本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

「iPadバカ」美崎栄一郎著

2011-05-29 10:11:04 | 本・雑誌、読書
iPhoneを買った際に、ちらりとマニュアル本を見て、AppStoreから何でもかんでもダウンロード(もちろん購入もあり)して、ほとんど使わないアプリが画面上に並んでいる、ぐちゃぐちゃ状態の空しさにiPadでは失敗すまいと購入した本です。

この本を書くために、毎日アップされるiPad関連記事&ブログを100件程度、iPad関連本を8割以上購入読了、そして800種類以上のアプリを試して・・そしてできた本。

著者美崎さんは蔵書の整理をiPad利用の大きな目的の一つにされていて、まさに自分もそこだと思っていたので、ふむふむと納得できる所がたくさんありました。

しかし、紹介されているアプリが有料か無料か、いくらなのか、はたまた使用料みたいなものが必要なのかどうかはあまり記載されておらず、この本だけでアプリの比較ができないところはちょっと不便です。

どちらかというと美崎さんの情報に対する考え方やそのためにやっていることを参考にしたり、楽しんだりする本だなと思いました。
その中で自分にあった使い方があれば真似してみる。・・ってところでしょうか・・

何よりも情報の価値を知っている人(こういう本を読もうと思う方はだいたいそういう方でしょうが・・)が、そこまでできたらいいよねえなどと思いながら、情報を大切にしている著者に敬意を表しながら、おまけでiPadの使い方を参考にする本かなって思います。

実用書なんでしょうが、単純にアプリの紹介・マニュアル本みたいではなくておもしろかったです。



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「なんとか会社を変えてやろう」柴田昌治著

2011-05-28 06:58:10 | 本・雑誌、読書
とてもとても共感した本でした。
文庫本で読みましたが単行本は1999年5月に刊行されたものです。

こういうくだりがありました
「・・・そして何よりも必要なのは「生きる」ということ、「豊かな人生とは何なのか」ということを一人ひとりがもう一度、原点に戻って考えていくことではないかと思います。今まで多くのサラリーマンは管につながれた末期ガンの患者のように、会社生活に縛られて、ひたすら何も考えずに働いてきたのではないかと思います。はっと気がついた時、果たして自分の人生とは何だっただろうかと虚を突かれる人が多いのが現実ではないでしょうか。」

そう、私たちは東日本大震災で、「虚を突かれ」ました。いま多くの方が生きるとは何なのかを考えていると思います。
考え始めて自分の仕事に疑問を持っている方も多いと思います。
そうはいっても何をすればいいのかわからず、いままでどおり仕事のやり方を変えず、漫然と日々を過ごしている方・・この本を読めば自分が変わるヒントが見つかると思います。

いまの日本は、地震前にあった問題と地震後に発生したり、見つかった問題で問題だらけの国に見えますが、
外的な要因よりも・・日本に住んでいる私たちが、いままで特に疑問を抱かず、日々漫然と過ごしてきたことに大きな問題があるのではないか?
そのことにみんなが気付いているから、これから日本は変わっていくでしょう。

でも、人間の気持ちなんてすぐ変わってしまうもの・・
だから熱い想いを取り戻したくて、例えば本を読む。この本ってそんな本なのかなと・・・

と、ここまで精神論の本のように紹介しておりますが、実は、随所に会社を変える実務的な話が書いてある、「会社を変えたい」方に即役に立つ本です。


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手段を選ばす!!

2011-05-25 23:38:51 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
仕事以外に社会活動=社会にお役に立つなんていうとちょっと違うかもしれませんが・・
社会に関わるカツドウをやってみようとほそぼそ準備中です。

ですから参考になる話、本などなど・・周りの人が、これ関係あるんかいなと思うだろうものまで覗いております。

いまは、アドバイスをいただいている方が、先日ちょっと話題にされた「柴田昌治さん」という方の本を読んでいます。

何でもかんでも話を聞くと、それがどんなものなのか気になって、気になって・・
品よく言うと真似をしているような感じ、わかりやすく言うとパクッたような感じで、話をされた方としては、あんまり気分のいいものではないかなあと思いつつも、役に立ちそうだという気持ちを押さえきれません。

これが面白そうだとか、この方とても気に入っていると私の前あるいは声の届く範囲でお話される方、あらかじめお断りします。お詫びします。
恥も外聞もなく、参考にしちゃいます!!

