本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち」 内田 樹著

2010-12-31 19:53:23 | 本・雑誌、読書
今年最後の本。やはり学ぶこととか働くことに関する本になりました。

今年の関心事は、日本の将来。
なぜ日本に元気がなくなったんだろうかということ・・

なるべく自分の頭で考えるように、自分なりに本を選んで読んできましたが、
やはり世間一般で語られていることに流されたのではないか・・

来年こそ、「自分なりの意見を持つために」自分の視点で本を選び、読み、自分の頭で考えていこうと思っています。
それから来年は純粋に感動だけを求め、本を読みたい・・暇あるかなあ~

さて、「下流志向」
文庫版の帯に「日本中の親、教師を震撼させたベストセラー、ついに文庫化」とありましたが、
自分は何も知りませんでしたので、へぇ~そんな本なんだと読みました。

最近の子どもたちが最初に接する社会行動がお金を使ってモノを買うこと
社会にまず「買い手」として登場するから、教室でも教育サービスの買い手としての
ポジションを確保しようとする・・という話はどうもピンときませんでしたが、

小学校や中学校に通う子どもを持たない大人は、学校のことを知らないってことが
わかりました。
教育のステークホルダーは、子ども、親、教師、教育関係者だけなのか?

初等教育から知識の習得が始まるとすれば、社会を構成する人すべてが
教育のステークホルダーだよねって思いながら読んでました。

ところで著者は教育があまりにも経済活動の主体である人を育てる教育になっていることに疑問を呈しておられまして、
本来学ぶということは、何の役に立つかわからないけど・・とにかく学ぶことであるというのは、

(お金がなければ生きていけないってことをちょっと脇に置いて見ると)
教育を本当にそこまで戻せたらいいだろうなあと感じました。

とりあえず前半の「教育からの逃走」は自分にとっては概念的で、よく理解できていないようです。

後半の「労働からの逃走」は
今では言い古されたことが書かれておりましたが、
初期にこのような形で問題提起をされている、
オリジナルで現状を分析されていることは、
いろいろな視点がちりばめられてはずで、
もっとゆっくり読んでみようと思います。

一番印象に残ったのは「転職を繰り返す思考パターン」という項

今の仕事を「こんな仕事やってられるか」と思い、不満をいつも抱えて仕事をしている人間は
当然周りから高い評価を得られるわけがなく、今している仕事で高い評価を得られない人が、
他からより条件のよい仕事をオファーされるという可能性はあまり高くない。

青い鳥を求めて今いるところでベストを尽くすことを拒否しているうちに身動きがとれなくなる
等々。

自分が若い頃、いえ最近まで「こんな仕事やってられるか」じゃなかったかなあと・・

安直なまとめになってしまいますが、

この本は子どもたち、若者を扱っているけれど
教育とは何か、労働とは何かを日本人がわからなくなっているのではないか。
普通の人がもっと議論する場所、時間をもたなければといけないのではないか。
そう感じました。

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2011年 日本と世界(上) 京大 山中伸弥教授 日経新聞12月29日

2010-12-29 17:39:21 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
昨日仕事納めでした。
ん十年前に仕事を始めて始めて、仕事納めの「あいさつ」とか「式」とかがない状態を経験しました。
みんな一昨日同様「お疲れさまでした!」
ちょっと違ったのはそのあとに「よいお年を」
それにしても淡々と1年終了です。

