台湾の総統選挙は、予想以上のダブルスコアに近い蔡英文氏の圧勝となりましたね。注目された、立法院選挙も、ひまわり学運の参加者らが結成した新党「時代力量」との票の奪い合いが懸念されていましたが、民進党は113議席中68議席で、国民党の35議席に対しこちらもダブルスコアに近い単独過半数、新党「時代力量」も5議席獲得で第3党の地位獲得と両党共に躍進となりました。
勝利は予測されていましたが、想定以上の大勝。まずは祝福申し上げます。
が、中国は早速、中台双方がお互いの立場で「一つの中国」原則を認め合う「92年合意」をとりあげ、これを認めていない民進党と蔡英文氏に圧力をかけて来ています。
蔡英文氏の真の敵との戦いは、これからだと指摘するのは、北京で産経新聞特派員として活動も国外退去となった福島香織氏。 . . . 本文を読む
日英 2+2 会合が開催され、中国による東・南シナ海での「威圧的、一方的な行動」に反対するとした共同声明が発表されました。
合意事項の項目の最初に明記されたのだそうで、日英両国がそろって反対する姿勢を打ち出したことが強調されたのですね。
ハモンド外相は「日本はアジアで最も緊密な安全保障パートナーだ」と語ったのだそうです。 . . . 本文を読む
東シナ海を、韓国海軍との合同演習に参加するため航行中の米空母「ロナルド・レーガン」の直近に中国海軍「キロ636型」潜水艦が接近していた、という事件が発生(10月24日)していたのだそうです。
これは、フランス海軍攻撃原潜「サフィール(サファイア)」が、アメリカ海軍「セオドア・ルーズベルト」空母打撃群を想定攻撃するというシミュレーションを北大西洋で実施して、アメリカ空母打撃群の半数の軍艦を撃沈した実績を、中国軍が再現しようとした可能性が強いのだそうです。 . . . 本文を読む
ワシントンDCで、台湾の潜水艦戦力強化プログラムに関するカンファレンスが開催され、駐米海軍武官に相当するデビッド・ヤン海軍少将が参加して基調演説を行い、「日本側と『そうりゅう型潜水艦』の買取可能性に関する話し合いをした」と明言されたのだそうです。
武器輸出三原則を掲げている日本が、オーストラリアに輸出交渉していることから、台湾への輸出の可能性はあるとみての発言ですが、背景には、米国が約束した供与を実行しないことに対する圧力があるのだとも。 . . . 本文を読む
安倍首相がインドを訪問、モディ首相と会談し、安全保障と経済の両国関係を深化する諸策に合意しました。安倍首相は、「今日から日印新時代が始まる。新たな次元に踏み出すことができた」と語ったのだそうです。
台頭する中国に対抗することが念頭にあるのですね。 . . . 本文を読む
先月、中谷防衛大臣がベトナムを訪問し、フン・クアン・タイン国防相と会談しました。南シナ海で領有権をめぐり中国と対立するベトナムとの連携を確認し、中国軍の活動を牽制する目的もある、海自とベトナム軍との連携強化が合意されました。
日露戦争での日本の勝利が、植民地支配に苦しんでいたアジアの人々に勇気を与えたのですが、ベトナムでは、独立運動家だったファン・ボイ・チャウ(潘佩珠)が日本に学べと「東遊(ドンズー)運動」を起こしたのだそうです。そこから、親日国の歴史が始まったのだそうです。
さらに歴史を辿れば、古くは元寇と戦ったり、近年は米国と戦ったりとよく似た運命を共有しています。大東亜戦争終結後、ベトナムに残った日本兵は、ベトナムの独立の為のフランスとの戦いに貢献しています。
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ASEAN国防相会議で始まり、ASEAN首脳会議、ASEANプラス3首脳会議、APEC、EASと続いた一連の会議が終わりました。
主要テーマは、南シナ海の中国の覇権拡大の暴挙と、ASEAN経済共同体(AEC)、東アジア地域包括的経済連携(RSEP)、TPPといった、東アジア関連の経済共同体の進展でした。AECは発足署名式が行われ、大筋合意に達したTPPについては、インドネシア、タイ、フィリピンなどが加入への意欲を示しました。
懸念されたのは、南シナ海の安全保障の問題ですが、ASEAN諸国は、中国の圧力により発言を控え、声明に盛り込むことが出来ない状況が続いていました。
しかし、日米の努力が実り、最後のEASでようやく各国の重い口が開き、ロシア、ラオス、カンボジア以外の国々が、「航行の自由」確保の観点から、批判的な意見を述べたのだそうです。
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南シナ海で、国際法を無視し、根拠薄弱な自国の主張を盾に領海を主張する中国。フィリピンによる常設仲裁裁判所への訴えの一部について、審理開始されることになったのは諸兄がご承知の通りです。中国当局による水面下の激しい妨害活動があったのだそうですが、それにも関わらず審理開始されたことは、中国の外交が大きな敗北を喫したことを現すと言うのは産経新聞中国総局特派員の矢板明夫特派員。更に、インドネシア他の国もフィリピンに続く姿勢を示し始めているとのことで、提訴に敗れることになれば、中国国内での政権の求心力は急低下し、諸国との経済の交流も後退せざるを得ないと主張されています。 . . . 本文を読む
ミャンマーの総選挙ではアウン・サン・スー・チー氏率いる野党・国民民主連盟(NLD)が圧勝し、政権交代が実現する見通しとなりました。
