。痛みは頓服で止まりますが、炎症が治まったわけではありませんから」。大変だー。最低の家事をやってあとは寝るとするかー。約二週間が過ぎた。痛みは嘘のようにとれて、段差のないところは歩けるようになった。

 十二月初め、父の二十五回忌の法事のため郷里の兵庫県加古川市のお寺に行った。父や母がお世話になった人たちにも会えた。お礼も出来た。この状態なら、体の調子も問題はなさそうという感じで帰路についた。電車に乗ろうとJR加古川駅で電車を待つ。人身事故で電車が動かなくなった。復旧するまで一時間、荒風が吹きさらすホームで待った。
 寒かったー……。どうにか帰宅できたが、寝込んでしまった。起きようと焦るのだが体がだるくて立ち上がれない。その上息苦しい。肩で息をするようになっていた。おかしいと、かかりつけのB医院に駆け込んで診察を受けた。「横隔膜と心臓、肺の間に体液が貯まっている」と、高圧利尿剤を呑んで様子を見ることになった。五ミリぐらいの大きさの錠剤だが、ものすごい勢いで身体の中の水三リットルを追い出した。二日目には息苦しさは消えていた。心臓大動脈弁不全も抱えているので薬物療法は現在も続けている。病気に追いかけられるように八十一歳を何とかやり過ごした。昨日まで出来たことが急にできなくなる。昨日まで元気で活動できた体も今日は壊れている。それが八十一歳と気づいた。

○成人の入り口に立っているのが十八歳、人生のトンネルの出口をよろよろさまよい歩くのが八十一歳。
 私の八十一歳はこんな状況だったと前記の自嘲文を書き留めた。
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『安倍官邸独裁「吏道廃れて国滅ぶ」』  文科系

2019年06月24日 14時30分33秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 大学病院の待ち時間で「サンデー毎日」6月30日号を買って、読んでいた。目次を見て、この対談記事に引かれてのこと。前川喜平と寺脇研の対談なのである。いずれも、元文部官僚で、この省は安倍忖度に抵抗したと見られてか、政権から徹底マークされていると聞いている。この対談の概要は、この通り。

・今官僚はやる気を無くしている。薬物依存官僚が出たが、酒やギャンブルにおぼれている人も出た。政権が「筋の悪い」議案をどんどん押しつけてきて出世主義でない人には「やってられない」状況がある。

・経産省が牛耳る首相官邸官僚に従う者は出世していく。現在の次官や局長の9割は管官房長官のイエスマンだろう。その官邸は、本来権限のない課長級人事にまで介入している。私(前川)が次官だった時に和泉洋人内閣官房補佐官が、そんな口出しをしてきた。

・おまけに『威勢のいい右寄りのことばかり言う安倍チルドレンみたいな議員が跋扈しています』。その文科省口出しも凄くって、パワハラも酷い。『こんな程度の政治家が大臣になるかと思うと暗澹たる思いがします』

・心ある官僚に今言いたいのはこういうこと。『時代が回るのをしばらく待ちなさい』
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無法米に「呉越同舟」連合が・・・  文科系

2019年06月23日 09時41分02秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 22日中日新聞夕刊に、興味深い記事が二つ並んで載っている。例によって三面左下、二つの見出しは、こうなっている。
『核合意維持へ28日高官協議 イランと英仏独中ロ』
『イラン情勢巡り24日安保理会合 米が開催要求』


 この上の方の記事は、こんな内容。国際的な取り決め、イラン核合意からトランプ・アメリカが一方的に抜けだすと宣言して間もなく、「イランへの制裁、経済封鎖」、「ホルムズ海峡にイランの脅威、戦争寸前情勢」が始まっているのだが、この核合意のイランを英仏独中ロが励まそうという内容にもなっている。28日に開かれるこの会合の目的が、『イランが合意を完全に遵守し続けること』、および『米国が再発動した制裁による影響への対処を議論』となっているからだ。これでは、日米を除いたG7と(これが排除している)中ロが一致して仲裁統一行動を始めたようなもの。これでは、もう一つの記事の「安保理への米要求」も上手く行くはずはないと考えた。

 こちらの「安保理への米要請」とは例によって米だけが大騒ぎしている「イランによるタンカー攻撃」、「米無人偵察機は国際空域で撃墜された」を論議しようというもの。
 さて、これらについて今からもう確実に見えていることがある。安保理への「米要請」は必ず失敗する。そして、28日の「呉越同舟」会議に結論が持ち越される。ちなみに、「米要請安保理」は24日に開かれるからだ。

