柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

閉館に立ち会う

2014年06月30日 18時07分26秒 | 日記
この3年、わたしが通った場所は福島の浜通りと只見だけではありません。
群馬県吾妻郡長野原町の八ッ場(やんば)ダム水没地域にも通いつづけました。
今年の10月頃から、ダムの本体工事が始まる、というニュースは耳にしていました。
昨日の朝日新聞で、水没する川原湯温泉の象徴である公衆浴場「王湯会館」が30日の18時をもって閉館する、という記事を読んで、居ても立っても居られなくなり、4時起きで始発に飛び乗りました。
午前8時44分、9月いっぱいで廃駅となる川原湯温泉駅に降り立ち、まず国指定名勝・吾妻峡を目指して歩きました。
それから休みなく水没予定地を歩きまわり、代替地の住宅や旅館や墓地を見て、高台に新しくオープンした「道の駅 八ッ場ふるさと館」でダムカレーを食べ、再び歩きつづけました。
「王湯」の露天風呂に入ったのは、午後15時半でした。

川原湯温泉は1193年に源頼朝が発見したと伝えられている温泉地で、「王湯会館」は、わたしが生まれる1年前の1967年に建てられました。こじんまりした男女の内風呂と露天風呂があり、1月半ばの夜明け前、地元男性たちがふんどし一丁で熱い源泉をぶっかけ合う「湯かけ祭り」の会場として有名です。

実は、やまきぼし旅館の女将さんの特別な計らいで、2年前に我が家の息子も「湯かけ祭」に参加させていただいたのです、ふんどし一丁で--。

いい思い出となりました。
ありがとうございました。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 眠いが、 | トップ | 新しい「王湯会館」 »
最新の画像もっと見る

日記」カテゴリの最新記事