日本のメディアでは、ミヤンマーは親日国で、民主主義政権の誕生で、両国の関係が深まるとの歓迎報道が目立ちます。果たしてそうなのか。「アジア最後のフロンティア」と言われるミヤンマー。地政学的要衝でもあり、新政権の各国との外交距離はこれまでの経緯もあり複雑な様子です。 . . . 本文を読む
米国海軍第7艦隊水上戦部隊所属の、イージス駆逐艦「ラッセン」が、中国によるスービ礁の埋め立てによる人口島の12カイリ内を航行し、「航行の自由作戦」を実施してから、2週間が経ちました。
米国は、作戦は継続すると言っていますので、そのうち繰り返されるのでしょうが、表面上小康状態に見えます。
ただ、ASEANの拡大国防相会議では、中国の圧力のせいで、共同宣言の採択が出来ず、共同宣言に代えて発表された議長声明にも、日米などが主張した「航行の自由」や「法の支配」については一言も盛り込まれませんでした。4月の外相会議では、議長国マレーシアのアニファ外相は、中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で進める埋め立て工事について「中止が望ましい」と明言されるといった場面もあったのですが、各国の対中姿勢が後退しています。
中国の札束外交の効果、恐るべしですね。 . . . 本文を読む
オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所(PCA)は29日、各国が領有権を争う南シナ海の島々をめぐりフィリピンが仲裁を求めている問題について審理を開始することを決定しました。中国側は、この問題はPCAの管轄外だとして、仲裁手続きを拒否していましたが、同裁判所が管轄権を有すると判断し中国側の主張を否定したものです。 . . . 本文を読む
米国海軍第7艦隊水上戦部隊所属の、イージス駆逐艦「ラッセン」が、中国による滑走路の建設が進むスービ礁の人口島の12カイリ内を航行し、「航行の自由」作戦を敢行しました。
欧州の国々の反応報道は未だ見聞していませんが(遠い極東のことで関心が薄い?)、近隣諸国の反応を読売が速報していました。
豪州が、対中貿易重視の政権に代わったとはいえ、強く支持を表明したのは納得ですね。しかし、ASEAN諸国は、フィリピン以外は総じて中立の立場を表明し、戸惑いが観られます。南シナ海の行動規範制定が進んでいないことから、想定されることではありましたが、恐るべし中国の札束外交の威力。
高速鉄道の導入で、中国へ逆転発注したインドネシアが、訪米中のせいなのかTPP参加表明したり、李国共の訪問を控えた韓国がとまどったり、それぞれ米中の間に挟まれて、したたかなのか振り回されているのか、忙しい外交展開を強いられています。 . . . 本文を読む
中国が進めている南シナ海での人口島建設。3千メートル級滑走路や軍港を備え、南シナ海の制空権や制海権を掌握しようというものです。シーレーンが中国軍に制圧されるとともに、米国本土や空母を標的とするミサイルを搭載した原潜を勇躍させる為ですね。
勿論、人口島は領海の基点となるものではなく、中国の主張は国際法上認められるものではありません。
米軍は、6月(5月説もあり)には人工島の12カイリ内へ艦船等を派遣し、中国領を認めない姿勢を示す作戦を立てていましたが、オバマ大統領が承認せず、今日に至っていました。
しかし、習近平の訪米時に、オバマ大統領が南シナ海での中国の軍事施設建設の中止を要請したものの、習近平が全く応じなかったことから、作戦の実行を決断したのだそうです。
(交渉時に、軍事施設は建設しないと習近平が答えたが、建設を続けているので決断したとの説もあります。)
そして、中国共産党の第18期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が開催されたこの時期に、「航行の自由作戦」を敢行しました。 . . . 本文を読む
フィリピン外務省が、2014年 5月に、中国がジョンソン南礁を埋め立てているということを示す時系列の写真を公開し、世界を驚嘆させました。
岩礁を人工的に埋め立てても、それは、国際海洋法では島とは認められず、領海やEEZの基点となり得ません。
しかし、中国は人口島を起点に、領海や、EEZ、ADIZ等の主張をしようとし、ファイアリクロス礁、スービ礁に続き3本目となるミスチーフ礁では3千m級の滑走路が建設が進められています。
米軍では早速、軍が12カイリ以内での航行か飛行をじっしすることで、中国の領海であることを否定しようと行動するものと思われましたが、オバマ政府が対中姿勢を配慮して行動をおこしま戦でした、中国は、工事を6月末で終了したと公表しましたが、滑走路他施設の建設はその後も継続されていますね。 . . . 本文を読む
マレーシアの首都クアラルンプールで開かれていたASEAN関連の会合が閉幕しました。(6日)
南シナ海で繰り広げられている中国の暴挙への追及と歯止めが期待されましたが、米・ケリー国務長官の腰が引けた姿勢で、すっかり中国ペースに翻弄されたまま終わってしまいました。
覇権を拡大する中国への抑止力たる期待を背負う日米。その期待に応えることが出来たとは言えません。中国の暴走を止める手立てはなくなったのでしょうか。
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