いい「事業プラン(と言うほど大げさじゃないけれど)」を作りたい。。

ところで柴田昌治さんの本、数件の本屋を探して、有名な方の「なぜ会社は変われないのか」を見つけられず、「なんとか会社を変えてやろう」を読んでいます。アンダー(縦書きなのでサイド)ラインをたくさん入れて、ページを折って・・いつものことながら、うるうるっときています!!・・なんでビジネス書で泣くんか、いまだによくわからんですが。。

まあ著名な本ですので、誰にとっても参考になることが・・満載だと思います。

ついでに、その後他の本屋さんに行ったら、「なぜ会社は変われないのか」があったので、もちろん買いました!!

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目立ちたがり合戦のために犠牲になる現場とお客様

2011-05-25 06:17:03 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
某組織ではトップが交代し、上層・中間層のアピール合戦が始まっているようです。

ある部門では、マスコミ受けがしそうな新しいイベントが企画されました。
マスコミが取り上げる → 世間がトップを評価する → 企画者が褒められる

そして、そのイベント要員として動員される現場の若干専門性を持った職員たちは・・・
何も聞かされていませんでした。

通常、この仕事は、そこそこ勉強をしつつ、1年程度実務を経験し、まあまあ十分な対応ができるかなというところです。

某組織の人事異動は5月でした。ある現場では、6人いるうちの3人が新人になってしまいました。そして残り3人のうち1人はやっと1年の経験者です。
この仕事は2人ペアで対応する場合があり、その間事務室には少なくとも他の事態に対応ができる職員1人が在席していなければなりません。
新人さんにはちょっと難しいお仕事です。

そして、休日に開催するイベントが企画されました・・休日働いた人は手当を出せないので、平日休むようにと言われました。

算数を使うと、平日のサービスが停止する可能性が出ています。

イベントに人が集まるのかも疑問です・・

企画をしている方々は何のために企画をされているのか? 

きちんとデータを取らずに思いつきで派手な企画をぶち上げる。
現場のことを知らない。

よくある話ですが、よくある話でありながらやはり起こってしまう。

企画をする方々の評価はトップがするのではなく、一番影響を受けるサービスを受ける方々がする!

その仕組みがないと・・改まらないですね・・不幸です・・



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「幸せの経済学」~私なりに~

2011-05-22 20:45:55 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
Facebookでご紹介いただいて、いろいろ考えるところもあり、参加してみました。
映画「幸せの経済学」は、国際多様性デーの5月22日に合わせて、全国113か所で同時上映されたそうです。
私は福岡市で参加しましたが、映画を見て、その後パネルディスカッションという構成でした(全国一緒なのかなあ・・)。

映画については、共感できる部分もありましたが、どちらかというと「先進国側の人が作った映画だよね」という感想が強かったです。

まずは、いろんな国の研究者の方が登場し、いろいろなコメントを出されていたことについて・・
先進国、新興国、いろんな国を混ぜてはいましたが、結局皆さん、先進国で教育を受けたことがある方(だろう)で、自国以外の情報を持っていて、だから言えるんだよねって思いました。
自分の国のことは外に出てみないとわからないとはよく言われることで、発展途上の国々の文化や暮らしが素晴らしいと言ってもそれは、先進国で便利な暮らしを知った上で、その問題点を見た上でしか、本当の素晴らしさはわからないんじゃないかな・・

ブータンの例が出てきていましたが、ブータン国王が「国民全体の幸福度」なんて指標を持ちだして、ブータンが幸福なんだって言わざるを得ないのは、ブータンの国民がやはり先進国型のライフスタイルに魅力を感じているからだからじゃないでしょうか?