 さて、そこでだが、24日の安保理会議が失敗すれば、アメリカは対イラン攻撃をその一部でも始めるのだろうか。これも、否である。28日会議の前日27日に、米国務省高官と英独仏代表の会談が開かれ、この会議の結論を経て28日の「呉越同舟」会議がもたれることになっているからだ。もしトランプが「許可しなかったから止めた」というイラン攻撃を始めるならば、28日の「呉越同舟会議」の真っ最中になるだろう。ちょうどトランプ・習会談の真っ最中に一方的なシリア・ミサイル攻撃を初めて、それを伝えた習主席の顔色をうかがったように。が、これはあり得ないことと愚考した。アメリカがいくら「原油貿易ドル支払体制」死守を切望するとしても、今時のイラン攻撃はこの「呉越同舟」を国連内一大勢力にするようなもの。

 このように、今のアメリカ政治は退廃しすぎている。上のことを伝えた二つの記事のすぐ上にも、こんな記事が載っているという、利益相反原則もなにもない金持ちと軍のやりたい放題だ。
『米国防長官 エスパー氏指名』
 このエスパーという人物は、こういうお方だ。
『2010年に米軍事企業大手レイセオンで政府対応部門の副社長に就任。17年11月から陸軍長官を務めている』
 さらにおまけに、
『陸軍長官の後任には、米ロッキード・マーチンで最新鋭ステルス戦闘機F35計画担当の副社長などを努めたマッカーシー陸軍次官を指名する』
 どうだろう。これでは産軍が政治を左右している姿しか見えてこない。GDPの4倍を超える借金を背負った国が、なるほど大変な無理を押してもなお、戦争をしたがるわけだ。日本にはさらに、F35という欠陥商品がどんどん押しつけられることになるだろう。その度合いに応じて、安倍首相もこう叫ぶことになる。
「これこの通りに戦争が『現実』。『普通の国』として憲法9条を変えなければならない」
 なんのことはない、米の産軍政複合体が憲法9条を変えていく実質的黒幕である。
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随筆  サッカー五輪代表が有望    文科系

2019年06月22日 11時51分25秒 | 文芸作品
「流石ブラジルですねー」、こんな解説やアナウンサーの声ばかりが聞こえてくる。確かに、表面上だけなら誰が観ても、ブラジル優勢に違いない。個人プレーばかりに目がいっているのだろうが、そんな声が気になって、音を消してテレビを観ることにした。
「ド素人の目か! サッカーが個人技だけやるものならばともかく、双方の組織も観て、語らないでどうする!」と毒つきながら。
 ちなみに、僕はこのゲームの最初数分で、こんなことを感じていた。

 ブラジルが受ける時のDFラインが非常に低くて、なのに前・中盤は高目に構えているから、間が空いているのである。「これで、どうやってボールを前に運ぶの?」。案の定サイド選手への長目のパスかドリブルでボールを運ぶことになり、日本の、DFラインを押し上げて密集した中盤のコンパクトプレスに手こずって、スムースに前へ運べない。 そのかわり、攻め入った時のブラジルは明らかに今最先端の「高位コンパクトプレスでボール奪取得点」を狙っている。攻撃ばかりを気にして、攻められた時の守備が軽くて薄い、これがブラジルの欠点と見えた。事実、小川航基の一得点は、相手DFのクリアミスから生まれている。
「攻守ともに個人技が上手すぎて、組織としては相手を馬鹿にしてきたチーム」

 このゲームは、この六月にあったフランスはプロバンス地方の歴史あるトゥーロン国際大会の決勝戦。五輪世代の二三歳以下国代表選手たちで戦われるものであり、日本代表は初の決勝進出。圧倒的な点差で勝ち上がってきたブラジルが相手なのだ。他方、この大会に限れば、日本だって負けてはいない。予選リーグ戦では過去ここで三連覇のイングランドや、さらに南米の強豪チリをこともあろうに六対一で負かし、準決勝では、ここで最近優勝経験もあるメキシコを、同点・PK戦で退けている。
 さて、このブラジル戦だが、日本は本当によくやった。ブラジル相手に一対一のPK戦。それも双方四人成功まで行って、最後の五人目の後蹴りの日本、旗手選手が失敗。敗退。
 もう一度言う。「攻守ともに個人技が上手すぎて、組織としては相手を馬鹿にしてきたチーム」。そう言って良いある数字結果が厳然と残っている。枠内シュートが意外にも日本2に対してブラジル3にすぎず、これだけ個人技に差があっても、良いシュートまで持って行けてなかったことは明らかなのである。逆を言えば、個人技では負けていても、組織では日本が勝っていた。

