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遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

世界初の浮体式洋上風力発電 着々と進行中

2013-07-20 23:48:41 | 新エネルギー
 再生可能エネルギーの、世界の主流は発電コストが安い風力発電なのだそうです。ところが、日本では適した土地が少なく、海も海岸からすぐに深くなるため、着床式の風車の設置が難しいことから、風車の設置が進んでいないのだそうです。
 そんな環境の中で、福島県沖に技術的にできるかどうかもわからない世界初の浮体式洋上ウインドファームを造るという、政府主導の巨大プロジェクトが進められています。
 

海にプカプカ浮かぶ風力発電所、ただいま建設中:日経ビジネスオンライン

 福島県沖に世界初の浮体式洋上ウインドファームを造る――。東日本大震災から半年がたった2011年9月ころ、初めてこの巨大プロジェクトの構想を聞きました。正直なところ、最初の印象は「そんなことできるの?」「やる人いるの?」というものでした。
 日本は再生可能エネルギーについては後進国です。
世界では、発電コストが安価な風車は再エネの中心
。ところが日本に建っている風車の本数は少ないし、当時は着床式の洋上風力もほぼ皆無でした。
 それなのに一足飛びに、
技術的にできるかどうかもわからない浮体式を福島県沖に建てるといいます。政府主導で原子力発電所事故後にふって湧いた巨大プロジェクトに、風車業界は及び腰
でした。
 ですが、この巨大プロジェクトは、
いままさに、現実のものとして進行しています。なぜでしょうか。丸紅の名物プロジェクトマネージャー(丸紅国内電力プロジェクト部の福田知史部長)が「俺がやってやる」と手を上げたからです。 (取材/構成:日経ビジネス編集部・山根小雪)
<中略>

世界初のビッグプロジェクト
 このプロジェクトは、福島県東部の双葉郡から沖約20キロメートルのところに、プカプカと浮かぶ風車を建て、発電した電力を海底ケーブルを通じて同じ双葉郡にある広野火力発電所横で陸上げし、東北電力の送電線につなぐものです。日本は海岸線から離れると、すぐに水深が深くなるので、
海底に風車を固定するタイプの「着床式洋上風力」の適地はあまり多くありません
。しかも、海岸線から近いエリアは漁業も盛んです。
 そうはいっても、
日本は島国。海の上を活用しない手はありません。海岸線から遠く離れた海上に発電所を作る、浮体式洋上風力は日本にぴったりの方式
なのです。

 今回のプロジェクトは、今夏に2メガワット(1メガは100万)の浮体式の風車を1基、来夏には7メガワットのものを2基建てる予定です。最終的には、3基のプカプカと浮かぶ風車と、これまたプカプカと浮かぶ変電施設をケーブルでつなぎます。
 ここまでは
政府の実証研究事業で、日本有数の企業が集まったコンソーシアムで実施
します。丸紅はプロジェクトリーダー。メンバーには、東京大学、三菱商事、三菱重工、ジャパンマリンユナイテッド、三井造船、新日鉄住金、日立製作所、古河電気工業、清水建設、みずほ情報総研が名を連ねます。
 浮体式洋上風力は、世界で複数のプロジェクトが進行していますが、いずれも風車は1基だけ。しかも、変電設備は陸上にあります。ただし、たくさんの風車を海上に浮かべた大規模な浮体式洋上風力発電所を作るには、海上の変電設備は不可欠です。
 今回のプロジェクトには、商用の浮体式洋上風力をやろうとしたときに必要な要素が、ぎっしりと詰まっています。浮体の変電設備を持ち、複数の風車を建て、ウインドファームとして運用するのは、世界初。しかも、誰もやったことのないビッグプロジェクトを、これまでの何倍ものスピードでやろうとしています。規模や期間など、どの側面から見ても、これだけのビッグプロジェクトはなかなかありません。

<中略>

「俺がやるしかない」とひらめいた
 今回のプロジェクトについて、初めて話を聞いたのは2011年9月のことです。資源エネルギー庁に呼ばれて、話を聞きにいったのが最初です。「福島県沖に浮体式洋上風力発電所を作り、福島県に風力発電産業を集積し、復興につなげたい」という話を聞いたとき、「それなら僕がやりたい」と思ったんです。
 その日のうちに返事をしましたよ。丸紅がやります、と。
 上司である当時の部門長は、僕以上にアグレッシブな人。しかも、風力発電事業のテコ入れに奔走していました。2011年末に英国の洋上風力発電会社、シージャックスを買収したのもそのためです。今回のプロジェクトに怖気づいて断ろうものなら、かえって怒られてしまう(笑)。だから即答できたんです。
 今でもまだ「浮体式なんて無理だ。技術的な蓄積もないのに、こんな短期間でウインドファームを建てるなんて」と、懐疑的な声があるのも事実です。
 でも、絶対に成功させますから見ていてください。9月には試運転を見事に成功させます。
 プロジェクトを引き受けると決めてから約1年半。嵐のような日々が続いています。
真っ先に僕が始めたのは、漁業者との協議でした。海は漁業者の仕事場です。彼らの協力と理解なしに、このプロジェクトの成功はありません。僕の時間の大半は漁業者との折衝に注ぎ込むことから始まったのです。

 そして今、高さ100メートルを超える風車が、福島県小名浜港に到着したのです。
 
巨大風車の初航海、東京湾を縦断し、太平洋を行く:日経ビジネスオンライン

 2011年9月に資源エネルギー庁に呼ばれて、話を聞きにいったのが最初ということですから、2年に満たない今、浮体式の巨大な風車が小名浜港に到着しているのです。

 孫に踊らされたカンカラ菅が仕組んだ民主党政権時代に造られた、再生エネルギー固定価格買い取り制度。太陽光42円(20年)、風力23.1円(20年)、地熱27.3円(15年)等とされている通りで、販売単価(電力料金)が、22円とされるなか、太陽光が、42円(2013年は38円に値下げ)と突出しすぎています。
 
脱原発 太陽光発電依存でいいのか - 遊爺雑記帳
 再生エネルギーの固定価格買い取り制度は、大欠陥を持ったままスタート - 遊爺雑記帳

 電力料金については、コスト積み上げ方式と口をそろえて批判するメディアが、太陽光の買い取り価格についてはダンマリという不思議さです。
 再生エネルギーの育成の為という大義名分を言うなら、再生エネルギーすべての買い取り価格を同一価格にして、品質(量と安定供給力)と価格を競わせて、消費者の為に淘汰させるべきです。
 記事にあるように、世界の主流はコストの安い風力なのです。更にいえば、安定的供給が可能な地熱や海洋エネルギーも育成すべきです。
 国が滅んで、中国製の太陽パネルが残った景色はごめんです。

 日本の技術の総力を結集した、世界初の浮体式洋上ウインドファームが成功し広まることを期待します。
 そして、地熱や、かつては日本の技術がリードしていた海洋エネルギーについても、日本の環境の特性を活かすために、総力が結集されることを願います。
 
 
「周回遅れ」の海洋エネルギーが秘めた力 東大の木下教授に聞く :日本経済新聞


 # 冒頭の画像は、東京湾アクアラインの海ほたるサービスエリア脇を通過する浮体式風車。




  この花は、福寿草   撮影場所;六甲高山植物園 (2013年2月 撮影)


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博士の独り言 -マスコミが絶対に伝えない「日本の真実」-



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