湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

♡ 友、遠方より来たる

2015年02月09日 11時32分07秒 | 瓶覗色の思い[歓喜悦慶]
千葉県に住むYさんが熊本に来られました。

別府鉄輪温泉(*)の自炊宿(**)に何泊かされたあと、
JR豊肥線の普通列車を乗り継いで来たとのこと。

     * : 私は若い頃別府市に3年間住んだことがあります。
        鉄輪温泉(カンナワオンセン)は別府八湯の一つで、昔ながらの
        小規模の宿が多くあり、湯煙が幾筋も立ち昇る斜面に沿った町並
        みは、今でも湯治場の面影を残していると思います。
     ** : 泊まられたのは「双葉荘」です。鉄輪温泉には自炊宿も幾つかあり
        この「双葉荘」も宿食がない湯治用の宿です。
        最近ではそんな不便さに興味を持つ若い女性グループも泊ることが
        あるようです。
        いつだったかNHKテレビで「双葉荘」を取材した番組があり、温泉
        蒸気(地獄釜といいます)で茹でる料理などが紹介されていました。



  私が退職するまでの最後の7年間はYさんと同じ職場で、大変お世話になりました。

  同じ昭和28年生まれですが私が1月、Yさんが4月生まれなので、
  Yさんは私より1年遅れの昨年春に退職されています。

  Yさんは青森市出身で、「ねぶた」の時期は毎年帰省されていました。
  私が東京にいる頃は『跳ねてみない?』と熱心に誘われていましたが、とうとう
  機会を逸してしまいました。


Yさんと同じ町内に住まれるIさんと二人での来熊でしたが、Iさんの熊本在の友人3名
(初対面)を交えて、5名(平均年齢60代)での懇親会となりました。

天草直送鮮魚の店に入り、アラ(といっても小ぶりの)とシマアジの活き作り、そして
辛子レンコンといった熊本名産のものを食べました。
いつもはコップ1杯程度の晩酌の私ですが、話が弾み、一次会では実質4名で(Yさんは
日本酒を注文)焼酎中瓶2本が空きました。
私は日本酒も飲みましたから一番飲んだかもしれません。
日本酒好きのYさんは熊本の「霊山」や「瑞鷹」などを飲まれました。
                   (「香露」(***)は完売していて飲めず)
  
    *** : 「香露」は㈱熊本県酒造研究所(リンク先は日本酒こんしぇるじゅ)
        造られている日本酒です。
        堅苦しい会社名のため職人ではなくネクタイ姿の会社員が造っている
        のではと勘違いされるかもしれませんが、この蔵は全国に数多ある蔵
        の中でも別格中の別格の蔵と思います。
        大きいとか建物が立派ということではありません。
        何しろ元社長(初代技師長)の「野白金一博士」が業界の人たちから
        ”お酒の神様”といわれた人物ですから、社屋に注連縄を廻らせて奉
        られてもおかしくない蔵といえます(笑)。
        今も全国の多くの吟醸酒で使われている協会9号酵母(通称:熊本酵母、
        香露酵母)を開発したはこの蔵です。
        日本の吟醸酒の歴史が始まった蔵といっても過言ではありません。
        当然のことですが「香露」は品評会などで全国一位を何度も受賞して
        います。
          ちなみに、この蔵は私が住んでいる熊本市島崎地区にあります。
          地場企業応援ということで長々と説明させていただきました。


2本目が空いたところで
Iさんが白濁スープのラーメンが食べたいと言われたので、
ご飯物はやめて外で食べることにし、ラーメン屋へ向かいました。

私がこれまで入ったことが無く、入ろうと思ったことも無い(****)熊本ラーメンの店に
入りました。

    **** : お奨めの店は、行列していたり営業終了していたりで、歩き回った末に
         仕方なく入った店です。
         その店は、昼休み時間帯にもかかわらず中に客がいるところを見たこと
         がなく、よく潰れないものだと不思議に思っていたところです。

やはり麺もスープも私好みの”熊本ラーメン”ではなく、
”熊本にも在ったラーメン”という感じでした。

  ”熊本ラーメン”と店の看板に謳ってなければ普通に美味しいと思う味でした。
  看板の”熊本ラーメン”の文字に騙されたと思われて悪い印象を与えているのではないで
  しょうか。
  ”爽やか熊本ラーメン”とか”熊本ラーメンらしくない熊本ラーメン”とでも書いておけば
  お客様が増えるのではないかと思いました。


ラーメン屋を出たのは午前0時近かったのですが、
熊本でこれを食べて頂かないと忘れ物をさせたようになると思い、
Yさんと二人で馬刺しを食べにいきました。

  熊本には馬刺しを専門としている肉屋さんもあり、
  スーパーの肉売り場にも馬刺しが置いてあります。

  こんな滋味な食べ物を
  なぜ首都圏のスーパーでは普通に売っていないのでしょう。

   馬肉は牛肉や豚肉に比べて
     ・低カロリー
     ・脂質が少ない
     ・不飽和脂肪酸が多い
     ・鉄分が多い
     ・カルシウム豊富
     ・ビタミン類が多い
     ・グリコーゲンが多い
   いいところばかりです。

   馬はとてもいい顔もしていますので、少し罪悪感を覚えるのは致し方ありません ・・・


一夜限りで慌しかったので
熊本の酒と食材を摘み食いしたような感じになりましたが
2年ぶりの再会の一時を楽しく過ごすことができました。