 振り返れば、準決勝のメキシコ戦もそんな戦いだった。終始メキシコが押していた。初めから攻守ともに猛烈な攻勢をかけていたこともあって。つまり、猛然と走り続けているのを日本が組織で受けているという感じ。得点も常にメキシコが先行。先ず前半五分に得点。これには、同二七分に相馬の中距離シュートで追いつく。だが、後半四〇分にまたもメキシコが先行。それを直後の四三分、磐田の小川航基の得点で追いつく。
 このメキシコ戦の日本は何が良かったのか。両軍ともにDFラインを押し上げてコンパクト陣形で闘う戦いになったが、日本の方が高位コンパクト陣形をきちんと保って相手よりより抑えめで戦っていたと観る。ゲーム後に二得点目を上げた小川が述べた戦評によれば、「あれでは相手が疲れて来ると思ったので、終盤などに得点チャンスが必ず来るはずだと・・・」ということなのだ。

 来年の五輪は有望と観る。ほぼ国内組で戦った今回だが、自チームでレギュラーと言える好選手が多かった。小川航基(磐田)、田中碧(川崎)、相馬勇紀(名古屋)らのことだ。他にもA代表の五輪世代に、久保、堂安、富安もいる。現在A代表が招待されて戦っている南米選手権の、チリ戦の惨敗とウルグアイ戦の健闘とを比較しても、DFラインを上げる勇気次第で日本の成績が決まってくると予告したい。純粋な個人技では、ブラジルはもちろんメキシコにも劣るのである。が、高位コンパクト組織で戦えば、そういう彼我の組織を観抜いて戦う選手らの視野の広さも加わって、初めて互角に戦えるとも。組織を観つつ戦うという視野の広さは、日頃組織的に戦うことによってこれを伸ばしていかなければ身につくものではないという意味で、純粋な個人技とは扱えないものだ。
 来年の五輪に向けてこのことを考えれば、それができる組織統率者こそ必要だと思う。前に岡崎、後ろに吉田という、オーバーエイジを提案したい。岡崎は、トゥーロン国際大会の後に戦われた前記南米選手権ウルグァイ戦で二対二という殊勲の結果をあげた立役者になった。W杯ロシア大会の日本大健闘には、長谷部という統率者がいたが、日本五輪戦には是非岡崎を呼んで欲しい。日本選手の中では、世界的な強豪チームや名選手らと群れを抜いて多く対戦してきた、守備組織が見えるFW、苦労人である。同じイングランドで戦う吉田麻也も彼を尊敬しているはず。若手達にも組織の声を出す名コンビになるだろう。


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日本(人)が崩れていく   文科系

2019年06月21日 00時13分14秒 | 国内政治・経済・社会問題
『独占公開 安倍総理の告白
私には3つの敵がいる・・・
そのせいで国民がどんどん貧しくなっている
2017年12月某日に明らかになった不都合な真実・・・・送料だけ(1980円を550円)で手に入れる』


 これは、何回も書いてきたが、安倍首相の選挙を前にした宣伝本のキャッチコピー。一時期ネットに大々的に出回っていた宣伝文句だ。一体、どうしたらこんな見解が持てるのだろう。「日本は終わりだ」と安倍が認めるほどに貧しくなったという。その責任が自分にあるのではなく、三つの敵が作ったのだとも。さらには、「借金と財務省の黒い繋がり」などと言うに至っては、「自分の知らぬうちに自分に黙って、財務省がこんな悪いことをやった(からこんなに貧しくなった)」と訴えているようだ。

 僕は今、為政者がこういう誤魔化しをやっていることについて、標記のことをこそ恐れている。莫大な借金。これを返す道と喧伝していたインフレターゲット路線の実質的放棄。その後遺症としての大変な官製バブル。その出口には鬼が待っていると言われる日本売りへの恐怖。
 それどころか、こういう問題放置、隠蔽などなどの前で、今の日本がどんどん崩れていくという問題があるのではないか。

・忖度官僚の群れが主流となり、国会で嘘を語り、国の基幹統計すら改竄している。これすなわち、政治の問題性を国民の目、頭から消し去る作業とも言える。
・首相や大臣の日程すら公開できないのか、作っていないのか。内閣の行動が国民に非公開というように、政治の総てが隠されるようになった。

