本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

やるべきことをやる~2011年度地域政策デザイナー養成講座講演から

2012-01-29 23:17:36 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
昨日、2011年度地域政策デザイナー養成講座の政策提言発表シンポジウムに参加しました。
2010年度は養成講座の聴講生で10数回の講演に参加しましたが、今回はまったく一般参加、最終回のこのシンポジウムに初めて参加いたしました。
さて、政策提言発表は置いておいて、基調講演の位置付けだろう元航空自衛隊、石井祐司氏の「震災後の危機管理のあり方」という講演について・・

はっきりとした語り口で災害対応について、過去の経験から具体的にかつ示唆に富むお話をされました。

話の内容もさることながら、自衛官として目の前のやるべきことをしっかりとやってきたという誇りと日本を守ることに対する責任感を強く感じました。
自衛隊についてのイデオロギー的な論争があったとしても、その組織で働いている者はやるべきと命じられることをやる。
存在の適否は、現にその中にいるものにとっては聞く必要のないこと。自分に与えられた仕事をやるだけ。

いましきりにバッシングを受けている公務員も同じだなと。
世間の評判を聞いてもそれに現場の人間は対応できない。
そうであるなら、やるべきことをやるだけ。・・公務員に限らず組織の人間すべてに言えることかもしれませんね。

ただ、自衛隊が災害救助でやるべきことは明確。

目の前の仕事でもこれやる必要があるのかな思ってしまう場合があるという別の問題がある組織もありますが・・

ともかく自己の責務を貫徹するっていうのは忘れてはいけないことですね。

ところで受講生の提言発表について
大学の講義の一環でしたので、設定した課題をまとめることに力が注がれていて、また時間も少なかったでしょうから、現実に活かされる提言には至っていませんでした。(でも、ほとんどの方が仕事と並行して受講&作業でしたでしょうから、まとめるだけでもすごいと思います。)

発表を聞きながら、政策についてはもはやデザインするだけでなく、それをどんな組織でどう実行していくか?
具体的に実現できることを示し、それを実際に実行していく・・そんなものが求められる時代になっていたような気がしました。




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「世代論のワナ」山本直人著

2012-01-26 05:59:51 | 本・雑誌、読書
一定の世代をラベリングすることが本質を見えなくしている。
要約すればそういうことを書いた本です。

特にマスコミが特定世代について名前をつけて安易に分析することに問題提起をされています。

世代や性別、地域などある一定のグループを塊でみて、一緒に語ってしまうということはマスコミならずともあることでして、
そこには多様な人が含まれていて、一人ひとりを見なければいけないということは、それはごもっともなんですが、
そう言ってしまうと身も蓋もなくて、近頃の○○はという話ができなくなってしまいます。

著者も結局、「若者」という括りでその若者の扱い方を述べてますし、世代間を超えたゆるい「タテ」の関係を提案されてます。

ラベリングしたグループに先入観を持たずに違う関係を作ってもいいのでは?ということを言いたかった本なんだろうと思います。

企業の中での若者の育て方については、これは一定規模以上の企業、仕組みを作って人を育てる余裕のある企業の話で、たぶん多くの企業が人を育てること自体に目を向けられない状況の中でどれくらいの人が共感するのかなと感じました。

かつて、仕事の後に一杯飲みに行くことで会社の中の人間関係を作ったということも会社が仕組みとしてそれを作ったわけではなく、自然発生的に生まれたもので、かつては人を育てるために仕組みを作るなんてこと自体考えられてなかったのでは?
後から入ってきた人は仕事を通じて勝手に自分を作れみたいな・・

それがいまや人を育てるために会社が試行錯誤をしている。結局、豊かになんでしょうね。

若者の働き方、働かし方を中心に書かれていますが、ゆるい読後感です。

ふ~んと一歩引いた感覚があるのですが、不思議と読んでしまう。
多様な事例が出てきて社会学の本なのかなと思ってしまいました(違うけど)。

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日替わりトピックス~情報操作?

