遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

モンゴル 炭鉱開発 日本は中 or 露に分裂して共同入札

2011-02-01 22:57:12 | my notice
 世界最大級の炭鉱とされる、モンゴルの南東部のタバントルゴイ炭鉱開発の国際入札に、日本からは二組の商社グループが参加したのだそうです。
 経産省は、一本化に奔走したのだそうですが三井物産が独自路線に踏み切ったのだとか。
 そして、それぞれが提携した国が、中国とロシアに分かれているのです。親日のモンゴルの開発に入札するのに、日本単独でなくて、何故よりによって中国やロシアなのと奇異に感じたのですが、答えは石炭の運送経路の国ということでした。
 
モンゴル石炭争奪 日本勢分裂 伊藤忠など4社、韓口と連合 三井物産は中国大手とタッグ (2/1 朝日朝刊)

 
モンゴル政府は31日、世界最大級の炭鉱開発をめぐる国際入札を締め切り、日本勢は伊藤忠商事など4商社の企業連合と、三井物産の連合に分かれて名乗りをあげた。石炭価格は新興国の需要増で急騰し、資源争奪戦が激化。安定的な調達先を確保しようと経済産業省が一本化に動いたが、各陣営の思惑が先行した。
 開発するのは、モンゴル南東部のタバントルゴイ炭鉱。推定埋蔵量は、日本の年間石炭輸入量の30倍以上となる60億トン超。
 鉄鋼用の良質な原料炭に加え、電力用の一般炭も豊富な優良炭鉱とされる。
 伊藤忠、住友商事、丸紅、双日の4商社は韓国の資源開発会社、ロシアの国営鉄道と「日韓ロ」連合を組んだ。三井物産は中国石炭最大手、神華集団との「日中」連合だ。
 4商社の日韓ロ連合はロシア経由のシベリア鉄道を利用し、日本向けを含む輸出を計画。三井物産の日中連合は中国経由の鉄道などで、中国国内や日本向けの販売を狙う。
 日本向けの安定調達を図りたい経産省は当初、「オールジャパン」態勢を組もうと動いた。中国の資源ナショナリズムが高まれば、中国経由の輸送ルートでは輸入が滞る可能性が否定できない。三井物産が中国勢と独自路線に踏み出すと、結束するよう説得に走り回ったとされる。
 入札に参加する企業はそうそうたる顔ぶれだ。関係者によると計15の企業・連合。資源メジャーのバーレ(ブラジル)や鉄鋼世界最大手のアルセロール・ミッタルなども単独で参加する。どこが落札するか予断を許さない。モンゴル政府は近く有力な企業・連合を少数に絞り込んだうえで選定する予定。その過程で企業同士が連携を取り、新たな連合がつくられる可能性もある。(神谷毅)

 シベリア鉄道経由での輸送を計画したのが伊藤忠、住友商事、丸紅、双日の4商社と韓国の資源開発会社、ロシアの国営鉄道。中国経由の鉄道などを計画したのが三井物産と中国。(伊藤忠は中国ではなくロシア...。)
 経産省が危惧したのは、中国の資源ナショナリズムが高まれば、中国経由の輸送ルートでは輸入が滞ると言うことだそうですが、日本に対して約束を守らない数々の実績を誇るロシアも、安定供給には大きな不安があり、素人考えでは、むしろ中国以上に信用できないと思うのですが...。
 距離的にも、モンゴル南部ですから、シベリア鉄道では遠回りに見えますが?

 鉄鋼や電力業界では石炭のニーズが今でもあり、一方で新興国の需要増があり、日本が落札出来るかは予断を許さないとのことです。
 
 レアアースのモンゴルとの共同開発など、総合的なモンゴルの開発協力を国家プロジェクトで進め、日本とモンゴルの相互発展がなされることを願っています。

 余談ですが、ロシアの北方領土への不法占拠の実績造りは、着々と進められ、それに対し日本政府はなにも反論・主権の主張や対抗手段を講じていません。日露が共同開発する情勢だとは判断できませんが、ロシアににじり寄る政府の姿勢は、どんな国益があると考えられているのでしょう?

 
「北方領土の「自由貿易圏」露、第三国誘致も」:イザ!
 「露担当相ら北方領土を訪問 インフラ視察へ」:イザ!

# 冒頭の写真は、日本の記者団と会見(2010.6.14)するモンゴルのバトボルド首相




写真素材 PIXTA


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ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
誰がメドベージェフを不法入国させたのか-国賊たちの北方領土外交








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