大企業が提供する消費スタイルにどっぷり漬かってきて、その問題点が明らかになってきた段階になって、自分たちがどれだけその魅力に魅かれていたかを忘れて、まだそのスタイルを知らない人たちに、あなたたちの生活は素晴らしいなんて言っているのは、失敗をした人たちが自分たちの失敗の原因をちゃんと考えずに無責任な事を上から目線で言っているようでいやな感じです。

先進国型のライフスタイルが拡がっているのは、単に大企業が押し付けているのではなく、それを受け入れるだけの魅力があるってことでは?
それがなぜなのか、それでよかったのか(もちろん先進国の多数の人はよかったと思っていない)を先進国の人たちがしっかり考えないで、自分たちが失くしたものを持っている国に対して、そこで止まれっていうのは、まさに先進国的発想じゃないのかな?
そういう視点から言えば、映画の中にあった、まだ開発が進んでいない国のリーダーを先進国に連れて行き、その光と影を見てもらうというのはとてもいいことじゃないかと感じました。価値観を押し付けるのではなく、現実を見てもらって当事者に判断してもらう。
何よりも大事なのはきちんと情報を伝えるってことじゃないかな。

それから「幸せ」について
幸せなんて個人レベルではやはり口に出すのはちょっと恥ずかしい言葉だし、普通は幸せなんて意識しない。
何か不幸があって、いままでの生活が幸せだったと気付いたり、
とても困難な状況を克服できて、幸せになったり、
幸せは不幸と対になって初めて、強く意識できるものだと思います。
また、幸せは何かを選ぶことでもあるようにも思います。自然に囲まれた生活を幸せと思うなら、多少の不便を犠牲にする。
モノに溢れた生活を幸せと思うなら、長時間働いたり、人が遊んでいる時に努力をして高収入の仕事を手に入れたり・・

まあこれは自分のそこそこ長い人生体験から確信しますね。

ローカリゼーションについて
とても大切な事だし、本来あるべき姿だと思います。でもやはりこれも幸せと同じように、覚悟を持って選ばないといけない。
狭い地域でおしゃれなデザインが生まれてくる確率は低いし、大企業が提供するように至れりつくせりじゃない。
でもやはり地元だと思うなら、がまんしなきゃいけない。大企業のモノ、外からのモノを否定するわけじゃないという言い方も映画の中にあったけれど、それは何を基準に選ぶの?そこのとこはクリアになっていませんでした・・難しいよ!

それから自然に囲まれたラダックの生活について
ちょっと見はいいかもしれないけれど、真実はわからない。日本だって昭和の初めまでは同じような生活があって
でも食うためにきつい労働があったり、きずなを守るために個人の自由が制限されたり。
ひょっとしたら宗教で心の平安があるのかもしれないけれど、宗教がなくなったところに宗教は取り戻せないし・・
また別の見方をすると(震災以降はかなり評価が下がっているけれど)日本って凄くいい国だって外国から評価されています。
でも日本人そう思っている?
外から見るのと実際に中で生活している人の実感って違うと思いますよ。
ステレオタイプ的な評価は一度疑ってみたいですね。

まあ、否定ばかりしても建設的ではないので、自分が感じた「幸せの経済学」について・・

そもそも、幸せを経済学だけで考えないこと。
そして人の生活は日々動いているから、常に考える。
例えば自分がいまやっていることは間違っていないか?→白黒つけられるような話はないと思うけれど・・等、日々自分の頭・言葉で考えていきたいですね。

それからできるだけ情報を集めること、提供をすること。知らなければ判断はできません。だから情報を提供することが、例えばお互いを理解する最良の方法だと考えてます。ちょっと唐突だけれど、情報がとても大事だから、そのためには文明の象徴ITだって利用した方がいい。ITはうまく使えば、とても大切なツールになると考えています。

自分個人がすること=自分ができることをすること。そしてやはり考え続けること。
さらに人間は地球上の一つの種として、地球に住まわせてもらっていることを意識しておくこと。そして地球を滅ぼすもっとも危険な暴走している種であることを意識しておくこと。(始末におえない種としてよくゴキブリを例にだすけど、人間の方がもっとひどい)

全般的に批判的な意見が多いので、グローバリゼーション擁護派に見えるかもしれないけれど、実は何でGDPを気にしなくちゃいけないの?何で順位を争わないといけないの? 個人が日々の暮らしに満足し、安心して過ごせることが大事でしょって強く思っている人間だってことを付け加えっておきます。

すごく長くなったけれど、それだけ考えさせてくれる映画だったってことかな。
参加した皆さんの感想もバラバラのようでした。

みんなが共感を持って終わるフォーラムやセミナーが多い中、こんな意欲的な取り組みをする主催者がちょっと気になりました。

思いっきり考えさせていただきました。楽しく深い時間をありがとうございました。


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第4回九州ソーシャルビジネスフォーラムに参加

2011-05-22 06:34:23 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
九州ソーシャルビジネスフォーラムに参加しました。