2012-01-23 22:55:31 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
新聞をあまり読まないせいなのか、テレビニュースばかり見るせいなのか、どうも解せないことが・・

あれほど騒いでいたTPPのことがとんと報道されないような・・
大阪都構想の話も気まぐれでたまに出てくる程度・・
東日本大震災、福島第一原発事故後のことも、私が九州にいるから情報が入ってこないのか・・
全国ニュースを発信する東京は九州よりずっと被災地に近いはずだけれど、マスコミの感覚ってこの程度でいいと感じているのかな?

テレビだから話題性の高いモノ、最近のモノを取り上げているのかと思って、新聞は違うのかなと新聞を見ると・・新聞も似たような感じでした。

以下の発言は素人発言に免じて大目に見てもらいたいのですが、予算がないのであまりテーマを拡げずに取材をして、紙面が埋まらないので、どこにでもありそうな意見をつけて深堀しているようにみせている。

昨日までものすごく騒いでいた話題があっという間になくなるんで、(ほんとはそうでもないのに)世の中の流れが速くなったなあと
感じているんではないかと思ったりして・・

それともあえて情報を消すことで情報操作しているのでは?なんて疑ったりして・・

こうなりゃ自分でネットから情報を取り出さないといけないんだろうけど、自分の生活がこれからどうなるの?って真剣に考えてる人はものすごい範囲の情報収集が必要になるんでしょうね。

マスコミバッシングが激しいんで開き直って自分たちが作りやすいようにつくっているのかもしれないけれど、短時間に多方面の情報を知るって機能を利用している人のためにもう少しバランスよく番組あるいは紙面を作ってもらえないかな・・


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「ブラック・スワン降臨9.11-3.11インテリジェンス十年戦争」手嶋龍一著

2012-01-22 22:18:38 | 本・雑誌、読書
3.11以降、外交の裏側、主にアメリカのインテリジェンスについて書かれたノンフェクションです。
外交の舞台裏の話は一般人からあまりにもかけ離れた次元の話で、本当かな?と思ってしまうのですが、
外交は国のリーダーの決断で動くものであり、こればかりは一般の国民がいくら頑張ってもどうしようもなく、リーダー、政府、政治家の資質が国際社会の中で自国の位置を決めるということを十分理解しました。

一国のリーダーにリーダーの自覚がなければ、その国民が悲惨な状態におかれることもあります。
リーダーたるべき人がその責任の重さを認識できずに、我が身のことばかり考えているとすれば、それはその人一人だけに止まらず国全体が被害を受けます。

一国のリーダーの決断が、失われなかったかもしれない命を奪い財産を奪うことがあって、その起こったことの重大を認識できず、責任を取ることさえ考えていなかった東日本大震災直後から数カ月の政府。あるいはさかのぼって沖縄の基地問題に関する「トラスト・ミー」発言。

これらは既にマスコミにしたたかに叩かれていますが、それではこれを教訓に二度と過ちを起こさないというリーダーたるべきリーダーがこれから近いうちに現れるかどうか考えると、それは難しそうで、暗い気持ちになります。

領土の争奪戦から国のかたちが定まってきて、いまでも危ういパワーバランス上で国と国との関係が保たれ、その中で今の日本の平和があります。

日本が国際間の紛争に軍事力を行使しないというのであれば、自国の平和を守るためには、軍隊を持つ国以上の交渉力と情報収集能力が必要だと思います。

3.11以降のアメリカの行動、東日本大震災後の日本政府の対応など、表現力が豊か過ぎて現実感を薄めているものの、背景の知識が不足している自分も分かりやすく読める本でした。

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上川端の商店街、いいと思う!

2012-01-21 14:40:34 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
ついでがあったので、福岡の市街地に出てお昼ご飯に焼きカレーを食べました。

お店に向かって、川端商店街を歩きました。

博多川端商店街、上川端商店街、川端通商店街・・呼び方がよく分かりませんが、

とにかく上川端町のあの商店街を歩きました。

あらら、こんなにいい感じだったっけ?