 これらは、何を意味するか。アメリカと同じで、選挙に勝ちさえすればよい。そのために都合のよいパフォーマンス政治しかしないということだろう。そして何よりも、「これが日本だ、私の国だ」と後の人々に示しているということが、僕には取り返しが付かない最も怖いことに思える。

 そして、こんなふうに貧しく、かつ権力者らの人品卑しくなった日本だからこそ、結婚もできず、子どもも作れない若者、それどころか社会に出て働けぬ若者がどんどん増えてきたのだ。かくて今、大変な人口減少が起こっているのである。これらの社会問題を放置するばかりか、国民の目から覆い隠したり、ごまかしたりする権力者達。

 それもこれも、安倍首相さえ認めている日本貧困化を端的に表す、ここ25年ほどのこんな数字のから出ているものだろう。1990年代半ばには世界一桁上位であった国民1人当たり購買力平価GDP順位が、今や31位という貧困国家になり果てた。しかも、このことを真っ正面から論じるマスコミも見当たらないから、まるで世界全体が自然にこうなったような扱いにしかなっていない。一例31位の日本に対して、台湾が16位で、32位の韓国にも間もなく抜かれる勢いである。

「それでも選挙に5回も勝った!!」
 これが天下の日本国首相お得意の国会野次、心中、お人柄なのである。
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曲学阿世の新聞書評   文科系

2019年06月19日 11時31分20秒 | 国内政治・経済・社会問題
 6月9日のエントリーで、『「求人率劇的増!」は、安倍忖度論議』というのを書いた。国政選挙を前にしているからか、新聞でもテレビでもこの「有効求人倍率論議」が異常に多い上に、9日の中日新聞でもこの主張に出会って、書く気になったエントリーだ。この曲学阿世論議がまだまだ続きそうだから、何回でも批判したい。

 読書欄に、金子勝著「平成経済 衰退の本質」を中沢孝夫・福井県立大学名誉教授が書評をした文章が載っている。金子のこの著作はこのブログでも触れたもので、その書評としては誤りなどとは到底言えないことを「針小棒大」膨らませてだけ成り立つという意味で、僕としては全く同意できない。その典型、中沢の当該文章自身を抜粋してみよう。

『ただ、本書が強く批判している安倍政治に関しては、必ずしもその視線は公平ではない。直近ではたしかに景気に陰りがあるが、近年(過去六年)で見れば、就業者数が劇的に増加し、失業率が下がり、倒産件数も下がる、という肯定すべき現象もあった。そのことについては、著者は関心を持たないようだ』


 さて、これがこの本への正当な評価と言えるだろうか。なによりもまず、金子が「平成経済全体」を論じているのに、中沢の反論、反証は「近年(過去六年)で見れば・・・」というスパンの現象に過ぎない。

 次に、平成を通じた問題としたら、国民1人当たりGDP世界順位を見れば、一桁前半から、見るも無惨な貧乏国に凋落という数字がある。それも、これだけ長期に渡る確実な労働人口減少の中でのことなのだから、中沢が言う「失業率が下がり」などは、政権にとってなんの功績にもならない。

 さらに言うと、中沢が言う「近年(過去六年)で見れば」という数字は、あの100年に一度と世界中で語られた07~8年のリーマンショック恐慌の後のことである。それもそこから少しずつ立ち直って来るなどというのは自然現象であって、きわめて恣意的な反論期間設定と言える。

 要するに、こんな数字などを取り上げてこの書を批判し、まして安倍を擁護するに至っては、「針小棒大」を通り越したねじ曲げ。ためにする批判、議論の典型と言える。
「就業者数が劇的に増加し、失業率が下がり、倒産件数も下がる、という肯定すべき現象もあった。そのことについては、著者は関心を持たないようだ」??』


 ついでに、昨日書いたコメントも転載しておこう。
『 福井県立大学名誉教授・中沢孝夫。こういう稚拙というよりも悪意極まりない政権擁護論を書く学者こそを、曲学阿世と呼ぶのだろう。やっていることが忖度官僚と同じだが、彼らと同様のことをやっているとの自覚ぐらいはないわけがない。だって、こんなことはいやしくも経済学者ならば知っているに決まっているのだから。