朝9時45分から始まって、終わったのが17時。途中昼休みは30分強。
参加者ほとんどがポジティブな方々及びソーシャルビジネスをヘビーにやっている方々。
濃い、濃いフォーラムでした。

最初、活動領域の違う分野の方々が集まって議論になるのかと考えていたのですが、
自分が思っていたのと開催主旨が違うのかなと思いました。

活動している方々が、自分のバランスを取り戻す場・・なんだなと理解しました。

本業をやりながら、あるいは生活が不安定になることを承知でこのビジネスを始める方々にとって
同じように志高く活動をしている方々と会って、様子を見る、話を聞くっていうのはとても大切な機会なのだろうと。

ですからそんな中で強いネットワークができているようで、ちょい参加者にはとても入りづらいところもありました。

とても大切な場だと感じましたが・・感じたからかもしれませんが、
これとは別にソーシャルビジネスについて技術的な問題(?・・活動の現状や経営に関する問題とか)の情報交換できる場も必要かなと感じました。

ところで、午後からはワークショップで、始まる前はぜんぜん期待してなかったのですが、ハマってしまいました。

12のテーマについて、アクションプランを創るものでした。

仮想のプランだったのですが、現実のプランだと見立ててやってみるとあれもこれもって気持ちが・・

本当に現実のプランを議論する場だったら・・と残念でした。
独りで考えるよりも複数で・・というのは、やはりそうで、発案者がどこまで創りこんでおくかという難しい問題はありますが、使えるやり方だと思いました。


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止めれない?

2011-05-20 00:00:43 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
別を打ち合わせで、中国では必要ないものはどんどん止めてしまうという話を聞きました。

その時はあまり気にも留めなかったのですが、

それと比べて、日本では・・

発展的に何かを止めるってことができないんじゃないかと思っています。

戦後から高度経済成長期・・とにかく作ればよかった。
失敗したって思うものがあっても取りあえず継続して、更にそれに変わる物を作って
どうにか当初の目的を達成して・・

バブル以降、失われた○○年って言われているけれど、いらないものを止めて、その代わりのものを創ることができないことがすべての原因では?

「止める」際は誰かが犠牲になる。
無難に犠牲を出したくない。傷つけたくない。

優しいようで結局それが、すべてを駄目にしている・・違うかなあ・・


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「世界に誇る日本力」ニューズウィーク日本版2011.5.18号から考えたこと

2011-05-18 00:00:12 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
大地震&津波から2か月が過ぎ、テレビ、雑誌等メディアが申し合わせたように「日本力」、「日本の底力」について特集をしています。
地震(及び原発)の影響がだんだん明らかになるにつれ、日本はもう駄目なのでは・・ってマスコミ自身が感じる気持ちを無理に打ち消すように、日本はすごいんだの大合唱です。

だから何?

ニューズウィークだけの論調じゃないんで、ニューズウィークだけを取り上げるのは申し訳ないけど・・

「世界に誇る日本力」という特集記事の見出しタイトル「本当に考えるべきなのは外国からの評判ではなく 日本が世界で何をしたいのかということのはずだ」にはとっても違和感です。

そう、外国からの評判ではありません。そして日本が世界で何をしたいのか でもないと思うのです。

いましっかりと考えるべきは、日本が世界の中でどんな位置を占めているかではなく、日本が、日本人がいまどんな気持ちでいるかということ。

津波で何もかも流されていても、やはり自分が生まれ育った土地に残りたいと思っている人がいる。
本当は引退してもいい年齢なんだけど、もう一度自分の生活を再建させると誓っている人がいる。
自分のことより、自分より弱者のことを考える人がいる。
風評被害にあった地域を応援しようと積極的にその地域の製品を購入しようとする人がいる。

「世界成長力&幸福度ランキング」で日本が9位だったことなんでどうでもいいことなんです。
世界が認めたすごい日本人が何人もいることなんでどうでもいいことなんです。

それが今を必死で生きている私に何の関係があるの?