福岡市民でありながら、恥ずかしながら久々に歩きまして、なかなか感じいいなっと・・

それぞれのお店がほどよく改装されていて、何となく統一感があって・・

健康のための散歩を兼ねて、お店を見ながらぶらぶら歩くのもよさそう・・

喜多家さんというお店で、高菜とにんにくマヨネーズを買っちゃいました。



Photo


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「脱カリスマ時代のリーダー論」米倉誠一郎著

2012-01-18 01:33:01 | 本・雑誌、読書
「創発的破壊 未来をつくるイノベーション」という本が面白かったので、集中的に米倉誠一郎教授の本を読むつもりになってます。
(「創発的破壊」の感想は別ブログに書きました 「創発的破壊 未来をつくるイノベーション」 )

まずは、2005年に出版された「脱カリスマ時代のリーダー論」を読みました。

わずか7年前なのに古さを感じて、時代の変化の速さを感じます。

しかし、リーダーがカリスマである必要はなく、各自がリーダーたるべきという話は、自分は最近特に目にするようになった気がして、それがすでに7年前も語られていて、それがいまだに認識されていないんだなとがっかりします。
自分がやらなければという人も増えたけれど、世間はまだまだカリスマリーダー待望ですよね。

有能な部下を目指すなんて章があって、リーダーであるために、まず部下として有能な部下であるべしなんていうのは、自分自身今は当たり前として理解できるけれど、これが理解できていない時期があったから、同じようにまだ理解できてない人はきっと目からウロコの人がいるだろうと想像します。

オーソドックスな作りの本です。
個人的には(女性ですから)「女性リーダーを増やす」のところがよかったです。リーダー論を語るものでいまや女性の活用を語らないものはありませんが、この本でもきちんと語ってあって安心しました。
伊藤元重教授の言葉を引いて語ったところ、「アメリカのビジネスマンに対して「日本をみくびってはいけない。日本はカードをまだ半分しか切っていないのだから」と述べたという。切っていない残りの半分のカードとか、もちろん女性のことを指す。さらに伊藤氏はこう続けた。「しかも、出来るほうを取ってあるのだ(笑)」 
女性としてはそのカード、いつ切るの?ってつっこみたくなりますが、それでも気持ちいいです。

社会がこうあるべき・・なんて話は自分さえよけりゃの人たちから見ればバカバカしい話かもしれないけれど、やっぱり自分のことだけ考えるんじゃなく、今後の社会はどうあるべきなんてことを考えて、自分もそれにあわせて行動したいなあと思います。だからこういう本をこれからも読んでいくんでしょう。

だた、あんまり熱くなって、「撤退学のすすめ」の章にあるように戦争中の「一億玉砕」なんて発想にならないように注意しておかないといけないなとも。

さて今後の読書計画「ジャパニーズドリーマーズ」「組織も戦略も自分に従う!」。既に入手済みです。


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私だけのお店感

2012-01-17 01:20:02 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
昔、近所になかなかおいしいなと思うパン屋がありました。
その後引っ越して遠くなったけれど、やはりそこがいいなと思っていました。

まあ私の味覚もそれほどとんちんかんではないようで、そのパン屋さんはだんだんお客様が増え、広い敷地に大きなお店を建てました。

何度か行きましたが、土・日ともなるとゆっくりパンが選べないくらい人が多く、その人の多さにやがてまったくいかないようになりました。
最近、気まぐれでちょっと寄ってみました。久々食べるパンは、さらに美味しくなったような気がしました。

でもやっぱり人がたくさんで、多少味は我慢しても好きなパンをゆっくり選べるお店がいいかなと思っています。

よく通っていた頃、小学生だった娘が最近「自分たちのおかげで大きくなった」などと言っていました(当時ご近所に住んでた方は誰もがそう思っているかもしれません)。

近所に新鮮なお刺身を造ってくれる魚屋さんができました。
お刺身好きの我が家はできた当初から利用していました。
しかし、そのお店のご主人、顔を覚えるのが苦手なようでなかなか顔を覚えてもらえません。
ちょっと寂しいなと思っています。