①平成時代に、世界有数の金持ち国日本が世界でも最も急激に貧乏国になった。その分、不安定労働者などが増え、結婚できぬ人々、引きこもりが大きな社会問題になっている。中沢は、このことを自然に起こったことのように思っているのだろう。
②前世紀から数十年続いている凄まじい少子化、団塊高齢者引退などから、労働人口が急激に減ったから、就業率など上がって当然である。少ない年金の高齢者も皆働きたいと振る舞っているのだし。
③「この6年の日本経済を観れば・・・」などというのが、リーマンショックから立ち上がった時期であり、きわめて恣意的な反論時期設定である。批判する相手が平成経済を語っているのにこんなことをするというのは、そもそも一体どういう神経をしているのか。

 中沢孝夫、この忖度官僚さえ避けて通りそうな曲学阿世をよく覚えておこう。』
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随筆 「戦争立国」米、なぜ?  文科系

2019年06月19日 10時23分36秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 五月一四日朝、朝刊を読んでいる僕の目に、ちっぽけな見出しが二つ、飛び込んで来た。
『サウジの船舶など「破壊活動」の標的 UAE沖対イラン緊張高まる』
『イラン問題 英独仏と協議 米国務長官 核合意一部停止で』


 同じ一つのことを伝えた記事だ。イランがサウジなどに対して破壊活動を始めたとし、これについてポンペオ米国務長官が英独仏にこんな対応協議を申し入れたと。「イランが米軍を攻撃する兆候があるから、地対空誘導弾パトリオットなどの米軍部隊配備などを進める」。イランの破壊活動なるものが事実かどうかさえあやふやと読める記事の中で即「イランによる破壊工作」。対する米の戦争準備! 当然イラン政府もこんな談話を出した。
『イラン外務省のムサビ報道官は「心配で恐ろしい」と懸念を示し、「地域の安定を損なう悪意を持つ人たちによって計画された陰謀」に注意するよう周辺国に呼び掛けた』

 アメリカの戦争外交というなら、四月末までにも南米ベネズエラに戦火の兆しが巻き起こされた。マドゥロ政権に反発するグアイド国会議長が一月二三日街頭デモ中に「暫定大統領」に名乗りを上げ、米国とEU諸国がただちにこれを承認するという異常事態が発生した。その後米国政府は軍事介入を公言し、グアイドの公然たるクーデター失敗事件なども加わって、マドゥロ大統領退陣戦争という様相になっていた。世界の主要メディアはこうした事態を、「独裁」に対抗する「野党勢力」といった構図で大きく報道した。

「イランによる破壊活動」の方はその後一七日の新聞報道では一転怪しげなものになっていく。米報道を垂れ流しがちな日本マスコミとしてはなかなか貴重なこととて、その中日新聞記事を抜粋してみよう。見出しは『米への「脅威」強調 対イラン圧力 ボルトン氏タカ派ぶり突出』、『イラク戦争 重なる構図』。記事のさわり部分は、こうだ。
『トランプ政権は今、毎日のようにイランの脅威をあおっている。タイムズ紙によると、英国の軍高官が一四日、「イランからの危機が増している状況ではない」と述べると、中東を所管する米中央軍は「米国と同盟国は、イランの支援を受けた武装勢力の脅威を示す情報を入手している」と、躍起になって反論した』
『米国への脅威を理由に軍事介入も辞さずに圧力をかけ続ける姿勢は、イラクのフセイン政権が「国内に大量破壊兵器を隠している」という誤った情報をもとに、二〇〇三年にイラク戦争を始めたブッシュ米政権と重なり合うという指摘も出ている』


 こんな風にアメリカが作り出しているイラン(戦争)情勢に対して、イランのザリフ外相が日本政府を五月中旬に訪問し、河野外相と会談した。河野はイランに注文めいたことを語ったようで、「悪いのは、イラン核国際合意から勝手に抜けたアメリカ。我々は最大限自制している。注文はあちらに言ってくれ」とザリフ氏は応じたようだ。後の記者会見でも「日本は(国連仲介で結ばれたイラン核合意からアメリカが勝手に抜け出したことについて、日本は)何ら行動を取っていない」と抗議を述べたと伝えられた。

 さて、イラク戦争も含めて、今時のこれら米戦争外交とは、一体どこから出てくるものなのか。今回の「米、イラン制裁」「イランの脅威」という戦争政策の指揮を執っているのは、悪名高い国家安全保障補佐官ボルトン。ブッシュ政権がイラク戦争に突入した時のチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官の下で、国務次官を務めたお人である。そしてその「対戦」相手が、イラク、ベネズエラ、イランと言えば世界原油埋蔵量それぞれ五、一、四位を誇る国々であり、かつ親米国ではないという共通性を持っている。さらにこの原油世界貿易には、これ自体以上にアメリカ現在の生命線が、もう一つ隠れている。