そんなこんなでまったく新年を迎える実感がないのですが、とりあえず、若干大掃除っぽい作業をしてみました。

気持ちすっきりですが、明日仕事なので手抜き感もあり!
何で仕事納めの後に仕事があるのかなあ~などと考えながらでは、お家はピカピカになりません。

さて、巷には今年の総括や来年の予想、抱負などが溢れています。

今日はゆっくり新聞が読めまして、
日経新聞一面の2011年 日本と世界(上)をしっかり読みました。

iPS細胞の研究をされている京都大学教授 山中伸弥氏のインタビュー記事
「人づくりへ総力結集を」というタイトルがついていました。

予算が少ないとか、体制が・・とか不満をいうのではなく、現状あるがままを冷静に分析し、それではどうするかという発想は最先端に立つ方ならではと思います。

研究の世界に限定される話ではなく、自分の仕事でもとても参考になると思いました。

気になったところを抜粋してみました。

○「iPS細胞の研究で日本は米国に『1勝10敗』の状態が続いている。
予算、研究者数、論文数のいずれも米国の10分の1程度。この状況は今後も変わらないだろう。」
「綱引きを1人対10人でやったら10人が勝つのは当たり前。それなら国をあげて綱そのものを作り、日本なしには綱引きができないようにしようと考えている。iPS細胞を作る基盤技術や安全性の評価など、一番大切なところを押さえる」

○中国や韓国も頑張って研究している。ノーベル賞受賞者数だけを見ると日本は優位だが、それは昔の業績。現在は両国がいい成果をたくさん出しており、このままでは日本はアジアの中での地位も維持できなくなる。

○課題は人だ。大学は研究者と事務の定数枠があるが、それだけでは駄目。知的財産や広報の専門家、高度な技術を持つ研究支援者が多数必要だ。

○今は外国でなければできない研究はほとんどない。ただ研究の中心地である米国などに行き、人のつながりをつくったり(研究の)システムを学んだりすることは大切。

○日本人の良さは努力すること。よく働き、手を動かしてコツコツ取り組む。互いを思いやる気持ちのすごく強い。

○今、みんなが自信を失いかけているのが一番怖い。学校でも日本の素晴らしさをあまり教えていないようだ。

本日は「上」。次はどなたが登場されるか楽しみです。


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「日本経済「余命3年」」竹中平蔵、池田信夫、鈴木亘、土居丈朗著と日経新聞・経済図書ベスト10

2010-12-26 10:50:06 | 本・雑誌、読書
対談形式で作られております。お一人方の発言ボリュームが足りず、満足度がいま一歩ですが、
各所で鋭い意見を述べられている4人の本で、示唆に富む内容だと思います。

各著者が他のところで細部まで発言されている内容に、必ずしも賛成できないところもあります。

しかし、この本は大きな方向性や方針の議論ですので、うなづけるところばかりです。

ここで書かれた意見や提案をもう少し深く理解し、自分なりに「日本がどんな国であってほしいのか」をしっかり考えてみたいと思っています。

さて、ついでに本日の日経新聞の読書欄

慶應義塾大学 池尾和人教授の解説で

エコノミストが選ぶ経済書ベスト10が発表されておりました。
気になっているけどまだ買えていない本、結構書評を見ているつもりだったのに知らなかった本ばかり

備忘としてここにメモです。

1 競争の作法 齊藤誠 筑摩書房 740円
2 これからの「正義」の話をしよう マイケル・サンデル 早川書房 2,300円
3 競争と公平感 大竹文雄 中央公論新社 780円
4 デフレとの闘い 岩田一政 日本経済新聞出版社 3,000円
5 若年者就業の経済学 太田聰一 日本経済新聞出版社 2,400円
6 大いなる不安定 ヌリエル・ルービニ、スティーブン・ミーム ダイヤモンド社 2,000円
6 単身急増社会の衝撃 藤森克彦 日本経済新聞出版社 2,200円
8 リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上下) アンドリュー・ロス・ソーキン 早川書房 各2,000円
9 ポールソン回顧録 ヘンリー・ポールソン 日本経済新聞出版社 3,200円
9 消費税の政治経済学 石弘光 日本経済新聞出版社 2,800円
9 ストーリーとしての競争戦略 楠木建 東洋経済新報社 2,800円

