本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

「復興の経営学 経営創り直しの契機に」日経ビジネス2011.5.9号

2011-05-08 11:48:31 | 本・雑誌、読書
日経ビジネス最新号に経営学の権威、加護野忠男教授(甲南大学特別客員教授)、野中郁次郎教授(一橋大学名誉教授)、金井壽宏教授(神戸大学大学院経営学研究教授)の記事が掲載されておりました。
この3人が一度に載るなんてさすが日経・・・

研究者の方はあくまで研究をする、研究に基づき社会に対し提言をする、まででそれを現実社会に当てはめ、使っていくのは、それぞれの持ち場で働いている自分たちであります。まず自分にそう言い聞かせた上で、それぞれ気になったことをそのまま抜き書きしておきます。

【加護野教授】
○目を背けたきた問題を直視して・・・を一から創り直す。今回の大震災がもたらした国難を、その転機にしなければならない。
○直視してこなかった問題とは何か。その最たるものは、自分たちが思っていたほどの実力がなかったという現実である。

○日本の企業は「選択と集中」の号令の下、強いところに特化して弱いところを切り捨ててきた。
 ・・・予備のバッファーをきちんと作っておくべきだったのだ。
○ 働きたい人がもっと働けるようにすることも必要だ。
○ 震災直後の対応や復旧とは異なり、復興は長丁場となる。阪神・淡路大震災の時の経験からしても、10年以上にわたって地道な作業を積み重ねていかなければならない。それには組織的な取り組みが必要となる。そのためのエネルギーは、被災した人たち一人ひとりが自ら絞り出すしかない。

【野中郁次郎教授】
○日本の政治も企業経営もどちらかと言えば内向きで、内部競争に明け暮れてきた。
○そのために取り戻すべきは、日本の企業経営のDNAとも言うべき「全員経営」である。
○「即興の判断力」(自分メモ:説明内容省略、忘れた際は本文(P63)を見ること!)
○企業が直面する多くの混乱や困難を乗り越えるには、イノベーティブな試みが必要になる。ただ、イノベーションは「やろう」と思い立って起こせるものではない。日々の仕事という凡事の連続が蓄積していく中で、ある時、非連続が生まれ、凡事が非凡化する。
○最も難しいのは、個別具体のミクロの現実の背後にある関係性を読み、マクロの大局に位置づけ、新しい文脈をビジネスモデルに結びつけることだ。
※ 内容がすべて繋がっていて全部引用してしまいそうなので、あとは原文参照ということで。

【金井壽宏教授】
○不安の根底にあるのは、現実や将来に確たる見方や見通しが持てないという不確実性だ。
○不確実なのだから、正解などない。そこで追及すべきは、正解ではなく、多くの人々が危機に直面していても納得して共有できる「納得解」だ。
○(リーダーについて)特に有事には、不安や動揺に駆られた人びとに向けて、回復のシナリオや展望とともに「大変だけど大丈夫」というメッセージを出すべきだ。
○修羅場と呼ぶべき試練を乗り越え、元の状態に戻るどころか、一段と成長を遂げた経験を持つことだ。
○日本人には助け合いをベースとした集団としての回復力がもともと潜在的に備わっているのだと思う。その回復力を引き出すには、自らが回復力を持つリーダーでなければならない。

談話をまとめたものですが、さらに自分の気になるところを抜き出しているので、あとで読んだら原文に戻らないとよくわからないかもしれませんね。

コメント
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