息子とふたりで度々宿泊した丸木屋と山木館は既に取り壊され、コンクリートの基礎しか残っていませんでした。
やはり何度も宿泊したやまきぼし旅館は建物が残っていたので、近づいて見てみると、玄関に貼り紙がありました。
「この度八ッ場ダム建設に伴う移転準備に取り掛かる事となり、現旅館での営業を終了させて頂く事となりました」
ちょうど、やまきぼし旅館のご主人で、川原湯温泉協会の会長でもある樋田省三さん(49歳)がお帰りになられて、「営業はもうしてないんですけど、お風呂には入れます。せっかくだから入っていきませんか?」とお誘いくださったので、お言葉に甘えることにしました。
大好きだった貸し切り露天風呂「崖湯」に入ることができて、うれしいです。
息子とふたりで、よく入りました。
「崖湯」の命名と、看板の文字は、作家の嵐山光三郎さんによるものです。
泉質も景色も、最高の露天風呂です。
惜しい……
やはり何度も宿泊したやまきぼし旅館は建物が残っていたので、近づいて見てみると、玄関に貼り紙がありました。
「この度八ッ場ダム建設に伴う移転準備に取り掛かる事となり、現旅館での営業を終了させて頂く事となりました」
ちょうど、やまきぼし旅館のご主人で、川原湯温泉協会の会長でもある樋田省三さん(49歳)がお帰りになられて、「営業はもうしてないんですけど、お風呂には入れます。せっかくだから入っていきませんか?」とお誘いくださったので、お言葉に甘えることにしました。
大好きだった貸し切り露天風呂「崖湯」に入ることができて、うれしいです。
息子とふたりで、よく入りました。
「崖湯」の命名と、看板の文字は、作家の嵐山光三郎さんによるものです。
泉質も景色も、最高の露天風呂です。
惜しい……
この3年、わたしが通った場所は福島の浜通りと只見だけではありません。
群馬県吾妻郡長野原町の八ッ場(やんば)ダム水没地域にも通いつづけました。
今年の10月頃から、ダムの本体工事が始まる、というニュースは耳にしていました。
昨日の朝日新聞で、水没する川原湯温泉の象徴である公衆浴場「王湯会館」が30日の18時をもって閉館する、という記事を読んで、居ても立っても居られなくなり、4時起きで始発に飛び乗りました。
午前8時44分、9月いっぱいで廃駅となる川原湯温泉駅に降り立ち、まず国指定名勝・吾妻峡を目指して歩きました。
それから休みなく水没予定地を歩きまわり、代替地の住宅や旅館や墓地を見て、高台に新しくオープンした「道の駅 八ッ場ふるさと館」でダムカレーを食べ、再び歩きつづけました。
「王湯」の露天風呂に入ったのは、午後15時半でした。
川原湯温泉は1193年に源頼朝が発見したと伝えられている温泉地で、「王湯会館」は、わたしが生まれる1年前の1967年に建てられました。こじんまりした男女の内風呂と露天風呂があり、1月半ばの夜明け前、地元男性たちがふんどし一丁で熱い源泉をぶっかけ合う「湯かけ祭り」の会場として有名です。
実は、やまきぼし旅館の女将さんの特別な計らいで、2年前に我が家の息子も「湯かけ祭」に参加させていただいたのです、ふんどし一丁で--。
いい思い出となりました。
ありがとうございました。
群馬県吾妻郡長野原町の八ッ場(やんば)ダム水没地域にも通いつづけました。
今年の10月頃から、ダムの本体工事が始まる、というニュースは耳にしていました。
昨日の朝日新聞で、水没する川原湯温泉の象徴である公衆浴場「王湯会館」が30日の18時をもって閉館する、という記事を読んで、居ても立っても居られなくなり、4時起きで始発に飛び乗りました。
午前8時44分、9月いっぱいで廃駅となる川原湯温泉駅に降り立ち、まず国指定名勝・吾妻峡を目指して歩きました。