『アメリカに決められた石油とガスを米ドルで売るという規則を無視する勇気があったがゆえに、少なくとも二人の国家指導者、イラクのサダム・フセインとムアマル・カダフィが暗殺された。二人とも米ドル以外の通貨で彼らの石油を売買し始めており、他の国々も同じようにすべきだと強く提唱していたのだ』
 文中カダフィとは「アラブの春」で殺されたリビアの元国家元首。因みに当時のリビアは、原油埋蔵量世界第九位の富を国民に還元して、アフリカ有数の生活水準の国だった。
『炭化水素貿易のために、もはやワシントンが押しつける米ドル使用というきまりに敬意を払わない国々が益々多くなるにつれ、ドル需要は急速に減少するが、これは世界に対するアメリカ・ドル覇権に対する直接対決だ。何年も前に、ロシアと中国は炭化水素だけでなく全てのものを米ドルで貿易するのをやめている。インドとイランも同じことをし始めた。他の国々も続くだろう 。そして先駆者の一つベネズエラは世界最大の石油埋蔵国で、従って他の国のモデルになることは許されないのだ。トランプ政権と、そのウォール街のご主人は、ベネズエラがドルを放棄するのを阻止するのに必要なあらゆることことをするはずだ』
 この出典は、『マスコミに載らない海外記事』サイト。著者は、経済学者で地政学アナリストのピーター・ケーニッヒ。三〇年以上にわたり世界銀行で働いた方で、オンライン誌New Eastern Outlookの五月八日掲載記事。同誌の独占的書き手なのだそうだ。

 今のアメリカは、一般の物貿易は大赤字。だからトランプは保護貿易主義を強行した。この大赤字をある程度取り返してきたのが金融投資利益、兵器輸出、そして石油なのだが、石油貿易にはさらに特別な歴史的役割があったのである。ケーニッヒの文章の末尾から。
『オイル・ダラーを破棄したいと望むあらゆる国が危機にさらされているのだ。もちろんイランも。だがイランもベネズエラも、何年も前にドル体制の牙から自らを解放した二国、ロシアと中国の強い保護を得ている。しかも両国は、主に中国元とSCO(上海協力機構)加盟諸国に結びついた他通貨に基づく実行可能な東の通貨制度案によって明るい未来を提示しているのだ。ベネズエラーー Venceremos(ベンセレモス、我々は勝つ)!』


 さて、こんな国際情勢を見つめつつ我が国を振り返るとどうだろう。安倍首相は、爆笑問題・太田光君との対談で、日本国憲法前文の「日本国民は……平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、(われらの安全と生存を保持しようと決意した)」を読み上げてこう非難して見せた。「他力本願ですよ。ベトナム戦争、イラク戦争など戦争は現にいっぱい起こっているのに……」。ベトナムとイラクはいずれもアメリカの戦争。よって、そのアメリカに寄り添ってきた彼が言う「戦争現実」は、自らも作り出して来たもの。日本の首相という世界有数の影響力を活用してこういう現実世界をもたらしているその人がそういう自覚も皆無のままに、この現実に合わせて九条を換えよと叫んでいるのである。
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五輪サッカーに希望が見えた!  文科系

2019年06月17日 10時21分47秒 | スポーツ
 五輪年代の若手で戦うフランスはトゥーロンの歴史ある国際大会で、日本代表が史上初めて決勝戦に進出した。準決勝戦では強豪メキシコを激闘の末のPK戦で破って。その決勝の相手は、ここまで圧倒的な得点差で勝ち上がってきたブラジル。誰もがブラジル圧勝と観たはずだが、どっこい日本の若者らがその「特技」を十二分以上に世界に見せつけたのである。1対1のPK戦敗退。それも、枠内シュート数では、2対3とほとんど互角という結果であった。
 日本は、本当によくやった。ブラジル相手に、1対1のPK戦。それも双方4人成功まで行って、最後の5人目の後蹴りの日本、旗手選手が失敗。


 誰が観ても攻守ともにブラジル優勢は確かだったが、そう叫び、「解説」「報道」しすぎるアナウンサーらが気になって、「サッカーが個人技だけでやるものならばね。馬鹿な解説だ!」と、テレビ音を消して観ていたもの。だって、最初から見えた次のような大切な点を見落としているのだから、「ど素人の目か!」というわけ。

