遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

尖閣近海の中国船舶近況

2014-09-11 23:58:58 | 東シナ海尖閣諸島
 日米同盟の適用範囲に尖閣が含まれるのは、日本が実質管理を行っているからだと米国が公言していますね。裏返すと、実質管理を行っていなければ、日米同盟の適用範囲にならないということです。領土問題については、米国は中立の立場です。
 そこで中国は、公船を定期的に巡回させ、中国や日本の漁船の取り締まり実績を蓄積し始めているのです。と、同時に上陸侵入する戦術としては、漁船団に実行させその保護を理由に公船や軍の艦船の出動をするという方法が予測されていることは、諸兄がご承知の通りです。
 この公船や漁船の近況を読売が報じていましたので、とりあげさせていただきました。
 

尖閣国有化2年 中国船侵入が常態化 (9/11 読売朝刊)

 日本政府が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化してから、11日で2年となる。中国は尖閣周辺で公船や漁船による日本領海への侵入を常態化させ、力による現状変更を目指す動きを止めていない。最近は「海上民兵」と呼ばれる中国漁民が出現している
との情報もあり、政府は警戒を強めている。

日本、「海上民兵」を警戒
 海上保安庁によると、中国海警局の公船4隻が10日午前、尖閣沖の日本領海に侵入した。昨年の9月10日にも公船8隻が侵入しており、外務省幹部は「節目に合わせ、改めて『領有権問題』をアピールするのが狙いだ」と分析する。
 
領海侵入した中国公船の隻数は、2012年9月の国有化以降の1年間で延べ216隻だったが、最近1年間では延べ101隻に半減した。中国は5月、南シナ海での石油掘削を巡ってベトナムと衝突し、南シナ海での活動に船を回している
との見方が出ている。
 
一方で、中国漁船による領海侵入は急増した。海保が退去を警告した漁船は12年が39隻、13年が88隻だったが、14年は10日現在で207隻に上る。菅官房長官は10日の記者会見で「漁船の領海侵入が多発し、情勢は依然として予断を許さない
」と強調した。
 政府関係者が懸念しているのは、
「海上民兵」と呼ばれる漁民を乗せたとみられる船が、尖閣周辺にも現れている
ことだ。海上民兵は軍の指示で争いのある海域に送り込まれ、報奨金を得ているとされる。南シナ海では岩礁の埋め立てなどに動員され、5月のベトナムとの衝突の際には、海上民兵を乗せた漁船が90隻近く出動したとされる。
 今年夏に尖閣沖を航行していた
中国海警局の公船にも、海上民兵とみられる漁民の同乗が確認された
。日本政府関係者は「海上民兵を東シナ海にも投入する兆しだ」と指摘する。
 民兵は武器の取り扱いの技量が低く、軍などに比べて統制がとれていないことが多いという。このため、政府関係者は、「血気盛んな若者が多い民兵が、偶発的な衝突を引き起こすリスクはきわめて高い」と憂慮する。

中国、軍事的挑発も 偶発的衝突の危険
 中国は近年、尖閣諸島周辺の東シナ海で軍事的な挑発行為も繰り返している。昨年11月に尖閣を含む東シナ海上空に一方的に防空識別圏を設定した後には、戦闘機が自衛隊機に異常接近するなど、偶発的な衝突の危険がより高まっているとの指摘がある。
 日中両政府は07年、防衛当局間のホットラインとなる「海上連絡メカニズム」の構築で合意したが、協議は進んでいない。日中関係筋は、「中国軍がホットラインに消極的で、政府による協議に反対している」と話す。
 8月には約2年ぶりとなる日中外相会談がミャンマーで開かれ、11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で首脳会談が実現するかどうかが焦点になっている。ただ、尖閣諸島を巡る問題で
日本政府は一方的に譲歩する考えはなく、中国側もこれまで続けてきた挑発行為をやめることは困難とみられている。このため、首脳会談が行われても、「尖閣諸島周辺での緊張は続く」(外務省幹部)との見方が強い。

 公船の領海侵犯の数が半減しているとは驚きですが、南シナ海へ戦力を割いているためということで納得です。ベトナムやフィリピンと攻防を展開していますから、ありうる話です。しかし、増艦を進めていますから、いずれは尖閣に戦力増強がなされることでしょう。
 驚いたのは、漁船の領海侵入で、海保が退去を警告した漁船は12年が39隻、13年が88隻だったが、14年は10日現在で207隻に達しているという急増ふりです。しかも海上民兵の姿も見られると。
 囁かれていた漁船団による尖閣上陸作戦が、着々と準備されているのですね。
 自衛隊も米国と合同演習をして備えようとしていますが、抑止力増強を発揮出来るまでには至っていません。  久々の尖閣近海の情報に接し、暫く見かけない間にも、中国は南シナ海だけでなく、尖閣近海でも着々と侵略準備を進めていることを知りました。 稀に八重山新聞を見ると、律義に中国船の進入報道をしていただいているのを観ますが、関東での報道では、ほとんど観かけません。ベトナムとの争いで公船が減っても海上民兵を増やして漁船を増強しているのは、尖閣奪取の意欲は衰えるどころか、準備を進行させていると、感心しました。
 メディアには中国船の領海侵入の報道を続けていただける様お願いするとともに、我々も忘れない様注視を続け、抑止力と実効支配の強化を政府に求めましょう。

 中国船4隻が尖閣周辺に 29日連続 - 八重山地方の情報発信 八重山日報公式ホームページ
 実効支配、民間がアピール 中国公船は無言の威圧 - 八重山地方の情報発信 八重山日報公式ホームページ

 

 # 冒頭の画像は、民間レベルで実効支配実績造りのため登野城漁港から尖閣海域へ出港する高洲丸。




  この花の名前は、日本水仙


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尖閣諸島灯台物語




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