職業的には3位の競争と公平感、5位の若年者就業の経済学が気になるところです。
池尾教授の解説もここに残したいですが、あんまり引用してもまずいかな・・

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「大前研一の新しい資本主義の論点」大前研一編著

2010-12-25 10:58:53 | 本・雑誌、読書
「この国を出よ」に引きずられて、久々大前研一さんの本を続けて読んでみました。

この本は、大前氏がまえがきに「『ハーバード・ビジネス・レビュー」に掲載された論考のうち、世界金融危機のその後の新しい現実について書かれたものを集めた集めたアンソロジー」と書いているとおり、ハーバード・ビジネス・レビューから「経済と金融」、「企業」、「グローバリゼーションと新興経済」、「技術と環境」というテーマにわけて記事がピックアップされています。

いまでは既にかなり議論が進んでいるテーマもありますが、いまの議論の潮流を知るために参考になる本だと思います。

関心のある論考の著者の本、あるいか関連の本を読んでみようかなと思います。

自分がいま気になるところでは、

「経済回復ではなく、新しい経済を発明する」
ジェームズ・グスタフ・スペス

「ステークホルダー資本主義の再来」
ジェフリー・フェファー

「国家資本主義の再来」
イアン・ブレアー、ホアン・プジャダス

「「移民」という五億人市場」
マルセロ・M・スアレス=オロスコ

もちろん、う~んそうかな? よくわからない??って感じるところもいっぱいですが・・

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甘栗太郎 プリンセス・クリン

2010-12-23 15:28:41 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
またおいしいものを食べました。
例によっていただきものです。

株式会社九州甘栗 甘栗太郎のプリンセス・クリン

栗で作ったスイーツです。

とても濃厚。
ちょっと甘いけれど、甘過ぎるものを食べた後のいやな後味はなく幸せな気分になれます。

上に載っているジュレにも本体にも小さく刻んだ栗がたくさん入っていて
栗好きにはたまりません!!

甘栗太郎

写真撮ってみましたけれど、あんまりおいしそうに見えないですね。
ちゃんとした写真はホームページで確認してください。

牛乳びん風のレトロな器はキャップがついていて、食べた後も使えそうです!

本店のみ、数量限定の販売だけれど、開発したばかりのようだから、そのうちお取り寄せ「可」になるのでは?

なって欲しいですね~~


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自分の生きている社会を考えてみようと思う

2010-12-22 08:47:08 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
当たり前だけれど、人間って自分一人で生きているわけじゃない。
せっかく人として生まれてきて、生きるために資源を使い、周りの人を傷つけて、社会に迷惑をかけただけで終わりたくない。
ひょっとしたら「世間のお役に立つ」ではなく、自己満足かもしれない、単に自分の生きる意味を探すだけかもしれない。
でも自分がやれることをやってみたいと思う。

2010年12月20日、二人の方にその話をしてみました。


挫折するかもしれないけれど、出発。。


「役に立とう」などとおこがましいことは考えないように・・
客観的な視点を忘れないように・・
感謝の気持ちを忘れないように・・
自分だけでは何もできないことを忘れないように・・
柔軟に発想することを忘れないように・・


謙虚であろうと思う
常にポジティブであろうと思う

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「非営利組織の経営」P・F・ドラッカー著

2010-12-16 01:35:06 | 本・雑誌、読書
月並みですが、ドラッカーの偉大さを感じます。
原著は1990年に書かれていますが、20年経ったいまもまったく古さを感じさせない内容です。

非営利組織に関わりたい人にとって、各ページ一行も無駄がないものだと思います。
NPOや社会的企業に関する本を少し読んでいましたが、この本を超えるものはないように思います。

この本を読まずして、非営利組織の経営はできないのでは・・とまで考えてしまいます。

何度も読み返したいです。
オリジナルを読もうと原書を購入しました。

書き出しは、当然のことながら「ミッション」から始まり、

最初のページに登場する

「自らへの関心を中心に置くリーダーは間違ってリードする。今世紀、あの最もカリスマ的な三人のリーダーほど人類に害をもたらした者はいなかった。ヒトラー、スターリン、毛沢東である。重要なのはカリスマ性ではない。ミッションである。
したがってリーダーが初めに行うべきは、自らの組織のミッションを考え抜き、定義することである。」

という段落で、いきなり自分の思い込みに気づかされ、この本の価値を知らされます。

今年最後にこのような本に出会えて幸せです。

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労働者の甘さが低い生産性につながっているのでは?

