何気に手にした本と素敵な出逢い。
【トリツカレ男】いしいしんじ
ジェゼッペは、
何でも興味が湧いた事にとことん興じてしまうので
街でのあだ名は、トリツカレ男。
『今度は、何にトリツカレたんだい?』
街の皆も最初はバカにしているものの
ジェゼッペのトリツカレは半端じゃない。
結局、ジェゼッペは皆に愛される存在に。
そんなジェゼッペが最後にトリツカレタものは
恋だった。
キャーッ。
書いてるだけで胸がきゅんとするわッ。
このお話を読んで、
自分中で何か、スーッと晴れていくものを感じた。
誰かに何かに憧れることは、
自分を好きになることに通ずる。
そうなんだ。
今、ずっと頭の中で流れているのは、
テンプターズの『神様~お願いだぁ~。』って曲だ。
【あたしをしらないキミへ】の
増村君がガラガラ声で歌ってた曲。
GSって、きっとロマンチックな曲が
沢山あるのかも知れないな。
気持ちを伝える手段が【手紙】だった時代だしね。
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19時10分前頃、外を歩いてたら
日が暮れる少し前の様子が
インクが切れそうなプリンターの
全体的に薄紫な感じで
それは幻想的だったんだ。
古いアパートの貸室の窓に映る
ラブホテルのネオンも
なんだか凄くきれいで
角の家の背の高い、遅咲きの八重桜を見上げたら
気が遠くなりそうになった。
19時10分前
この桜の下で待ち合わせたら
10倍増しで、綺麗に見えるだろうな。