パン屋にしても魚屋にしてもお客がこんなことを思っているなんて想像していないと思います。

でも、お客はモノだけではなくて、そのお店のサービス、雰囲気を楽しんで、ついでに勝手に自分だけの物語を作っています。

モノにもよるだろうけど、モノさえ良けりゃいいじゃないとけっして思っていません。

お客を流れ作業のように扱わないで、一瞬でもいいからお客に「私だけのお店」だと感じさせてください。

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大阪都構想コメント~1月12日ブログ関連

2012-01-14 07:28:55 | 本・雑誌、読書
1月12日に書いた「まともな議論をしてほしい~空虚な「大阪都構想」・・週刊東洋経済2012.1.14号」

まともな議論をしてほしい~空虚な「大阪都構想」・・週刊東洋経済2012.1.14号

にわかりやすいコメントをいただきました。

記事を書いてから数日経っていますので、もともと読んでくださる方が少ない私のブログの中で、さらにこのコメントに気付く人が少ないかなと思い、読んでもらえるよう別記事にしてみました。

資料URLがついていて参考になりますし、冷静にコメントいただいております。(私のブログにコメントいただいたとはいえ無断転載です。問題ありましたらご連絡ください。)
※以下、私の文章が長くなっていますが、コメントのみ読みたい方は最後に掲載していますので、そちらをご覧ください(元記事にもあります)。

これを読むと、記事の印象に引きずられて私自身がまともな議論のじゃまをしているようで私の記事の幼稚さを感じます。
これじゃ、当事者である大阪市、大阪府で真剣に議論している方から困るなと思われてしまいますね。
そうはいっても大阪から離れたところに住む者として、今後自分たちが住む地域の自治体の姿がどうあるべきかという視点から、大阪都構想の行方を何らかの形で知りたいですが、かといって大阪都構想の膨大な議論すべてを追うエネルギーはありませんので、そういう時にやはり全国版のメディア、例えば今回のように週刊誌などになります。それが1月14日号の週刊東洋経済の記事がなんだこれ?だったので、こんな扱い方では誤解が生じるのではないかと素直にブログに書いてみました。
しかし、この記事もコメントいただいた中にあった資料を読むと、例えば村上教授の主張は私が記事から読みとったものとは違うことがわかりました。私の読解力の問題かもしれませんが、結局様々な視点から語られている議論を数ページで紹介して評論する週刊誌記事は、知りたいことをきちんと知るっていう目的では使えなくて、あくまでこんな考え方もあるのねふうに読み流すものなのかもしれません。

大阪都構想自体については、やはりもう少し橋下市長や大阪維新の会の説明を知った上で書くべきとは思いますが、

国の関与が強過ぎて法律や制度がガチガチに固まっていて地域の将来を地域で設計・実行できないことが、地域の成長を阻害していて、景気・雇用が改善しないことの一因であると考えていますので、地域で「成長戦略、景気対策・雇用対策」を考えるというのは間違いではないと思います。
しかし、そのためにもっと身近なサービスをどうするかということを後回しにしていては、本来既に与えられている自治体の役割を放棄するようなもので、それを許してはいけないでしょう。
くどいようですが、私はまだ橋下知事が唱える大阪都構想が成長に重点があって身近なサービスを置き去りにしていると言っているかどうかは確認していないので、私がいう成長か住民サービスかは、大阪都構想がどうこうではなく一般論です。

今回コメントをいただいたことで、さらに関心もわきましたし、いくつか資料もご紹介いただきましたし、特に村上教授は「道州制」の御研究もあるようですので、大阪都構想をきちんと追っかけてみようかな。

長くなってすみません。以下、コメントの紹介です。

【以下、コメント】

はじめまして。東洋経済の同記事を読んで、刺激的だな~と思い、他の人の感想を見ようとしたところ、当ブログ記事に行き当たりました。

せっかくなので感想や情報提供を述べたいのですが、もしお邪魔なようでしたら削除してくださいね。

まず、大阪都構想によって、住民の生活がどうなるのか?というご指摘ですが、これについては、大阪維新の会(橋下氏の地域政党)いわく

「広域行政の一本化は、究極の成長戦略、景気対策・雇用対策です。広域行政ですから、住民の身近なサービスにかかわることではありません。
たとえば、政府も景気対策・雇用対策・円高対策など様々な政策に力を入れますが、これは具体の住民サービスがどうなるかという話ではありません。政府の景気対策・雇用対策・円高対策によって、保育所がいくつ増えるとか、図書館がいくつ増えるとか、ゴミの収集日が一日増えるとか、給食費が安くなるとか、そういう話ではありません。」