2010-12-15 00:02:44 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
昨日、午前0時過ぎ、しばらくぶりに離れて暮らす娘と話ができました。

メールやら着信やら留守電やら様々な形跡を携帯電話に残していたのに何も音沙汰なし。
事件に巻き込まれていたら、会社の方から連絡あるよねっとちょっと青くなって・・

毎日午後10時、11時の帰宅らしいです。
まだ、採用1年目なのに何故に・・

久々の会話で仕事ぶりがわかりました。
会社話題定番の上司の不満いっぱいだったけれど、働く楽しさに目覚めていく娘の成長がちょっと・・いえ、かなり嬉しかったですね。
それにしても長時間労働は仕事がたくさんあるというよりは、マネジメントの悪さ・・きちんと管理できていれば短時間で終わるものが、そうはなっていないようです。

娘の様子を思い浮かべながら、日本中よくある話だとつらつら考えるとこれは労働者の方が労働時間にお金が払われないことを容認しているせいではないかと。

自分の働いた時間よりも少ない時間外手当(いわゆる時間外手当未払状態)だったり、ちょっとした時間を労働時間とカウントしなかったり・・

そうすると経営・管理の側もそのくらいサービスでやれるはず。
ちょっとくらいはかどらなくても手当を払わないなら時間がかかっても、まあ仕方ないかとか思っていないか。

これは労働者が厳密に働いた分を要求していなかったり、自分がはかどらないからお金貰わずやりますっていうのが美徳だと思っていたり・・
労働者がきちんと要求していて、きちんと払うシステムができていたら、時間を使うってことはお金を使うってことだから経営側も効率を上げることを求めるし、そのシステムをきっちり作っていたはず。

ある程度同じ評価の人には同一賃金を払うとしたら、個々人が同じように能力が引き出せるよう、会社はマニュアルを整えたり、訓練に力をしたり・・
働いた分は1分でもきっちり貰うっていう西洋的な考え方だったら、無駄な費用使わないように経営側で生産性を上げるシステムを構築したはず。

でもそれがなかったから、なんとなくだらだら働きができてしまった。
そしてそれが日本の生産性の低さの原因の一つ。

結局労働者がきちんと自分の権利を主張しないことが短期的に会社の利益になったとしても、長期的に見たら非常にマイナスではないか・・

そして日本経済が比較的良かった時を生きてきて、いまや経営者に近い人たちの考えが「長時間労働=一生懸命働いている」になってしまっているから、テキパキ働いて、勤務時間後は自分の時間を過ごしたいと思っている若手をいやいや会社に縛りつけているのではないか。

いまさら会社が厳密な労働時間管理をしても、行政機関による適正指導が行われても、ちょっとやそっとの期間でどうにかなるレベルじゃないですね。

時間管理に甘い労働者が、ゆるい経営の会社を育て、日本全体の生産性を低水準にしてしまった。

ではないでしょうか?

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見過ごしていたところを考えて・・

2010-12-14 01:08:10 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
新聞は日経新聞と地方紙の西日本新聞を読んでいまして、他紙はあまり目を通しませんが、今日偶然朝日新聞の記事に目が止まりました。
12月11日土曜日の「be on Saturday」のフロントランナー、土曜日の別刷り紙面の特集で今回は、花まる学習会代表の高濱正伸さんでした。

「私が育てたいのは、受験を勝ち抜く人間じゃない。どんな時代にも、一人でメシが食える大人なんです」


先日、高校生の就職面談会をお手伝いしていた時に、お会いしたハローワークの方(この方は民間企業で長年働いておられ、その経験と人脈を活かし、ハローワークで就職の支援をされておられる方ですが)に聞いた、いま、時計の文字盤やものさしを読めない高校生がいるという話はまさかと思いました。
小学校で教わるはずで、かつ普段の生活に必要なことができない?