本当に日本が素晴らしいのは、ごくごく普通の日本人の多くが、大災害をきっかけに自分が生まれ育った土地を愛したことに気がつき、最悪の状況の中でも人間としての尊厳を持って生きようとし、自分を信じて立ち直ろうとしていること。

日本はいま何もかも失ったかもしれない。でも普通の日本人が普通じゃないくらい輝いている。立ち上がろうとしている。

それが「日本力」じゃない? 

世界と比べる必要がどこにある!

私たちは私たちだけ見てもすばらしいでしょ!!

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「リーダーシップ・チャレンジ」ジェームズ・M・クーゼス、バリー・Z・ポズナー著、金井壽宏監訳

2011-05-15 12:22:30 | 本・雑誌、読書
5月になって読書スピード激落ちです(体重が激落ちしたらいいな・・)。

日本語訳P430の大作、「リーダーシップ・チャレンジ」を読み終わりました。
さすが、リーダーシップ論の第一人者、金井壽宏教授が惚れ込んだ(?)本でした。

リーダーシップはだれでも磨き、高めていくことができるものであると本の最後の章にありました。
よく言われることですが、リーダーシップは大きな組織のトップだけが必要なものではなく、人の活動のどんな場面でも求められるもの。

この本にも同じことが書かれていました。
自分は無理だと思わず、リーダーシップを発揮してみる。
躊躇して後悔するより、自分で行動を起こし、結果失敗して責任を取ることになっても、そちらを選びたいと思っています。
また逆に責任を取れる立場でなければ、フォロワーに徹する。安全なところから責任者を責めない。
フォロワーに徹する、不満があっても責任を取れない立場なら無責任な発言をしない。
そんなことも必要かなとこの本を読みながら考えました。

一回目は読み通すのに精いっぱいでしたが、金井先生も言われるように何回も目を通してみたいと思っています。

ちなみに金井先生の解説によると、この本は現存するリーダーシップ伝授の書籍の中では、研究者にも、リーダーシップを磨きたいと願う一般読者にも、最も読まれているロングベストセラーだそうです。
ほかにも、研究者の間で必読の書とされるのは、バーナード・M・バスのハンドブック、研究者と実務家の両方に向けて書かれたゲイリー・ユークルの教科書などがあるそうですが、超大作で邦訳がないそうです。


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自分で描く日本の姿

2011-05-14 05:26:56 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
地震以降、「日本ってどんな国か」がわからなくなってきていませんか?
地震前は、先進国で経済大国で、世界に誇れる日本製、サービスがあって、しかし、財政が破たん寸前で、少子高齢化が世界で最も早いスピードで進んでいて、いま、国のかじ取りを誤ると沈んで行くばかりの国になる。
と言われて、危機感だけはあったのですが・・
地震が起こって、多くの方がなくなって、生き残った者も生命そのものが脅かされて・・
いままで言われていた危機「感」がすべてなくなってしまった。もっと大変な事が起こってしまった。

被災をしなかった地域でも、大半の人が、考えをどう整理したらいいかわからないまま、混乱しているっていう状況じゃないでしょうか。

そうしていままで、ステレオタイプ的世論の形成に寄与していたマスコミがもうバラバラ。
日本は礼節の国だ。きっと立ち直る。元に戻るのに長い年月がかかる。日本製は世界から買ってもらえない。リーダーがしっかりしていない。現場のリーダーシップ。原子力発電所事故の影響・・・
短期間にあまりにいろいろなことが語られ、マスコミから自分なりの現在の日本の姿を描くことが難しい状況です。

そうするともう一度感性を澄ませて、自分で触れる範囲と混沌とした情報から、自分なりの日本の姿を描くしかないなと思います。
その上でこれからどんな将来を描くのか。

それは自分の家庭生活だけかもしれない。
・・・いまはどこもここもまずい状態だ。日本のトップリーダーたちは地震の対応に概してうまく対応できていない。→ いつまでも復興ができず経済が停滞し、賃金が下がっていくだろう。だからいまから徐々に生活の質を落として行こう。貯金をしよう。