http://oneosaka.jp/policy/04.html
だそうです。

立命館大学の村上弘教授はこういう方だそうです。(青い文字の論文「大阪都の基礎研究」がよく読まれているそうです)
http://www.ritsumeilaw.jp/personal/personal000088.html
あまりに長い論文で読みたくない!という場合はこの方のブログが少しはマシにまとめていらっしゃいます。
http://miniosaka.seesaa.net/article/174170390.html
ざっくり言うと、「二重行政の解消も景気刺激も大阪都じゃなくてもできるし、中央集権的な発想の大阪都構想は逆に無駄が増えるリスクがあるぞ」と言ったところでしょうか。

出身が関西で、大阪の状況を少し知っている私とすれば、この東洋経済の西成区の部分がかなり気になりました。貧困区がさらに貧困に追いやられ、今よりもさらに治安が悪化すれば、周辺地区の治安も悪化します。これは住民にとってかなり大問題な生活の変化です。

大阪市だけで決められていたことが、堺市等他の地域の住民も投票権を持つ大阪都で決められてしまうことも、大阪市民にとってじわじわ来る不安要因です。
大阪で裕福なのは実質大阪市だけですし、大阪市民は自分たちの納めた税金が、今よりもっと自分たち以外のために使われることに耐えなければなりません。

都構想反対派の作成したビジュアル図(都構想のデメリット)
都構想反対派の作成したビジュアル図(都構想のデメリット)

行政の効率化の大号令を発して大阪都になったあとの大型景気刺激策を追い求めるのか、今の制度のまま地道に少しずつ行政をスリム化し、府と市の連携で少しずつ景気刺激策を重ねていくのか。あまりの窮状にスピードを求めた大阪市民は大阪都構想を選んだようですが、結果がどうなるか、じっくり見て生きたいと思います。



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週刊東洋経済2012.1.14ブックストレンズ「60年代のリアル」・・・

2012-01-13 19:40:00 | 本・雑誌、読書
記事のタイトルが長いのでブログのタイトルは省略形です。

今週の週刊東洋経済は私が面白いと感じる記事が多く、ちょっと得した感があります。
この「『60年代のリアル』を書いた佐藤信氏に聞く」も嬉しい書籍紹介記事でした。

というのも今60年代が非常に気になっているからです。

佐藤さんは1988年生まれで、私はそれよりずっと(年がばれるのでずっとという表現で)前に生まれていますから、佐藤さんが60年代を対象にした意味とは全く違う感覚だとは思いますが、それでも、いえそれだから60年代を対象にしているこの本が非常に気になりました。

いまはどうかわかりませんが、今の40代、50代が高校の授業で身につけた歴史は、受験の出題範囲の関係でせいぜい第2次世界大戦終結までではないでしょうか。

自分にとって戦後から自分が社会に出て、歴史の一部に組み込まれているような感覚が出るまでの間がすっぽり抜け落ちています。
その間からいままでいうのは、日本が高度経済成長を達成して、やがてバブルに入り、それから失われたウン年と言われ続けて今の日本に到るまでです。

今の日本人は何かと面倒をさけ、受身で、誰かがどうにかしてくれると思う人が大多数ですが、60年代はそうではなかった。

60年代の日本人と今の日本人がつながらない。

60年代、佐藤さんは生まれてもいませんが、自分は記憶の中で学生運動や労働争議、左翼とか右翼とか・・なんでこんなに闘うんだろうという日本人の姿がありました。

逆説的ですが、激しかった60年代を知ることでいまの日本人のありようについて、自分の中で何か整理ができるような気がするんです。

ということで佐藤さんの本の紹介について何も語っていませんが、それは雑誌を見ていただくとして・・ちなみに政治学の立場で書かれた本です。

佐藤さんを面白いなと思ったのは記事の末尾。引用させていただくと
「・・60年代は雑誌が、活字が元気だった。議論する雰囲気があった。ネットは議論を深めてくれない。言葉の、中でも活字の力を今も信じている。」
1988年生まれ、今年24歳。生まれた時からネットがあったんじゃないかな?そんな世代がこんな発言をしたら気にならないはずないです。