その時、「義務教育」って何だろうと思いました。
小学校、中学校で必要なことを学べずにいるとそのまま、誰のフォローもなく、社会に出ていってしまう。

私たち(少なくとも私)は義務教育は受けるべきものだから、ここは文部科学省の領域だから、教育関係者や現に学校に通っている保護者しか教育への発言権がないと思っていて、実際子どもが学校を卒業してしまうと教育に物申すことはできないと考えています。・・実際できない・・
でも、時計を読めない高校生をきちんと自分で食べれるだけの社会人にするのは誰か・・またその人が食べられなかったら誰が面倒をみるのか・・

結局きっちり義務教育期間に身につけるものを身につけられなかったことの責任は、本人とともに社会全体が持たなければならないでしょう。

そうであるなら義務教育期間であっても社会の構成員すべてが子どもたちに関心を持った方がいい。

人材育成という時に、会社の中での教育とか、学校を出た後の教育とかを議論しますが、いまの時代を生き抜く人を育てるということであれば、若い時からの教育、すなわち義務教育期間の教育を考えるべきではないか・・。

いままで教育の素人は手が出せないと思っていた領域について、何ができるか考え、何らかのことをやってみたいと考え始めていました。

ですから、高濱さんの「一人でメシが食える大人」を育てる教育をずっと以前から実践されているという記事がピーンと響きました。

自分は人生いつからでもやり直しがきいて欲しいと思うし、学校の勉強じゃなくても人を育てるものはあるんじゃないかと思うので、「10歳までの教育」や算数や国語と野外生活を通じた教育というのは一つのやり方だと思います。自分の目指すところは違うかもしれません・・


しかし、きちんと社会で生きていける人を育てることを目指していて、多くの方の支持を得ておられる高濱さん、自分はまだスタートラインにも立てていませんが、勝手にロールモデルにしようと思ったりして・・

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サービスって何?

2010-12-11 16:01:04 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
本日、天気は悪かったものの気分は悪くありませんでした。
するべきことがあって、ちょっと気が重かったですけど、まあしょうがないと行動を始めました。

朝早くに行かないと作業が終わらないと言われていて、あるお店に出かけました。
早い方がいいだろうとネットで開店時間を確かめて・・・

開店時間は10時。ちょっと早く出過ぎて10時3分前に着きました。
店内から人が出てきて、駐車の誘導をしてくれました。(それなりに車乗ってますから必要ないですけど・・)

そして「○○さんいらっしゃいますか?」と伝えたところ言われた言葉
「ただいまミーティング中ですので・・・」
ああ、ちょっと早かったからと「じゃ、車の中で待ってま・・」と私の言葉が終わるか終らないうちに
「ではお願いします。」とその方は店内にさっさと戻っていきました。

冬の日に車の中で待たせるのかあ~。
ちょうど日が照って、暖かくなってきたので、まあいいかと思って待ちました。

ところが10時を過ぎても誰も迎えに来ない? 
開店10時では?
私が待っているのを忘れたんじゃ・・・。

それでも待ちました。開店から5分が経過しました。私は既に8分待っていました。
そっと店内の様子を見るとまだミーティングは終わりそうにありませんでした。

私は許せませんでした。

車を降りて店に入り、ミーティングをしている店長に向かって

「開店時間は過ぎている。私が待っていることをわかっていながらミーティングを続けるのですか?
ミーティングは開店の少なくとも5分前には終わるべき。」

店長は謝りましたが、心からのものとは感じませんでした。
たった一人のお客と思ったのでしょうか。

おまけに怒り心頭で座った席に、別の方がやってきて、サービスの飲み物メニューを広げながら
「何かお飲みになりますか?」とマニュアルどおりのご発言。

この会社はサービスを売り物にしており、各店舗のサービス内容がホームページに掲載されています。
私が行ったお店も気持ちの良い店内に子ども用コーナーがあり、トイレも快適に整えています。

しかし、きちんとお客の対応ができなくて何がサービス?

