ゆきさんのブログ

元お祭りオヤジの周辺・・・

人は10年、自然は100年

2008年06月18日 09時36分58秒 | 祭人
「木の家に住むことを勉強する本」(泰文館刊)に興味深い記事が載っていた。

豊饒の海、森にたなびく大漁旗・・・。
アースコンシャスが叫ばれて久しいが、一人の漁業経営者が、漁業と林業がひ
とつであることに気づいて、長期間にわたる努力の結果、海が再生し始めたと
いう内容である。

宮城県の北部、リアス式海岸が連なる唐桑半島に舞根湾(もうねわん)がある。
ここは日本有数の種牡蠣の養殖地である。
しかし、生活排水や漁業形態の変化で海が汚染され始めていたのだった。

そんな中、NHKで放映された海洋学者の番組で海と川の重要な関係を知るこ
とになる。北海道大学の松永勝彦教授は、川と海のつながりは驚くべき精緻な
メカニズムであるという。

昔から牡蠣の産地だったこの地方は、牡蠣の生育に必要な養分は、北上川に
よって運ばれていたからだった。

牡蠣の最大産地 ブルターニュ地方、ロワール川への研修視察によって、川の
大切さを知ることになる。そして、故郷へもどって海の再生に着手したのだ。

地域の人たちの協力により、牡蠣を育む森への植樹祭、北上川上流に広葉樹を
植えた・・・。

そして、20年かかって海が元にもどり始めた。
木が育つのは100年かかる。
しかし、人は10年で育つ。
だから、まずは人を育てよう・・・と。

地域は人によって、いやようにでも変えることができる。

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