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まともな議論をしてほしい~空虚な「大阪都構想」・・週刊東洋経済2012.1.14号

2012-01-12 23:44:08 | 本・雑誌、読書
朝、週刊東洋経済を買って、パラパラとめくっていたら、「空虚な「大阪都構想」展望なき危ない賭け」という記事を見つけて、ふむふむと読んでみました。福岡に住んでおりますので、大阪の動きはあまり聞こえてきません。

大阪都構想の内容もあまり知りませんが、道州制賛成派ですので、(直接道州制とは関係ありませんが)大阪府と大阪市の一元化(と言っていいのかもよくわかってませんが・・)、自治体間の役割を見直す試みは、今後道州制の導入にも大きく影響をしてくると考えており、今後の動きに大いに関心があります。

ですから、いろんな意見を聞きたいし、実のある議論をしてもらいたいとも思います。

と前置きをして、この記事ですが・・ひどすぎる・・朝通勤途上の電車で読んだんですが、事務所について仕事を始めるまで怒りがおさまりませんでした。
大阪都構想に危機感を感じるなら、もっとまともな議論を望みます。

いろいろ変だと思うところはあるのですが、長くなりそうなので少しだけ・・

立命館大学の村上弘教授のコメント、行政学・地方自治論がご専門だそうですが、

「・・(前略)資産を大阪都が取り上げるのが都構想だ。特別自治区は、基礎的権限や財源のみで、以前の市に比べれば格下になる。大阪市の人たちは自分たちの市や財産がなくなることを本当に理解しているのだろうか」

もうまったくもって行政、地方自治研究の立場からの発言で、あらまあと驚きです。

大阪都が資産を取り上げる?? だから? 
大阪府と大阪市が大阪都になったとしてもそこに住む人は同じ人。住民にとって大事なのは、資産が県や市あるいは都のどこにあるかではなくて、自分たちがちゃんと暮らせるかでは? 
取り上げるなんて話は単に自治体組織どおしの縄張り争いの話。
同様に「格下」発言も?? 格下で何が悪い、住民には関係なし。

さらに「市や財産がなくなる」って何? 市の財産がなくなって都の財産になりました。住民にとってどう影響あるの?
まったく意味がわかりません。

それから内田樹氏のインタビューもありますが、その中に「行政機構の非効率とか二重行政についても、同じ機能を持つ施設や機構が複数あることで、災害とか事故のときにシステムクラッシュを避けるリスクヘッジができる。「大阪の危機」を唱える人たちが、リスクマネジメントを考えないのは不思議だ。」とあります。

確かに同じ機能が複数あれば、リスクヘッジできる。しかし、大きな施設を維持するには莫大なお金がかかります。
災害とか事故に備えて、そのお金をかけてまで、体育館や図書館、コンサートホールなどを2つ持っておく必要があるんでしょうか?お金が有り余っていたらいいのでしょうが・・

また、施設の必要性については、一つひとつ対象となる施設ごとに検討すべきことであり、災害や事故という例だけで施設全般の必要性を語るのも無理があります。

もう少し繊細な発言をしていただきたいところです。とっても残念。

記事本文もまだまだ突っ込みどころ満載です。

大阪都構想に反対、結構です。

だったらもう少し、「そうだ!」と思わせる丁寧な記事を作って欲しいです。


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QAN-p(九州大学ビジネススクール修了生公共経営研究会)終了

2012-01-09 18:15:23 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
本日、QAN-p勉強会を行いました。前回が去年の11月20日でして、次回は来年か~などと思っていたら、もう終わってしまいました。
早いものです。

