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戦争と平和

2007-09-10 03:06:32 | BOOKS&MOVIES

「戦争と平和」   高遠菜穂子

イラク戦争のころ、テレビで米軍の様子を見た記憶、覚えてますか?
日本人ジャーナリストも拘束されたり、
日本人ボランティアの人も拘束されたり、したの、覚えてますか?
そういえば、こないだ韓国人拉致事件のことも、ここのblogに書きましたが…。


この本は、イラクでストリートチルドレンのために活動なさっていた高遠さんが、武装したイラク人たちに拘束された9日間のお話。
この方の講演会がすごく良かったと、この本がお勧めだと、何人かに話を聞いたことがあって。
木曜日に本屋さんで出会って、金曜日には、読みきっちゃいました。
久しぶりに、途中、泣いちゃいました。


戦争のありえなさ、メディアの怖さ。

自己責任って何?
子ども達を救いたくて必死な人たちに、「30にもなって、そんなところに行って迷惑かけて、それは行ったあなたが悪い、無責任でしょ」って言うこと?
解放後、それでも支援活動を続けたいと高遠さんが言ったら、
「少しはこっちの苦労(日本政府側の救助のために色々やったこと)も考えてほしいですね」って首相が言うこと??

アメリカには、ほんっと、いやーな思いしか、最近わきません。
9.11、イラク派遣ぐらいから、アンチアメリカになってきました。
昔は私も留学とか憧れていたけれど…
表に出てきていない真実が、あとどれくらいあるんだろう?

 


9日間拘束された中で、彼女は、犯人達に激怒するシーンがある。
「(拘束しているお前達を脅しているシーンをわざと撮ったいたので、)
あのビデオを流したら、日本中大騒ぎになって、効果てきめんだったよ。」
と言う犯人達に、

「大ばか者ー!あんなビデオ見たら、日本人はみんなイラク人を怖い人だと思ってしまうじゃないかー!日本じゃ全然イラクの報道が流れてないんだよ!
私は、毎日イラクの人々がどれくらい米軍に空撃されているか知っている。
けどそんなニュースは流れなくて、流れるのはイラク人による自爆テロばっかりなんだ!
なんて馬鹿なことをしたの?
私がいくらイラクの現状を伝えていても、家族があんなビデオ見たら、あなたたちを恨んでしまうじゃないかー!!」

と怒りまくった。

彼女の言うことは、正しい。


彼女が拘束されたとき、家族は米軍に拘束されたんだろうと思ったそうだ。
それくらいアメリカ軍が何をやっているのか、イラク人がどれだけ苦労しているのかを、日本の人に必死に伝えてきた彼女にとってみれば、「自分達で自分の首をしめる」この行為には、本当に悲しくて、怒り、絶望感を、そのとき感じたと思う。


その犯人達と、友達になれるか?という話をするシーンがある。
「もともと日本人はイラク人のことを知らないのに、あんなビデオで、イラク人を憎むようになってしまって、それでもいいの?
国際世論を敵に回していいの?
平和って勝ち取るものじゃないよ、自分達で立ち上がれることを示していくことが必要だよ。
私はずっとイラク人に守られてきた。必要なことがあれば、なんだって手助けしたいと思っている。
こんなことより、他の方法を探した方がいい。」


暴力は暴力しか生まず、憎しみは新たな憎しみを呼ぶだけだ。


途中途中に、マザーテレサの言葉が出てくる。
彼女の行動は、愛を示していくことにあって、マザーと似てる。
ストリートチルドレンたちとも、本当に親子のように、信頼関係を構築し、お互いに必要としている関係になっているのが、手に取るようにわかる。
イラク人の友達たちも、みんな彼女のことを愛しているのも、読んでてわかる。

 

その国が好きで、そこの人たちが好きで、好きだからまた来たいし、応援したい。
それが国際協力、国際支援っていう難しい言葉がくっついてきただけで、
好きだからやる 
それを貫く姿勢。
それが、自己責任という、自覚の上で行うことでしょ?

最近思うのは、メディアが信じられないということ。
本だって、映画だって、何に左右されているのかはわからないけれど。


最近私の中で、行きたい国が、キューバ。
医療費ただ、170人に一人の割合の医者の多さ、
貧困国の学生をも受け入れ医学教育を受けさせる医療への貢献度。
それもキューバに言った人から聞いて、最近知ったけど、
教科書になんて出てこないもの。
キューバに行きたいなぁ。
エイズ政策で先進的な、ブラジルの医療も、見に行きたい。

キューバの医療は、マイケルムーア監督の最新作、シッコに出てくるらしく、今話題だよね。
自分の目で見たい。そこに住む人の話を聞きたい。
ホント、そう思うな。

 

途中、本の中で、高遠さん自身が、苦悩していることろがある。

マザーのように、愛をつくして生きて行きたいけれど、
自分にはイラク人に命を差し出せるほど、愛に満ちていない。
自分には人に差し出せるほどまだ愛が足りないし、無限の愛に満ちていない自分にいらだった、と。


ほんと、そのとおり。

目指すものはあって、
パッチやマザーテレサや色んな人の素晴らしい生き方に憧れるし、そこに近づきたいとも思うけれど、

自分のまだまださに、苛立つ。その気持ち、すげー、わかる。



国際保健の先生に前に言われたなぁ、
「きみは、家族捨てて、途上国に何年も住むくらいの、気持ちがあるの?」


家族は捨てれない、当たり前。
ゆめも捨てれない、当たり前。
自分がまだ愛に満ちてない、差し出せてない。


まだまだだなぁ。考え込んで、眠れなくなっちゃいました。苦笑
本紹介のつもりが、つれづれなるままに書いちゃったなぁ。