もっと広く自分の住む地域社会について考えるのかもしれない。
・・・すべてのインフラがダメージを受けており、回復にかなりの時間がかかりそうである。日本人の心理は前向きな人と悲壮感を持つ人、関心ない人に分かれているような感じ。でも震災をきっかけに前向きに行動する人が増えたのでは?
→ いま危機感を持って活動している人、日本について考える人を動かしつづければ、震災前の問題(本当はいまも残っている問題)の解決策も見えてくる。いま心に火がついた人のその火を燃やし続けられるよう、自分は何をすべきか・・もちろん自分の火も燃やしつつ・・

自分の器で考えられる範囲で、現状分析をしてあるべき将来を描く。
被災地の方々に何もできないと焦るだけでは何も変わらないから、それが何になるの?っと思うかもしれないけれど、自分自身の頭で日本のあるべき未来を描いてみたい。願いは叶う。一人ひとりがこうありたいというものを持っていたら、きっとそれは実現すると思っています。



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「復興の経営学 経営創り直しの契機に」日経ビジネス2011.5.9号

2011-05-08 11:48:31 | 本・雑誌、読書
日経ビジネス最新号に経営学の権威、加護野忠男教授(甲南大学特別客員教授)、野中郁次郎教授(一橋大学名誉教授)、金井壽宏教授(神戸大学大学院経営学研究教授)の記事が掲載されておりました。
この3人が一度に載るなんてさすが日経・・・

研究者の方はあくまで研究をする、研究に基づき社会に対し提言をする、まででそれを現実社会に当てはめ、使っていくのは、それぞれの持ち場で働いている自分たちであります。まず自分にそう言い聞かせた上で、それぞれ気になったことをそのまま抜き書きしておきます。

【加護野教授】
○目を背けたきた問題を直視して・・・を一から創り直す。今回の大震災がもたらした国難を、その転機にしなければならない。
○直視してこなかった問題とは何か。その最たるものは、自分たちが思っていたほどの実力がなかったという現実である。

○日本の企業は「選択と集中」の号令の下、強いところに特化して弱いところを切り捨ててきた。
 ・・・予備のバッファーをきちんと作っておくべきだったのだ。
○ 働きたい人がもっと働けるようにすることも必要だ。
○ 震災直後の対応や復旧とは異なり、復興は長丁場となる。阪神・淡路大震災の時の経験からしても、10年以上にわたって地道な作業を積み重ねていかなければならない。それには組織的な取り組みが必要となる。そのためのエネルギーは、被災した人たち一人ひとりが自ら絞り出すしかない。

【野中郁次郎教授】
○日本の政治も企業経営もどちらかと言えば内向きで、内部競争に明け暮れてきた。
○そのために取り戻すべきは、日本の企業経営のDNAとも言うべき「全員経営」である。
○「即興の判断力」(自分メモ:説明内容省略、忘れた際は本文(P63)を見ること!)
○企業が直面する多くの混乱や困難を乗り越えるには、イノベーティブな試みが必要になる。ただ、イノベーションは「やろう」と思い立って起こせるものではない。日々の仕事という凡事の連続が蓄積していく中で、ある時、非連続が生まれ、凡事が非凡化する。
○最も難しいのは、個別具体のミクロの現実の背後にある関係性を読み、マクロの大局に位置づけ、新しい文脈をビジネスモデルに結びつけることだ。
※ 内容がすべて繋がっていて全部引用してしまいそうなので、あとは原文参照ということで。

【金井壽宏教授】
○不安の根底にあるのは、現実や将来に確たる見方や見通しが持てないという不確実性だ。
○不確実なのだから、正解などない。そこで追及すべきは、正解ではなく、多くの人々が危機に直面していても納得して共有できる「納得解」だ。
○(リーダーについて)特に有事には、不安や動揺に駆られた人びとに向けて、回復のシナリオや展望とともに「大変だけど大丈夫」というメッセージを出すべきだ。
○修羅場と呼ぶべき試練を乗り越え、元の状態に戻るどころか、一段と成長を遂げた経験を持つことだ。
○日本人には助け合いをベースとした集団としての回復力がもともと潜在的に備わっているのだと思う。その回復力を引き出すには、自らが回復力を持つリーダーでなければならない。

談話をまとめたものですが、さらに自分の気になるところを抜き出しているので、あとで読んだら原文に戻らないとよくわからないかもしれませんね。

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所詮怠け者と震災後日本って?