昨日仕事での話
私が相談を担当した方から昼休みに電話がかかってきて、相談いいですかと言われました。
昼休みも相談を行っていますので、いいですよっと言ったところ、いま近くまで来ているのでそっちに行きますから・・

昼から約束があり、出ることになっていました。来所となると時間がかかります。
あわてて他の相談員に引き継ぎを・・・する間もなく、電話の方が到着されました。
対応を引き受けてくれた二人は昼食もそこそこに、相談に入りました。

突然の事態を想定していなかった自分は先輩の相談員お二人に迷惑をかけてしまいましたし、
相談をした方に「自分が」万全の対応が取れなかったこと(もちろん相談そのものはきちんと行われました)を申し訳なく思いながら、その日一日仕事をしました。

日頃からサービスが悪いと言われている我々業界、その業界でもサービスを受ける側を優先して考えるようにしています(今回は失敗しましたが)。

サービスを売り物にしているなら、そんだけのものをやってください!

昨日自分が失敗して後悔が続いていただけに、私が抗議しないと気がつかなかっただろうこのお店を心から許せないと思いました。


サービスってインフラを整えることではなくて、予期せぬ事態に「人」がどう動くかを常日頃から考えておくこと、まずはお客様がどうしてほしいかを常に考えることを組織で働くものすべてに徹底することかな。


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「国家の命運」薮中三十二著

2010-12-10 00:23:59 | 本・雑誌、読書
本屋の目立つ場所にあって、気になったので買っておりました。
佐藤優さんの本を読んだので、外務省つながりということで読みました。

外務事務次官まで登りつめた方の著作であります。
専門官である(あった)佐藤氏は、表舞台を務める政治家の補佐役として黒子に徹し職責を果たして来られた方で、外務公務員一種である薮中氏は、政治家の横に立って、あるいは政治家の代わりに表舞台で職責を果たして来られた方、佐藤氏の著作がドロドロした内容なのに対し、明るく華やかな内容。
事前の準備があるにせよ、外交は政治家と政治家の駆け引き、議論で物事が決まるものであって、インテリジェンスなどというものがあって映画に出てくるスパイのような諜報活動が行われているなんていうことが、何かウソじゃないかと思えてきます。

それにしても「はじめに」の中に「私は、外交インサイダーとしての立場を利して、個々の政治家について論評したり、暴露的レポートをお届けしたりするつもりは毛頭ない。」という記述があって、あれ?佐藤氏を意識しているのかなあと想像したりもできます。

若干茶化しているように取られるかもしれませんが、章立ては日本が世界の中で考えなければならない項目がバランスよく上がっているように感じますし、なによりわかりやすく書かれていて、素人に読みやすいつくりになっています。

この本の章立てを見ながら、関心あるところについて、もう少し専門的な本を読むとか調べていく。
そんな使い方ができるのでは。

しかし、私がこの本を受け入れ難いのは、著者によると日本の直面する課題に著者なりの処方箋を提示したいとしているところ。
仮にも外交の事務方の頂点を極めた人が「今さら何を」状態です。
ご自身が現役の時に課題に向き合い、課題を解決すべきであったはず。
諸般の事情で自分では実行できませんでした、処方箋を書きますから誰か実行してね!って感じですよね。

政治家あるいは行政の相当レベルの方が引退して、これからの日本の進むべきを示しますっていうのは止めて欲しいですね。

最近、評論家さんとか、学者さんとかやたら危機を煽り、なにがしかの提言をしていますけれど、それって自分の売名、儲けの手段にしてない?って本が多過ぎるような・・多少欠点のある政策だって、方向性が間違っていなければ、実際に作業に着手して継続してこそ効果があり、改善点も見えると思うんです。
本を書くだけ、批判をするだけなら、頭の中にあるものをパソコンに引き出して、ハイ終了ってことじゃないですかねえ?