本日は某県のソフトウェア振興策がテーマでした。

かつて国策として産業振興が行われてそれが成果を上げて日本の産業が発展したと言われていましたが、それが最近になって本当にそうだったかという議論があって、その流れを受けて国や自治体が税金を使って産業振興をすることに(以前からその意見はありましたが)、懐疑的になっています。現場にも迷いがあります。

ところでソフトウェアについては、日経新聞2011年12月30日、2012視点のシリーズのカリフォルニア大学バークレー校ロバート・コール名誉教授のインタビュー記事「ITこそモノ作りの中核」でITあるいはソフトウェアの重要性について述べられています。

教授は「日本は世界に通用するIT技術者の層が薄く、経営者の理解も欠けているようだ」と述べています。

記事全体が、IT、ソフトウェアの重要性を訴えたものになっていますが、もしそうだとすると日本の遅れたソフトウェア開発環境を整えるというのはあながち間違ったことではないんだろうなと思います。


まあしかし、最初に戻ってそれを誰がするのか・・
どういうにすべきなのか・・

同じ産業振興策としてよく使われる道路や水などのインフラを整備して企業を誘致する話と違って、可否から始まって方法等など、テーマとしてはなかなか深い話になります。

ということで勉強会の議論も若干拡散気味でした。

このテーマもう少し続くようです。

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日経新聞読書から:2012年1月8日(日曜日)日経新聞

2012-01-08 18:11:36 | 本・雑誌、読書
年末年始に特集誌面になっていたので、久々日経新聞日曜日の「読書」欄を読めました。

「今を読み解く」は、歴史学者川北稔氏が執筆、「「一体化した世界」の未来」というタイトルですが、

「現在世界は一体化しており、環境問題にしろ、金融危機にしろ、世界全体がつねに一蓮托生である。」と書かれ、「一体としての世界」について、歴史研究者がどのようにとられようとしているか、いくつかの著作が紹介されていました。

各著作は私にとってはちょっと専門的過ぎてこれを読みたいというのはなかったですが、この紹介記事の中の「現在の世界は、「自由・平等」や「民主主義」や「経済成長」など、西欧発の価値観に覆われていて、イスラームや中国など、アジアのそれが世界を覆ったのではない。」というところでハッとしました。

自分たち、少なくとも私が当たり前と考えている「自由・平等」とか「民主主義」が西欧発の価値観であって、アジアではそれとは違う価値観があった。自由・平等なんて人間本来与えられるべきもの、なんて思っていますが、西欧発の価値観なんだなあって、私がいま原理・原則だと思っていることだって、過去の歴史のなかで構築されてきているんだなあって。当たり前と言えば当たり前、何言ってんの?と言われそうですが・・。
でもこの紹介文で、自分が常識と思っていることもホントに常識なんだろうかとそこから疑ってみる必要があるんだなとちょっと目からウロコでした。

それから「この一冊」の”原発危機の経済学”。
原子力発電とか、放射能についてたくさんの本が出ていて、どれを読んだらいいんだろうと戸惑っていますが、「誠実な社会科学者の知的格闘の書」と書いてあると読んでみたくなります。
但し、紹介文を読むと原発事故について、問題を絞って掘り下げた内容のようで、基本書を読んだ上で読んだ方がいいように感じました。

それから小さな紹介記事ですが、朝日出版社が「アイデアインク」シリーズというものの刊行を始めるという記事が載っています。新書のシリーズだろうと思いますが、「現代ならではの知恵をまとめた」とシリーズで、第一弾が津田大介著の「情報の呼吸法」と社会問題の解決を目指す様々なアイデアを紹介する「ソーシャルデザイン」と紹介されていてかなり気になっています。


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「つながる読書術」日垣隆著

2012-01-07 11:08:26 | 本・雑誌、読書
定期的に「・・読書」とか「読書・・」という本が読みたくなります。この本も本屋で見つけて購入。ボチボチ読んでいます。
しかし、この種の本を書く方は基本、多読。多読ですから、本好き(好きだから多読?)で自分の専門分野のほかにいろんな分野を手当たり次第読んでいる話が必ず出てきます。

松岡正剛さんの「多読術」を読んだ時は、もう目が点になりました。

私は遅読のため、基本自分の仕事、その他活動に関係のある本しか読んでいません。

それでもたまに小説を読んでそれがおもしろかったら・・
映画を見ると、上映中どっぷり映画に入り込んで、終わった時にどっと疲れます。

映画はまだ映像・音声なので受け身でいいのですが、

小説だと自分で字を追って、それでぐぐっと本に入って、ハッと我に返り、ここどこ?