 ブラジルが受ける時のDFラインが非常に低くて、なのに前、中盤は高目に構えているから、間が空いていると、最初から分かった。
「これで、どうやってボールを運ぶのか?」
 案の定ロングパスかドリブルになり、日本のDFラインを押し上げた中盤のコンパクトプレスに手こずっている。それをさらに、個の力で抜こうとするものだから、スムースに前へ運べない。そのかわり、攻め入った時のブラジルは明らかに今最先端の「高位コンパクトプレスでボール奪取得点」を狙っているのである。
 攻められた時の守備が軽い、これがブラジルの欠点である。事実、小川航基の1得点は、相手DFのクリアミスから生まれている。

「攻守ともに個人技が上手すぎて、相手を馬鹿にしてきたチーム」
 そういうようにしか見えなかった。だからこの体たらく。枠内シュートだって、これだけ個人技に差があって意外にも日本2に対してブラジル3にすぎず、よいシュートチャンスまで持って行けてないゲームだったことが明白。逆を言えば、個人技では負けていても、組織では日本が勝っていたということだろう。

 いつものように、ブラジルにはよい監督がいないのだろう。ブラジル人監督を日本が呼んでくることはもう無いだろうな。浦和のオリベイラの例もあったことだし。
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会社を潰すと儲かるその社債の保険   文科系

2019年06月16日 15時09分49秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 こんな事は専門家ならば知りすぎるほど知っている。それどころか日夜その実践を狙って来た人々が世界中に存在しているのだ。こういう人々が当たり前のように存在する社会は、良い社会と言えるのだろうかと僕は思う。このエントリーの前に書いた空売りとか、以下のCDSとかは、我々素人にはそんなことを考え込まさせる。ただし、これらの国際金融の行為は秘密裏に行われるものばかりである。総て最初から公然とやれば、儲からないからだ。
 なお、以下のCDSは保険商品だから、バブルを作り上げるためにも大いに貢献してきた。破綻直前まである債券や金融商品をAAAにしていたとか。
 過去の拙稿抜粋で恐縮だが・・・。


【 ④CDS
 こんなサブプライム・ローン組込証券に格付け会社によって破綻直前までトリプルAの信用が付いていた。それにはこんな保険商品も掛けられていて、これが大宣伝されたことも関わっている。クレディット・デフォルト・スワップ(CDS)と呼ばれた保険商品である。

『企業ばかりではない。国家もそうである。ギリシャの金融危機が深刻化したのはギリシャ国債の空売りに加えて、新契約の裸のCDSの掛け金がどんどん上がってギリシャ政府が発行する新国債の利子率が急騰したためである。ドイツなどはその裸のCDSの取引を禁じているのだが、そういう取引を歓迎する金融センターが世界中にたくさん残っている』(ロナルド・ドーア著「金融が乗っ取る世界経済」)
 
『保険法だったら、隣の家に黙ってその家に火災保険をかけることは禁じられている。全く当然だ。放火罪奨励はとんでもないことだからである。しかし社債のCDSの場合、国によっては、そのとんでもないことがまかり通る』(同上書)

 この「裸のCDS」ゆえにこんなことが起こる。A社の社債を持っていない人がこの社債に莫大な保険を掛け、安い掛け金のA社債を無数に買い集め始める。すると、その会社を潰すことになっていくのである。安い掛け率の保険が買い占められたら、新たな社債を発行しようにも利子率が高くないと誰もこれを買ってくれない。よってこの会社はもう、会社存続のための新たな借金もできなくなる理屈だ。CDSを「大量破壊兵器」と語ったのが有名な投資家ジョージ・ソロスだ。

『ゼネラル・モータースなどの倒産を考えよ。その社債の持ち主の多くにとって、GMの再編より、倒産した場合の儲けの方が大きかった。人の生命がかかった保険の持ち主に、同時にその人を打ちのめす免許を持たせるようなものだ』(前掲書)

「(会社再建よりも)打ちのめした方が儲かる」CDSの実際が、投資銀行リーマン・ブラザースの倒産でも示された。倒産時のリーマン社債発行残高は1559億ドル。その社債へのCDS発行銀行の債務総額は4000億ドルだった。】