う~ん・・・なかなか面白い本だったのに、本以外の話にまで拡げて不満をぶつけて、台無しの評価になってしまいましたね。


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2010年度地域政策デザイナー養成講座最終回

2010-12-09 01:30:47 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
もう昨日になってしまいましたが、12月8日、地域政策デザイナー養成講座第12回講演会(政策提言発表 記念シンポジウム)、この講座の最終回に参加しました。

今年3月末からいままで10か月、自分は聴講生ではありましたが、すべての回、12回よくぞ参加できたなあと感慨深いです。

聴講を申し込んだ時点は福岡市の勤務だったものが、4月から本人びっくりの北九州市での勤務になり、時間までに来れるだろうかとヒヤヒヤしどおしでした。

さてそんなことはどうでもよくて・・

最終回らしい、とても中身の濃いシンポジウムでした。

特に記念講演会として設定されていた 前駐中華人民共和国特命全権大使 宮本雄二さんの講演は、中国について目からウロコのお話でした。
中国のすべての政策が中国共産党の支配継続が目的であり、そのために「社会の安定」と「経済の成長」の二本柱を立てている。
その二つの目標を実現するために隣の経済大国である日本との関係は中国にとっても大切であるはずであるという大きな前提の下にお話された内容は、巷で聞く中国論とは異なる、中国に深く関わった方ならではのものでした。
いまのところ、仕事では中国と全く関わりのない自分でさえ、メモの取るスピードの遅さにイラッとくるくらい、ひかえておきたい内容がいっぱいでした。

会場で寝てた人がいたけど、その人の感度どうなってるんだろうって、ひそかに失笑しました。

もっと知りたいと思う内容だったので、会場で思わず著作を検索しました。
そうしたら来年1月に「これから、中国とどう付き合うか」という本が日本経済新聞社から発行される予定だったので、そのままAmazonで予約してしまいました。

それにしても、講座が始まった時期といまでは福岡という田舎に住んでいる我々の視点も大きく変わってきて、もはや「九州」という切り口で話をすることが古いような感覚があります。
世界全体がつながっているような感覚で、九州だけがうまくいけば、安泰ということはなくなっています。

世界の経済状況が地域にも影響を及ぼすし、中国の環境問題はそれこそ地理的に近い九州にとって深刻な問題です。

最近では、いい加減平和ボケの日本人も本気で安全保障を考えなければいけないのではないかと思う事態も頻発しており、地域が世界の動きに投げ込まれたと言ってよい状況です。

このような世の流れの中、キチンと自分の視座を持った人だけが尊厳を保って生きられる時代になっていくように感じます。

ところで、受講生の方の政策提言発表がありました。
私は聴講生ですのでその生成過程を見ておりませんが、忙しい中、仕事を持つ方々が多い中、よくぞここまでまとめているなという内容でした。
すごいなあ~受講生!


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北九州のうまいもん

2010-12-08 09:21:43 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
昨日は仕事の帰りに小倉で「揚子江」の肉まんと「シロヤ」のパン(名前忘れた)を買って帰りました。

揚子江の肉まんは一口食べるとジュワっと肉汁が出てきて、とってもおいしいです。
以前にも紹介しましたが、今回はミニまんです。
前回は大きいサイズを買って帰ったのですが、あまりのでかさ・・
一口ガブリといった時点で肉汁がこぼれそうで、肉まんと格闘状態になりましたので、
今回はゆっくり味わいたく、小ぶりのものにしました。

おいしかったです!


それからシロヤのパン。
小倉駅近くのお店はいつも人だかりで、今までずっと買うのをためらっていました。

でも、お土産で「サニーパン」というものをいただいて、食べたら、もう最高!
程良い固さのフランスパンの中にたっぷりの練乳・・お店一番人気だそうです。
・・で、なんでサニーパンじゃなくて名前を忘れるくらいのパンなの??
実はサニーパンも買っていたのですが、それは帰る途中にあげちゃって・・
あんたたち、なんでそんなにいい子なん?って思った女子高生に偶然また会って、思わず・・「食べてみて!」(変なおばさん状態)
福岡市内だったんですが、その場で食べておいしいって言ってくれて、どうだおいしいだろうっと私が作ったパンみたいに自慢して・・