一度に最後まで読めませんので、日常生活と小説の中の往復、

とても疲れます。

こんなこと考えているなんて、基本読書が嫌いなんでしょうね。。

電車の中で小説を読んでいる人を見かけると尊敬の念がむくむく湧いてきます。

あっと本題に戻って、このような本を書いている人は自分とは違う人種だ、見える世界が違うだろうなどと思いつつ、読むことになります。

でも楽しい。

それぞれ読むたびにその方独自の本の読み方があって、他人の本の読み方を読んでいるだけなのに楽しい。

読むたびに、私って読書好きなのかなと錯覚してます。

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このままぶっ飛ばすぞ~とはいかないだろうけど

2012-01-06 23:29:46 | 日記(日々の出来事)
昨年末2か月程度のマイナス思考をカレンダーを掛けかえるイベントで一気にふっ飛ばし、快調に飛ばしております。
お正月の食べ過ぎも仕事始めから食事量に気をつけて、体重は高値安定ではあるものの体調良しの状態です。
気分爽快ですが、ひょっとしたら昨日の寝不足の反動、単なるハイかもしれません。

昨日ご紹介いたしました南雲先生の本を参考にゴボウやレンコンなどを使った夕食を作ったら、いつもは「男飯(男の人の料理のように豪快)」とのたまう我が娘がおかわりをしたりして。

安定した身体と精神状態で過ごしておりますので、このままちょっと無理をしてがんがん飛ばしていきたいと思っております。

そうはいかないのが人生ですが・・

まだまだしておくべきことを抱えておりますが、本日はそろそろパソコンから離脱したいと考えております。それでは・・

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「50歳を超えても30代に見える生き方」南雲吉則著

2012-01-05 23:41:17 | 本・雑誌、読書
ずいぶん長いこと自分の身体とはお付き合いしているので、ずっと不摂生してきていても、さすがに最近体調の善し悪しを感じるようになって、ここのところ数カ月やばい状態だなと焦ってたところ、本屋さんでこの本を見つけました。

とても気になるタイトルだけど、レジに持って行くにはかなり勇気がいるタイトルで、ずいぶん迷って結局本屋では買えず、アマゾンで買おうと思ったら、アマゾンが一時品切れで、これはまずいとやっぱり買ってしまいました。

ごぼう茶をことを書いたベストセラー本があったり、テレビ番組にも多数出たりと紹介がありますので、この著者を知らなかったのは、あまりテレビを見ない私くらいかもしれませんので、何をいまさらかもしれませんが・・とりあえず本を読んだ感想を・・

本の構成として、いきなりああしなさいこうしなさいでなく、第1章アンチエイジングから始まってメタボ、ガン、免疫とお医者さまの立場からそれぞれの意味を丁寧にやさしく書いてあり、とても読みやすい本でした。

健康に気をつけるぞと思った時、私の場合はまさにいま、手元においてくじけそうになった時に読み返すのに良い本です。

しかし、食事術については、丸ごと食べられる食材がよくて、したがって一部だけを食べるお肉やマグロのお刺身などは食べない方がいいとか、腹六分目とか、一汁一菜とか、厳しいなあ・・・

今回のところは、暴飲暴食の生活見直そうとか、もうちょっと歩くようにしようとか、「畑のお肉」お豆をもっと食べるようにしようとか、おとなしめの決意で・・

56歳なのに、血管年齢26歳、骨年齢28歳、脳年齢38歳をキープされているということは、超清く正しく生きておられるということで、誰もかれも真似ができることではありませんが、南雲先生とまではいかないまでもちょっと努力したら・・と夢が見られて、私にとっては、なかなかいい本です。


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