それから休みなく水没予定地を歩きまわり、代替地の住宅や旅館や墓地を見て、高台に新しくオープンした「道の駅 八ッ場ふるさと館」でダムカレーを食べ、再び歩きつづけました。
「王湯」の露天風呂に入ったのは、午後15時半でした。
川原湯温泉は1193年に源頼朝が発見したと伝えられている温泉地で、「王湯会館」は、わたしが生まれる1年前の1967年に建てられました。こじんまりした男女の内風呂と露天風呂があり、1月半ばの夜明け前、地元男性たちがふんどし一丁で熱い源泉をぶっかけ合う「湯かけ祭り」の会場として有名です。
実は、やまきぼし旅館の女将さんの特別な計らいで、2年前に我が家の息子も「湯かけ祭」に参加させていただいたのです、ふんどし一丁で--。
いい思い出となりました。
ありがとうございました。
新幹線で寝たら、ちょっと復活した。
コーヒー飲んで、もうすこし頭をはっきりさせたい。
(わたしはカフェインが効きすぎる体質のようで、午後に飲むと、一睡もできなくなります。アルコールも同様です)
さて、在来線で50分。
(わたしの妹と言ってもいい岡映里の 『境界の町で』の売れ行きが気になり、1時間おきにAmazonランキングをチェックしています。新聞書評やインタビュー記事は、Amazonより書店での売れ行きに反映されるから、大丈夫、きっと重版になるよ)
(わたしは岡映里との10年以上の付き合いで、彼女の全てを知っているわけではないけれど、彼女の痛苦には接している。彼女とわたしは痛苦で繋がっている。柳美里と岡映里は痛苦で血を分けた姉妹なのです)
コーヒー飲んで、もうすこし頭をはっきりさせたい。
(わたしはカフェインが効きすぎる体質のようで、午後に飲むと、一睡もできなくなります。アルコールも同様です)
さて、在来線で50分。
(わたしの妹と言ってもいい岡映里の 『境界の町で』の売れ行きが気になり、1時間おきにAmazonランキングをチェックしています。新聞書評やインタビュー記事は、Amazonより書店での売れ行きに反映されるから、大丈夫、きっと重版になるよ)
(わたしは岡映里との10年以上の付き合いで、彼女の全てを知っているわけではないけれど、彼女の痛苦には接している。彼女とわたしは痛苦で繋がっている。柳美里と岡映里は痛苦で血を分けた姉妹なのです)
14歳息子が仲直りのしるしにくれたツマグロヒョウモン(チョウチョですよ)が、遂に蛹化をはじめました。
あんなに鮮やかだった赤色が鈍くなり、体が半分ぐらいの長さに縮んで固まる――、あぁ、なんて劇的なんだろう……
わたしは、チョウチョの時代より、幼虫、蛹の時代の方が断然好きですね。
葉をひたすら食べることに特化した無駄のないフォルム、生命が張り詰めている感じ、独創的な色彩、動き――、鱗翅目の幼虫の全てを愛しています。
でも、不思議なんですよね。
多くのひとは、チョウチョを見かけると「きれい」と足を止め、その幼体を見つけると「気持ち悪い」と眉をしかめるでしょう?
なかには、殺虫スプレーを噴射して殺すひともいる。
その成体であるチョウチョを殺すことはないのに――。
同じ一つの生き物ですよ。
わからん。
あんなに鮮やかだった赤色が鈍くなり、体が半分ぐらいの長さに縮んで固まる――、あぁ、なんて劇的なんだろう……
わたしは、チョウチョの時代より、幼虫、蛹の時代の方が断然好きですね。
葉をひたすら食べることに特化した無駄のないフォルム、生命が張り詰めている感じ、独創的な色彩、動き――、鱗翅目の幼虫の全てを愛しています。
でも、不思議なんですよね。
多くのひとは、チョウチョを見かけると「きれい」と足を止め、その幼体を見つけると「気持ち悪い」と眉をしかめるでしょう?
なかには、殺虫スプレーを噴射して殺すひともいる。
その成体であるチョウチョを殺すことはないのに――。
同じ一つの生き物ですよ。
わからん。