 ちなみに、こういう仕組みを知らなければ今の世界政治は分からないも同然。だって、これらが今のアメリカ経済・政治の絶対的主流なのだから。それどころか、こういう仕組みの操り手たちが「株主資本主義」という名前で日米などの物経済を破壊した末に、いま中国の現物経済とその貿易黒字分や、ベネズエラやイランの原油を手中に収めようと画策しているのである。
 なお、こういう金融(株主)資本主義の担い手達にとっては、今世界を席巻し始めた右翼ポピュリズムは同士にも等しいものだ。世界の人々が、自分の国だけを観ていてくれれば、自分らがより自由に世界を、転がし、搾取することができるのだから。
 
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今一度、空売りの説明   文科系

2019年06月16日 14時36分40秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 空売りとは、他人の株や債券などを借りて売ること。どんどん売り浴びせてその値が下がった時に、どうして儲かるのか。この仕組みがなかなか素人には分かりにくい。他人の命が掛かったような株や債券の値段を敢えてめちゃくちゃに引き下げると儲かるというのは、人の悲劇を自分が儲けるために作ること。そんな仕組みは決して良いものとは言えぬと僕は思うのだが、それが白昼堂々とどころか、世界中で日常茶飯事に行われている、そんな世界である。人が人を死ぬような目に遭わせる仕組みって、その人を人でなくする仕組みだとも思うのである。世の金持ち達がそういう人々なら、基本的人権とか、人間尊重を基本に置いた民主主義思想などとは全く馴染まない人々とも思われてくるのである
 そういう仕組みの、世界で現にあった一例をもう一度書いてみます。

【 ちなみに、1997年に起こったアジア通貨危機の震源地、タイの通貨バーツ空売りの仕組みをご紹介したい。以下は、毛利良一著「グローバリゼーションとIMF・世界銀行」(大月書店2002年刊)からの抜粋である。

『通貨危機の震源地となったタイについて、背景と投機の仕組みを少しみておこう。タイでは、すでに述べたように経常取引と資本取引の自由化、金融市場の開放が進んでいた。主要産業の参入障壁の撤廃は未曾有の設備投資競争をもたらし、石油化学、鉄鋼、自動車などで日米欧間の企業間競争がタイに持ち込まれた。バンコク・オフショアセンターは、46銀行に営業を認可し、国内金融セクターが外貨建て短期資金を取り入れる重要経路となり、邦銀を中心に銀行間の貸し込み競争を激化させて不動産・株式市場への資金流入を促進し、バブルを醸成した。(中略) 投機筋は、まずタイ・バーツに仕掛け、つぎつぎとアセアン諸国の通貨管理を破綻させ、競争的切り下げに追い込み、巨大な利益を上げたのだが、その手口はこうだ。(中略) 1ドル25バーツから30バーツへの下落というバーツ安のシナリオを予想し、3ヶ月や半年後の決済時点に1ドル25バーツ近傍でバーツを売り、ドルを買う先物予約をする。バーツ売りを開始すると市場は投機家の思惑に左右され、その思惑が新たな市場トレンドを形成していく。決算時点で30バーツに下落したバーツを現物市場で調達し、安いバーツとドルを交換すれば、莫大な為替収益が得られる』

 見られる通り、一例として言えば、1億ドルで30億と安くなったバーツを普通に現物調達したうえで、結んであった1ドルを25バーツで買う先物予約の通りにドルを買えば、1億2千万ドルに換えられるのである。】


 なお、この後のエントリーでCDSという同じような金融の仕組みを説明してみる。今の世界政治はアメリカが動かしている所が大きいが、そのアメリカがこういう金融資本主義、株主資本主義の王国であるから、これを知らずしては世界政治がなんにも分からないに等しいからである。
 また、日本のネトウヨ諸君もそうだが、今世界で大流行していると喧伝されている右翼ポピュリズムは、金融資本主義の最大の身方、同志である。だって、世界の人々が自分の国のことだけに熱中してくれたら、それだけ自由に国際金融が世界政治を転がせるのだから。世界金融は日米などの物経済を大いに破壊したが、現在は中国の現物経済やそこに貯まった貿易黒字金とか、ベネズエラ、イランの原油を狙っている。


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日本はもう終わりらしい   らくせき

2019年06月16日 07時59分26秒 | Weblog
ホルムズ海峡の日本のタンカーが攻撃を受けた。
でも・・・
どこかノンビリして平和ボケの報道。
安倍さんの外交の失敗を見抜けない。
アメリカの子分という立場の危うさに気づいていない。

タコつぼに入ったままの日本。危ういかも。
もう少し複眼で。
コメント (4)
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