2011-05-07 05:39:21 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
ゴールデンウィークで休みをいただき、本を読んだり、エクササイズもどきで身体をリラックスさせ、今年もやるぞ~(なんで今頃?)と思ったのもつかの間、昨日片道1時間40分の通勤で一気にゴールデンウィーク前と同じ、疲れた自分に・・。

ゆっくり晩御飯を食べて、ビールでも飲んでなどと楽な事を・・。
毎日決まったことをやりましょう、なんて気持ちはどこへやら、ただただ「疲れた~」でした。
まあ所詮怠け者っていうことでありまして・・

さて、長い通勤移動時間、「日経ビジネス」などを読んでみました。
「再生」、「復興」の言葉ばかりが並んでいます。

私は被災地から遠く離れた福岡に住んでいますが、そんな遠くの一庶民の自分でさえ、3月11日に囚われているような気がします。
それ以前は、財政状況が悪化した国・自治体が少子高齢化の日本をどのような方向に導くか?危機的状況よねという感じだったのですが、いまは地震と津波ですべてが吹っ飛び、いまの日本の立ち位置がはっきり見えていません。
・・メディアはいろいろ言ったり、書いたりしていますが、自分の皮膚感覚としての日本の状況かな・・

現状が把握できない中でこれからの方向性なんて語れないとは思いますが、
再生とか復興とかいうものの前提となるのは、被災した地域の日本人が何を失くし、それがいまその方々の中でどのように影響しているか?
どのような心の変化をもたらしているか?

大事な家族や工場・家を失くした人にとって、コツコツと努力をして、時には家族を犠牲にして過ごしていた過去が、いまどのように映っているのか・・

それを知ることなしに、日本の再生とか復興ってないような気がします。

たぶんいま被災された方々は、過去を振り返ることも、日本の将来を考えることも、物理的にも精神的にもまだまだ無理な状況だと思います。

だから、被災地は地震前の生活と仕事を取り戻すことを目指す、被災地外では、3月11日前後で生活は変わっていないのだから、淡々と本来あるべき生活、仕事を続けていく。

被災地から離れた地域の者がどんなに被災地のことを考えても、被災地の方の気持ちになることはできないから、それを素直に認めて、遠くで被災地が日々変わっていく姿を見ていくしかないと思います。

できることはしつつ(これは忘れずに)、まずは自分の生活をきちんとすることが大事かなっと。
そうするうちに見失った立ち位置も見えてくるかもしれません。

メディア、識者=主に東京にいる人たちが言っているように、経済規模世界○位のの日本とか、世界に影響力のある日本とかを再生、復興の目標とするのか? 

そうかな? 
やはり被災地の方々が顔を上げて、前を見つめられるようになるまで、本当の目標を見つけるまで、その議論「ストップ!」でもいいんじゃないかなあ~

これからの日本を決めるのは、多くのものを失くした被災地、地方であるべきだと思ってます。

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ゴールデンウィーク日記

2011-05-05 20:36:43 | 日記(日々の出来事)
カレンダーどおりにお休み(5月1日は半分仕事だったけど)なので、気分的に今日がゴールデンウィークの終わりで、なんとなくイライラして過ごした一日でした。

今年のゴールデンウィークは特に予定もなく、おまけに1か月遅れの人事異動が5月1日だったので、なにやらやっと1年の始めのような感覚で、落ち着かない感じもありました。
明日もしくは来週月曜日辺りから本格的に新体制で今年がスタートします。ちょっと緊張です。

お休みはゆっくり家で過ごし、本来整理すべき、行政関係及び社会活動の方はすっかり手つかずで(これもイライラの原因かも)、外国語の勉強方法の見直しや健康管理について、ちょっと考えておりました。

ブログの更新もちょっと気が抜けております。

お休みの間、少々ぼんやりしてしまったことに罪悪感を感じておりますが、過ぎてしまったことですし、どうにか持ち直しもはかれそうなので、気にせずに、これから残された数時間、あえて今年1年のことなど考えてみようと思っています。


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「新しい日本へ」日本経済新聞連載記事

2011-05-03 11:25:55 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
昨日5月2日(月)から日本経済新聞朝刊で「新しい日本へ」という連載が始まっています。
まあ通りいっぺんの論調はさておき、2日も本日2日も興味あるところがあったので、メモを残しております。