北九州ってうまいもの多いですよ。
地元の方がおいしい物を大切にされていて、よそ者がいろいろ言うと嫌われるかなあって思うくらい。

みんな、おいしい物を愛してるんだなあって感じます。

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道の駅&農産品直売所

2010-12-06 00:19:47 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
このところ遠出をすることもなく、お休みは家事や休息で終わっているので、夫に道の駅巡りを提案していました。
提案はしたものの、根っからお出かけ嫌い。
しばらく何の動きもなかったのですが、昨日夫から「道の駅巡りは?」と言われ、しぶしぶ日曜日に外出しました。
出発はしぶしぶでしたが、最高に天気がよく、紅葉のピークは過ぎていたもののかろうじて残っている木々の葉が日差しに映えているとってもいい光景をたくさん見ました。

とてもいい気分転換になりました。

さて、目的地は浮羽市(福岡県)

なかなかの昼食をたべられると知り合いから聞いた記憶を頼りに「道の駅うきは」を目指して出かけました。

道の駅うきは

しかし、あれ~ここ来た事あるね・・

知り合いから聞いたのはJAにじが運営している「JAにじ耳納の里」だったようで、道の駅の方は一応めぼしい物をさっさと買って耳納の里へ・・

耳納の里


ちょっと早く出ちゃったねなどと言っていたものが、目的地違いでちょうどお昼時。
知り合いが話していたお店はバイキング形式で、田舎の食堂のちょっと広め&きれい版。
その店内で、産直品で作ったであろう一品一品をおいしくいただきました。

道の駅もJAにじのお店もお客様が多く(道の駅の方が幹線にあるので多少多かった)、皆さん結構お買い物されてましたが、これでも景気悪いんでしょうね・・?

久々にカメラを持っていったせいで、いいところはすっかり忘れており、思い出したように、そしてシャッターを押すのが恥ずかしくてこそこそと写真を撮って・・いい写真が取れるわけないですよね。でも雰囲気だけ一応掲載してみます。 


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「この国を出よ」大前研一、柳井正著

2010-12-05 05:53:09 | 本・雑誌、読書
2010年10月発刊の書です。
世界を知っている2人が日本の将来に危機感を感じ、待ったなしに変革が必要だと訴えています。
学者でもなく、単なる批評家でもないお二人、特に柳井さんはいまや飛ぶ鳥をも落とすユニクロの経営者であり・・そんな二人だから何やら政府やマスコミに騙され(言いすぎ?)危機感が薄れている自分も危機感を新たにする本です。

この本を読んでいて政府を変えなければ何も変わらないと感じていた自分が、政府に頼らず何かやらなければという気持ちにならなければいけないのだなあと思うようになっています。

この国をどうにかしなければならないと提言をされているこの本を読んでいる間に、今までずっとあれこれと考えてきた「自分が何をすべきか」が見えてきました。
何かでかいことをするようですが、大きな話ではなく、庶民としてできる範囲ですが・・。
この本のせいかもしれないし、様々に考えた結果として新しい方向が見えてきたのが、ちょうどこの本を読んでいたのと重なったかもしれませんし・・
皆さんがどのように考えられるかはわかりませんが、この国のために何かをしたい方、でも何がしたいか見えていない方等などに読んで欲しい。
いえいえ、国のためなどというおおげさな話ではなく、自分の生活を守るために他人に期待せず、自分が何かをすべきと考えている方にヒントを与えるだろうと思います。

この本はけっして日本を捨ててとっとと海外に出よと勧めているわけではありません。
この国を出て外から日本を見れば、いま日本がどんなにまずい状況にあるかがはっきり見えるということでしょう。

この本を読んで、書いてあることを他人事(もちろん他人事ではないけれど・・)と考えるのではなく、日本の現状が如何にまずい状態なのか、自分は何ができるかを考えさせられるのではないかと思っています。


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