2日の記事
失敗学で有名な東大名誉教授畑村洋太郎さんが話したこととして
「見たくもないものは見ない。考えたくないことは考えない。米国は考えようと努力する国。日本は考えないままにしておく国」
アメリカのことは知りませんが、日本のことはそうだなとよくわかります。
ではなぜアメリカは考えようとする国なのか・・なぜ日本は考えないままにしておく国なのか・・
畑村教授が書かれた本に何か答えがあるのか・・とすぐ答え探しをしたがりますが、これを自分で考えることに意味があるような気がします。

それからこの記事の最後、

「・・政治家も、官僚も、企業も甘かった。次の世代へ教訓を刻むのは今しかない。」
経済新聞だからこういう書き方になるのかもしれませんが、国民という言葉はないのかな?と。
記事の最初に個人が防塁堤のあたりに家を建ててはいけない話がありますが、昔からの言い伝えに従い、自分の家を建てる場所を選らずことくらいしか、国民が主体的にできることはないのか?

ここでも最近強く感じることを改めて感じました。

それは・・政治家、官僚、企業という前に国民個人は?
これからは(というよりずいぶん前からそうだったかもしれないけれど)、権威あるいは大きな力に頼らず、国民一人ひとりがどうすべきか、個人であっても、地域が、あるいは日本国がどうあるべきかを考えないといけないのではないでしょうか。

それから3日の記事

「井の中」の技術立国として、日本には優れた技術があるものの「その場しのぎの対策」であったり、「組み合わせて実社会の問題解決に活かす力が乏しい」とありました。

庶民が最高峰の知にどうのこうの言えるはずもありませんが、大学どうしが個々の大学のことばかりを考え、日本の知としてどうあるべきという話がないなあとか、研究費が取れて自分の研究が続けられます・・なんて話はよく耳にする話で、
最高の頭脳を与えられた人たちが高所から物を見ずして、日本って誰が天下国家を考えるんだろうって、いつもながらではありますが、寂しくなってしまいます。

それにしてもメディアというもの、問題提起をすれば役割は終わるのかもしれませんが、最近どの記事を読んでも「だから、何?」って感じてしまうのはなぜでしょう?


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労働者の祭典メーデーに参加しました

2011-05-01 16:53:39 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
仕事関連でメーデーに行ってきました。

労連系のメーデーだったので、現政権与党とは距離を置いていて、政策批判が遠慮なく行われておりました。

そもそも組合運動に深い知識がないものとしては、どの組合にしろ、なぜ特定政党を支持するのかというのは、理解できないところです。
たしかに組合が言うように政策形成に組することにより組合の主張が通りやすくなるというのはあるかもしれませんが、政党にとっては支持団体の一つに過ぎませんので、支持政党が政権を取った時に組合にとって都合の悪い政策も出てくるわけで、その時の整理がなかなかできないのではないか、実際いま、特定の労働団体で、整理ができていないのではないかと思っております。

さて、今年のメーデーは、東日本大震災の被災者支援や被災地の復興、原子力エネルギー政策、増税などで論点が明確になっており、組合員の気持ちもまとめやすかったのではないかと思います。

しかし、最初の繰り返しのような話になりますが、メーデーという祭典はつつがなく取り行われても、個々の労働者は経済状況を理由に賃金を切り下げられ、不安定な身分になって・・

でも組織の上部は政策形成に関わってそこから変えていく・・なんてまどろっこしいことをやっていて・・・
現場の個々の問題をきちんと争う方がよっぽど手っ取り早いと思うんですが・・

政策形成に関わる方々と一緒に何かできるというステータスみたいなものが大事なのかなあと思ってしまいます。
(この辺りの話は本日参加したメーデーの組織の話とは関係ありません。あしからず・・)

震災後に日本を根本から立て直さなければという議論が聞かれますが、政治にしても行政にしても、そして労働組合にしても、そう日本中のほとんどの組織のリーダーたちが派手な言葉を並べて改革あるいは復興を叫んでも「自分たちの既得権だけは守りつつ」という思惑が見え隠れして、既存のリーダーたちじゃ駄目なのよね・・って諦めの気持ちになってしまいます。

まあ後ろ向きじゃ駄目なんで、いまは自分のできることを粛々とやっているしかないですね。

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